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今日(10月30日)の米国市場 

30-Oct.png

各主要インデックスの終値
Dow: 13792.47, -77.79 (-0.56%)
Nasdaq: 2816.71, -0.73, (-0.03%)
S&P 500: 1531.02, -9.96 (-0.65%)

今日の市場は、FOMCの発表の前に利益確定の動きのため売りが先行したとのことでした。DowとS&P 500は0.5%少しの下落、Nasdaqはほぼ変わらずの状況でした。

ハイテク株で目立ったところでは、Microsoftが2.89%の上昇、Google 2.29%、Appleも1%ちょっと上がっています。ここのところのGoogleとAppleの上昇は際立っていると思います。参考までに、過去3ヶ月間のGoogleとAppleの株価の動きのチャートを添付します。

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Googleに関しては、全米携帯キャリア第2位のVerizon Wirelessと携帯電話にアプリケーションソフトウェアを提供する案件を積極的に進めている、との報道がありました。恐らくこれが、ここのところ噂のGPhoneに関係するものと思います。株価は恐らくこれらを先取りした動きと思います。個人的には行き過ぎと思いますが、株価の動きと言うのはとかくそういった傾向があるので、、、詳細が明らかになるのが楽しみです。

Google in talks with Verizon Wireless: sources

Googleについては、上記の他、SNS関連でも動きがあるようです。個人的には、こちらの方がビジネス面での影響が大きいのではと思います。

Google unveils system for social network developers

市場の注目は明日のFOMCの発表に集中しています。今回に関しては、あまり大きなサプライズはない様な気がしますが、逆に市場の反応に関しては、読みづらい状況にある気がします。


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先週を振り返って (10月22日から10月26日の市場) 

先週の各主要インデックスの動きを以下に添付します。 先週は一日単位での上下の変動が再び大きくなってきました。しかし、一週間を通してみた場合、DOWとS&P 500は比較的順調に上昇し、2%後半の伸びとなりました。Nasdaqは上下の変動は激しいものの、他のインデックスよりも上昇幅は大きく、週を通した場合、3%の後半、4%近い上昇となりました。
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先週の主なニュース、ハイライト・ローライトを曜日ごとに以下に記します。

10月22日(月): 大幅に下落した19日から反転し、順調に上昇。第3四半期決算は、Merckを始めとして予想以上に良い結果を発表する企業が多かった。また、住宅セクターは大幅に上昇。市場終了後に、Appleが事前予想を上回る好決算を発表。American Expressも好決算を発表、TIの結果は事前予想を若干下回る。

10月23日(火): Appleが大幅上昇(6.8%増)。RIMMの中国市場参入の発表で、株価は10%近く上昇。Nasdaq全体も堅調、19日の下落分を打ち消す。AT&T、Burlington Northern Santa Feが好決算を発表。一方、全米小売大手Wal-Mart, Targetが10月の販売見通しの引き下げを発表。

10月24日(水): 9月の中古住宅の販売結果は予想を大きく下回る予想以上に悪い結果。今後の見通しに関しても悲観的な見方が強まる。Merrill Lynchが予想を大幅に上回る$8.4Bのクレジット関連での損失を計上、赤字転落の発表。Broadcomが事前予想を下回る結果から、12%の大幅下落。AmazonもValuationと先行きの懸念から12%の下落。市場全体は日中は下落したものの、持ち直して終了。

10月25日(木): 9月の新築住宅の販売結果は予想外に良い数値。(前月比4.8%増) 米ケーブルTV最大手のComcastが減益、新規加入顧客の獲得が減速していることを発表、株価は10%以上の大幅下落。市場終了後に、Microsoft、Motorolaが予想を上回る好決算を発表。

10月26日(金): Microsoftが10%近い大幅上昇。Yahooも7%以上の上昇。Countrywideが予想を上回る損失、赤字を発表、しかし今後の見通しに関しては、明るい(強気な)見方をしたため、株価は32%以上の急上昇。市場全体も堅調に推移する。

まとめ

先週1週間を通してみた場合、株価は順調に上昇しています。第3四半期の決算発表は、予想通り、または予想以上に良い結果を発表する企業が多かったと思います。一方で、Merrill Lynchの予想を下回る悪い結果、第4四半期の、米国小売販売の停滞を予想されるWal-Mart, Targetの発表等、今後に対する不安要因も見られます。

金曜日は、メディアの見方として、MicrosoftとCountrywideの発表が市場を上に引っ張ったとのことのようです。個人的には、MicrosoftはVistaの投入がようやくビジネスの上乗せに寄与しつつあることと考えており、今回の好決算は、ある面では当然の流れとも思っています。MSの株価の上昇は、アナリストがあまりにも、ここのところMSに対して悲観的になりすぎていた反動が強い気がします。また、Countrywideに関しては、予想以上に悪い結果であったにも関わらず、今後のビジネスに対して強気の見方を示しただけで、大きく上がってしまうことに、危うさを感じます。(ただし、Countrywideの株は、金曜日まで、必要以上に大きく下落していたのでその反動の要因も否めません。)

市場全体としては、今週水曜日、31日のFOMCでFedの金利の引き下げがどうなるのか、に市場の注目は集まっていると思います。 市場のセンチメントは、先々週の慎重な状態から、再び楽観的な見方が強くなってきているように思えます。しかし、何かのきっかけで、センチメントが一転する可能性も高いと思います。

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今日(10月25日)の米国市場 

25-Oct.png

各主要インデックスの終値
Dow: 13671.92, -3.33 (-0.02%)
Nasdaq: 2750.86, -23.90, (-0.86%)
S&P 500: 1514.40, -1.48 (-0.10%)

今日の市場は、若干上下があったものの、DOWとS&P 500はほぼ変わらず、Nasdaqは昨日に引き続いて下落しました。

本日朝に発表された9月の新築住宅の販売統計は、8月に比べ4.8%の増加で、予想を上回る意外に良い数字でした。この予想外の良いニュースで市場は一旦は、上昇しましたが、8月が余りに低かったことによるもので、8月と9月を合わせて考えた場合は、依然として厳しい状況であることは変わりない等の見方が強くなりました。

また、大手保険会社のAIGが大幅な損失を計上すると言う噂が流れました。これにより、ファイナンスセクターの株は一時、大きく下落していましたが、午後2時以降持ち直しました。(終値として、少し下落しているところが多いです。) Merrill Lynchは、3.67%の下落で、昨日に引き続きそれなりに大きく下がっています。また、明日決算発表予定のCountrywideは、本日5.5%の下落で、こちらも昨日の下落に引き続き大きく下がっています。

ここのところ苦戦中のMotorolaは、第3四半期は予想外に良い結果を発表し、株価は4.04%上昇しています。市場終了後に、icrosoftはSNSのFacebookへの出資と業務提携を発表、また、決算上の第1四半期の結果を発表しました。利益は23%増で、EPS45セント(1株当たりの純利益)でアナリストの予想の39セントを大きく上回りました。本日株価は、2.37%の上昇だったのですが、決算発表後のアフターアワーズでは、11%を超える大幅な上昇となっています。

一方、ケーブルTV全米最大手のComcastは、54%の利益減と新規加入者の伸びが鈍化していることを発表し、本日株価は10.78%の大きな下落となりました。ご存知の方も多いかと思いますが、米国ではケーブルTVが非常に普及しており、衛星TVは伸びているものの世帯普及率はケーブルの方が圧倒的に高いです。

しかし、ここにきてケーブルTV会社は、衛星・電話会社とのブロードバンドインターネットを含む、市場競争でシェアを失いつつあるようです。米国を除く世界の主要市場では、高速のインターネットはDSLの普及率が高いのですが、米国にもようやくそのトレンドが来ているのかもしれません。米国はブロードバンドのインターネットの環境は日本、韓国、ヨーロッパの諸国と比べると(非常に)遅れています。 また、WiMAXが将来的にどれ位普及するのかも、将来の市場環境、勢力図を大きく変える鍵となるかもしれません。

ハイテクのセクターでは、今日は下落しているところが多かったです。特に、ここのところずっと上がり続けていたApple, Google, RIMMは今日は下落しています。これらの企業の株価は過去最高水準にあり、Valuationもかなり高めてなっているので、Amazonと同様、Valuationに対する懸念が多少なりとも高まってきて、そのための調整的な意味での下落なのでは、と想像しています。今日の日本市場でも、任天堂・Yahooが似たような傾向にある様に思えました。

ここまでの決算発表結果をみると、ハイテクセクターの中でも分野により、良いところ、悪いところの差が明確になってきている様に思えます。技術革新、競争の激しいことがハイテク・セクターの特徴なので、企業間の差があるのは当たり前なのですが、市場のトレンドの変化の兆候を示唆するいくつか気になるところがあります。

明日は、予想を上回る好決算とFacebookの提携を発表しMicrosoftが恐らく大きく上がることが予想されますが、市場全体にも好影響を与えるかどうかが注目しています。

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ウォーレン・バフェット FBN インタビュー: 続き 

昨日の続きです。(Source: FBN (Fox Business Network) on Oct 18, 2007) 以下、10月18日に放送されたウォーレン・バフェット氏のインタビューの中でのペトロチャイナ株売却に関しての部分を抄訳、(一部意訳)しています。

ペトロチャイナ

LC 「ペトロチャイナの株は全て売ったのですか?」

WB 「全て売却しました。5月のAnnual Meetingの時は、米国ドルで時価総額が約$110B位(約1100億ドル)でしたが、それが今では倍以上になっています。残念ながら売るのが少し早かったようです。ペトロチャイナの売却に関しては、100%企業価値(Valuation)の判断からです。

我々がペトロチャイナの株を買った時、ペトロチャイナ(会社全体)の時価総額は$35B(350億ドル)でした。売却した価格を平均した場合、購入価格に対して約8倍程度になりました。元々の購入価格はアメリカドルで20ドルで、売却価格は160ドルから200ドルの間です。5億ドルの元手で、35億ドルの利益を得られました。しかしながら、少し売却するのが早かったようです。多量のお金をテーブルに残してしまいました。」

LC 「価格が上昇し続けている時に、(永久に上がり続けるわけではないので)いつ売るべきなのか、と言う判断をすることは非常に難しいことだと思います。一般の投資家に対して、売却の判断をする上でのアドバイスは?」

WB 「我々は、いくらで売られているか、それが(将来)いくらの価値があるのか、を考えます。我々が購入した時、ペトロチャイナの時価総額は350億ドルで、我々は最低でも1000億ドルの価値があると思いました。」

LC 「どうやって、ペトロチャイナの様な会社を発見し、注目したのですか?」

WB 「私は、オフィスにて、座って、アニュアルレポートを読んだのです。幸いなことに英語で書かれていました。オイル・リザーブ、精製法、使用している薬品等を含め、良く書かれており、非常に良い会社であることが分かりました。それを読んで、私は、この会社は少なく見積もっても1000億ドルの価値があると思いました。

私は価格(株価)を先に見ません。ビジネスを先に見て、いくらの価値があるのか、考えます。もし価格を先に見てしまうと、それに影響を受けてしまうからです。ですから、私は、会社を先に見ます。そして、価値がどれ位あるのか、見積もります。 その後で価格を見た時、それが見積もった価格より大幅に低い場合、買います。」

LC 「どの様に見積もるのですか?」

WB 「そこが厄介なところです。(それがトリックです。) 重要な判断基準としては、もしできるのであれば、ビジネス全体(その事業全体)を購入したいと思えるかです。

株を売った時、ペトロチャイナの時価総額は2500億から2750億ドル位でした。我々は、その価格は適正な価格帯だと思いました。オイルは、買った頃の1バレル30ドルから、売る時には75ドル程度に上がりました。今はもっと上がっていますね。そして、今日、昨日の時点でペトロチャイナはGEを抜いて、Exxonに次ぐ世界第2位の企業価値の会社になっています。

