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1月30日の米国市場 

30-Jan-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12442.83 -37.47 (-0.30%)
Nasdaq: 2349.00 -9.06 (-0.38%)
S&P500: 1355.81 -6.49 (-0.48%)

本日の主なニュース

FedがFFレートを50bp引き下げ3.0%にすることを発表しました。声明の中で、
”Today’s policy action, combined with those taken earlier, should help to promote moderate growth over time and to mitigate the risks to economic activity.  However, downside risks to growth remain.  The Committee will continue to assess the effects of financial and other developments on economic prospects and will act in a timely manner as needed to address those risks.”

「先週の金利引き下げと本日の(金利引き下げ)政策は、経済活動の(停滞の)リスクを押さえ、今後の緩やかな成長を助長することに貢献するでしょう。コミッティーは、ファイナンスとその他の経済活動に対する効果を引き続き検証し、それらのリスクに対して 、必要に応じて素早く対応をとって行きます。」(多少、英語と日本語表記の差を考慮し、意訳しています)と語り、今後も積極的に金利を引き下げる姿勢を示しています。

FOMCニュースリリース

(コメント)
50bpの削減はほぼ予想(期待)通りとなりましたが、先物の短期金利の動向から、次回のFOMCでFedがさらに50bp金利を引下げる可能性は52%とのことです。
関連記事: Fed slashes rates to blunt economic slowdown

Commerce Departmentが発表した10月から12月のGDPの速報値は、0.6%の伸びにとどまり、2002年以来で最も悪い数値となりました。2007年の伸びは2.2%で、過去5年間で最も悪いものでした。
政府ニュースリリース

関連記事: Economy nearly stalled in 4th quarter


(コメント)
発表の順番としては、GDPの速報値は市場開始前に発表されており、市場は若干昨日よりも低い所で停滞したまま、午後のFOMCの発表待ちと言った形でした、Fedが50bp引き下げを発表した後は、市場は大幅に上昇しましたが(DOWは200ポイント近い上昇でした)、CNBCのCharles Gasparinoが番組で、AmbacとMBIAのレーティングが引下げられるだろうと語った事が切っ掛けとなり、反転して急激な下落となり、市場は前日比マイナスで終了しています。

市場終了後にAmazon.comが決算を発表しました。結果は、利益が112%上昇の2億700万ドル、EPS48セントで、アナリストの事前予想を上回りました。 しかし、粗利が昨年の21.3%から20.6%に減少した事が、大きく問題視されまれました。 第1四半期の見込みとしては、売り上げが187億5000万ドルから197億5000万ドルで、利益が1億5500万ドルから2億ドル間であると発表しました。アナリストの予想平均は、売り上げが181億ドル,利益が9億6400万ドルでした。(売り上げは予測より高いものの、マージンの低下から、利益は予想を下回っている)Amazonの株価は、日中は0.35%の増加でしたが、アフターアワーズでは、12%を超える下落となっています。
Amazon profit margins squeezed

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)上昇組と下落組に分かれています。E-Tradeは、経営陣が自社の株を買った事が明らかになり、そのニュースで本日は10%以上上昇しています。

E-Trade Shares Rise As Execs Buy Stock

(住宅)日中は上昇しているところも多かったのですが、最終的には下落して終了している所がほとんどです。

(小売り)主要な企業の株はほとんど下落しています。その中で、Wal-Martは少し上昇しています。

(テクノロジー)多くが下落する中、Sun, Apple, HP, Intel, Cisco, RIMM, TI, Oracle等は上昇しています。昨日四半期の決算を発表し、今後の業績への不安が高まるYahooは8.46%の下落でした。

まとめ・コメント

朝に発表されたGDPの速報値は景気の減速を明らかに示す値でしたが、思いの外、市場は下がらずFOMCの発表を待つ様な形で推移しました。そして、Fedは市場の期待通りの50bpの引き下げを発表しました。発表後に、DOWがどんどん上がって行き、200ポイント近くまで上昇しているのを見ました。その時、友人と電話で話していて、「50bpは織り込み済みなはずなのに、すごいね」と話したところ、「今が、売り時かもね」との返事をされました。そう言われて、「多分、今の様な会話をしている人が全米にたくさんいるだろうな」と答え電話を切って、別の事をしていました。市場終了間際にもう一度、市場の数値を見た所、マイナスになっていてちょっとびっくりしました。

上にも書きましたが、CNBCの放送が切っ掛けだった様ですが、モノラインの企業の状況は急激に悪化しており、レーティングの引き下げは必至の状態だと思います。このこともFedの今回の積極的な金利引き下げの一つの理由だと思っていました。しかし、モノラインの企業の株価のここ最近の変動はもの凄いものがあります。

mono-line-3month-trend-Jan08.png

昨日書きましたが、明日市場がどの様に動いたとしても、焦点は金曜日の雇用統計の結果だと思います。個人的には、雇用統計が悪くなるのは(今ではなく)これから先だと思っています。(仮に今回悪化したとして、将来はもっと悪くなる)

この様なダウンサイドに対して、Fedの今回の非常に積極的な金利引き下げ、政府の景気刺激策がどの程度効果を発揮し、食い止める事ができるのか、と言った所が、この先、数ヶ月間の熾烈な攻防となる様な気がします。また、米国の景気の減速が明らかになる中で、BRICsやその他主要国の経済動向がどうなるのかも、非常に注目です。

いずれにせよ、短期的な大きな分岐点となるのは、金曜日の雇用統計の結果だと思います。
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今日(1月29日)の米国市場 

29-Jan.png

各主要インデックスの終値
Dow: 12480.30, +96.41 (+0.78%)
Nasdaq: 2358.06, +8.15 (+0.35%)
S&P 500: 1362.30, +8.33 (+0.62%)

本日は市場開始後に発表された1月の消費者コンフィデンスのレポートが前月の90.6から減少し87.9となったこと等から一旦は下落しましたが(予想は87だったので、予想よりは少し良い)、直ぐに持ち直し上昇して終了しました。(尚、消費者コンフィデンスは、実際の景気の動向を計る上では、あまり参考にならない指数とのことです)

本日の主なニュース

商務省 国勢調査局の発表した12月の耐久財の注文状況は、11月に比べ5.2%増加した(112億ドル増加した)2226億ドルでした。これは、市場予想の1.5%増を大きく上回っています。
MANUFACTURERS' SHIPMENTS, INVENTORIES, AND ORDERS (US Census Bureau)

上にも書きましたが、発表された1月の消費者コンフィデンス指数は、12月の90.6から87.9に下落しました。事前予想は87でした。
The Consumer Confidence Press Release

FBIが住宅ローン関連の不正な操作で14の会社を調査中であると、発表しました。
FBI probes 14 companies over home loans

3Mが第4四半期の決算を発表しました。結果は、純利益が8億5100万ドルEPS1ドル17セントでした。調整後EPSは1ドル19セントでアナリストの事前予想の1ドル17セントを上回りました。売り上げは昨年同期比で7%増の62億1000万ドルでした。(アナリストの予想61億4000万ドルを上回っています) 3Mの株価は本日0.75%の上昇でした。
3M 4Q Profit Falls, Revenue Rises

バフェット氏が投資していることでも有名な全米第2位の鉄道会社Burlington Nothern Santa Feが決算を発表しました。結果は、利益が5億1700万ドル、EPS1ドル46セントで、予想を上回る好決算でした。(予想はEPS1ドル39セント) 株価は、本日1.82%上昇しています。
UPDATE 3-BNSF profit beats Wall St view, stock rises

市場終了後にYahooが決算を発表しました。結果は2億570億ドルの利益、EPS15セントでした。アナリストの事前予想は11セントだったのでそれを上回りましたが、今四半期の売り上げ予想がアナリストの失望を買い、発表後のアフターアワーズでは、10%を超える大幅な下落となっています。
Yahoo Warns on 2008 Outlook; Shares Fall

主なセクター・株の動き

(ファイナンス) 今日も、ほぼ全て順調に上昇しています。 その中でGoldmanとMSは、微減でした。

(住宅) 今日も上昇しています。特に、Meritage Homesが大幅な赤字の決算発表をしましたが、アナリストから不良資産の処理など、適切な対応を積極的にしていると評価され、株価は本日23.63%の大幅な上昇となりました。

Meritage posts fourth-quarter loss versus profit

(小売) 今日も順調に上昇しています。 但し、消費者向けの製品を中心にしている製造メーカーの株は殆ど下落しています。

(テクノロジー) 上昇する企業が多い中、今日もGoogleが下落しています。また、Microsoft, Cisco, Oracle, Qualcomm, Broadcom等も少し下落しています。

まとめ・コメント

今日も、市場全体は順調に上昇しました。 発表された耐久財の注文状況は、予想を大きく上回る上昇で、ここのところ発表されていた経済指標の中では、珍しく、景気の堅調さを示す値でした。 3M, BNI等も堅調な決算結果を発表しています。ここまでの、決算結果では、住宅やファイナンス、自動車などは赤字を発表する企業が多いですが、それ以外のセクターの企業は安定したあるいは好調な収益を発表する所も、多く見られます。

ここ数日は、Fedの金利引下げの期待や1月に入ってからの大幅な下落に対して、見直しからか、かなり順調に戻しています。ここのところ大きく値を戻してきているのは、住宅、ファイナンス、小売などです。面白いのは、これらのセクターは、決算結果も大幅な減益、または、赤字を発表するところが多く、また、今後の先行きに対しても慎重な見方が大勢を占めていることです。

3Mが減益ではありますが、堅調な結果を発表しましたが、株価は動きませんでした。一方で、赤字を発表したMeritage Homesが20%を上回る株価の上昇など、極端な動きをみせたりしています。個人的な見方ですが、ここ最近の住宅、ファイナンス・セクターの上昇は、Fedの大幅な利下げ発表とさらなる利下げ観測による、空売りの解消が値を吊り上げているような気がします。Fedがさらに50bpの利下げをする可能性が高いと見られている今の状態で、確実に恩恵を受けるファイナンス、住宅セクターに対して、空売りのポジションを維持することはかなり勇気のいることだと思います。おそらく、空売りを積んでいた殆どの投資家がポジションを解消したことが、ここ1週間でのセクターの大幅な上昇の要因なのでは、と想像しています。

上にも書きましたが、Yahooが決算を発表し、アフターアワーズで10%を超える大幅な下落となっています。これが、明日のセクターに与える影響がどうなのか、注目しています。Yahooの下落は、Yahoo自体の問題として捉えられる可能性が高いと思っています。

明日は、GDPも発表されますが、やはり注目はFOMCです。恐らく、市場の期待に応えて50bp下げるのだと思いますが、もしも25bpしか下げなかった場合、市場が極端に反応しそうです。逆に言えば、50bp下げなければ、‘暴落するぞ’と市場がFedにプレッシャーをかけているともいえます。

Fedの発表後の市場の注目は、急激にに金曜日発表の雇用統計に移ってくると思います。雇用統計がどうなるかによって、市場は極端な動きを示す可能性が高いと思います。失業率の予想は、前回と変わらない5.0%ですが、失業率が仮に大きく上がった場合は、市場心理が再び大幅に冷え込む可能性が高いと思います。

私のブログで昨年12月に取り上げた前回のFOMCの日に行われたCNBCのバフェット氏のインタビューの中で、バフェット氏が言っていた‘失業率が大きく上がった場合、ドミノ倒しが起こる可能性’があると思います。

参考までに、当該エントリーから抜粋します。

Becky: 景気について、あなたの視点で見た場合、どの様に思われますか?今の状況はどうなっているのでしょう?

