ＧＭが、Allison Transmissionの事業をプライベート・エクイティのCarlyleとOnexに$5.6B(1ドル122円で換算した場合、約6830億円)で売却することを発表しました。
関連記事："GM Sells Allison Transmission for $5.6B"上記記事によると、GMはAllisonを売却する方針を、今年1月に発表していたとのことですが、売却金額はWall Streetが予想していた価格よりも高かったとのことです。
この発表後、ＧＭの株価は、終値が38.15ドルで約2％も上昇、2005年1月からの、最高値を更新したとのことです。
（引用終わり）
この件は、折しも先日私のBlogでも取り上げた「Warren BuffettのCNBCのインタビュー」の中での会話に関連する部分が少なからずありました。 インタビューの冒頭の質問で、バフェット氏はＧＭに対する好意的な見方をしていることに関して、「ＧＭは取り巻く問題は難しいものがあるものの、Rick Wagner氏を始めとして経営陣はうまく運営していると思う」と、語っています。 また、プライベート・エクイティに関してのコメントの最後に、「率直なところ、我々（BERKSHIRE HATHAWAY）にとってのタフな競合相手となっています。（「Frankly it makes it very tough competition for us.」）と語っています。
これは、私の勝手な想像ですが、このＧＭのAllisonの売却に関しては、バフェット氏の所にも話は来たのだろうと思います。まあ、様々な、案件が彼のところにくるので、そのあくまでも一つでしかないと思いますが、こう言った発表と、バフェット氏のインタビューでの彼のコメントを結びつけて考えてみるのも面白いのでは、と思います。
バフェット氏のこのコメントに関連するインタビューの詳しくは、
こちらのエントリーにありますので、ご興味がある方は参照して見て下さい。また、バフェット氏のインタビューのビデオはWebcastで見れます。そちらもよろしければ、是非、ご覧になって下さい。（WebcastのあるCNBCのサイトのリンクは、このバフェット氏インタビューのエントリーのシリーズの
最初の所にあります。）
ちなみに、今回のGMからAllisonを購入する側のCarlyleはプライベート・エクイティの超大手です。現在のボードメンバーは、元IBMのCEO Louis Gerstnerを始め、そうそうたるメンバーを揃えています。以前は、元大統領のGerge H.W. Bushもメンバーだったそうですが、引退した（やめてもらった？）そうです。
Carlyleが運用する総額は$85 billion（ドル122円で換算して10兆3700億円）ファンドは現在48以上、500を超える会社・不動産に投資しています。（
ポートフォーリオのリスト） ちなみに、先週IPOして話題のBlackstoneはファンドの運用数は14とのことです。
ここ数年の間で投資した会社はレンタカーの"Hertz"、ドーナッツのフランチャイズの"Dunkin’ Brands"があります。（もっと大きい会社にも投資しているのですが、日本の方にも比較的なじみがある様な会社を引用しています。ハイテク関連では、昨年、Freescaleを買収し、Privateにしています。）
このCarlyleに関しては、今年の2月にBusiness Weekがカバーページでの特集記事を組んでいます。私は、この記事を読んで、プライベート・エクイティ、少なくともCarlyleに対する偏見を大きく覆されました。かなりきちんとした会社の様です。きっと、バフェット氏のBerkshire Hathawayのメインの競合なのではないかと思いますが、この記事を読んで、この様な（すごい）会社と競合している、Berkshireに対して改めて敬意を感じました。逆に言えば、この様な会社でなければ、Berkshireと張り合うのは無理だと言う事です。もちろん、ビジネスを度外視して、お金を積み上げて買い取る様なケースでは、バフェット氏とは競合しないので。。。
本記事は、
こちらのURLで読めます。素晴らしい記事（だと思います）なので、まだ読まれていない方、ご興味のある方は是非見てみて下さい。
私はBusiness Weekを購読しているのですが、殆どの（全て？）主要な記事はオンラインで、しかも無料で読めます。ちょっと購入するのが馬鹿ばかしく思えるのですが、個人的にBusiness Weekは大好きな雑誌なので、（一応）納得して購入しています。
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