もしも価格(株価)が大幅に下がることがあれば、また買うと思います。」

LC 「政治的な圧力で、株を買ったり、売ったりすることはありますか?」

WB 「いいえ。 中国政府は、ペトロチャイナ(の株式)を88パーセントを所有しています。そして、中国の最も大きい上位30社の内、29社に関して所有、監督しています。スーダンとの関わりがあるのは、中国政府です。 もし、あなたが取引されている中国の上位30社の株を所有する場合、大株主である中国政府がパートナーとなります。そして、質問は、あなたは、そのことに(スーダンを支援していることに)、責任があるか?と言うことです。」

LC 「あなたは、別の中国の会社に投資するつもりですか?」

WB 「答えは恐らく、Noです。私は、投資する場合に、国といった様な範疇で考えません(国として投資の対象の判断をしません) できるだけ多くのレポートを読んで、何か値ごろなものを見つけようとするだけです。」

(コメント)
ペトロチャイナの投資は、投資額に対して8倍以上の値で売却していたとのことです。このインタビューの部分で、バフェット氏の投資手法、考え方が良く分かります。バフェット氏の投資手法は、有名で、今回話している内容も、基本的には、従来と変わりませんが、いくつか印象に残った部分をハイライトします。

- 購入の判断材料は、アニュアル・レポートの内容
- アニュアル・レポートを読んで、(潜在的)企業価値を見積もる
  (バフェット氏の手法は、まずその企業のIntrinsic Valueがどれ位あるのかを見積もる)
- 見積もりに対して、時価と比較する。ペトロチャイナの場合、当時の見積もった潜在的な価値は約1000億ドル
- 見積もりよりも時価が安い場合、購入する。ペトロチャイナの場合、当時の時価は、約350億ドル
- 売却の判断は見積もり価格が基準となる。(状況に応じて、見積価格の見直しは行っていると思います。)

興味深いと思ったのは、バフェット氏は、国単位ではなく、企業、事業として検討すると言っていることです。とは言え、当然、事業を行っている会社の市場性の点、他で、国固有の状況も考慮していることとは思います。

バフェット氏の発言を聞いて、アニュアル・レポートを読むことの重要性を再認識しました。また、今後の自分の投資戦略・手法に取り入れるべき部分等を検討したいと思いました。

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今日(10月24日)の米国市場 

24-Oct.png

各主要インデックスの終値
Dow: 13675.25, -0.98 (-0.01%)
Nasdaq: 2774.76, -24.50, (-0.88%)
S&P 500: 1515.88, -3.71 (-0.24%)

今日の市場は、予想以上に悪い9月の中古住宅の販売結果、Merrill Lynchの事前予想を大幅に超える巨額の損失、Broadcomの予想を下回る結果と複数のアナリストのレーティングのダウングレードによって、市場全体が大きく昼ごろまで、下落しました。2時を過ぎてから、市場は突然上昇しだし、Dowは結果的に昨日の終値とほぼ変わらないで終了、S&Pも若干の下落、ここのところ他のインデックスを上回っていたNasdaqは今日は逆に他のインデックスよりも低迷しました。

本日発表された9月の中古住宅の販売統計は、前年同月比で8%の下落と事前予想の4.5%を大きく上回る悪い数値でした。また、販売価格の中央値も4.2%下落しており、住宅市場がさらに悪化している傾向にあることを示しています。アナリストの見方として、現在の市場の低迷は90年代の時よりも悪いという見方をしており、80年から82年の住宅市場の低迷に近いレベルまで悪化するのではと見ているとのことです。 以下の関連記事によると、多くのエコノミストは不動産の問題は最低でも後1年は続くと見ているとのことです。

関連記事:
Home sales plunge by 8 percent

Merrill Lynchの第3四半期は、レバレッジのローンで84億ドルの巨額の損失を計上、23億ドルの赤字となりました。今月にプロフィット・ワーニングとして発表していた損失額の見込み額55億ドルを大きく上回っています。また、損失額は、既に発表されている他の主要投資銀行4社の損失を合わせた36億ドルよりも巨額です。Merrill Lynchが赤字になったのはほぼ6年ぶりのことです。本日、Merrillの株価は5.81%下落しました。

関連記事:
UPDATE 5-Merrill Lynch reels from $8.4 bln write-down

昨日市場終了後に第3四半期の結果を発表したBroadcomは、本日、アナリストのダウングレードもあって大幅に下落しています。EPSは5セントで、アナリストの予想を2セント下回っただけなのですが、株価は本日約17%の大幅な下落でした。決算の発表内容で考えると、これほど一日で下落するとはちょっと驚きですが、“事前予想以上に良い”と言う期待が高かったのかもしれません。TIもそれ程良くなかったので、Broadcomが力をいれている携帯電話向けの事業も多少なりとも厳しいことは予想できたと思うのですが、、、まあ、Broadcomの製品は競争力も高く、対象の市場も今後も伸びが期待される分野が多く、会社の株価は常に高めのValuationにある傾向があるので、その反動が一気にきたと解釈することもできるかと思います。

関連記事:
Broadcom Reports Third Quarter 2007 Results

昨日市場終了後に決算を発表したAmazonも今日は約12%の下落でした。このBroadcomとAmazonの状況が、このところ上昇していたハイテク関連の株のValuationに対する懸念となって、セクター全体に大きな影響を与えたようです。とは言え、Overvalue気味の筆頭のGoogleとAppleは堅調でしたが。。。この辺りの株価の動向も市場心理を良く表していると思います。

今日の市場の午後2時ごろからの急速な回復は、Briefing.comでは、空売りの解消の買いが多かったのではと見ています。住宅関連とファイナンス関連に関しては、この見方は当てはまる様に思えます。また、FedがDiscount Rateを再び下げるとの噂が突然駆け巡った様で、これも、午後2時からの謎の急回復に(かなり)影響を及ぼしたのでは、と思います。

今日の市場のニュース、特に住宅市場のさらなる悪化、Merrillの巨額の損失等から、FedのFF rateの引き下げに大きな期待が高まってきている気がします。恐らく、明日以降はFedの動き、金利の引き下げ幅がどれ位になるのか、等に市場の注目が集まってくるのでは、と思います。

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ウォーレン・バフェット FBN インタビュー 

米国の景気に関して

Liz Claman (以下LC) 「住宅市場の低迷、オイル価格の高騰等、米国の景気の先行きに関する懸念が高まっています。米国の景気の動向に関してどう思われますか?」

Warren Buffett (以下WB) 「原油価格が90ドル近い価格にあって、住宅市場の低迷している状況等を考慮すると、当初の予想よりも良い状況だと思います。 一方で、いくつかの市場に関しては、(景気の)減速が見られます。 住宅価格の下落が起きており、小売、建設に関連する市場の一部では顕著な減速が見られます。しかし、雇用に関しては、今の時点では大きな問題はありません。」 

LC 「今おっしゃった様な減速(Slow Down)を機に、最終的にはリセッション(景気後退)へと転換するのでしょうか?」

WB 「そうなるかどうかは判断するのは難しいところです。そうなる可能性はあります。輸送費、食費の高騰、住宅価格の低下、そしてそれによる住宅ローンの借り換えを利用した消費資金等の低下によって、アメリカの社会は(経済的に)縮小の傾向にさらされています。」

LC 「あなたは、失業者数の数値は懸念するレベルではないとおっしゃいましたが、Fedは、その一つの数値だけを見てパニックに陥って、金利を下げたのでしょうか?しかも、その数値(8月の雇用統計、雇用の減少)は、後ほど修正され、反対の結果(雇用増)となっています。」

WB 「彼らは、恐らくそれ以上のデータを見ているでしょう。 金利政策を判断する上で、彼らは、雇用のデータだけではなく、住宅ローンの市場データ、その他を考慮したと思います。しかし、我々はFedの政策をそれ程、気にしていません。実際のところ、我々は、リセッションに関しても、心配していません。 反対に、私は、いくつかのリセッションを体験することを望んでいます。20-30年の間には、いくつかのリセッションを経ることになるでしょうが、結果・全体としてはまったく問題ないと思います。」

スーパーファンドに関して

WB 「今の時点では、ミステリープランです。彼らが(Citi等の銀行が)計画を発表した時、後ほど詳細に関しても発表するとの話でしたが、私はまだその詳細を見ていません。私は、彼らがどの様な考えを持っているのか、良く解っていません。 (今の時点で)多量の住宅ローン・債権の所有権の移転や、それらによる(発行済みの)住宅ローン関連の債権の値付け等の有効性に変化がおきているのを見ていません。最終的な判断は、詳細が出てくるまで控えますが、少し疑念を持っています。」

LC 「それらのファンドは、住宅ローンを使用している人の返済の助けとなるのでしょうか?」

WB 「いいえ。」

LC 「あるいは、人々を破産から救うのでしょうか?」

WB 「いいえ。 結局、人々は、月々の住宅ローンの支払いをするのに十分なお金が必要です。特に、ティーザー・レートによる月々の支払い額の上昇を抱えている場合、それらによる多くの問題が起きています。」

Countrywideに関して

LC 「Countrywideの株価は$15近くまで落ちてきています。あなたは、Countrywideの株、または、救済することに、ご興味をお持ちですか?」

WB 「私は、Angelo(CountrywideのCEO)と何度か話をしています。株を買うと言ったような段階までは、至りませんでした。 もし、証券・経営権等が含まれた様な、包括的な案、または、それに順ずる様な大きな提案があれば、そのアイディアを聞きたいと考えたと思いますが、ご存知の通りBank of Americaが$2Bの転換株式(Convertible Stock)を購入しました。我々は、具体的に何かすると言ったところまでは、至りませんでした。」

後継者選びについて

WB 「ご存知の通り、計画はCEOとCIO(Chief Investment Officer)に分けて人選を行っています。CEOに関しては、社内にいる3人の候補に絞り込まれています。いずれの人物に関しても、ある面では私より優れたものを持っています。この件は、全て予定通りに進行しています。Chief Investment Officerに関しては、まだ決まっていません。CIOの募集を開始してから、多数の応募者がありました。 その中に、現在(他社で)、大きな金額を扱っている4人の運用マネージャーがいます。ビジネスも順調で、現在の仕事に満足していてる人たちです。いづれの人も、もし私に何かあれば、喜んでBerkshireに入社するといっています。ボードはその人たちの名前を知っていますので、もし、私に例えば今夜何かあった場合、その中の一人、もしくは全員を選んで、(Berkshireに)招待することができます。彼らは、今の時点では、こちらに来る理由はありません。」

LC 「それらの候補の方々は、ミューチャル・ファンドのマネージャーですか?」

WB 「お金を運用する様々なマネージャーです。」 「どの人も、もし私に何かあった場合は、翌日にでも出社して職務を行うと言ってくれています。」

LC 「あなたは、リタイアしようとしているのですか?」

WB 「いいえ。私はリタイアしません。」


次(明日)のエントリーでは、話題となったペトロチャイナの件に関して取り上げる予定です。

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ウォーレン・バフェット インタビュー(Fox Business) 

先週10月18日に、ウォーレン・バフェット氏のインタビューがFox Business Networkにおいて放送されました。ペトロチャイナの株を全売却した話等、このインタビューでのバフェット氏の発言はこちらのメディアで大きく取り上げられています。

Fox Business NetworkはCNBCに対抗して、マードック氏が最近新たに立ち上げたビジネス向けのTVチャンネルです。CNBCの看板キャスターだったLiz ClamanをFoxが引き抜きをしました。10月18日がLiz ClamanのFox最初の登場の日でした。この日、Fox初登場のLizはWarren Buffett氏とのインタビューを行いました。

尚、今年5月にLiz ClamanはCNBCにおいてBuffett氏とのインタビューを行っています。私のブログでもこのインタビューに関して、何回かに分けて取り上げています

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10月18日のこのインタビューは、1時間にわたるものだったとのことですが、残念ながら私はTVの放送は見ることができませんでした。 インターネットで調べたところ、FoxBusinessのウェッブサイトでビデオキャストで見ることができました。残念ながらWeb上のものは1時間ではなく、ダイジェスト版です。(多分ほとんどの内容はカバーできている様に思えます) さすがに、バフェット氏の話は非常に興味深いものでした。 このWebキャストのビデオで主だった部分に関して要約したものを、何回かに分けて今週エントリーいたします。