Buffett: ある面、驚いている様な状況です。 我々は、深刻な住宅市場の低迷を抱えています。これは、非常に多くの人に影響を与えます。そして、資産の影響に多大に関わっています。一方で、今の時点では、(まだ)雇用には影響を及ぼしていません。 そして今、ドミノが列で並べられているものを、我々は抱えています。もし、失業率が上昇することがあった場合、深刻な影響を与えるかもしれません。しかし、今の時点では、ご存知の通り、失業率は4.7%です。それが4.8または4.9になったとしても、それほど大きな違いはありません。しかし、失業率が大きく上昇したとしたら、恐らく経済の多くのドミノの駒が倒れること(にぶつかる事)になると思います。

(引用終了)

逆に、失業率が逆に下がった場合は、Fedの低金利政策の維持や政府の景気刺激策等から、極端に上昇する可能性も高いと思います。

今日の時点ではFOMCに関心がかなり向いていますが、金曜日の雇用統計が短中期的な市場動向を左右するイベントとして大きな鍵を握っていると思います。

今日(1月28)の米国市場 

28-Jan.png

各主要インデックスの終値
Dow: 12383.89, +176.72 (+1.45%)
Nasdaq: 2349.91, +23.71 (+1.02%)
S&P 500: 1353.97, +23.36 (+1.76%)

市場開始後はマイナスでしたが、その後上昇に転じ、先週末に比べそれなりに大きく上昇して終了しました。 今日も、値動きが大きい一日でした。

本日の主なニュース

発表された07年12月の新築住宅の販売状況は、11月に比べ4.7%減少し、年換算で60万4000戸の販売のペースでした。このベースは、1995年からで、最低のペーストです。2007年の販売戸数は77万4000戸で、昨年に比べ26%減、販売数量としては1996年の75万7000戸に次いで最も低い数字とのことです。販売価格の中央値は、21万9200ドルで、昨年同期に比べ10.4%の下落となりました。この結果は、事前の予想よりもさらに悪い数字でした。
New home sales plunge record 26 percent in '07

マクドナルドの第4四半期の結果は、利益が20%増のEPS73セントで、アナリストの事前予想を2セント上回りました。売り上げは、6%増の57億5000万ドルで、こちらも予想を上回っています。ヨーロッパの既存店の販売は8.3%増と好調でしたが、米国の既存店の販売は第4四半期で3%増、12月は伸びはありませんでした。また、1月の米国の既存店販売の売り上げの伸びは1.5%程度(昨年は3.6%増)だろうとの見方を示しました。このことから、今後減速するのではないかとの不安が高まり、株価は本日5.6%減となりました。
McDonald's Falls 6% On Soft U.S. Sales

市場終了後に、アメリカンエクスプレスが昨年第4四半期の決算を発表しました。利益は10%の減益で、売り上げはアナリストの予想を下回りました。純益は8億3100万ドルで、EPS71セント、売り上げは73億6000万ドルでした。(EPSはアナリスト予想通り。尚、1月の10日にEPSは70セントから72セントの間との見込みを示しているので、予想通りなのはある意味当然) カンファレンスコールで、CFOのDan Henry氏は第1四半期の利益は昨年とほぼ同じレベルだろうとの見方を示したとの事です。株価は、本日は4.31%上昇しましたが、決算発表後のアフターアワーズでは2.89%下落しています。
American Express profit down 10 percent

また、市場終了後に、昨年IPOし絶好調だったVMWareが第4四半期の決算を発表しました。利益は7800万ドルで、EPS19セントで、昨年の3100万ドル、EPS9セントからは大きく伸びましたが、アナリストの事前予想を下回ったため、発表後のアフターアワーズでは26%以上の下落となっています。尚、本日の日中は3.04%の上昇でした。
UPDATE 3-VMware revenue falls short, shares tumble 26 pct

(コメント)
VMWareの株価は、昨年のIPO後、急激に上昇していましたが、昨年10月から少し調整になっていました。それでも、現時点でのトレーリングP/Eで166でオーバーバリュー気味だったので、今回の結果で大きく調整することはある程度いたしかたない様にも思えます。ある意味、勝手に必要以上に盛り上がって、期待通りに行かなかったので今度は大幅な調整と言った様な形になってきています。これは、ハイテク株のIPOでは、昔はよくあったパターンですが、今後の市場にどの様な影響を与えるか、と言ったような点で注意して見ています。

主なセクター・株の動き

(ファイナンス) ほぼ全て順調に上昇しています。

(住宅) 絶好調です。目に付いた所で、Lennar 8.95%, KB Home 8.92%, Centex 8.57%, Meritage Homes 7.75%,等、大幅に上昇しています。

(小売) ほぼ全ての株が順調に上昇しています。

(テクノロジー) 上昇する企業が多い中、Google(1.84%減),Yahoo (5.29%減)が下落しているのが目に付きました。Microsoftも少しですが下落しています。

まとめ・コメント

今日もかなり荒い値動きでしたが、市場全体が結果的には順調に上昇しています。市場全体の上昇の主な要因は、今週水曜日にFedが金利を引き下げることを発表する期待からとの見方が支配的です。25bpはほぼ確実、50bpの引き下げを予想が高まっています。

セクターとしては、新築住宅の販売が予想を下回る非常に悪い結果であったにもかかわらず、住宅セクターが絶好調だったのが印象的です。これは、明らかにFedの金利引下げによる状況の改善への期待だと思います。Fedの金利政策に加え、ブッシュ政権の景気刺激策の中でもFannie MaeとFreddie Macが融資する住宅ローンの上限を従来の41万7000ドルから、72万9750ドルに一時的に大幅に引き上げる案が含まれていることも多少なりとも、ここ最近の住宅メーカの株価向上に、寄与していることと思います。

それにしても、住宅メーカーの株価の上昇はかなり極端な様な気がします。しかし、Fedの金利の積極的な引き下げ機運からファイナンスやその他のセクターの株価はかなり改善してきています。

一方で、注目は上でも書いたマクドナルドの決算結果とそれに対するアフターアワーズでの株価の反応です。売り上げ、利益ともアナリストの予想を上回り、米国外のビジネス比も高く、海外のビジネスも順調に伸びている内容でしたが、米国の売り上げが失速していることが、非常にネガティブに受け取られていることが、特に印象的です。最近の株価の動きの傾向として、ハイテク株にこの傾向がかなり強いものを感じていたのですが、ハイテク株だけではなく、国債優良企業のマクドナルドも同じような扱いをうけたことが、現在の市場のトレンドをある程度端的に示している様に思えました。

ここのところ大きく下げていたAppleは、今日はほぼ変わらずでやっと落ち着きつつあるか、と言った状況に思えます。一方で、本日多くの企業の株価が上昇する中、Googleが下がっていることも注目です。こちらも、Appleの株価の様な状況になる懸念から多少調整が進んでいるのでは、と想像しています。

テクノロジー関連では、市場終了後にSandiskが第4四半期の好決算を発表しましたが、今後の見通しが失望を買い、アフターアワーズで5.87%の下落となっています。これは、ここ最近の典型的なパターンではありますが、マクドナルドの結果と株価の動きを含め、今後の市場動向がどうなるのか注目しています。

明日も多くの企業が決算を発表します。ここ最近の市場は一日の変動幅が非常に大きいのですが、Fedの金利発表一日前なので、多少様子見といった形で落ち着くかもしれませんが、やはり落ち着くのはFedの金利発表後になるかと思います。一方で、発表後から非常にはっきりした市場トレンド(個人的には、下落トレンドの可能性が高いと思います。)になる可能性もあるのでは、と思います。

今日(1月24日)の米国市場 

24-Jan.png

各主要インデックスの終値
Dow: 12378.61, +108.44 (+0.88%)
Nasdaq: 2360.92, +44.51 (+1.92%)
S&P 500: 1352.07, +13.47 (+1.01%)

今日も値動きが大きい一日でしたが、昨日・一昨日と比べた場合、変動は大きいものの価格帯はプラスの中にほとんどありました。 本日は、Nasdaqが他のインデックスよりも上昇しています。。

本日の主なニュース

発表された07年12月の中古住宅の販売状況は、11月に比べ2.2%減り季節要因を考慮し年間に換算した場合489万戸の販売ペースでした。2007年の販売数量は2006年に比べ13%減で、これは1982年に記録した17.7%減以来で、最も大きな下落でした。一戸建て販売価格の中央値は21万7800ドルで2006年から1.8%下がっています。年間での価格の下落は、統計を取り始めた1968年以来で初めてのことだそうです。下に添付している記事の中で、年間で見て、住宅の価格が下がったことがあったのは、1929年の“Great Depression” (大恐慌)以来ではないか、とのコメントがあります。
関連記事:Existing single-family home sales drop

上記添付の記事の中で、住宅市場のエコノミストの発言として、「底は近いと思うが、まだそこまでいっていない」との発言もありました。

(コメント) ここ数日間で、住宅メーカの株価はかなり上がってきていますが、恐らく、この“底が近い”と言うことと、Fedがこれから金利を更に積極的に下げていくことから、買われている気がします。バブルを経験した日本人の感覚だと、たった一年か二年、住宅価格(中央値)が下がっただけで、底を打つというのは、楽観的なシナリオの様に思えます。(当時、日本でも“土地”が値下がりするなどと言うことは、ありえないことだと思われていました)日本人とアメリカ人の国民性の違いはありますが、、、どうなることでしょうか?

ブッシュ大統領が景気抑揚策を発表しました。この案は、最低300ドルのインカム・タックスを収めている個人は、最大で600ドル、共同で税金を納めている夫婦には1200ドル、そしてそれらに該当する夫婦で子供がいる場合は、子供一人当たり追加で300ドル支払われるとのことです。また、働いていて最低でも3000ドルの収入があって、税金を納めていない場合でも300ドルのリベートをもらえるとの事です。このリベートは、個人で収入が7万5千ドル、夫婦で15万ドルを上回った場合、支払額が減少し、夫婦で17万ドル以上の収入がある場合は、リベートはもらえません。このリベート案は、1000億ドルのコストがかかるとのことです。
関連記事: Congress, Bush Reach Deal on Stimulus Package 

AT&Tが予想を上回る好決算を発表しましたが、株価は本日2.56%下落しています。
AT&T posts strong wireless growth

Fordが決算を発表しました。結果は、27億5000万ドル、一株あたり1ドル30セントの赤字でした。これは、昨年は同四半期の56億ドル3000万ドル、EPS2ドル98セントの損失でした。尚、一時的な出費を除く、継続した事業での終始は一株当たり20セントの損失との事です。
Ford quarterly loss narrows; forecasts 2008 loss

Sun Microsystemsの決算上の2008年第2四半期(2007年12月末締め)の結果は、2億6000万ドルの純益、EPS31セントでした。 (昨年はEPS15セント) インド、チャイナ、ミドル・イーストなどの地域で2桁の伸びを記録したとのことです。(米国の売り上げは8%の減少でした。) 株価は日中に8.77%の上昇、アフターアワーズでも1%以上上がっています。
Sun 2Q Profit Beats Estimates

マイクロソフトが決算カレンダー上の第2四半期の決算を発表しました。純利益が47億ドル、EPS50セントで、昨年同四半期に比べ79%の上昇でした。また、売り上げは163億7000万ドルで30%の上昇です。(尚、昨年の第2四半期にマイクロソフトは、VistaとOffice 2007の発売を延期したことによって10億ドル以上の利益減となっていたことが、今回の大幅な増益の一つの要因です。) アナリストの事前予想はEPS46セントで結果はそれを上回りました。
また、カレンダー上(6月末締め)の年間の一株当たりの収益見通しは、1ドル85セントから1ドル88セントで、前回の見通しから引き上げています。アナリストの予想の平均値は1ドル81セントでした。
マイクロソフトの株価は日中4.13%上昇しましたが、アフターアワーズでさらに4.5%程度上昇しています。
Microsoft profit rises 79 pct, outlook bullish

主なセクター・株の動き

(ファイナンス) 上昇、下落に分かれています。 銀行では、Wellsfargo, Citigroupが上昇、Bank of America, JP Morgan Chaseが下落しています。

(住宅) 今日も順調に上昇しています。上がっている所は5%を超えています。特に上がったのは、Lennar 8.5%の上昇でした。

(小売) 最近、順調に上昇していましたが、今日はさすがに下落しています。

(テクノロジー) 殆どが順調に上昇しました。しかし、Appleだけは、下落しています。Appleの下落の原因は、AppleがiPhoneの今四半期の出荷予定を200万台から、100から120万台に引き下げた、との台湾のメディア、Digitimesの報道が要因のようです。
Apple lowers iPhone shipment projection for fiscal 2Q08, says paper

昨日、決算発表を行ったQualcommは、アナリストのほぼ予想通りの結果だったのですが、本日は10%以上上昇しています。(恐るべしBarron’s)

まとめ・コメント

今日もかなり荒い値動きでしたが、上昇し、市場全体として結果的には今週は、順調に上昇しています。ただし、セクター別の値動きや一日の値動きを見ると、不安定な状況が続いていると思います。 一方で、今日のセクターごとの値動きを見た場合は、ある程度、市場自体が冷静さを取り戻しながら取引をしている様に思えました。

ハイテクに関しては、これだけ好決算を発表して、2007年の利益を使った現時点での(確定)P/Eで15を下回るところが、ごろごろしている様な状態でした。殆どの企業は、2008年の収益は、かなり慎重に見積もったとしても、2007年を上回ることが予想されているため、どう考えても(個人的には異常に思えるほど)アンダーバリューになっている株が多々ありました。
その様な株は、今週はさすがに買われ、値を戻しているところが多く、今日のマイクロソフト(MSもその一社でした)の発表によって、“テクノロジーが必要以上に売られている“との考え方を支持する駄目押しとなったと思います。

Appleは今日も下がりましたが、今後も収益を大幅に伸ばすとの期待が高かったためバリュエーションが高い水準にあったので、売られるのもある程度仕方ないと思います。(個人的には、もう少し下がるようであれば買っても良いかな、と思っています。) AT&Tの今日の下落は、Appleのニュース(上記参照)の影響だと思います。

ファイナンスは、値を戻してきているので、ちょっとここで一休み、といった感じだと思います。気になっているのは、ホーム・ビルダー株がどんどん上がってきていることです。こちらも、“底を打った”または“底が近い”との見方から、積極的に買われている様ですが、個人的には、勇気がある(楽天的に見ている)人たちが多いな、と思っています。上の記事で引用していますが、恐らくそういった見方の方が支配的になってきているからこそ、株価が急激に上昇しているのだと思います。

今の時点では、ファイナンス・住宅等のセクターを除いた場合、順調に収益を伸ばしている企業が多い様に思えます。今の時点での決算結果の動向だけを見た場合、なぜFedが予定を繰り上げ75bpも下げたのか、不思議に思えるくらいです。今の状況の様なトレンドが来週も続いたとして、Fedが市場関係者の期待通り50bp追加で値下げしたら、再び市場が急騰する可能性もある様に思えます。

一方で、昨日のエントリーにも書きましたが、今回のFedの判断は、‘単に市場がパニックになって急落したため‘と言うだけではなく、理由があってのことだと思っています。

本日のFTやWSJの記事では、ダボスで行われているワールド・エコノミック・フォーラムの市場参加者の間では、今回のFedの緊急利下げに対して、疑問視する見方が多数あるとことです。今の時点での企業決算の結果やその他のニュースを見た場合、Fedの利下げは株式市場が大幅に下落してしまったため、としか見えません。景気の対策であれば、1週間早めて発表する必要性はあまり感じられないとの意見が多数上がっているようですが、私もそう思います。

Fedがリセッションを恐れるあまり、必要以上に利下げを行うことにより、短期的には市場、景気が持ち直すものの、問題の悪化の先送りにより、長期的にはさらに大きな深刻な問題になってしまうことを恐れています。そういったこともFedは十分に分かって行動していると信じていますが、、、今の時点では、ちょっと?と思っています。

今日(1月23日)の米国市場 

23-Jan.png

各主要インデックスの終値
Dow: 12270.17, +298.98 (+2.50%)
Nasdaq: 2316.41, +24.14 (+1.05%)
S&P 500: 1338.60, +28.10 (+2.14%)

昨日と同じように、市場は、開始後は大きく下落して始まりました。 午前中はマイナスで、昼過ぎまで大きく下落していたのですが、その後上昇に転じて、結果的には、昨日終値に比べ、大きく上昇して終了しました。DOWの本日の最低は、11645で最高は12277で、最高と最低の値幅は632と非常に大きかったです。

本日の主なニュース

市場開始時は、昨日市場終了後のAppleの決算発表の際に2008年の収益見通しがアナリストの予想より低かったことと、ECB(ヨーロッパ中央銀行)の総裁Jean- Claude Trichet氏が引き続きインフレに対する対応を重視する姿勢を表明したことから、米国Fedに続きECBも金利を大幅に引き下げるのでは、との希望が薄れたため、市場は大きく下落して始まりました。
関連記事:Trichet Says ECB Still Focused on Fighting Inflation
(このBloombergの記事は、非常に良い記事だと思います。一読されることをお勧めします。)

昨日市場終了後に、アナリストの予想を上回る好決算を発表したTIは、下落して始まりましたが、その後は上昇に転じ、結果的には昨日終値に対して4.55%の大幅な上昇で終了しました。

本日朝、Motorolaが2007年第4四半期の決算を発表しました。 結果は1億ドルの利益、EPS4セントで、昨年同期の6億2300万ドル、EPS25セントから大幅(84%)な減益となりました。 法務関係の一時的な費用を除いた形でのEPSは14セントで、アナリストの事前予想のEPS12セントを上回ったのですが、今四半期の見込みに関しては、一株当たり5から7セントの赤字となる見込みを示したため(アナリストの予想はEPS10セントの黒字)株価は、本日18.75%の大幅な下落となりました。
関連記事:Motorola profit sinks on mobile woes

先週ダウングレードされ大幅に下落したモノライン大手2社MBIAとAmbacに対して政府が救済措置をとる可能性が高いとのアナリストの見方が報道され、両社の株は急騰しました。Ambac71.9%, MBIAは32.56%上昇しています。
関連記事:MBIA, Ambac Likely to Get Bailout, UniCredit Says (Update1)

市場終了後に発表された、Qualcommの第4四半期の決算は、EPS46セント、ストックオプション等の諸経費を除いた場合のEPSは52セントで、アナリストの事前予想のEPS53セントをわずかに下回りました。しかし、今四半期の収益予想が50から52セントでアナリストの予想の52セントとほぼ同じだったことなどから、決算発表後のアフターアワーズで、本日終値に比べ7%を上回る上昇となっています。
関連記事: Qualcomm 1Q Profit Jumps 18 Percent

また、コンスーマー向けクレジット会社大手のCapital Oneが市場終了後に第4四半期の決算を発表しました。結果は、EPS60セントで昨年同期に比べ42%低い大幅な減益でした。事業を閉鎖した傘下の住宅ローン事業のグリーンポイントに関連する9500万ドルの損失を除いたEPSは85セントとのことです。 アナリストの事前予想は、EPS63セント(通常、一時費用等は除いた予想値)でした。株価は本日11.03%の大幅な上昇で、決算発表後のアフターアワーズで更に2%以上上昇しています。
関連記事: Capital One 4Q Profit Falls 42 Percent

主なセクター・株の動き

(ファイナンス) 主要な企業は殆ど大幅に上昇しています。特に目立ったのは、JP Morgan Chase 11.89%, Wells Fargo 9.02%, Citigroup 8.03%, Bank of America 8.5%上昇しました。投資銀行大手も大きく上昇しています。

(住宅) 主要な企業は急騰しています。 特に目立ったのは、Meritage Homes 25.35%, Centex 20.07%, KB Home 13.77%,等、主要な所は殆ど10%以上上昇しています。

(小売) 主要な企業は順調に上昇しています。一方で、Johnson and Johnson 1.64%, Unilever 2.49%下落しているのが目を引きました。。

(テクノロジー) 昨年大幅に上昇し、ビジネスは順調な会社の代表であるApple 10.65%, Google 6.11%, RIMM 2.31%, Amazon 5.75% は全て下落しています。 一方、Intel, TI, IBM, Oracle等の主要な企業は上昇しています。

まとめ・コメント

今日は一日のDOWの値幅が600ポイントを超える非常に変動の激しい一日でした。結果的には、大幅な上昇となりましたが、相変わらずセンチメント主体の取引が続いているようです。

昨日のFedの75bpの大幅な引き下げは、今日のFT等でも記事として大きく取り上げられています。今回75bp下げましたが、1月の末のFOMCで最低でも25bp、恐らく50bp下げるだろうとの見方が非常に高まっているようです。一方で、FT等の記事でも、Fedの金利引下げで全てが解決するわけではないことを指摘しており、冷静な意見も新聞記事で取り上げられる様になってきています。

Fedが金利を引き下げれば、株式市場が上昇し、景気も回復するのであれば、簡単な話ですが、現実はそれ程あまくないはずです。(すごく当たり前の気がするのですが、余りにも今まで、“Fedの金利引下げ=問題の解決“的な見方が非常に強い(かった)気がしています。)上にも書きましたが、ECBのTrichet氏は、インフレに対する懸念を崩しておらず、ECBが安易な金利引下げの追随の姿勢を否定したことは、個人的には非常に好ましく感じました。

Fedの金利の引き下げの期待等から、ファイナンス・住宅セクターの株は、本日も大幅に上昇しています。特に、主要銀行は10%以上、住宅メーカーは10%以上は当たり前、中には20%以上上がっている会社もあります。上にも書きましたが、消費者向けのクレジット会社大手Capital Oneが大幅な減益となる決算を発表しましたが、株価は本日、アフターアワーズ共に順調に上昇しています。

ファイナンス系の会社は、大幅な減益、または赤字を発表し、今後に関しても厳しい見方を示す所が多いにもかかわらず、株価は順調に上昇しています。一方で、順調に利益、売り上げを伸ばしているAppleは大幅な下落、同じ様な堅調にビジネスを伸ばすことが見込まれているGoogle等もここにきて急速に下落しているのとは、対照的です。

先週末からのスキー旅行の間に、Fortune, Business Week, Forbes等の年始に発行された2008年の投資のガイド特集を読み直したのですが、業界関係者の話などからファイナンス・セクターは08年後半から急速に上昇するだろうとの見方が多くあることが書かれていました。これらの雑誌が発行された後に、予想以上に悪い決算発表などから、一旦は、ファイナンスセクターの主要企業は大きく下落しましたが、再び、“底を打った”、“今年の後半からは急激な上昇をするだろう”との見方が非常に強くなってきている様に思えます。