このビデオは、以下の方法で見ることができます。
- FoxBusinessのVideoのサイトに行き、”search for video”の欄に”Warren Buffett”を入力して検索。
- 話題別に分かれたビデオクリップが現れる。(23日の時点で、6種類)
- 最初のWebキャストをクリックしてみた場合、途中で止めない限り、6個全てのビデオを連続して見れます。(途中CMが入ります。)

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今日(10月23日)の米国市場 

23-Oct.png

各主要インデックスの終値
Dow: 13676.23, +109.26 (+0.81%)
Nasdaq: 2799.26, +45.33, (+1.65%)
S&P 500: 1519.59, +13.26 (+0.88%)

昨日市場終了後に発表されたApple, American Express等の好決算に加え、本日の朝、AT&TやBurlington Norther Santa Fe(鉄道の大手、Buffett氏のBerkshireが投資している)が好決算を発表しました。これら主要企業の第3四半期の好決算から市場は、前日に続き上昇しています。主要インデックスの動きは昨日と似ており、DowとS&P 500の動き、上昇幅はほぼ同じで、Nasdaqがそれらを上回る好調なパフォーマンスでした。

関連記事:
AT&T Delivers Strong Third-Quarter Results
Burlington Northern 3Q Earnings Rise

本日、目だった株の動きとしては、昨日第3四半期の結果を発表したAppleが6.77%の大幅な上昇、Googleも3.84%上昇しています。

また、RIMMがAlcatel-Lucentと組んでBlackberryを中国市場に展開することを発表し、株価は9.83%も上昇しています。Blackberryは米国を中心として、企業向けのユーザーで圧倒的なシェアを誇るスマートフォンです。 以前に、RIMMは、日本市場に対してもDocomoと組んでBlackberryのサポートを行うことを発表しましたが、今はどうなっているのでしょうか?携帯電話が他の市場と比べ圧倒的に進んでいる日本市場では、ユーザー層もかなり限られるので、かなり厳しい状態だと思いますが、中国での市場性はどうなのでしょう?ニュースとしては非常にポジティブではありますが、現実のビジネスとしての成功には、日本ほどではないと思いますが、いくつもの難関があると思います。

関連記事:
RIM takes BlackBerry to China

昨日大幅に上がっていた住宅関連の企業の株は、今日は少し下落しているところがほとんどでした。

第3四半期の決算が好調な企業が多く、市場センチメントは再び楽観的に変わりつつあるように思います。一方で、小売関係の企業が、米国の10月の販売見通しを引き下げる発表をしています。 

ハンドバック製造のコーチが第3四半期の結果発表の場で、米国の店舗において、ここ数週間、来店客数が減少していることを明らかにし、第4四半期の売り上げ見込みに対して慎重な予想をしていることを発表しました。このため、第3四半期の利益はアナリストの予想を若干上回る良い結果だったにも関わらず、株価は11.8%の大幅な下落となっています。また、Wal-Martが、来年以降の売り上げの伸びが鈍化することを発表、Targetも10月の販売予想の引き下げを発表しています。

関連記事:
Coach Declines on Slower Store Traffic
Wal-Mart Says Sales Growth Will Slow
Target trims October sales forecast

本日市場終了後に発表されたAmazonの第3四半期は好決算でしたが、今後の売り上げ・利益動向とValuationに対する懸念が高まったとのことから、発表後のアフターアワーズでは、株価は10%近く下落しています。ただし、本日、株価は10.44%も上昇しているので、今日の日中の増加分を相殺するような形です。

関連記事:
Amazon.com 3Q Profit Skyrockets

先週から今の時点までは、第3四半期に関しては予想通り、またはそれ以上の好決算を発表する企業が多く、予想を下回る様な企業はあまりないように思えます。好決算から市場のセンチメントも変わりつつあるように思えます。ただし、今後の株価の動向に関しては、仮に今後再び上昇に転じたとしても、セクター間、個別の企業間での差が広がっていく様に思います。

明日は中古住宅の販売統計データ等が発表される予定です。これに関しても、予想と比べた結果に注目しています。

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今日(10月22日)の米国市場 

22-Oct.png

各主要インデックスの終値
Dow: 13566.97, +44.95 (+0.33%)
Nasdaq: 2753.93, +28.77, (+1.06%)
S&P 500: 1506.33, +5.70 (+0.38%)

(比較的)大幅な下落をした先週金曜日から、明けた本日は、下落して始まりました。11時ごろから反転して上昇基調となり、各インデックスは上昇して終了しています。DowとS&P 500は似た値動きをして、ほぼどうレベルの0.3~0.4%の間の上昇でした。Nasdaqは比較的堅調で、開始早々は1%近い下落となりましたが、そこから戻し、本日は1%程度上昇しています。

DOWの構成企業である、製薬大手のMerck&Coの第3四半期は、アナリストの事前予想を上回る前年同期比で利益62%の上昇の好決算を発表しています。 一方、競合するSchering-Plough’sの利益は、昨年の一株当たり19セントに対して、同45セントと2倍以上になりましたが、買収関連の上昇とその他の経費を除いた場合、28セントの利益で、アナリストの事前予想を2セント下回りました。

株価は、Merckは、本日2.88%の上昇、一方、Schering Ploughは13.36%の大幅な下落となっています。Schering Ploughの下落の要因は、アナリストの予想を下回り、コレステロール値を抑える薬の売り上げの上昇が減速していること明らかになったことの様です。
関連記事
Merck Tops Expectations, Schering Misses
Drug Makers Post Gains

本日、住宅建設の会社の株価は、5%以上の上昇をしているところが目に付きました。Standard Pacific Corpは約16%、Meritage HomesとBeazer Homesは約10%上昇しています。これらの株の今日の上昇は、空売りの利益確定のための解消が要因との見方がある様です。(下の関連記事のリンクを参照してください) 確かに、今週、何社かは決算を発表する予定ですが、とくに良いニュースがあったわけではないので、悪材料が出尽くして買い戻されている様な株価の動きでした。
関連記事:Home builder shares soar

市場終了後に、発表された注目のAppleの第3四半期の結果は、アナリストの予想、一株当たり86セントの利益を上回る、同1ドル1セントでした。 iPhoneは値下げの効果もあって、予定の上限に近いレベル、Macも売り上げが34%の上昇で非常に順調でした。iPodに関しては、予定より少し少ないレベルに終わりましたが、9月に新製品を発表しており、第4四半期の業績に貢献しそうです。

株価は、決算発表前の本日2.31%上昇し、発表後のアフターアワーズで6.88%も上昇しています。まあ、第3四半期も予想を上回り、第4四半期に関しても、iPodの新製品等、クリスマス向けの商戦に万全の体制とも言えるので、株価が上がるのも無理はないと思います。
関連記事:Apple 4Q Earnings Beat Analyst Views

また、インターネット・メールのハイブリッドのレンタル・ビデオ事業を提供するNetFlixが、事前予想を大幅に上回る結果を発表しアフターアワーズで株価は15%近く上昇しています。
関連記事: Netflix 3Q Profit Tops Analyst Estimates

一方、携帯電話向けICで断トツのトップシェアを持つTIは利益が10%以上の上昇であったものの、アナリストの事前予想を若干下回り(一株当たり52セントvs50セント)ました。 また、売り上げは前年同期比に比べ下落しており、今後の予想についてもエリクソンの次機種のデザインをSTに奪われたこと等から、引き下げました。これらのニュースから、アフターアワーズでは、株価は4%以上下落しています。
関連記事: Texas Instruments profit up; view disappoints

本日の市場終了後の決算発表を見る限り、ハイテク関連は第3四半期も順調なところが多く、第4四半期、そして来年に対しても大きな不安要因は今の時点ではあまりなさそうに思われます。TIの結果は予想を下回っていますが、これは主にTI固有の問題の部分も多い気がします。(尚、メディア関連のIC関連のメーカーZoranも好決算を発表しています。)

また、Amexも市場終了後に好決算(10%の利益増)を発表しており、アフターアワーズでは3%以上上昇しています。

明日以降、一部の住宅建設会社の決算発表や中古住宅の販売統計データ等が発表される予定ですが、予想に対しての差が注目されます。(悪い数値であることは、株価に織り込まれているので)

先週の金曜日の下落と今日の市場の動きを見ると、先行きに対する不透明要因、不安も感じられましたが、今日の市場終了後の決算発表は明日と今後に向けて明るい側面も出てきたように思います。

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お詫び 

週末、体調を崩してしまったため更新することができませんでした。書く予定だったエントリーに関しては、今週に行う予定です。お詫びかたがたご連絡申し上げます。

今日(10月19日)の米国市場 

19-Oct.png

各主要インデックスの終値
Dow: 13522.02, -366.94 (-2.64%)
Nasdaq: 2725.16, -74.15, (-2.65%)
S&P 500: 1500.63, -39.45 (-2.56%)

Black Monday20周年の本日、米国市場は、暴落ではありませんが、各主要インデックスは、2.5%以上の大幅な下落となりました。

企業の決算発表自体は、これまでと同様、ほぼ予想通りのところが多く、ファイナンス・セクターは(予想通り)、第3四半期は減益となるところがほとんどで、テクノロジー関連は好業績のところが多かったと思います。しかし、2008年の見込みに関しては慎重な見方をするところが多く、投資家も、今後の動向に関してかなり神経質になっているように思えました。

先日市場終了後に好決算を発表したGoogleは、ほとんどの企業が大幅に下落する中、上昇して終了しています。ハイテク関連の会社は、本日大きく下落したところが多かったです。

今日は、日中は忙しくて、市場の状況を見ることができませんでした。色々書きたいことがあるのですが、本日はもう遅いので、明日以降にいくつかのエントリーを投稿する予定です。

バフェット氏がペトロチャイナの株を全て売却 

バフェット氏が、Berkshire Hathawayが保有していたペトロチャイナの株を全て売却したことを明らかにしました。

関連記事: Buffett says has sold entire PetroChina stake

既に、Berskshireがペトロチャイナの株の保有分の一部を売却していたことは明らかになっていましたが、今回の報道は全てを売却していたことが新しい点です。

尚、上記関連記事の中で、バフェット氏のコメントとして以下の発言を引用しています。

"we sold based on price," adding that "it was 100 percent a decision based on valuation."

バフェット氏は今回の売却の判断は、市場価値を基にしたもので、価格が判断の100%の理由であることを強調しています。(政治的な問題・判断ではない)

Berkshireの購入の際、支払った額は$488M(4億8800万ドル)で、2006年末の時点で、価値は$3.31B(33億1000万ドル)に相当するとのことです。つまり、Berkshireの投資額に対して、6倍以上の上昇になっていることを意味します。尚、ペトロチャイナの株は、今年に入ってからも上昇しており、今の時点では、年始から比べると倍近くまで上がっています。

Berkshireはペトロチャイナの投資で相当な利益を得たことになると思います。

尚、上記引用記事の中で、一時噂になったBear Stearnsへの投資に関しての、噂を否定したとのことです。(当然ことだと思います。)Countrywideへの投資に関しても質問を受けたようですが、こちらに関しては、「今までの時点では、株を購入していない」と言う回答をしたようです。

この様な市場の状況になればなるほど、バフェット氏の動向はさらに注目されていくと思います。

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今日(10月18日)の米国市場 

18-Oct.png

各主要インデックスの終値
Dow: 13888.96, -3.58 (-0.03%)
Nasdaq: 2799.31, +6.64, (+0.24%)
S&P 500: 1540.08, -1.16 (-0.08%)

今日の米国市場は、朝から昼ごろまでは、前日よりも下がったレンジにありましたが、その後持ち直し、昨日終値とほぼ変わらない水準で終了しています。

市場開始前に発表されたBank of Americaの第3四半期の結果は、前年同期比で32%低い利益で、アナリストの事前予想を大きく下回る結果でした。減益の主な要因は、多国籍企業向け融資とインベストメントバンキング(投資銀行業務)での大幅な損失の様です。発表の席上、CEOのKenneth Lewisはインベストメントバンキング等に関する戦略の大幅な変更を行うことを示唆しています。これまで、BoAはインベストメントバンキングの業務拡大のために、関連企業の買収等、積極的に取り組んでいましたが、この戦略の大幅な見直しとなりそうです。(はっきり言って、致命的な戦略ミスの気がしますが、、、母体が大きいので企業自体の存続等には影響はないと思いますが、経営陣の判断ミスだと思います。まあ、BoAだけでなく、もっとひどいところも多いので、特にBoAを責めるつもりはありません。)

関連記事:Bank of America 3Q Profit Falls 32 Pct.

これに加え、昨日市場終了後に発表になったWashington Mutual’sの大幅な減益、ETradeの赤字転落等から、ファイナンスセクターは軒並み下落しました。 Bank of Americaの結果は、市場全体にもかなり影響を及ぼした様に思えます。

関連記事:E*Trade reports 3rd-quarter loss, cuts year outlook

先週まで、ファイナンスセクターはかなり上昇しており、市場の雰囲気は底は過ぎたとの認識や、Fedが今後も金利を下げることにより、状況が改善することを前提としていた様に思えますが、今週のファイナンス関連の企業決算と今後の見込み等から、そういった楽観的な認識が消え去ってきている様に思えます。

株価は、Bank of Americaは2.35%、WaMuは7.71%、ETradeは8.02%、それぞれ下落しています。

本日の注目のニュースは、SECがCountrywideのCEOの株の売却に関して調査を開始したことが明らかになりました。ご存知の様にCountrywideは今年に入ってからサブプライムの問題等から株価は大きく下落しています。サブプライムの問題が表面化し、市場でも問題になりつつあるころに、CEOのAngelo氏が、自分の持ち株を売却するプランを変更して(変更させて)、売りぬいたことが問題視され、この度、SECが調査に乗り出したとのことです。

関連記事:SEC Probe Stock Sales by Countrywide CEO

Countrywideの株価は、この報道を受けて、本日は4.84%下落しました。この夏に、Countrywideが資金難から倒産の可能性も出てきている、といった問題が表面化しましたが、私の受けた印象としてはFedを含め市場関係者はCountrywideを倒産させないように救いを出したように、感じました。今回の問題により、今度、資金調達等の問題が出てきた場合は、このAngelo氏の問題が解決しない限り、周囲が救済を働きかける際の障害になるのではと思います。

市場終了後、注目のGoogleは第3四半期の利益が46%増の好結果を発表しました。株価は、本日も上昇して(約1%)いましたが、アフターアワーズでも若干の上昇となっており、投資家の期待通りの結果だったと言えるかと思います。

関連記事:Google 3Q Profit Soars 46 Percent

ここまでは、事前予想と比べ大きな差がない結果がほとんどで、市場も大きく崩れたり、逆に過剰に上がったりせずにきています。企業の第3四半期の結果に関しては、ほぼ順当なレベルですが、一方で、景気の減速を示唆するデータも多く出てきており、また、インフレの懸念も払拭されておりません。

個人的には、過度の楽観・悲観的のどちらにもなっていない市場の雰囲気は、ある程度好ましい展開ではないかと思います。

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今日(10月17日)の米国市場 

17-Oct.png

各主要インデックスの終値
Dow: 13892.54, -20.40 (-0.15%)
Nasdaq: 2792.67, +28.76, (+1.04%)
S&P 500: 1541.24, +2.71 (+0.18%)

今日の米国市場はかなり変動が激しい一日でした。主要インデックス別で見た場合は、Nasdaqは1%の上昇、Dowは微減、S&Pは若干の上昇で終了しています。

前日市場終了後に、事前予測を上回るIntel、Yahoo、Seagateの好決算を発表したことに加え(IBMも決して悪くないと思います)、市場開始前に発表されたJPMorgan Chase, Altria, Coca-Cola, United Technologiesら主要企業の決算は、事前予想を上回る好結果で、かなりの期待とともに市場は開始しました。

以下、上記企業等の第3四半期の結果の関連の記事を添付します。

JPMorgan net rises despite write-downs
Altria profit beats estimates
Coca-Cola Co. profit tops estimates
United Technologies profit up 20 pct

主要企業が好結果を発表する一方で、本日朝、発表された9月住宅着工件数は、過去14年間で最低の水準で、住宅市場の低迷を示す内容や、
9月のCPI(Consumer Price Index)は、事前予想の0.2%を上回る0.3%の増加でした。Core CPIは事前予想通りの0.2%増でしたが、過去最高水準にある原油の高騰の状況を含め、インフレに対する懸念は払拭されていないようなデータだと思いました。(データをどう見るかで、解釈は変わります。ちなみに今日の午後の時点では、一部の見方としては、住宅市場の悪化を抑えるために次回もFedは金利を0.25%下げるだろうとの見方も、強くなってきているようです。)

政府のCPIの発表のニューズリリース

今日はテクノロジーはかなり上がるだろうとの見方が強かったようですが、ふたを開けてみればそれ程でもなく、むしろ午後にかけては前日比でNasdaqがマイナスになるなど、一方的に大きく上昇するような状況にはなりませんでした。

私の受けた印象としては、市場の心理はかなり慎重になってきている様に思えました。テクノロジーがあまり上がらなかったのは、恐らく、利益確定売り、または、ある程度ポジションを軽くしいったん状況を見る、といった動きや、一部大きく上昇するものに対しては、空売りを行う動きなどがあったためではないかと想像しています。

個人的には、あまりにも楽観的な見方や株価の上昇を見ると、付いていけない気持ち、不安になるので、市場心理が慎重になるのは、気持ち的には楽です。一方で、市場が慎重になるだけの理由も多く出てきていると思います。本日午後に発表になったFedのベージュブックでも景気のスローダウン、住宅セグメントの低迷が続くとの見方をしており、Fedが景気の先行きに関して慎重な見方を示していることが明らかです。

Beige Book: Pace of growth slowed since Aug

本日市場終了後に発表された第3四半期の主要企業の決算のハイライトを以下に記します。

EBayは、Skypeの赤字を計上し、第3四半期は赤字に転落しましたが、本業のオークション事業は堅調で、アナリストの予想よりも良い結果でした。本日は、決算発表前にもかかわらず、良いだろうとの見方が支配的で、株価は5%以上上昇しました。結果発表後のアフターアワーズでの取引価格は、本日終値からほとんど変わっていません。恐らく、ほぼ予想通りだったということだと思います。

EBay posts loss on charge, but auctions strengthen

Washington Mutualの第3四半期は、利益が72%減となりました。こちらも、事前にプロフィット・ワーニングをしていましたのでほぼ予想通りだった様に思えますが、アフターアワーズでは3%以上下落しています。アフターアワーズは時として極端な反応をする場合があるので、明日の株価動向に注目です。

WaMu's 3Q Profit Shrinks 72 Percent

エンタープライズ向けのソフトウェアの有力企業Citrixの第3四半期は、29%の純利益増でアナリストの事前予想を上回りました。しかし、第4四半期に対する見込みがアナリストの予想を下回り、アフターアワーズでの取引は6%以上の下落です。

Citrix 3Q Profit Rises 39 Percent

明日も多くの企業が決算を発表します。特に注目しているのは、GoogleとBank of Americaです。特に、Googleは株価がここのところかなり上がっており、本日も上昇、過去最高の株価の水準にあります。市場はかなり慎重になってきているので、Googleの第3四半期の結果が、市場の期待にこたえられるだけのものかどうか、発表後の株価の動向に注目しています。

尚、先週のエントリーで、Googleの株価上昇の背景に関してのエントリーを書きましたが、どうやら、最近の株価の上昇には携帯がらみの話の期待が背後にあるようです。

Google expected to share good news with Street

個人的には、期待が過熱しすぎのきらいがあるので、警戒が必要だと思います。一方で、第3四半期の結果が好調で、なおかつ、その席上、“GPhone”なりなんなりの話がでれば、さらに大幅に上昇する可能性もあります。発表は、明日の市場終了後だと思いますが、かなり気になっています。

現時点では、おおむね第3四半期は予想通りの線、それも、かなり堅調にきていると思います。いくつかのPositive surpriseはありましたが、事前予想を大幅に下回るようなNegative Surpriseは今の時点では、特にでてきてない様に思えます。ただし、市場がかなり慎重になってきているので、何かのきっかけで大きく下がる可能性は、先週よりも高くなってきている様に思えます。

(後記) 今日は、早朝からカンファレンスコールがあり、ほとんど寝ていません本日のエントリーは睡魔との闘いになってしまいました。多少誤字脱字があるかも知れませんが、ご了承くださいますよう、お願い申し上げます。

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今日(10月16日)の米国市場 

16-Oct.png

今日の米国市場は、若干の上下の変動はありましたが、昨日に引き続き下落しました。各主要インデックスの終値は以下の通りです。

Dow: 13912.94, -71.86 (-0.51%)
Nasdaq: 2763.91, -16.14, (-0.58%)
S&P 500: 1538.53, -10.18 (-0.66%)

前日のNew York Economic ClubでのBernanke議長のスピーチは、クレジットの問題は予想よりも長く続く可能性があるとの懸念を示し、また住宅市場の問題が景気に影響を与える可能性があり今後の経済の先行きが楽観しできない、といった様な発言だったようです。このニュースに加え、原油価格が市場最高値であることから、市場自体もかなり慎重になってきているように思えます。

関連記事:Stocks Slide on Bernanke Comments

注目企業の本日の第3四半期決算発表を以下に記します、

Wells Fargoは、昨年同期比で売り上げ10%増の$9.9B、純利益4%増の一株68セントでした。アナリスト事前予想は70セントで、若干下回ったものの、個人的にはかなり良い内容だったと思います。株価は、本日、3.89%も下落しています。 期待がかなり高かったからだとは思いますが、ここまで下落するとは、ちょっと驚きです。恐らく、今後の見通しに関して、厳しい見方をしていることが、本日の下落の一つの要因では、と思います。

関連記事:Wells Fargo Sees Subprime Storm Ahead

はっきり言って、Wells Fargoが厳しければ、他の主要銀行はもっと厳しいと思います。本日、ファイナンス・セクターは下落しています。JP Morgan Chaseが明日の市場開始前に決算を発表するので、これにより、夏の大幅な調整から大きく戻してきたファイナンス・セクターの今後の展開を占う上でも、かなり注目です。

J&Jは、第3四半期は、一株当たり88セントの利益で、昨年同期比の94セントから比べ、減益となりました。特別な支出を除いた利益としては、1ドル6セントの利益で、アナリストの事前予想の99セントを上回っています。決算発表の中で目を引いたのは、グローバル(海外)の売り上げは3.7%の伸びであったが、為替の差益を考慮しない場合、1.2%の伸びにとどまる、とのことでした。

関連記事: J&J third-quarter profit falls

最近のグローバルにビジネスを展開している企業の株価の上昇の前提である、グローバルのビジネス・需要が依然として好調であることと、ドル安に対する恩恵が、今回のJ&Jの場合、それ程でもなかったことは、気になります。明日、Coca Cola等も決算を発表するので、こちらの方も、グローバル企業のビジネスのトレンドを占う上で注目です。

尚、本日市場終了後に、(個人的には大注目の)IBM, Intel, Yahooが決算を発表しました。

IBMは、第三四半期利益は6%増の一株当たり$1.68でした。IBMは株式のバイバック(自社株を市場から買い戻す)を積極的に行っているので、純利益よりも株当たりの利益の上昇が大きくなっているとのことです。アナリストの予想は$1.67だったので、予想を上回りましたが、発表後、アフターアワーズでは、株価は1.5%程度下落しており、本日の上昇分を帳消しにしています。ちなみに、IBMは本日上昇した数少ない大手ハイテク株でした。アフターアワーズの下落を見た場合、こちらも期待がかなり高かったため失望売りの傾向が強いと思います。