今日市場終了後に発表されたQualcommの決算の結果とアフターアワーズの株価の動きも、非常に興味深いものでした。Q4の結果とQ1の収益予想は、アナリストの事前予想を若干下回ったのですが、株価はアフターアワーズで大きく上昇しています。今までの展開で言えば、大幅な下落になってもおかしくないのですが、、、

多分、今日のApple, Google, RIMMの下落とQualcommの驚くほど良くもない決算にもかかわらず、大幅な株価の上昇は、今秋発売のBarron’sの記事の影響が大きいのでは、と思います。
Getting Defensive – Stocks to buy in ‘08
(多分、読むのに購読料が必要だと思います。)

個人的には、この記事は興味深かったですが、書かれていることと、例えばQualcommの決算の結果から考えた場合、株価の動き等、あまり合意できない部分もあります。 しかし、Barron’sの投資家、市場に対する影響力はかなり大きいことを痛感しました。 正直なところ、今日の株価の動きなどを見ていると、あまりにも市場が安易に追随している部分があるのでは、とちょっとあきれたり(驚いたり)したのですが、こう言った市場の動きを笑ってみるぐらいの余裕がなければ、だめだな、と思いました。

私は、この先数四半期に渡りファイナンス企業の決算は厳しい状況が続き(会社にもよります)、安易に上昇すると期待していた投資家の失望を再び買うことになると、予想しています。一方で、堅調なビジネスを展開するハイテク企業は、再び見直されると予想しています。

問題は、それがいつになるのか、だと思っています。 ある面では、堅調なビジネスを展開するだろうと見られていながら、ここ最近大きく下落しているIntelやCisco、そして、IBM、Oracle等が今日は上昇しているのは、私と同じ様に考える投資家も、少なくないと想像しています。

今の時点までの印象ですが、企業の07年第4四半期の結果が比較的堅調な結果を発表するところが多い様に思えます。 (ファイナンスや住宅を除いて) 

100%想像しているだけですが、恐らくFedが今回、75bpの大幅な引き下げをFOMC前に行ったのは、今後発表される第4四半期の決算結果またはなにか驚く様なネガティブな発表があることを事前に把握しているからの様な気がしています。これで、株価が今後順調に上昇するのであれば、Fedは今月末に、更なる金利を引き下げる理由付けは乏しくなるような気がします。

どうなるかわからない先のことを想像するよりも、冷静に投資戦略を見直すことが自分には重要だと思っているのですが、何か、大きなサプライズがありそうなので、注意が必要に思っています。

今日(1月22日)の米国市場 

22-Jan.png

各主要インデックスの終値
Dow: 11971.19, -128.11 (-1.06%)
Nasdaq: 2292.27, -47.75 (-2.04%)
S&P 500: 1310.50, -14.69 (-1.11%)

本日の主なニュース

高まる景気の先行きの不安、株式市場の大きな下落から、Fedが1月末のFOMCを待たずに0.75%の大幅なFF rateの引き下げを発表しました。0.75%の引き下げ幅は、過去23年間で最も大きく、また、FOMC前の緊急の金利引下げは、2001年の9月11日のテロの後に行われた9月17日の緊急利下げ以来のことです。
FOMCプレス・リリース

上記、プレスリリースの中で、インフレに関しては、この先数四半期で緩やかに推移するだろうと予測しているものの、引き続き注意してモニターしていく、と書かれています。

尚、今回の緊急な大幅な引き下げにも関わらず、金利の先物市場の動向から、74%の確率でFedが来週のFOMCで更に50bpの金利引下げを行うと見ているとの事です。また、年の中頃までにFFレートは2.25%になると予測されているとの事です。
関連記事:Fed slashes rates

本日朝に、Bank of AmericaとWachoviaが2007年第4四半期の結果を発表しました。
Bank of Americaは、純益が95%減の2億6800万ドル、一株当たり5セントでした。(昨年同期は、52億6千万ドル、EPS1ドル16セント) アナリストの事前予想の平均は、EPS19セントで、結果は予想を下回りました。今回の決算でCDO関連で52億8千万ドルの損失を計上したことが減益の大きな原因となったとの事です。株価は、発表後の朝は下落して始まりましたが、その後上昇し、結果的には3.95%の上昇となっています。

Wachoviaは、四半期の利益が5100万ドル、EPS3セントで、昨年同四半期の23億ドル、EPS1ドル20セントから大幅な減益となりました。買収関連の費用を除いた利益は1600万ドル、EPS8セントで、アナリストの事前予想のEPS32セントを大幅に下回りました。Wachoviaも今回の決算で、CDO関連で17億ドルの損失を計上し、これが、大幅な収益減の理由との事です。株価は、先週末比で3.6%の上昇となっています。
関連記事: Bank of America, Wachovia profits nearly wiped out

(コメント) 上記関連記事の中で、WachoviaのCFO Tom Wurtz氏は、ホームエクイティ関連で、多くの銀行が2008年に更に大きな損失を被るだろう、とインタビューで答えています。2007年はサブプライム関連の損失、そしてそれに関わるCDO等からの損失が主でしたが、住宅価格の下落などから、今後はホームエクイティ・ローン関連の問題とその損失に移っていくことを示唆しています。

市場終了後に、AppleとTIが決算を発表しました。

Appleの昨年12月29日締めの第1四半期決算は、EPS1ドル76セント、15億8000万ドルの利益でした。(昨年同四半期はEPS1ドル14セント、10億ドルの利益) アナリストの事前予想の平均はEPS1ドル62セントでした。
関連記事:Apple Reports First Quarter Results

Appleの株は、本日3.54%の下落で、決算発表後のアフターアワーズではさらに10%も下落しています。

下落の理由は、CFOが発表した今後の見通しがアナリストの予想よりも低かったため、失望を買ったようです。
Apple Forecast Disappoints Wall Street

TIの第4四半期の結果は、7億5600万ドルの利益、EPS54セントでした。アナリストの事前予想はEPS52セントで、それを上回りました。第1四半期の利益の予想はEPSで43セントから49セントで、アナリストの予想平均の45セントの範囲内でした。株価は、本日1.63%の下落でしたが、アフターアワーズデは2.8%の上昇となっています。
Texas Instruments 4Q Profit Up 13 Pct.

主なセクター・株の動き

(ファイナンス) 主要な企業は殆ど上昇しています。その中で、Citiは0.2%下落しているのが目を引きました。大きく上昇したのは、Morgan Stanleyで7.58%の上昇でした。

(住宅) 主要な企業は殆ど大きく上昇しています。特に目立ったのは、KB Home 8.59%, Meritage Homes 9.97%, Centex 8.47%, それぞれ上昇しています。

(小売) 主要な企業は殆ど上昇しています。大きく上昇したのは、Lowes 10.59%, Home Depot 7.31%, Target 7.45%などです。

(テクノロジー) Apple, Google, Intel, Yahoo, TI, HP, IBM等、主要な企業は殆ど下落してます。

まとめ・コメント

アジア、ヨーロッパの市場が月曜日大きく下落した後、開始した本日の米国市場は非常に大きな値動きを見せました。特に、Fedが0.75%の大幅なFF金利の引き下げを緊急発表したこと等から、朝方の大きな下落からは大きく戻す等、非常に激しい値動きをしました。

市場全体が下落した中で、ファイナンス、住宅、小売のセクターでは、殆どの企業の株が上昇し、一部は10%近い大きな上昇となりました。特にBank of AmericaとWachoviaが決算発表を行い、アナリストの予想を下回ったにもかかわらず、株価は上昇し、反対に、アナリストの予想を上回る結果を発表したAppleの株はアフターアワーズでですが、10%以上の下落となっていることが非常に印象的です。

株価は、買い手と売り手の存在によって決まるので、単純に言うと、買いたい人が多ければ上がり、売りたい人が多ければ下がるわけなので、企業決算や収益動向などから見たバリュエーションから乖離する場合も当然あるので、変にこだわると痛い目にあうので(既にものすごく痛い目にあっています)、注意しなければと思っています。

今週発売のBarron’sに書いてあることが、今の市場関係者の見方を端的に表している気がします。

市場関係者の間では、ファイナンス・セクターは今後大きく上昇する、との見方が強くあり、一方、順調なハイテクの有力企業(Apple, Google, RIMM等)は下落の可能性が高いと見ているようです。今日の決算発表と株の動き等をみると、まさに、この傾向が端的に表れている様に思えます。

Fedの金利引下げに関しては、かなり積極的に動いているようですが、市場関係者は今回の緊急値下げは、ほぼ予想通りで、さらなる金利引下げを期待している向きが支配的の様です。(このことは個人的には、非常に驚きですが)Fedの金利の引き下げは、今まで株式市場に対して、非常に大きい影響力を与えてきましたが、個人的には、その効力と持続期間がどんどん低下・短くなってきているように思えます。

ファイナンス・セクターは昨年初めと比べかなり下がりましたが、今後の収益動向はまだまだ厳しい状況が続くと思います。 特に、今日のWachoviaのCFOの発言にもありましたが、住宅価格が低下することにより、ホームエクイティ関連の損失は増えていく見込みであるにもかかわらず、ファイナンスセクターに関しては再び楽観的な見方が復活してきました。確かに、Fedの金利引下げと今後の更なる積極的な金利引下げは、ファイナンス・セクターにとってプラスの材料ではありますが、個人的には、底はまだまだ下にあると思っています。

明日は、多くの企業が決算を発表します。ここまでの展開は、予想を下回る決算を発表しても上がるファイナンス・セクター。ほぼ予想通りの好決算を発表しても、先行きの不安が(必要以上に)高まって、大幅に下落するテクノロジー・セクターと言った傾向が続いています。ハイテク関連では、明日はMotorola、E-Bay、そしてBarron’sでSamberg氏が推奨しているQualcomm等が決算を発表します。明日はどうなることでしょうか?

短期的には、上に書いたような傾向が続きますが、遅かれ早かれ、企業決算の収益を基にした値動きに戻ると思っています。ただし、それがいつになるのかは、分からないので、変に固執しないように自分に言い聞かせています。Value投資家にとって、絶好の買いの状況になってきているにもかかわらず、含み損を抱えてしまっている自分が情けない、と痛切に感じています。

当面は、動く予定はありません。この様な状態こそ、冷静な判断が要求されると思います。今、戦略の大幅な見直しと今後の計画を立てています。がんばっていきたいと思います。

今日(1月17日)の米国市場 

17-Jan.png

各主要インデックスの終値
Dow: 12159.21, -306.95 (-2.46%)
Nasdaq: 2346.90, -47.69 (-1.99%)
S&P 500: 1333.25, -39.95 (-2.91%)

本日の主なニュース

Merrill Lynchが、第4四半期98億ドル、一株当たり12ドル1セントの大幅な赤字となったことを発表しました。 発表時に、住宅ローン関連で予想を上回る約160億ドルの損失を計上したことを明らかにしました。(アナリストの予想は、100億から150億ドルの損失) 損失の内訳は、CDOで115億ドルの損失、債権の保険で31億ドルの損失、そして9億ドルのAlt-Aの住宅ローンの損失を計上しました。 (Alt-Aは、一般的に、プライムとサブプライムの間に属するものと定義されています。特徴は、ローンを組む際に、収入を証明する書類が必要がなく、収入は申告のみで良いことから、収入が多くあるように偽って契約するケースが多々あるため、別名‘うそつきのローン’と呼ばれるものです。)
Merrillの株価は本日10.24%の下落となりました。
Merrill posts worst quarter in its history

発表された1月のフィラデルフィア景況指数は、製造業の景況著差が-20.9と大きく落ち込み、2001年10月以来、最低の値となったとのことです。事前予想の平均は、-1.5で、それを大きく下回りました。
The Federal Reserve Bank of Philadelphia, Business Outlook Survey January 2008

Moody’sが債権の保障会社のAmbacのレーティングを見直し、ダウングレードする方向であることを発表したことから、Ambacの株価は本日51.89%の下落で、一日で前日の半値以下の大暴落となりました。
Moody's to Review MBIA "AAA" Rating

Ambacと同業のMBIAもこの影響を受け、本日31.19%の大幅な下落となりました。

朝に発表された12月住宅建設着工数は100万6千件で、事前の予想を下回る結果でした。
米国 国勢統計局プレスリリース

尚、明日ブッシュ大統領が政府の景気対策案を発表する予定とのことです。フィラデルフィア景況指数発表時にバーナンキ議長も声明を発表し、政府の景気対策案を支持する姿勢を示したとの事です。
Bush, Bernanke both back lift for economy

これらが、今日の日中の主なニュースでした。今日の株価の動きは、一番上のチャートを見ても分かるように、一貫した下落の傾向を維持したまま終了しています。

尚、市場終了後にIBMが2007年第4四半期の決算結果を発表しました。この席上、2008年の収益見込みに関しては、8ドル20セントから8ドル30セントになることを明らかにしました。これは、2008年のアナリストの収益予想平均の7ドル94セントを上回ったため、株価はアフターアワーズで5%近く上昇しています。
IBM's forecasts strong earnings

また、私が昨日注目していると書いたハードディスク・メーカー最大手のSeagateが、市場終了後に第4四半期の決算を発表しました。 結果は、昨年同四半期に比べ、利益が3倍となる好決算でしたが、EPSが73セントで、アナリストの事前予想の75セントを下回ったことと、今後の収益見込みに慎重な見方を示したと受け取られ(私自身はCEOのWatkins氏の発言はその様には取れませんでしたが)、株価は日中に6.01%も下落していたにもかかわらず、アフターアワーズでも更に2%を上回る下落となっています。
Seagate 2Q Profit Jumps by $263 Million

主なセクター・株の動き

(ファイナンス) 主要な企業は殆ど下落しています。

(住宅) なぜか上がっているところが多いです。(明日のブッシュ大統領の景気対策案に何か関係があるのかも?)

(小売) 下落している所が多いですが、下落幅はそれ程、大きくありません。

(テクノロジー) 上昇、下落、明暗が分かれています。Sunが今日も上昇、AppleとDellも上がりました。一方、HP, Intel, Cisco, Google, Oracle等は下落しています。

まとめ・コメント

Merrillの予想を上回る損失の発表を始め、その他のニュースも景気の悪化を裏付ける様なものばかりだったため、市場心理はさらなる冷え込みになってきている様です。バーナンキ議長の声明も殆ど材料視されませんでした。

Seagateの決算結果は、非常に良かったにもかかわらず、ここ最近急速に下落してかなり価格が下がっているにもかかわらず、日中と発表後のアフターアワーズを合わせて10%近い大幅な下落となったことが非常に印象的でした。Intelの最近の株価動向と決算結果の状況と非常に似た形になっています。

一方で、IBMに関しては、2008年の収益見込みが予想以上に良かったため、アフターアワーズで5%の上昇となっています。アナリストの予想を少しでも下回った場合、大幅な下落、予想を上回れば買いが集まるような、動きとなっている様に思えます。個人的には、まったく納得できない様な株価の動きをしているのですが、現在の市場心理等を考えた場合、これが現実なのだ、と認識すべきだと思います。

明日はそれ程業界全体に影響を与えるような決算発表はなさそうなので、取りあえずは、今週の決算発表はここでひと段落となり、来週以降に市場の注目は移っていくと予想しています。明日、ブッシュ大統領が景気対策案を発表する予定らしいので、それがどの程度のもので、市場の反応がどうなのかは、ちょっと気になります。今日、住宅メーカーの株は他が大きく下がる中、概ね堅調だったので、もしかすると何か関係があるのかもしれません。

今週の時点で発表されたテクノロジー・セクターの企業の決算結果は、ほとんどが堅調な結果だったにもかかわらず、あまり市場では評価されていません。今後の展開によっては、テクノロジーが再度見直される可能性もありますが、今の時点では、私の投資は大失敗となっています。どうやら、テクノロジーは今は良くてもこれから悪くなるだろうとの見方が市場筋に非常に強くあるようです。この様な、市場心理、反応を十分に読めなかったことが、現時点での私の敗因です。

明日から3泊の予定でスキー旅行に行きます。信じられないくらいの損失を被り、贅沢ができる状況ではなくなってしまっているにもかかわらず、既に手配しているため、行かざるをえません。とても楽しめる様な心理状況ではないのですが、これも気分を入れ換える良い機会と考えて、リフレッシュしてこようと思います。ブログの方の更新はしたいと考えているのですが、今の時点ではどうなるのか分かりません。来週の月曜日に帰ってくる予定です。

少し早いですが、皆さん、良い週末をお過ごし下さい。市場は厳しい状況が続きますが、これも将来への糧となる機会と思いがんばっていきましょう!!

今日(1月16日)の米国市場 

16-Jan.png

各主要インデックスの終値
Dow: 12466.16, -34.95 (-0.28%)
Nasdaq: 2394.59, -23.00 (-0.95%)
S&P 500: 1373.20, -7.75 (-0.56%)

本日の米国市場は、比較的大きく上下に変動しましたが、最終的には下落して終了しています。

本日の主なニュース

JPMorgan Chaseの第4四半期の結果は事前の予想よりも悪い(低い)利益で、29億7000万ドル、一株当たり86セントの収益でした。を発表しました。アナリストの予想はEPS91セントでした。

収益の悪化の主な要因はホームエクイティ・ローンの損失が予想以上にあったことの様です。昨年末に、CEOのDimon氏は、ホームエクイティの損失はこの先の数四半期にわたり、各四半期ごとに2億5000万から2億7000万ドル程度の損失を見込んでいる、と語っていたのですが、今回のカンファレンスコールでは、損失は更に四半期毎に1億ドル程度多くなる見込みを示しました。JPMorgan Chaseの株価は本日5.77%上昇しています。
JPMorgan consumer woes hurt profit

Wells Fargoの第4四半期の結果は、利益が13億6000万ドル、一株当たり41セントの収益でした。昨年の同期と比べた場合、38%の減益となっています。収益に関しては、アナリストの事前予想通りでした。尚、売り上げは、102億1000万ドルで昨年の94億1000万ドルに比べ上昇しています。

Wells Fargoの収益の悪化もホームエクイティ・ローンの損失が主な要因とのことでした。Wells Fargoは2007年にホームエクイティ・ローンで5億9500万ドルの損失を計上しています。株価は、本日3.32%上昇しています。
Wells Fargo 4Q Profit Drops 38 Percent

(コメント) 上記の銀行とも、ホームエクイティ・ローンの損失が大きくなってきていることが、注目されます。Wells Fargoに関しては、昨年11月にの損失の計上を発表していましたが(以下のエントリー参照下さい)、今回JPMorgan Chaseも同様に損失が大きくなってきていることが明らかになりました。また、E-Tradeに関しても、今後、ホームエクイティ・ローン関連で多額の損失を新たに計上することが懸念されています。

関連したブログ記事:
今日(11月27日)の米国市場
サブプライム救済措置に関するWSJの記事について

ホームエクイティ・ローンの損失の拡大が、サブプライムに続く住宅関連の問題の広がりとなりそうだとの見方が出てきているようです。(前から、予想されていることではありますが、この様な形で記事になってきました)
Wealthy may be next in line in home crisis

Fedがベージュブックを発表しました。今回のベージュブックでは、米国経済は引き続き上昇しているものの、住宅市場の低迷やクリスマス休暇時の支出が弱く、また、自動車の販売の更なる低迷等、経済活動のペースが落ちてきていることについて書かれています。
Fedベージュブック

これに関連した記事を添付します。この中で、市場関係者の話として、もっと経済の状況に対して悪化していることを認識する様な表現がなかったことに驚きいていると語り、もし、ベージュブックの中で言う様に、殆どの地域で経済活動が上昇しているのであれば、今度のFOMCで金利を75bp上げる理由付けは困難なのでは、と言っています。
Economy still growing but at slower pace: Fed

(コメント)この記事からも、ここ数日の状況の中で、事情関係者の間で、次回のFOMCでの金利引下げは50bpはほぼ確実、75bpを予測する見方が強くなってきていることが、想像できます。確かにベージュブックの冒頭の表現だけを見た場合、それ程景気の悪化が急速に悪くなってきていると懸念を強く示す様な表現ではないので、そこから想定した場合は、75bpの金利引下げは確かに理由付けとして難しいと思います。いづれにせよ、今後の第4四半期の企業の決算発表の結果と経済・市場動向によって、Fedの金利設定は決まるのではと思います。

主なセクター・株の動き

(ファイナンス) 主要な企業は殆ど上昇しています。その中で、Citiは2.6%下落しているのが目を引きました。

(住宅) 主要な企業は殆ど大きく上昇しています。特に目立ったのは、KB Homeで6.65%上昇しています。

(小売)主要な企業は殆ど上昇しています。Tiffanyは今日も3.73%上昇しています。

(テクノロジー) 上昇、下落、明暗が分かれています。主要な企業で上昇したのは、好決算を発表したSunが3.67%, BEAの買収提案が通ったOracleが2.85%の上昇となりました。一方、昨日決算を発表し、市場関係者から失望を買ったIntelは12.38%の大幅な下落、つられてかNVidiaも11.3%の大幅な下落、Apple 5.56%下落、GoogleやMicrosoftも数%程度の下落となっています。

まとめ・コメント

注目されていたJPMorgan Chase とWells Fargoの決算結果は、市場関係者のほぼ予想通りの範囲に収まったようで、株価は上昇となりました。JPMorgan Chaseに関しては、予想よりも低かったにもかかわらず、大きく上昇したのが印象的です。特に、市場予想を若干下回った程度のIntelが大幅な下落をしたのと比べると、非常に際立った対照的な市場の反応だったと思います。

今日は、ファイナンスセクターはCitiを除き順調に上昇しています。一方で、テクノロジーセクターは、Intelを筆頭に主要企業で大きく下落する所が目に付きました。これは、今の時点でのセクター間に対する市場の捉え方として、“ファイナンスは取り合えず底を打った“、または、”ファイナンスは今後大きく上昇するのでは“と言った見方が強くなってきている様に思えます。また、テクノロジーに関しては、”昨年は順調に上昇した分、今後、下落のリスクが高い”または、“次は、テクノロジーが下落する”と言った見方が強くなってきている様に思えます。

明日は、多くの企業が決算を発表します。 Merrill Lynchは恐らくかなり悪いだろうと予測されており、かなりの部分は株価に既に織り込み済みになっていると思うのですが、予想に対してどうなのかは、やはり注目だと思います。テクノロジー・セクターとしては、市場終了後に発表予定のSeagateが注目です。こちらは、Intelと同様に好決算を発表することが見込まれているので、市場予想を上回るのか、下回るのかで、今後のテクノロジーの株価のトレンドを左右する気がします。 テクノロジーに関しては、今週の初めのIBMの発表で好転した市場の見方を、Intelの発表で180度反転する様な極端な展開となってしまっていますが、Seagateの発表は短期的なトレンドとしては、非常に重要だと思います。