Intelは、第3四半期は43%の利益増で、一株31セントの利益でした。アナリストの事前予想は30セントだったので、予想より少し高い結果でした。ちなみに、利益は大幅増となっていますが、これは、昨年の第3四半期が非常に悪かったためです。 ちょっと驚いたのは、第3四半期売り上げの過去最高を記録する$10.09Bでこちらは事前予想を大きく上回っています。 Intelの株価は、本日1%ちょっと下落していたのですが、アフターアワーズでは、これを書いている時点(ESTで午後7時少し過ぎ)で、5%を上回る値で取引されています。

個人的に、ショックだったのは、第3四半期決算発表の席上でCFOのAndy Bryantが後任のStacy SmithにCFOの席を譲ることを発表したことです。私は、相当な年月、IntelのAnalyst Meetingやその他のConferenceでAndy Bryantのプレゼンテーションや質疑応答を見てきましたが、彼は、業界トップ企業のIntelを代表する素晴らしいCFOだと敬意の念をいだいていました。そのBryant氏が引退してしまうとは、ショックです。後任のSmith氏は、私にとってはあまり印象がありませんが、期待したいと思います。

ちなみに、私がもっとも尊敬するCEOは、かつてのIntelの率いたAndy Grove氏です。Grove氏が一線を引いてからの、Intelは数え切れないほどの経営ミスを犯し、かつての絶対的な業界盟主の面影はありません。(A級戦犯は、前CEOのBarrett氏だと思っていますが、その他の経営陣もかなり判断ミスをしています。まあ、Grove氏が後任として認めたので彼にも責はあると思いますが。。。) 迷走するIntelの中で、かつてのインテルに対する畏敬の念を思い出させるBryant氏が引退してしまうのは寂しく思います。限りない戦略ミスを繰り返してきたIntelもやっと持ち直しつつあるので、今後に期待したいと思います。

(追記)後から読んでみて、現Intelに関して、かなり否定的に書いている様に思えたので、念のため補足いたします。ミスも多くありましたが、素晴らしい成功を収めたプロジェクトもありました。一つの例は、Centrinoです。CentrinoによりIntelは、従来からのCPU単位のブランドから、プラットフォームへのブランドと言う画期的なブランド戦略の移行を成功させました。この戦略は、インテル採用製品の一台当たりの比率を高めることにもつながる、成熟しつつあるPC市場の中で、売り上げの向上に寄与する素晴らしいものでした。また、使用されるCPUの性能も素晴らしく(設計は従来のメイン拠点のオレゴンではなく、イスラエル)、今では、イスラエル・チームの設計したCPUがデスクトップとサーバーにも使用されています。(Core2もそれにあたります)また、インテルは業界標準のテクノロジーを開発し、普及につとめています。会社としてみた場合、今でも本当に素晴らしい会社だと思っています。尚、追記で書いた話は、一般に知られてる話で、業界内部の話ではありません。
(追記終わり)

Yahooの第3四半期の結果は、、昨年同期比と変わらない、一株11セントでした。ただし、発行株式数は昨年の方が圧倒的に多かったとのことなので、実質は増益です。また、アナリストの事前予想は、一株8セントだったので、予想を上回る結果でした。 本日のYahooの株価は、4.2%の下落でしたが、アフターアワーズでは10%近い大幅な上昇となっています。このところ低迷していたYahooで、今回も期待が低かったと思われるため予想外に良い結果に市場は好感して、明日はかなり上がることが予想されます。ただし、P/E等はかなり高い水準にあるので、個人的にはOver valuedだと思っていますが。。。

Yahoo earns beat forecasts, Wall St awaits action

明日は多くの企業が決算を発表します。特に注目しているのは、JP Morgan Chase, AMR(American Airlineの親会社), Altria, Coca-Cola, Washington Mutualと言ったところです。ハイテクでは、Citrixが発表しますが、ここは、好決算となると思います。株価もここのところかなり上がっているので、期待に対してどうか?といった点では、注目です。

今日の時点での市場の流れを見ていると、先週までの楽観的な見方から、急速に慎重な見方へと市場心理が変化してきている様に思えます。Wells FargoとJ&Jの結果は、悪くなく、むしろ良いと思いますが、市場の反応は非常に慎重になってきています。または、株価に織り込まれた期待値のレベルを下回っているとも言えますが、そう仮定した場合、期待値がかなり高いともいえると思います。 一方で、IBM, Intel, Yahooの決算はいずれも期待通り、またはそれ以上の結果となっており、テクノロジーのセクターのファンダメンタルズが良いことを示していると思います。

本日の結果と市場の流れをみると、今後の傾向の指針となるような動きが見られてきましたが、これらが、今後のトレンドとなるのかは、明日以降の主要企業の動向によって決まってくると思います。

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今日(10月15日)の米国市場 

15-Oct.png

Dow: 13984.80, -108.28 (-0.77%)
Nasdaq: 2780.05, -25.63, (-0.91%)
S&P 500: 1548.71, -13.09 (-0.84%)

今日の米国市場は、市場開始直後は、M&Anoニュース等で先週末より少し高いところから始まりましたが、その後は下落し、終了間際に戻して終了しました。

Citigroupの第3四半期は、純利益(ネット・インカム)がサブプライム等のクレジットの問題の処理のため、前年同期比で57%減少の一株47セントの利益でした。 これはアナリストの事前予想(一株当たり44セント)よりも良かったものの、株価は本日3.41%下落しています。下落の理由は、決算発表時にCitigroupのCFOがフィックスド・インカムの市場が大幅に縮小し、回復の見込みに対して慎重な見方を示し、第4四半期にも影響が及びそうだと語ったことから、今後もクレジットの問題が続きそうだとの不安が高まったのではと思います。(第3四半期が底で、一時的に損失を計上し、今後は回復すると言う、シナリオが崩れてきている。)

上記の発言の原文を、以下関連記事から、CitigroupのCFO Gary Crittenden氏の発言を引用します。

"Many parts of the fixed-income market ... have shrunk dramatically, and we are not optimistic they will regain a foothold in the market," CFO Gary Crittenden said in a statement. Those credit woes, he added, "may well impact us going into the fourth quarter." (以下のURLの記事からの引用)

Citi Tops Q3 Views But Expects Woes To Continue In Q4

また、Citiを始めとするCommercial Bankは、昨今のM&Aブームでアンダーライティング等で大幅な利益を上げてきましたが、M&Aブームの終焉によりこれらの収益も今後はかなり落ちると予想しています。そのため、短中期的には、まだまだ、ダウンサイドが多いと思います。

本日は、ファイナンス・セクターは、ほとんどの企業の株が下落しています。ここのところのファイナンス・セクターの上昇に対して調整の意味合いが強いと思います。また、第3四半期が底で、損失を計上することで今後回復に向かう、と言うシナリオはかなり楽観的に思えるので、さらなる調整の可能性があると思います。この辺りは、他のコマーシャル・バンクの決算結果と今後の見通しにより、方向性がはっきりしてくると思います。

住宅セクターも本日は主要企業は下落しています。こちらも、ファイナンス・セクターと同様にここのところ、市場は底をうったとの見方からか、かなり上昇していたので、調整的な意味合いが強いと思います。

テクノロジー・セクターは、目立ったところでは、Google(2.71%下落)とRIMM(3.69%下落)が下落しています。これらの株は過去最高水準にあり、ここ数週間で大幅に上昇してきているので、ハイテク関連の主要企業の決算発表の前に、利益確定といった理由から本日は売られたと思います。

明日決算発表のIBM(0.19%上昇)とIntel(0.78%上昇)は、本日は若干上昇しています。 IBM、Intelに加え、ハイテクではYahoo、Seagateと言った主要企業が明日決算を発表します。また、Wells Fargo, Johnson&Johnsonの発表も明日です。

個人的には、上に述べた企業の中で、IBM, Intel, Seagateの第3四半期の結果は最低でも予想通りの好決算だと思います。また、今後の見通しに関しても、明るい見方を示すと予想しています。Yahooはあまり良くないのではと予想していますが、アナリストの予想も低いと考えているので、それに対して、結果がどうなのかが注目されます。

また、Wells Fargoは、サブプライム等の問題がそれ程ないと思うので、割と堅調な結果と今後の見方をするように予想しています。J&Jに関しても、米国外のビジネスが引き続き好調な結果で、この辺りも、株価に折込み済みと思いますが、予想に対してどうなのかが注目されます。

そのため、明日の主要企業の発表が私の予想通り良く、アナリストの事前予想よりもおおむね良い場合は、あさって17日の市場は上昇する可能性が高いと思います。一方、予想を下回る企業、先行きに対して悲観的な発表も今後出てくると思うので、依然として不確定要因は高いと思います。昨日のエントリーにも書きましたが、私はアップサイドよりダウンサイドが多いと思っています。(明日あさってに関しては、アップサイドの方が多いと思っていますが。。。)

私の楽観的なシナリオと計画は、“明日の決算結果から、あさっては、市場は上昇、一部、利益を確定し、ポジションを縮小する”なのですが、、、思惑通りいかなくても、今週の後半にある程度ポジションを閉じる予定です。また、自分の所持する株は、来週決算発表のものもあるので、それらは来週まで待つ予定です。

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今後に向けた投資戦略・計画 

今週から、米国企業の第3四半期の決算発表が本格化します。私のポートフォリオは、基本的に期間別に中期投資のものと、長期投資のもので構成しています。中期投資は、四半期決算の動向を予測して3ヶ月から6ヶ月前、場合によってはそれ以上の期間をおいて、ポジションを構成しています。これら中期投資の株は、四半期の決算前後に、損益を確定しています。

そのため、これからが私にとっては、今年最後の大きな山場となりそうです。ここで、今後に向けた投資戦略・計画を簡単に見直ししたいと思います。市場に対する見方と現在のポートフォリオの状況も含め、以下に記します。

現在の市場の状況と私の見方

(米国市場)
米国株式市場は、夏の調整後、不安要因、低迷するセグメントはあるものの、全体としては上昇トレンドを維持し、非常に高い水準にある。また、テクノロジー株が見直されつつあり、全般的に上昇傾向にある。現在の高水準は、以下の様な見方が元となっていると思われる。

- CDO、ABCP等に起因するクレジットの問題が解決されつつある。
- ファイナンス・セクターは底をうった。
- FedがFF金利を今後も引き下げていくだろう。
- エマージングマーケットは引き続き好調。
- 多くの米国企業の第3四半期の決算は引き続き好調を維持。

第3四半期の決算結果等によっては、今後も引き続き順調に上昇することも考えられる。その反面、一歩間違えば、大きな調整となる可能性もある。個人的には、アップサイドよりもダウンサイドの方が大きいと考える。

(日本市場)
世界の他の市場と比べ、出遅れ感が強かった日本市場も、日経平均が17000円を超えてきており、日本株式市場が、世界の投資家から見直されてきつつある様に思える。為替もドルに対しては、夏以降、再び円安になってきており、市場に対しても好材料である。

相対的には、日本市場は世界の他の市場よりも、ダウンサイド・リスクは低いように思う。また、一部企業に関しては、現在のValuationも比較的に値ごろで長期的な投資の観点からは、魅力的な水準にあるものも多い。

新興市場は、下落トレンドが続いていたが、ここにきて上昇に転じる傾向が出てきている。Valuationの面では非常に値ごろなものが多数ある。

(自分のポートフォリオの状況)

今の時点で米国株ポートフォリオは、先月に比べ少し下落。 今週以降の決算発表の中で、所有する株が上昇することを期待。尚、今週は、中期投資の中の、主力株の決算が発表予定。準主力の株がここにきて、上昇しつつある。

日本株に関しては、今月に入り順調に推移している。先月から、信用取引による株式の購入を開始。今の時点では、結果は順調だが、信用取引はリスクが高く、米国株投資の方はかなりレバレッジをかけているので、リスクのバランスの観点から、注意・見直しが必要。(日本株は現物取引を原則としているのですが、日本株の比率を上げるために短期的に信用取引を開始しました。尚、今の時点では、一つも売却(ポジション・クローズ)していません。)