来週以降も企業の決算発表は続くので、次第に決算動向に則した株価の動向へと移行していくと想像しているのですが、今日の時点ではIntelの動きが端的なのですが、そうはなっていない様に思えます。これをチャンスと活用できるように投資ができたら最高なのですが、残念ながら私のポートフォリオは物凄い損傷をおっており、今は攻撃に転じれるような状況ではありません。

私事ですが、今週の損失により抜本的な計画の変更が必要となる状況になってきてしまいました。困難な状況ですが、そういった現実を冷静に受け止め、失敗に関しての分析と反省をすることにより、何とか、今後に向けた糧とし、何とか盛り返したいと考えています。

今日(1月15日)の米国市場 

15-Jan.png

各主要インデックスの終値
Dow: 12501.11, -277.04 (-2.17%)
Nasdaq: 2417.59, -60.71 (-2.45%)
S&P 500: 1380.95, -35.30 (-2.49%)

本日の米国市場は、市場開始前に発表されたCitigroupの予想以上に悪い決算発表と12月の小売の低迷を示す結果などから、大きく下落し終了しました。

本日の主なニュース

Citigroupの第4四半期の結果は、98億3000万ドルの損失で、一株当たり1.99ドルの赤字でした。売り上げは、昨年同四半期と比べ70%ダウンの72億ドル(昨年は238億3000万ドル)でした。尚、Citiによると12月31日の時点でサブプライム住宅ローンに直接関わっている総額は3ヶ月前の546億ドルから減少して373億ドルとのことです。 Citiの株は本日7.3%下落しています。
Citi Loses Almost $10B, Slashes Dividend
(コメント) 個人的にもかなり悪いだろうと予想していましたが、結果は予想以上でした。売り上げが70%減と聞いて、間違えじゃないかと思いCitigroupのホームページを見てみましたが、その通りでした。
Citigroup第4四半期決算ニュースリリース

しかも、サブプライムに関わる部分は、減少したもののまだ370億ドルちょっとあるとは、さらなる損失の可能性が残っていることを示していると思います。この結果では、市場全体に対しても影響を与えてしまうのは、仕方ないと思いました。

CitiとMerrill Lynchが、海外の投資家から合計で211億ドルの資金投入を得ることを発表しました。
US banks get $21bn foreign bail-out

米国政府発表の米国の昨年12月の小売店の販売状況は、11月に比べて0.4%の減少でした。また、昨年10月から11月の変動幅に関しては発表済みの1.2%の上昇から1.0%の上昇に下方修正されました。
国税調査局(Census Bureau)ニュースリリース

米国内の軟調な消費の状況から、リセッションの可能性が高まっているとの見方が強まってきているとの事です。
Soft retail sales may signal recession

市場終了後にIntelが決算を発表しました。結果は、昨年同四半期に比べ51%増のEPS38セントでしたが、アナリストのコンセンサスの40セントを下回りました。売り上げも予想を下回り、今後への不安も高まって、発表後のアフターアワーズで、株価は14%以上の大幅な下落となっています。
Wall Street Pounds Intel on 4Q Results
(コメント) 結果は、アナリストの事前予想を下回りましたが、それ程大きく下回ったわけではないのですが(EPSで予想より2セント低い)、良い結果を発表するだろうとの期待が高かったため、大きな失望を呼んだ様です。

主なセクター・株の動き

(ファイナンス) 主要な企業は殆ど下落しています。

(住宅) 主要な企業は殆ど下落しています

(小売) 昨日、大きく下落したTiffanyは今日4.76%の上昇で、下落分を取り戻しています。それ以外の主要な企業は殆ど下落しています。

(テクノロジー) 主要な企業は殆ど下落しています。

まとめ・コメント

今日は朝から悪いニュースが続き市場心理はさらに悪くなってきています。Citiの結果も予想以上に悪く、しかも、今後に関しても不安が払拭されていない情況であることを示しており、これでは、今日の下落は致し方ないものだったと思います。

さらに問題はIntelの決算結果で、結果自体は利益も順調に伸びていて、今後に対しても堅調だろうとの見方を示していたのですが、市場の受け取り方は非常に否定的でした。私は、決算発表のカンファレンスコールを聞いていたのですが、Intel自体は堅調にビジネスが推移しており、今後に関しても大丈夫だろうとの見方を再三示していたのですが、市場関係者の反応はかなり失望を買っていたようです。

個人的にも、Intelの結果に期待をしていたのですが、失望しています。現在のバリュエーションから見た場合は、今日の時点での株価でもアンダーバリューだと思っているのですが、市場は過激に反応しており、アフターアワーズで15%近くも下落しています。 ちょっと信じられないくらいの下落なのですが、それだけ市場心理が悪化している証拠でもあるので、現実として受け入れるしかない、と思っています。

今日のIntelの結果とアフターアワーズの株価の動きを見ると、明日のハイテク・セクターへの影響もかなりありそうな状況となっています。

明日は、市場開始前にJP Morgan ChaseとWells Fargoが決算を発表します。これらが予想以上に悪い場合は、明日も今日に引き続き大きく下落する可能性が高いと思います。

正直なところ今日までの展開は、私が想定していたシナリオのワースト・ケースを下回っています。(下落するレベル自体は想定の範囲ですが、時期、スピードが予想以上に早まってしまっている) 私のポートフォリオも信じられないほどの打撃を被ってしまいました。明日以降の展開にもよりますが、戦略の大幅な見直しが必要となってきています。

ここ2週間の下落の中で、ヘッジ分を解消し、ロングのポジションを積み上げていたのですが、それが完全に裏目になってしまいました。損失幅も膨大で、正直かなりショックなのですが、こういったときこそ冷静に対処する必要があると思い、今後の対策、投資方針の見直しを行う予定です。

(追記)今日は、悪いニュースが重なり下落しましたが、まだ、市場のセンチメント主体での動きが中心である様に思います。2007年第4四半期の企業の決算発表は始まったばかりです。米国景気の減速に関しては明らかですが、決算の結果により、景気悪化の度合い等がより明確になってくるのでは、と思います。

今日(1月14日)の米国市場 

14-Jan.png

各主要インデックスの終値
Dow: 12778.15, +171.85 (+1.36%)
Nasdaq: 2478.30, +38.36 (1.57%)
S&P 500: 1416.25, +15.23 (+1.09%)

本日の米国市場は、市場開始前に、IBMが今週木曜日発表予定の第4四半期の決算の暫定値(速報値)を発表しました。結果は事前予想を上回る数値で、この発表により市場心理は大幅に改善され、市場全体が上昇しました。

本日の主なニュース

IBMが第4四半期の速報値を発表しました。結果は、売り上げが10%増の289億ドル(アナリスト事前予想は278億ドル)、一株当たりの利益は、2ドル80セント(アナリストの事前予想平均は2ドル60セント)でアナリストの事前予想を上回る好決算でした。IBMによると、10%の売り上げ増の内6%は、ドル安による為替が貢献したとの事です。今後の見通しに関しては、明確な数値を明らかにしなかったものの、2010年にまでの長期的な利益目標に対して、着実に達成できる見込みであるとの表現を使い、今年の見込みに関しても、堅調に推移する見込みであることを示しました。IBMの株価は本日5.4%上昇しました。
IBM preliminary profit beats estimates, shares jump

IBMの決算発表速報から、世界各国で事業を幅広く展開している会社の業績に期待が高まってきているとのことです。
Multinationals drive rebound on IBM's strength

(コメント) ドル安になっていたので、当然、為替の恩恵を受ける会社はあるわけで、なにをいまさら、と言った面も、正直な所、個人的にはあるのですが、市場のセンチメントが改善しているニュースなので、素直に歓迎すべきだと思っています。

一方で、Sears Holdingsがプロフィット・ワーニングを行いました。先週のアメックス、ティファニーなどの発表からも、米国内の消費者の支出が落ち込んできていることが、かなり明確なトレンドとして表れてきている様です。
Consumer spending slowdown deepens

Harman Internationalが2008年の売り上げ見込みを引き下げたことを発表し、株価は37.65%と大幅に下落しています。
Harman Int'l Lowers Full-Year Outlook

主なセクター・株の動き

(ファイナンス) 上がっているところが多いですが、上げ幅はそれ程大きくありません。今週、何社かが決算を発表するので、その結果待ちといった様子です。

(住宅) 殆どが上昇しています。上昇の幅はそれなりに大きかった(数%以上)です。Centexは5%以上上昇しました。

(小売) 上がっているところと下がっている所に分かれています。下がっているところで、目だったのはTifanyで4.92%の下落でした。

(テクノロジー) 主要企業でインデックス以上に上昇しているところが目立ちました。主だった所で、IBM 5.39%, NVdia 6.65%, Intel 4.96%, Western Digital 4.8%, Seagate 3.71%、それぞれ上昇しています。Apple, Google, Microsoft等も堅調でした。

まとめ・コメント

IBMの発表が与えた影響はかなり大きかった様です。IBMの発表で市場の空気が一変し、他のセクターまで大幅に上がるのは、“ちょっと?”と思う部分もありますが、先週まで必要以上に売られていたような側面もあったので、その反動といった点もあるのではないかと思います。

明日から、決算発表が本格化するので、今までの市場のセンチメント主体の株価の動きから、決算結果に基づいた株価の調整へと流れは変わってくるのでは、と予想しています。
明日は市場開始前にCiti、US Bancorp、市場終了後にIntelが決算を発表します。発表の内容によっては、市場が大きく変動する可能性があると思います。

個人的には、今日の上昇で多少ほっとしましたが、本番は決算結果が発表される明日からだと思います。今後、セクター間、セクター内の企業間の差が大きくなってくることを予想しており、それに応じて株価も差がでてくると想定しているのですが、実際の動きがどうなるのか、注目しています。今は、重要な局面なので、頭を整理する意味でもブログに積極的に取り組みたいと思っています。

(後記) ここ数日立て込んでいて、ブログの更新ができませんでした。その間、お立ち寄りくださった方、更新が滞り、すみませんでした。お詫び申し上げます。

今日(1月10日)の米国市場 

10-Jan.png

各主要インデックスの終値Dow: 12853.09, +117.78 (+0.92%)
Nasdaq: 2488.52, +13.97 (+0.56%)
S&P 500: 1420.33, +11.20 (+0.79%)

本日の米国市場は、注目されていたFedのバーナンキ議長の声明が昼少し過ぎに発表され、市場は一旦急上昇したものの、その後反転下落しました。2時半頃にWall Street Journal Onlineにおいて、Bank of AmericaがCountrywideを買収する話し合いを行っているとの記事が掲載されたことが、市場全体のムードが再び一転し、上昇して終了しました。。

本日の主なニュース

Fedのバーナンキ議長が米国景気の先行きに対するリスクが高まっていることを認識し、Fedは景気対策に対して積極的に取り組んでいくことを表明しました。今回の発言はインフレの懸念よりも景気の失速に対する懸念を強めているFedの姿勢を示した様に見られます。この声明から、次回のFOMCでFedが金利を50bp引き下げる見込みが高まり、市場関係者も好意的に受け取った様です。市場は、バーナンキ議長の発言が明らかになった後、急速に上昇しましたが、その後、直ぐに下落へと転じていました。
Bernanke signals bold Fed action to lift growth

上に少し述べましたが、午後2時半頃にWSJのOnlineにBank of AmericaがCountrywideを買収する話し合いを行っているとの記事が掲載されたことが、各メディアで報道されました。その注目のWSJの記事を以下に添付します。
Bofa in Talks to Buy Countrywide