(投資戦略)

(以前に作成したものから、基本的には変わっていません)

‐ 基本戦略・方針は変更なし
1.日米のハイテク株を中心に投資
2.中長期投資が基本、短期投資(米国株)は行わない

‐ 日本株に対するアロケーション比率を上げる
1.為替のトレンド変更に対するヘッジ (円高になるシナリオを考慮)
2.米国市場のマーケット・リスクに対するヘッジ
3.大幅に為替が動いた場合、為替差益を利用して、日米のアロケーションを再分配する

‐ 日本株ポートフォリオ (現物取引)
1.上記、アイテム1-3を考慮
2.引き続き、バイ&ホールドの長期投資が基本
3.可能であれば、一銘柄位、新興市場または東証2部のものを購入 (For growth)

‐ 日本株ポートフォリオ (信用取引)
1.ストップ・ロスを設定し、遵守する。
2.信用比率を低く抑える。
3.中長期的には、ポジション解消する。(1と2.がうまく回るようであれば、ある程度様子を見て、再検討する。)

- 米国株ポートフォリオ
1.四半期決算前後に、中期投資の一部ポジションを解消する
2.レバレッジ・マージンの比率を落とす
3.投資準備金を作る
4.引き続き、ロングのポジションは維持するが、ニュートラルに近いロングに全体のポジションを変更する
5.マーケットのトレンドの変化に気をつけ、変動があった場合、ポジションの変更を早急に行う
6.状況に応じては、ロスカット等、積極的に取引する。(短期手仕舞い)

以上、

冒頭で述べた様に、今週から本格化する決算発表が非常に重要と考えております。今の時点では、好決算の企業が多いと見ていますが、事前予想を大幅に下回る様な企業も出てくる可能性があります。 状況によっては、大幅な下落も考えられるので、注意が必要だと思います。

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今週を振り返って (10月8日から10月12日の市場) 

今週の各主要インデックスの動きを以下に添付します。一週間を通してみた場合、DOWとS&P 500は若干の増加、Nasdaqは約1%の上昇で、先週に引き続き他のインデックスより好調なパフォーマンスです。DJIとS&P 500は過去最高を更新し、Nasdaqはここ7年で最も高い水準になっており、市場全体の流れとしては、先週に引き続き、堅調に推移しています。
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以下に曜日ごとの気づいたニュース、市場の動きを記します。

10月8日(月): 特に大きなニュースはなし。Apple, Google, RIMMが大きく上昇。

10月9日(火): FOMCの議事録が発表される。次回のミーティングでFF rateの引き下げの見方は後退する。ファイナンス・セクターはGoldmanを筆頭に上昇しているところが多かった。

10月10日(水): Alcoaが第3四半期の結果を発表。アナリストの予想より若干下回る。ボーイングが、787のスケジュールの遅延を発表、株価は下落。市場全体は、若干の変動はあったものの、大きく変わらずに終了。

10月11日(木): PepsiCoが好決算を発表、市場は午前中は順調に上昇する。午後に、JPMorganのアナリストがBaidu.comの今後のビジネスに関して、慎重な見方をしたレポートを発表し、それがきっかけとなり、Baiduの株は10%以上下落する。他の、テクノロジー株も売り込まれ、Nasdaqは大きく下落。

関連記事: Baidu-spurred tech slump raises bubble fears

10月5日(金): GEの第3四半期の結果は、事前の予想通りの一株当たり50セントの利益。株価は若干の下落。McDonald'sが第3四半期の利益見込みを上方修正、株価は1.37%上昇。

9月の小売店販売は、事前予想の0.2%上昇を大きく上回る0.6%の上昇。PPIは、0.1%の上昇で、インフレ抑制を支持する好結果

週を通して振り返ってみると、第3四半期の決算発表が本格化する前で、様子見の感は強いものの、堅調に推移していると思います。各主要インデックスも、非常に高い水準にあり、第3四半期の決算が好調であることの予想が、株価にかなり織り込まれている気がします。来週の発表で、予想を下回る会社が多い場合、結果が予想ほど良くない場合、大幅な下落をする可能性もあると思います。第3四半期の結果で、市場全体がどう動くかが、重要に思えます。

7月8月の大きな調整の後、市場は再び上昇のトレンドに変わってきていますが、来週の展開によっては、大きな変換点を迎えることになるかもしれません。私の中期の投資戦略は、四半期の決算発表見込みと市場のトレンドの予測を元にしているため、非常に重要な時期に来ています。

来週に向けた、自分の計画の準備をこの週末にする予定です。計画に関しても、ブログの方にアップする予定です。

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今日(10月11日)の米国市場 

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Dow: 14015.12, -63.57 (-0.45%)
Nasdaq: 2772.20, +39.41 (-1.4%)
S&P 500: 1554.4, -8.06 (-0.52%)

今日の米国市場は、午後2時頃までは、順調でDowとS&Pは史上最高値を更新しましたが、その後下がって終了しました。

注目のPepsiCoの第3四半期の結果は、インターナショナル(海外)のビジネスが好調で利益が17%増の好結果でした。(売り上げは11%増の102億ドル)PepsiCoは2007年の利益の見通しを$3.35以上に上方修正しました。利益はアナリストの事前予測を上回りましたが、株価は本日2.49%下がっています。恐らく期待が大きく買われすぎたためと思われます。もしも、結果がアナリストの予想を下回ったいたら、おそらく、他の株の株価(グローバルにビジネスを展開しているブルーチップ)に与える影響は大きかったと思うので、好決算で良かったと思います。

Wal-Martは第3四半期の収益見込みの上方修正を発表し、株価は2.87%上昇しています。収益の主な要因はコスト削減とのことで、9月の売り上げ・利益率に関してはアナリストの予想を下回っています。以下に関連記事のリンクを添付します。

Wal-Mart Raises 3Q Outlook, Shares Rise

尚、Wal-Martだけでなく多くの主要な小売大手も9月の販売が低調であることを発表しています。

Retailers Report Slow September Sales

Wal-Mart以外の小売関連の会社の株価は、下がっているところが多かったです。

ハイテク関連の株は、本日は下がっているところが多かったです。これは、利益確定の動きが大きく影響している様です。Google,Apple,RIMMと言った業績が非常に好調な有力企業の株価は、過去最高水準にあり、本日はこれらの株価は若干下がっています。

明日は、小売の販売状況、PPIが発表されます。また、市場開始前にGEの第3四半期の決算が発表されます。よほど大きな事前予想との差がなければ、市場はそれ程大きく動かず、来週の決算発表の結果待ちといった形になるのでは、と思います。

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Googleの株価上昇の理由は? 

Googleは今日も約1.7%上昇し、過去最高値を更新しています。サブプライム・ファイナンス関連の分野の問題との相関性の低さ、収益の安定した伸び、事業分野の将来性、を考慮すれば、Googleに買いが入るのは、ある程度理解できますが、ここまで来ると、「何でなの?」と言う気には少しなります。株は、美人コンテストに近いものがあるので、人気が集中しているから、と考えれば多少なりとも納得はいきます。

そうこう考えていたところ、“株式18番!のぐっちさんのGoogleに関するエントリーを読みました。

ぐっちさんの記事を読んで、少し考えたのですが、もしかすると、“GPhone”に関する期待が高まっているのが、最近の上昇を押し上げている一つの要因なのかな?と思いました。AppleのiPhoneの今の時点までの、順調な滑り出しと、その株価への貢献を考えれば、“Googleでも!”と期待が高まるのは分からなくもありません。

尚、ぐっちさんの記事の中で引用されているYomiuriの、ニューヨークタイムズの記事はこれだと思います。

このNY Timesの記事の中でも、業界の見方として取り上げられていますが、技術的、ビジネス的には、多くの課題をクリアしなければならないので、AppleのiPhoneと比べた場合、成功するための課題はかなり多いと思います。思いついたことをある程度、羅列すると、

- 携帯電話を使用した広告の事業の可能性
- ハードウェアの事業の経験はない
- ミドルウェアの事業の経験もない(と理解しています)
- OSを独自開発するのか? (多分Linuxを使うと思います)

(追記)このエントリーを書いた後、NY Timesの記事を読み直しましたが、Yomiuriの記事で書かれている”独自のOS"ではなく、「リナックスを使用して、MSのWindows Mobileに対抗して、オープンソースの環境を提供する。」のが戦略の様です。(非常に理にかなっていると思います)恐らくアプリケーションをいくつか用意し、また、広告との連携も踏まえたサービスを提供するのでは、と思います。上記で、経験がないと書きましたが、記事の中で、Androidと言う携帯向けのソフトのスタートアップを買収しているので、多少なりとも経験はある様です。ただし、Androidがどの程度の経験があるのか、また、ハードの開発、販売チャネル等に関しては、恐らく殆どないのではと思われます。
(追記終わり)

ハードの経験がない会社が、ハードウェアの事業を成功させるのは並大抵のことではできないと思います。

Appleの場合は、ハード・ソフトの両方を手がけており、また、iPodでの経験、コンポーネントの流用、開発の共有といった、さまざまな面での、彼らの強みを生かして、iPhoneを手がけています。マイクロソフトはソフトの会社ながら、X-Boxでハードの事業に参入しましたが、彼らはOSやミドルウェアといったハードに近い分野も多く手がけており、製品開発の面では、リソースの活用、既存事業面での強みを生かす、といった利点がありました。

一方、Googleは、基本的にWeb上のアプリケーションソフトが中核のビジネスで、ハードまでの(技術的なインプリ)の階層は離れており、既存の事業での経験・強みはそれ程生かせないと思います。Googleには、そこまでの、シナジーやレバレッジがないので、かなり難しいのでは、と思います。

尚、Googleは既存の携帯電話で使えるJAVAを使用した携帯向けのGMailを提供しており、(私も使っています)ある程度のJAVAのアプリといった部分では経験・強みはあると思います。ただし、JAVAは設計思考がハード・OSに対してインディペンダントであることが特徴であり、言い換えれば、ハード・OSとの相関性は低いので、独自のハードやO/Sを設計・使用する必然性は低いです。そのため、やるとしても、基本ハードは標準的なコンポーネント(ARMコアの、業界標準のTIのOMAP、または、Qualcomm等のIC)を使って、OSもLinux等、標準のものを使うのでは、と思います。

GoogleはAppleとの関係も良好なので、iPhoneをベースに事業展開をし、将来的に他の携帯にも派生・展開させていく、といったアプローチの方が自然なような気がします。

しかし、Googleは以前から無線の領域の獲得に動いており、それに関連する何がしかの新規事業を計画しているようなので、GPhoneがその計画の一部であることは、可能性としては(十分に)あると思います。

このGPhoneへの期待が株価に含まれている場合は、今後のGoogleの計画が明らかになってくる上で、さらなるアップサイド・ダウンサイドの両面があると思います。

短期的な株価の動きとしては、第3四半期の結果が事前予想、そして期待値に対してどうなのか?だと思います。

携帯電話の分野も一段落といった感じだったのが、Appleの参入、そして、もしGoogleが参入するとなれば、かなりの盛り上がりになると思います。今後の動きに注目しています。

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今日(10月10日)の米国市場 

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Dow: 14078.69, -85.84 (-0.61%)
Nasdaq: 2811.61, +7.70 (+0.27%)
S&P 500: 1562.47, -2.68 (-0.17%)

今日の米国市場は、Dowは少し下がり、S&Pも微減、Nasdaqは若干上昇しています。

Alcoaが第3四半期の決算を発表し、利益はアナリストの事前予想を2セント下回る一株当たり64セントでした。シーズナリーでは、弱い時期に3%の上昇なので、個人的には悪くない(予想が強すぎ)様に思えます。また、Alcoaは、ストックのバイバック(自社株購入)の追加が承認されたことを発表しています。これも、ポジティブなニュースだと思います。

ボーイングは、787の納入の延期を発表しました。この遅延による収益に対する影響はないとのことで、2007年、2008年の収益予想は変えないとの見方を示しましたが、株価は本日2.7%下落しています。