この記事では、関係者の話などから、近いうちに買収が発表される可能性があるとする一方、話し合いがまとまらない可能性もある、としており、まだ、確定したわけではないことを、冒頭で述べていますが、市場は非常に好意的に反応し、Countrywideの株価は本日50%を上回る大幅な上昇となっています。
関連記事:
UPDATE 4-Bank of America in talks to buy Countrywide-sources
Wall St indexes rise on Countrywide takeover buzz

上記の様な、ポジティブ・サプライズのニュースがあった一方で、景気の先行きに対する懸念を示す様なニュースも目に付きました。

主要な小売販売大手が12月の米国国内販売の状況を発表しました。12月の売り上げ状況は、予想を下回っており、2002年以降で最も低い水準だったとのことでした。
Retailers had weak sales in December

Capital Oneが2007年の利益予想を、以前のEPS$5から、$3.97に引き下げたことを発表しました。(プロフィット・ワーニング) 尚、Capital Oneの第4四半期の決算発表は1月23日の予定です。
Capital One cuts 2007 earnings forecast

主なセクター・株の動き

(ファイナンス) バーナンキ議長の発言、BofA・Countryの買収の可能性などのニュースから、本日は殆どが上昇しています。

(住宅) 主要企業の株価は殆どが上昇しています

(小売) 上がっているところが多い一方で、Kohl’sが第4四半期の利益見込みを引き下げるプロフィット・ワーニング発表しました。
Kohl's Lowers 4th-Quarter Profit Outlook

(テクノロジー) Nasdaqは上昇していますが、Nvdia, Intel, Apple, Microsoft, Google等ハイテクの主要な企業の株は下がっています。(下げ幅はそれ程で大きくはないです)

まとめ・コメント

今日は、やはりBank of AmericaがCountrywideを買収する話し合いをしているとの報道が一番のニュースだったと思います。Countrywideの株価は、年明け後も急速に下がっており、近いうちにChapter11を申請するのでは、との噂もありました。Countrywideが破産を申請した場合、市場に対する心理的影響はかなり大きくなることが予想されていたので、Bank of Americaが買収した場合、Countrywide破産のリスクが回避されるので、市場シナリオにおける大きなダウンサイドがなくなることを意味すると思います。

早い時期に発表になるのでは、との見方がある一方で、話が流れる可能性もあるので、もし話が流れた場合は、市場の失望もかなり高い様な気がします。Bank of Americaは既に20億ドルCountrywideに融資を行っているので、多かれ少なかれ何らかの救済はしなければならないと思いますが、どうなることでしょうか?

Fedのバーナンキ議長もかなり踏み込んだ発言をしたようなので、Fedが次回、今月の末に50bp金利を下げる可能性はかなり高くなったと思います。
この二つのニュースは、どちらともここのところかなり悲観的に傾いていた市場心理を改善することにかなり寄与したと思います。しかしながら、12月の主要企業の小売の状況発表などを見ても、米国経済が失速していることはほぼ間違えなくなってきています。
後は、やはり来週から本格化する企業の第4四半期の決算結果がどうなるのかについて、非常に注目しています。

1月9日の米国市場 

今日(米国の1月9日、日本の1月10日の朝)はいろいろ立て込んでいて、更新することができませんでした。ご訪問くださった方、すみませんでした。

参考までですが、本日のDOWの値動きを添付します。

9-Jan.png


展開としては、昨日8日とは逆に午後2時過ぎから上昇に転じて終了しています。
今日はあまり大きなニュースはありませんでした。決算関係では、アルミニウム製造大手(世界3位)のAlcoaが好決算を発表しました。アナリスト事前予想の平均EPS33セントに対して、結果は38セントで、予想を上回っています。2008年の見込みに関しては2007年と同程度だろうとの見方を示しているとの事です。(そうであれば、かなり良いと思います)

関連記事: Alcoa's profit jumps 76 percent



今日(1月8日)の米国市場 

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各主要インデックスの終値
Dow: 12589.07, -238.42 (-1.86%)
Nasdaq: 2440.51, -58.95 (-2.36%)
S&P 500: 1390.19, -25.99 (-1.84%)

本日の米国市場は昨日終値を挟んで上下に推移していましたが、午後2時半頃から急速に下落して、終了しています。AT&TのCEOが消費者の需要が落ちてきているとのコメントをBloombergが報道したニュースが、急速な下落のきっかけとなったようです。

本日の主なニュース

今日の午前中に、低価格の住宅建築販売の大手のKB Homeが昨年11月末締めの四半期の結果を発表しました。結果は、7億7270万ドル、一株当たり9ドル99セントの損失でした。この四半期に、4億340万ドルの税引き前における売れ残っている在庫の損失を計上したと発表しました。売り上げは20億7000万ドルで、昨年の30億100万ドルから大幅に減少しています。(ただしアナリストの売り上げの予想はそれよりも低い17億1100万ドル) KB Homeの株価は本日9.2%下落しました。
関連記事: KB Home Posts Wider 4Q Loss, Shares Fall

今日の午前中にCountrywide Financialが今週Chapter11を申請するとの噂が流れ、NYSEでの取引が一旦停止となりました。Countrywideは噂を否定する声明を発表し取引は再開されましたが、株価は本日28.4%も下落しています。
関連記事: Rumors Crush Countrywide

住宅ローン関連の損失で経営が悪化しているE-Tradeは、さらなる追加資金の確保が至急必要となるであろうとの見方からEgan-Jones RatingがレーティングをCCCに引き下げたことを発表しました。E-Tradeの株は本日、20.49%の大幅な下落となっています。E-Tradeの株価は昨日も大きく下がっていました。
関連記事: E-Trade Shares Slump to All-Time Low

尚、上記のニュースは本日午前中には明らかになっていたもので、その時点での市場全体の水準は昨日とあまり変わっていませんでした。ところが、冒頭に述べました、午後2時過ぎに発表されたBloombergのニュースから、市場は一気に下落となりました。
声明の内容に関しては、Bloomberg他のメディアの報道によると、CEOのRandall Stephensonが「消費者向けの事業が景気の影響で軟調になってきている」と述べ、料金の日払いなどから、ハイスピードのインターネット(DSLが中心だと思います)や電話の接続の差し止めが増えていることを明らかにしました。尚、住宅向けの電話事業は、AT&Tの売り上げの約20%を占めているようです。(添付Bloombergの記事から)

Stephenson氏は、企業向けの事業に関しては、まだ、問題は出てきていないものの、今後の先行きに関しては不透明な部分があると、語ったとのことです。
尚、注意したいのは、AT&Tはこの発言をしながらも、2008年の利益予想に関しては、引き下げておらず、二桁の伸びを見込んでいると、Stephenson氏は語っているとのことです。この予想の前提として、ソフトランディングのシナリオを想定しており、この最悪のケースのシナリオとして、リセッションがこの先数年続く、と言ったようなものを想定した上ではないと、語っています。
関連記事: AT&T Drops Most in 5 Years on Consumer `Softness' (Update3)

主なセクター・株の動き

(ファイナンス) 主要なところは全て下落しています。下落幅は数%のところが多いです。下落が激しかったのは、上で述べたCountrywideとE-Tradeでした。

(住宅) KB Home以外も大きく下落しています。下落が多いのは、Meritage Homes 14.39%, Lennar 7.29%等でした。

(小売) 下がっているところが多いですが、主な所で、Targetは0.05%の微減、Wal-Martは1.27%の下落等、下げ幅はそれ程大きくないところが目に付きました。

(テクノロジー) 本日もセクターとして大きく下がっています。一方、昨日大きく下落したNVidiaは今日は上昇しています。

まとめ・コメント

今日は、上の主なニュースで書いた様に、午前中にKB Homeの予想を上回る悪い決算結果発表、Countrywide破産の噂、E-Tradeの資金繰りの悪化などのニュースが報道される中でも、市場は大きく崩れていなかった(個別の株は大きくさがっていたものもありました。)のですが、AT&TのCEOの発言をきっかけに大幅な下落となったことが、非常に印象的でした。恐らく、今回のAT&Tのニュースによって、米国経済のリセッション入りはほぼ確定したとの認識が強まり、売りが殺到したためことが、下落の大きな要因のようです。

AT&Tのニュースについて上にも書きましたが、CEOのStephenson氏は、コンスーマー市場が軟調になってきていることを明らかにしたものの、2008年の利益見込みに関しては、予想を変えていません。今回の下落は、昨年第3四半期の決算発表でCiscoのChambers氏が同じ様に業績の予想は変えていないにもかかわらず、米国内の企業向けのビジネスの受注が落ちてきていると語り、市場が大きく下落したパターンと似ています。

ただし、市場全体の状況に関しては、明らかに悪くなってきているので、今回のAT&Tのニュースは、AT&Tの業績に関連してと言うよりも、米国景気のリセッション入りの認識を強める引き金となったと言う意味合いが強かった様に思います。

ある程度予想していたことですが、Countrywideの倒産の噂等もでてきており、今後、景気が悪化した場合は、(Countrywideがどうか、と言うことではなく)大手企業の破産申請等も出てくる可能性が少なからずあります。

今日も含め、今年に入って市場全体が大きく下落していますが、今の時点での下落の要因は、楽観的な見方が完全に打ち消されつつあることによる、市場全体の失望が中心となっていると想像しています。来週以降に第4四半期の決算発表が本格化しますが、その結果が現在の市場心理と比べてどうなのかによって、大きな動きとなる可能性もでてきているのでは、と思います。

第4四半期の結果が予想以上に悪い場合は、リセッションになったとの認識になりさらに下落することも考えられます。また、そこそこ良かったとしても、今後の見通しがどうなのかによっても、市場の反応は変わってくると思います。それ程、悪いのでなければ、1月終わりのFOMCでのFedの金利の大幅な引き下げに期待は移る可能性もあります。

個人的には、企業決算の結果が、同じセクター内で良い企業と悪い企業の差が明確になってきて、それが、株価の方でも反映されて来る様に思います。何度も書いていますが、私は、短期的な大きな山場は来週以降の主要企業の決算発表結果だと思っています。

今日(1月7日)の米国市場 

7-Jan.png

各主要インデックスの終値
Dow: 12827.49, +27.31 (+0.21%)
Nasdaq: 2499.46, -5.19 (-0.21%)
S&P 500: 1416.18, +4.55 (+0.32%)

本日の米国市場は上下の変動を繰り返し、最終的にはDOW JonesとS&P 500は、昨日に比べ若干の上昇、Nasdaqは本日も他のインデックスと比べ弱含みに推移し、若干の下落で終了しています。

本日の主なニュース

今日はこれといったニュースはあまりなかった様に思いますが、いくつか目に付いた記事に関して、ハイライトします。

Stocks end mixed in shaky trading

この記事の中で、業界関係者のコメントとして、"We pretty much know the Fed is going to lower rates again, but the real catalyst might come from some of these earnings reports.", 「我々は、Fedが金利を引き下げることはほぼ確実だと思っています。しかし、市場の上昇を実際に促進するのは、いくつかの決算発表結果の方かも知れません。」

(コメント) Fedの次回のFOMCは1月の終わり(29日と30日)です。 上記のコメントにもありますが、市場は次回のFOMCでFedが金利を引き下げることに関しては、確実と思っており、今は25bpと50bpのどちらかになるのかが、注目されています。 どちらになるかは、短期的には市場のセンチメントに影響すると思いますが、やはり注目は、来週から本格化する企業が第4四半期の決算を発表の結果と今後の見込みだと思います。以前から、何度も書いていることですが、Fedの金利政策への注目がかなり過度になっていましたが、いずれ、企業の収益動向へ注目が戻るのでは、と想定していました。その時、その時の市場の状況にもよりますが、企業決算動向への注目が高まってくることは、然るべきことだと思います。今後、単にセクターと言った単位よりも、企業間での収益に差によって、企業間での株価の差が顕著になってくる様に思います。 (これは、先週取り上げたバフェット氏のインタビューの中でも、バフェット氏がファイナンス・セクター内での企業の差が今後顕著になってくることを示唆していることと、基本的に共通した見方です。


Paulson: Don't want to rush economic stimulus


Hank Paulson氏が住宅マーケットについてとその対策に対しての声明を行いました。主旨としては、住宅市場の問題が実経済に与える影響を最小限に抑えることが短期的な最優先課題だとし、また、政策を早く発表することより、効力のある適正な政策を導入することがより重要だとしています。

また、住宅市場の低迷は長引き、またそれによって引き起こされる経済の悪影響を与える可能性があることを認識していることを示しています。 (以下、関連の声明)

"We will likely have further indications of slower growth in the weeks and months ahead," he warned. "The overhang of unsold houses will contribute to a prolonged adjustment, and poses by far the biggest downside risk."