セクター別に見た場合、住宅関連は殆どが上昇、ファイナンスはMerrill Lynch以外は殆どが下落、小売関係は上昇しているところが多い気がします。明日、ペプシコが決算を発表するので、かなり注目です。内容によっては、セクター全般、市場全体に対しても影響を与える可能性があります。今の時点では、かなり良いのではとの期待が高い気がします。

様子見の雰囲気が相変わらず強いですが、いよいよ来週に向けて、盛り上がってきそうです。

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今日(10月9日)の米国市場 

Dow: 14164.53, +120.80 (+0.86%)
Nasdaq: 2803.91, +16.54 (+0.59%)
S&P 500: 1565.15, +12.57 (+0.81%)
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本日は、取引数量は少なかったものの、各主要インデックスは堅調に推移しました。DowとS&Pは過去最高を更新、Nasdaqも順調に伸びています。 9月18日のFOMCの議事録が公表されました。議事録によると、Fedの今後のアクションに関しては、経済と市場の動向に応じて、行うとのことで、最近の経済指標や市場動向から、金利のさらなる引き下げは少し遠のいたのでは、との見方が強まっているようです。

本日の目立った株価としては、Googleが本日も1%近い上昇で終了、YahooやMicrosoftも同程度の伸びで順調でした。Appleは日中は高かったのですが、その後下がり、ほぼ昨日終値と同じ価格で終了しています。

Goldman Sachsは5.39%の大幅な上昇でした。ファイナンスセクターは上昇しているところが殆どでした。

全体として株価は、順調に上がってきていますが、来週から本格化する第3四半期の結果が良いことを想定していることが、背景にあるように思えます。ただし、取引数量は少ないので、やはり様子見といった状況だと思います。

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今日(10月8日)の米国市場 

Dow: 14043.73, -22.28 (-0.16%)
Nasdaq: 2787.37, +7.05 (+0.25%)
S&P 500: 1552.58, -5.01 (-0.32%)
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今日は、それ程大きなニュース、企業の発表もなく、全体としてはそれ程大きな変化はありませんでした。先週に引き続きNasdaqが比較的堅調に推移しています。これは、先週と同様にApple、Google、RIMMが大きく伸びていることが全体にも影響していると思います。この3社の本日の株価は、先週末と比べ、Apple +4.00%, Google +2.62%, RIMM +3.78%, と非常に順調です。尚、これら3社の株価はいずれも、過去最高水準にあります。今日は、これら3社が突出している様に見受けられます、他のテクノロジーの株は、それほど上昇していません。

住宅、ファイナンス、小売関連のセクターはほとんどが、今日は下落しています。

恐らく、市場は来週から本格化する第3四半期の決算の結果動向に注目が移っており、今週は様子見と言った感じに思えます。

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週を振り返って (10月1日から10月5日の市場) 

先週の各主要インデックスの動きを以下に添付します。一週間を通してみた場合、月曜日から木曜日までは先週末に比べて、若干の上昇したレベルで、大きな変動もなく推移し、金曜日5日に大きく上がっています。各主要インデックスは、S&P 500は過去最高、DJIは過去最高に近いレベル、Nasdaqはここ7年で最も高い水準になっており。市場全体の流れとしては、先々週に引き続き、大きな変動もなく、堅調に推移しています。
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先週発表された主な経済指標等、ニュースを曜日ごとに以下に記します。

10月1日(月): 発表されたISM製造業景況指数は、製造業は8ヶ月連続で上昇しており堅調に推移していること示していた。(良いニュース)一方、UBSとCitigroupが今四半期にクレジット関連の大幅な赤字を計上することを発表し、第3四半期の利益が下がることを発表。(プロフィット・ワーニング)

10月2日(火): NAB(全米不動産協会)がペンディングの住宅販売件数を発表。数値は、事前予想を下回り、数値の発表を開始した2001年1月以来でもっとも低い数値で、不動産市場の低迷を裏付けるものであった。薬品販売小売大手のWalgreenが四半期決算を発表。減益となる。株価は、大幅に下落。

10月3日(水): Deutsche Bankが、住宅ローン関連のクレジットで30億ドルの赤字を計上することを発表。 9月のISM非製造業(サービス)景況指数が発表された。数値は54.8で、前月より下がっているものの、拡大を示す50以上の数値を維持している。 Micronが四半期決算を発表、一株当たり22セントの赤字。半導体セクターはこの日下落。

10月4日(木): Commerce Departmentが発表した8月の製造業受注(Factory Order)は、事前のコンセンサスの2.8%減よりも悪い3.3%減。市場終了後RIMMが好決算を発表。

10月5日(金): 政府が雇用統計を発表。9月の非農業の雇用件数は、事前予想の10万件を10%上回る11万件の上昇。また、先月、発表された8月の雇用が4000人減少したデータは、89000人の雇用増に修正。7月の数値も、以前発表の68000件から93000件の雇用創出に修正。 Merrill LynchとWashington Mutualもプロフィット・ワーニングを発表。Merrillは、四半期赤字に転落する可能性を示唆。前日好決算を発表したRIMMは、株価は12%以上上昇。

週を通してみた場合、大手銀行が住宅ローン関連のクレジットの大幅な損失を発表、住宅市場も低迷を裏付ける発表が行われました。以下に、主要投資銀行と主要ホームビルダー(住宅建設販売)の今週の株価の推移のグラフを添付します。

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どちらのセクターも、各社かなり株価が上昇していることがわかると思います。これらセクターは、市場が底を脱出したとの観測が強まっていることを、意味すると思います。一方、恐らく、これだけの大幅上昇の要因として、つみ上がっていた空売りの解消等もあるのでは、と思います。

9月のFedのFF金利引下げ発表以降、市場は上昇トレンドに移行してきています。後は、10月中旬からピークとなる、企業の第3四半期決算の結果、それに対する市場の反応が注目されます。既にある程度(相当なレベル)の好材料(好決算)は織り込み済みと考えられるので、それに対する結果がどうなのか、がポイントだと思います。恐らく、Fedの金利政策の判断材料ともなると思います。

ちょっと注目なのは、ここにきてドルが多少戻してきていることです、アメリカの景気が持ちこたえれそうだ、その為、Fedの金利引下げはスローダウンするのでは、等の観測なのでしょうか?為替も注目だと思います。

色々、書きたいこと、調べたいことがあるのですが、仕事もちょっと忙しいので、自分の時間があまり取れないのが、ちょっと不満でストレスを少し感じます。個人的には、今週来週は、今年最後の山場になるかもしれないので、気を引き締めて、がんばっていこうと思っています。ブログにも今の状況等書きたいと思っています。

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今日(10月5日)の米国市場 

今日の米国市場は、注目の雇用統計が予想よりも良い結果だったことを受け、上昇しました。S&P 500は、過去最高の終値を記録、Nasdaqも、2001年の2月からの中で最も高い終値、Dowは過去最高を更新する勢いでしたが、最後に若干下がり,過去最高に比べ30ポイント低い高水準で終了しています。

Dow: 14066.01, +691.70 (+0.66%)
Nasdaq: 2780.32, +4.6.75 (+1.71%)
S&P 500: 1557.59, +14.75 (+0.96%)
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9月の非農業の雇用件数は、事前予想の10万件を10%上回る11万件の上昇でした。また、先月、発表された8月の雇用が4000人減少したデータは、89000人の雇用増に修正が発表されました。(Fedの金利引下げのきっかけとなった予想をはるかに下回る8月の雇用状況が修正となりました。。。)同様に、7月の数値は、以前発表の68000件から93000件の雇用創出に修正されました。8月の数値の修正の理由は、学校の新年度に向けた教員の雇用の予測が低すぎたためとのことです。9月の増加の殆どは、サービス業界のもので、4万4千人の教育と医療サービス、3万7千人の政府関係の雇用が創出されました。一方、工場就業は1万8千人、建設関係の仕事は1万4千人の減少でした。

米国政府のプレスリリース: Employment Situation Summary

今週に入り、大手銀行が住宅ローンとその他クレジット関連の大幅な損失の計上を発表していますが、本日、Merrill LynchとWashington Mutualも同様の発表を行いました。Merrill Lynchは、55億ドルの赤字を計上、発表予定の四半期の決算は一株50セント程度の赤字になる見込みであることを発表しました。アナリストの事前予想は、1.43ドルの黒字だったので、かなり悪いニュースにも関わらず、Merrillの株価は、本日3.1%上昇しています。これは、今週のパターンですね。。。

一方、昨日少し触れましたBearとCitiのCEOの発言に加え、Merrill LynchのCEOも、市場の状況が改善されている見方を示しています。

関連記事: Merrill and Wamu join lengthening list of warnings

今日も、ファイナンス・住宅セクターは株価が順調に上昇しています。

テクノロジー・セクターでは、昨日、好決算を発表したRIMMが12.76%の大幅な上昇となっています。ハイテク大手で上昇が目に付いたのは、Apple 3.33%, Yahoo 2.69%, Google 2.59%, NVidia 2.64%といったところです。ちなみに、IBM, HP, Dellといったところの伸びはそれ程でもなく、インテルは下落しています。この辺りのハイテク大手でも、分野による差が明確に出ているところが、おもしろいところです。(私の投資の場合、こういった流れ、市場の傾向を把握することは、重要です。)

中小型株でかなり上昇しているところも目に付きました。

今週の市場の動きをみると、市場心理は完全に強気になっていると思います。多少、悪いニュースでも、好意的に受け取られている様に感じます。今週、立て続けに発表になった、主要銀行の大幅な損失の計上の発表後、それらの企業の株価が上がっていることが良い例です。発表により、損失額が明確になったことにより、不安要因が払拭されたことを好感しての上昇と言うのが、業界の見方の様です。

第3四半期の決算発表動向、Fedの今後のFF金利の政策によっては、市場が大幅に上がる可能性も出てきました。リスクも同様に高くなってきていると思います。これらのシナリオも含め、シナリオプランニングのアップデートとそれに対する投資戦略・プランの見直しを、今週末に行う予定です。

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今日(10月4日)の米国市場 

今日の米国市場は、午前中は若干の上下があったものの、昼から午後にかけては、大きな変化もなく終了しています。4-Oct.png

Dow: 13974.31, +6.26 (+0.04%)
Nasdaq: 2733.57, +4.14 (+0.15%)
S&P 500: 1542.84, +3.25 (+0.21%)

本日はそれ程目立ったニュース、日中の決算はありませんでした。本日発表された、経済関連の指標としては、、9月19日終了の週の失業保険の申請件数、31万7千件で、事前予想の31万件を若干上回りました。Commerce Departmentが発表した8月の製造業受注(Factory Order)は、事前のコンセンサスの2.8%減よりも悪い3.3%減でした。

これらの発表に対して市場の反応は、あまりなく、明日の朝の9月の雇用統計に注目が集まっています。今週は、今までの時点で週を通して、雇用統計の結果待ちと言う形で、殆ど大きな変化もなくきている様に思えます。

市場終了後にカナダのBlackBerryで有名なResearch In Motionが四半期の決算を発表しました。結果は、一株当たりの利益が50セントで、昨年同期に比べ、倍増しています。新規契約者数も145万件で、合計1050万件の契約者数に達したとのことです。今四半期は300万件の新規契約者を見込んでいるとのことで、まさに絶好調です。

RIMMの四半期の利益は、アナリストの事前予想を上回っています。本日、株価は4.42%上昇し、日中、過去最高値を更新しました。BlackBerryは企業向けが中心のビジネスなので、個人を中心としたApple iPhoneとは直接競合せず、iPhoneの躍進の影響を受けていない様です。今の時点では、多機能の電話は日本市場を除き、この2社の製品が抜きん出て成功していると言えると思います。この2社の躍進の影で、恐らくPalmは、かなり厳しい状況に立たされてきているのでは、と思います。ただ、Palmの株価は、買収される可能性も高いので、ある程度のレンジで留まって安定してきています。

Nasdaq自体は今日は上昇していますが、ハイテク関連の大手は、今日は値を下げています。今週のNasdaqは、踏み上げ太郎さんの “火星人”株が上昇の中心となっている様に思えます。

ここのところ、上昇を続けていた住宅セクターの株は、今日は若干下落しているところが殆どです。
Bear Stearns のCEO James Cayneが本日の投資家とのミーティングで、殆どの投資銀行は業績が回復しつつある、との見方を示したとのことです。これは、昨日のCitigroupのCEOのChuck Princeの発言と同様に、ファイナンス市場は底を打ったとの見方だと思います。

関連記事: Investment bank executives more positive

あくまでも私的な意見ですが、ファイナンスセクターの主要企業のCEOの中で、以前からこの二人にはあまり良い印象を持っていません。この二人の見方が正しいのか否かは、今後の市場の展開でわかると思います。Fedの金利引下げの効果も期待でき、市場は改善しているとは、私も思いますが、現在のストラクチャード・クレジット等の処理の問題はそう簡単に終わるとは思えません。

個人的には、DOWは市場最高水準にあり、NASDAQでは火星人株が高騰を続け、Emerging Marketも絶好調、といった市場環境に、危ういものを感じています。大きく崩れずに何とか、もってほしいと思っているのですが、、、とりあえず、明日の雇用統計と市場の反応に注目したいと思います。

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NASDAQ GROWTH TOP10 一日後 

昨日のエントリーで取り上げた、10月2日のNASDAQ伸び率TOP10が、今日、10月3日どうなっているのか少し気になったので、調べてみました。
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CHNRとEFUTは、本日もすごい上昇です。この辺りの動きも、今後の動向に影響してくるのでは、と思います。

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今日(10月3日)の米国市場 

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Dow: 13968.05 -79.26 (-0.56%)
Nasdaq: 2729.43 -17.68 (-0.64%)
S&P 500: 1539.59 -7.04 (-0.46%)

本日の米国市場は、各主要インデックスは前日に比べ若干下落して終了しています。ISM(The Institute for Supply Management)が、サービス・セクターのインデックスを発表しました。数値は、8月の55.8から54.8に下落しており、これは事前予想通りでした。尚、50以上は経済の拡大を意味しており、減速の傾向はあるものの、拡大を続けていることを意味すると思います。

今週の現時点での経済指標の発表は、ほぼ予想通りに近い数値が多く(ペンディング住宅販売は、予想よりかなり悪かったですが)、市場の注目は、金曜日の雇用統計の数値に集まってきています。

企業関連のニュースでは、月曜日に発表されたUBSとCitigroupに引き続いて、ドイツのDeutsche Bankが、ローンとストラクチャード・クレジット(CDO等)関連で約31億ドルの損失を計上する見込みを発表しました。Deutsche Bankの株価は本日上昇しています。また、主だったファイナンス関連の企業の株は上昇しているところが多かったです。

ハイテク関連では、メモリーメーカのMicron Technologyが四半期の決算を発表しました。結果は、一株当たり22戦との赤字でした。MicronはDRAMとNANDフラッシュメモリーを生産する米国のメモリー専業メーカーです。この発表から、本日は半導体セクター全体が下落しています。

Micronの発表から、DRAMを多く使用するパソコンの需要にも陰りがでてきているのではないか、との懸念も上がってきており、本日はIntelやNVDIAの株も大きく下落しています。

関連記事: Weak Memory Prices Pressure Micron

この様な記事の中のアナリストの分析やコメントを、記事に書いてある範囲で見ると、一見、利にかなっているように見えますが、業界内の人間から見る視点とは異なる場合もあります。(需要に関して等、業界内の人間だからわかること、といった意味ではなく、市場分析全般が業界や技術動向の視点から見るとずれている様に思えることがあります。この記事に関して特に言っているのではありません。)

最後になりますが、住宅セクターの株は本日も堅調でした。市場が底を脱したとの見方が強くなっていることと思います。個人的には、そうは思っていませんが。。。こういったことに関しての分析等も将来的には書いていきたいと思っています。

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今日(10月2日)の米国市場 

本日の米国株式市場は、大きな変動もなく安定的に推移し終了しました。主要インデックスは、前日終値に比べDOW Jones Industrialは-0.29%と若干の下落、Nasdaqは0.22%上昇、S&P 500は‐0.03%とほぼ変わらずに終了しています。
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本日は、市場開始前にカナダのTD (Toronto Dominion) Bank Financial Groupが全米7位の銀行Commerce Bancorpを買収する計画を発表しました。TDは、本日5.58%の大幅な下落となっています。一方、買収される側のCommerce Bancorpの方は、0.35%の若干の下落で終了しています。ただ、Commerce Bancorpの株価は、過去52週で最高のレベルに近いので、市場は比較的冷静に捉えている様に思えます。

TDは3年前にAmeritradeの株価を取得(40%程度)し、傘下に収めています。Commerce Bancorpは消費者にフレンドリーな銀行で有名なようなので、今回の買収により、Retail InvestingとBankingを統合したようなサービスを提供することが狙いなのかもしれません。

米国では、殆どの銀行は株式のトレードのサービスも提供しており、逆に証券会社も銀行業務のサービスをやっているところが多いのですが、私の認識として、銀行の証券取引サービスは証券会社から見るとどうしても見劣りし、逆に証券会社の銀行サービスはやはり多少不便なところがある様に感じます。ちなみに私は、Wells Fargo BankとE-Tradeで、どちらも銀行・証券の口座を持っていますが、取引は前者は圧倒的に銀行関連、後者は圧倒的に証券取引関連に使っています。

TD AmeritradeもCommerce Bankもリテール(個人消費者)に特化しているので、個人的には狙いは良い様な気がしますが。。。TDの株価が大幅に下がっているところが興味深いところです。

また、全米不動産協会が8月の中古住宅のペンディング・セール(売買の契約書を締結して、最終売買の契約前の段階)が、予想を下回る(悪い意味で)前年に比べ6.5%下落となりました。Pending Home Salesのインデックス値は85.5まで落ち、これは記録を開始した2001年の1月からで最低の数値とのことです。その前の最低値は、2001年の9月に記録した89.8でした。

一方で、主要な住宅販売会社の株は、本日は大幅に上昇しています。主だったところで、DR Horton 6.54%, Meritage Homes 10.21%, Lennar 6.23%それぞれ上昇しています。上昇の要因は、アナリストのアップグレードの様です。

Home-Builder Stocks Rise on Upgrades

恐らく、不動産市場は底が近いのではとの観測や、Fedの今後の金利の引き下げによるアップサイド、悪材料はほぼ出尽くしたとの見方等が起因していると思いますが、悪いニュースにも関わらず大幅に上昇するのは、興味深いところです。昨日の市場全体の動きもそれに近い様に思えます。

今日は、ファイナンスセクターの株も大幅に上昇しているところが多かったです。

全体としては、NASDAQが本日も他のインデックスに比べ良い結果で、ここのところのテクノロジー株の好調なトレンドを支持しています。

ハイテク関連で目立った動きは、Googleが日中に大きく株価を伸ばし、過去最高を記録したものの、その後多少下がって、終値は昨日とあまり変わらない0.32%増で終了しています。Appleは今日も上がり、こちらも最高記録を更新中です。Apple以外の大手は、本日は下落しているところが多かったです。

本日のNASDAQ上昇TOP10を以下に添付します。
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中国関連の会社の様に見受けられるところが、上位を占めています。上記の会社の内、私が知っている会社は一社もありません。それにしても、上昇幅がとんでもないので、びっくりしました。

これに関連して、踏み上げ太郎さんが、素晴らしいたとえで、ブログに取り上げられています。 ここ最近の踏み上げ太郎のエントリーは非常に素晴らしく、勉強・参考になるものが多いです。(今までも素晴らしいものは多々ありましたが、特にそう感じます。)

上の話とは、若干異なりますが、以下、「Wing it!」のタイトルのエントリーからの引用です。

例えばペトロチャイナ(PTR)ですけど、最近、ウォーレン・バフェットが売っているので良く質問を受けるのですけど、やっぱりバフェット流の銘柄の斬り方から考えれば、、、もはやヴァリューでは無いのです。

 * * *

ヴァリューが無くなったから、、、すぐ相場が下がるか?と言えば、それはそうではないと思います。貨物列車がブレーキをかけてからも停車するのにすごく時間がかかるように、ヴァリュー面で妙味が無くなった株だって、どっこい上げ続けることはごく普通にあります。

この場合、「決算が良かった」とか、「利下げがあった」とか、「GDPの数字が良い」とか、あれこれその時々の材料を拝借してきては株価が上がることを正当化する、「その日暮らし」的なパターンに入ってゆくわけです。

これは英語で言えばwinging it(ウインギング・イット)ということになります。この場合のウイングとは舞台の袖であって、練習の足らない俳優、或いはネタの切れたコメディアンが舞台の袖からセリフを教えてもらって、なんとかその場を誤魔化している、、、そういう構図なわけです。

相場というのは面白いもので、バフェットみたいな本格派の投資家が去った後も値動きに惚れて上値を買い続ける投資家は後を絶ちません。ヴァリュー投資家→グロース投資家→モメンタム投資家という風な「手替わり」が起こるわけです。そうするうちにその株を持っている投資家の質はだんだん下がってくる、、、。

で、面白いのは後に来るほど無定見、無批判の投資家だということです。まあ、ミーハーの世界ですよ。自分のアタマで考えられなくなるから相場が上がっているうちは何も怖くない、、、いや、騰がれば騰がるほど強気になる、、、

ところが最後はそういうミーハーな投資家ですら、いつかは気がつくときが来るんです。

(引用終わり)

上記の中で、株主の構成の種類の移り変わりを、“ヴァリュー投資家→グロース投資家→モメンタム投資家”と言った形で書かれていますが、自分の所有する株がどのフェーズにあるのか等を意識することも、売り時等の判断に役立つと思いました。

踏め上げ太郎さんの先週のエントリーで、“Chosen ones”と言うタイトルのエントリーも素晴らしいと思いました。もしまだお読みでない方は、是非読んでみてください。

Chosen ones, いちカイにヤリ 投資立国(ロシア株、インド株、中国株、ブラジル株、ADR、BRICs)

視点を広げる、他の人の見方を理解するといったことは、勉強、参考になります。

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今日(10月1日)の米国市場 

第4四半期、初日の米国株式市場は、非常に順調に推移し、終了しました。DOW Jones Industrialは本日、1.38%上昇し、過去最高を更新して終了しています。Nasdaq 1.46%, S&P 500 1.33%それぞれ大幅に上昇しています。 (以下、本日のDOJとNASDAQの株価の動きのYahooのチャートを添付します。S&P500に関しては、表示がおかしかったので、今回は割愛しています。
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本日は、UBSの大幅な損失見込みの記事に加え、Citigroupが紺四半期の利益がサブプライムローン等の損失から、60%程度落ち込む見込みである(プロフィット・ウォーニング)との発表が行われました。

関連記事:Citigroup says quarterly profit to plunge

この様な発表にもかかわらず、Citigroupは2.25%、UBSは3.17%それぞれ大幅に上昇しています。
また、薬販売の大手Walgreenが、予想を下回る決算を発表し、株価は約15%の大幅な下落となっています。

Walgreen Shares Fall As 4Q Profit Slips

減益といっても、昨年同期比で4%減なので、それ程悪いと言うほどではないように思えますが、予想を大幅に下回ったための失望売りによるものの様です。

上記の様な、一見悪材料となりそうな発表があったにも関わらず、市場は順調で、DOWは過去最高値を更新したことが非常に印象的でした。ある程度の悪いニュースがあっても、ものともしないので、市場心理は、今の時点で、かなり楽天的な状況にある様に思えます。ちょっと前までは、悪いニュースがあると敏感に反応しており、市場心理がかなり不安になっていた様に思えましたが、Fedの金利引下げ発表以降、市場心理は大きく変わってきた様です。

このまま、一気に上昇トレンドとなるのか、先月、先々月の様に、上下に激しく移動するのか、気を引き締めて、引き続き注視していこうと思います。