また、Paulson氏は、ブッシュ大統領が進めている減税の恒久化に関して支持を示し、景気のためにも増税は行うべきでないと語ったとの事です。

主なセクター・株の動き

(ファイナンス) 主要な銀行系は、若干の上昇で終了している所が多く見られました。一方、主要投資銀行は、下落しています。Countrywide Financial は9.26%の大幅な下落でした。

(住宅) 主要企業の株価は殆どが下落していますが、幅はそれ程大きくありません。年明けの数日間でかなり下がった所が多かったので、多少、一休みと言った状況の様です。例外は、Beazer Homesで 8.43%と大きく下落しています。

(小売) 上昇していることろが多かったです。先週の下落に対して、多少なりとも見直し買いの様な形になっている様に思えます。

(テクノロジー) 全体としては、下がっているところが多いですが、主要企業の中で上昇しているところもあり、注目しています。上昇したのは、Intel (0.93%), Microsoft (0.67%), Oracle (1.00%) 等です。 NVidiaが本日10%以上下落しているのですが、なぜなのか、分かりません。注目しています。

まとめ・コメント

今日は大きなニュースもなく、センチメント主体で方向性もはっきりしない様な動きでした。明日、KB Homesが決算を発表するので、当面の住宅セクターの方向性を示す上で注目しています。また、水曜日の Alcoaの決算発表も注目を集めているようです。

今日もテクノロジー・セクターは下落となりました。今年に入ってからの数日間でかなり下がってきています。個人的には、テクノロジー全般の下落は納得できないものがありますが、一方で、不透明な市場環境の中でここ最近良かったテクノロジーを利益確定の意味でも売っておく、と言った動きがあったのだろう、と解釈しています。

一部の株は大きく下がってきていますが、その様な企業が来週以降決算を発表します。自分としては、その内のいくつかの決算発表結果は、かなり大きなポジティブサプライズを市場に与えるのでは、と期待しているのですが、どうなることでしょうか? ここ数日の下落で、ロングのポジションを強化しているのですが、連日の下落により、ポートフォリオは大きく下落しています。自分の見方にはある程度、自信があるのですが、あまり自分本位の考えに傾いて過剰にポートフォリオをロングに構成すると危険性が高まるので気を付けなければ、と買いに走る気持ちを抑えようとしています。

あせって、損を取り返そうとすると、傷口を深めることになるので、冷静に対処していきたいと思います。いずれにせよ、来週以降の企業の決算発表結果と今後の先行きの見込みが短期的には非常に重要なターニングポイントとなってきていると思います。

日米主要インデックスの過去のパフォーマンス比較 

昨年はサブプライム問題に揺れながらも、日本を除く世界の主要株式市場は上昇しました。2007年は、サブプライム震源地の米国が結果的としては上昇する中、日本株式市場は10%を超える下落となったことは記憶に新しいことと思います。

このエントリーでは、いくつかの観点から日米の主要インデックスのパフォーマンスを比較と簡単な分析をしたいと思います。

下の表は、日米の主要インデックスの過去のパフォーマンスを2004年までさかのぼって比較したものです。(表をクリックすると拡大して見ることができます)
US-JPN Index Performance Historical Chart 04-07 Vol1

年明けから日米の株式市場は下落して始まっています。参考までに、2007年の終値に対する2008年の1月4日の終値の増減を2008年の分として追加しています。2007年のデータを見た場合、ハイテク企業が多いNasdaqが最も良く、また、世界全体に事業展開している国際優良企業中心のDOW Jonesも堅調でした。S&P 500は、ファイナンス・セクターの比率が高いため、他のインデックスと比べると、苦戦しています。一方で、日本のインデックスが日経平均TOPIX共に10%以上下落していることも、興味深い所です。

2008年初頭の下落によって、1月4日末の数値において、S&P 500は2006年末の時点よりも下回っています。また、DOWとNasdaqは同様の比較において、上回っているものの2007年の上昇分の半分を失っています。

以下に、上記表の中の、各インデックスの年毎の増減比の数値をグラフにしたものです。
US-JPN Index Performance Historical Chart 04-07 Vol 2

このグラフを見ると、2005年の日本のインデックスの伸びの高さがひときわ目を引きます。

次に、2003年末の終値を100とした場合の、相対的な各インデックスの年毎の伸びを2008年1月4日の時点までで比較したグラフを添付します。
US-JPN Index Performance Historical Chart 04-07 Vol 3

この様な形で比較した場合、日本の主要インデックスは2005年の大幅な上昇が寄与して、2007年下落しても、過去3年以上にさかのぼった場合は、年毎の増減としては、米国市場のインデックスよりも良い結果となっています。また、4-5年単位で見た場合、パフォーマンスの差はあまりないところも興味深く思いました。

ご存知の数値の比較は、どこを基点とするかで大きく異なります。また、この様な単純なインデックスだけの比較だけでなく、ファンダメンタルズやその他のデータを含めた形でも分析するべきかと思いますが、ちょっとおもしろいかな、と思い取り上げてみました。

これらだけで、単純に結論を引き出すべきではありませんが、日本の株式市場のパフォーマンスは過去4-5年の単位で見ると悪くなく、ここ数年の低迷は2005年の大幅な上昇の調整とも言えるかと思います。

私は、2008年に関しては、世界の他の主要な市場と比較した場合、日本株式市場のダウンサイドは相対的に少ないと思っています。(特に米国市場と比較して) この様な見方から、2008年の投資戦略として日本株への投資比率を上げたいと考えているのですが、色々悩んでいる所です。2008年の私の投資戦略の概要は追って、エントリーしたいと思っています。

2008年の目標 

今年は、長年の希望だった自分で仕事を始めることを計画しています。今月中に会社を辞める予定です。正直、不安な部分もありますが、元来、挑戦する事が好きなので、新たなる未知の分野への取り組みを行うことができる事に対して、楽しみ、期待を感じます。仕事面が大きく変わる事により、生活の面でも影響があると思いますが、生活を犠牲にするのではなく、精神面でも豊かなバランスのとれた生活ができる様にしたいと思っています。仕事に関しては、新たな分野に挑戦する事になると思うので、新たなスキルを身につけるための勉強、そして、仕事以外の分野に関しても、幅広い視点を広く持てる様な教養を身につける事ができれば、と思っています。

今年は大きな変化の年となる事と思いますが、新たなステップアップに向けてがんばりたいと思います。

以下、分野別に現在考えているハイレベルな行動計画です。あまり欲張ると計画倒れになってしまうので、この程度に留めておきます。

仕事面
事業計画の作成
準備
事業開始する

生活面
家の補修、庭の整備
家具の購入、インテリアを整え精神的にリラックスできる環境を作る

スキルアップ・教養
一日に一回読書の時間を設定し、実行する。

旅行・余暇・娯楽
最低2回の米国国内旅行、または、最低1回の国外旅行(日本以外)
美術館に行ってアートの鑑賞
コンサートに1回は行く

CNBC ウォーレン・バフェット インタビュー (FOMCの日(12-11-2007)) の続き 

先月のエントリー”CNBC ウォーレン・バフェット インタビュー (FOMCの日(12-11-2007)) ”の続きです。日にちが経ってしまいましたが、バフェットさんの話は後で振り返っても十分参考になると思うので、エントリーします。

尚、一部の箇所については、英語(バフェットさん特有な部分を含む)の表現方法と日本語と異なる部分があったため、意訳しています。できるだけ、原文の意味に則したつもりですが、英文を読まれる方は、是非、原文の方を読んでください。リンクは、前回のエントリーにあります。

(以下、12月のFOMCの行われた日のCNBCのウォーレン・バフェット氏のインタビューの続きです)

Becky: あなたもご存知の小売市場のアナリストでストラテジスト(戦略家)の一人のBritt Beamerと我々は毎週話をしています。彼は、消費者達は大きなバーゲンを求めて待っている状況だと考えていると言っています。彼らは、先週の週末になるまで買い物に出かけていませんでした。

Buffett: ええ、そうですね。消費者はいつもそうです。彼らは、その様にするように鍛えられて(習慣づけられて)います。我々の小売事業者たちもその様に思いたいのですが、私は数字を毎日見ています。そして、数字は大きく動いていません。毎年、特に宝飾品等は、最後に近づいた時点で、非常に大きな動きがあります。私は、その様な動きが今回もあると思っています、しかし、我々の売り上げが昨年を上回るかどうかは確証が持てません。

Becky: それは、これまで私があなたと話して憶えている中で、あなたから聞いた言葉で、最も懸念を抱いている見方だと思います。

Buffett: そうですか、しかし、、、我々は、、、私は、この国においてリセッションをあと数回見ることができる位長生きできれば、と思っています。(笑) あなたの年齢であれば、あなたの人生の中で6,7回は見ることができるでしょう。人は行き過ぎてしまう場合があります。リセッションは、この世の終わりではありません。

実際のところ、投資家にとって、ご承知の様に、結果的に最も良い買い物ができる時なのです。私の人生の中で、今までで突出した最も良い買い物ができたのは、1974年でした。そして、その時は、非常に強い悲観的な見方、オイル・ショック、そしてスタグフレーション、さらにもろもろのことが合わさった時期でした。しかし、株は安かった。

実際に見るべき所は、あなたの資産をいくらで手に入れるかであって、来年それらがどうなるのかを心配することではありません。アメリカの経済は将来に(長期に)わたって大丈夫です。

Becky:  でも、あなたがそのことを話すということは、今起こっていることと1974年のことを比べているのですか?

Buffett: いいえ

Becky:  あなたは、(今の)株は安いと思っていますか?

Buffett:  いいえ、そうではありません。それ程安いわけではないと思います。しかし、お分かりの様に、安くなるかもしれません。そうなるかどうかは、後ほど分かることです。しかし、もし安くなった場合、バークシャーを含め純粋な(真の)株式の購入者は(原文は、’a net buyer of stocks’ 長期投資家で意味は近いと思います。)、株がさらに安くなることを望んでいます。

例えばもしマクドナルドのハンバーガーが今日値下げされたとしたら、私はすごくうれしく感じます。そして私は、前のことを振り返ったりせずに、‘参ったな‘、昨日はちょっと払いすぎてしまった、と思ったりします。そして、今日はそれらを安く買えることができるのだと考えます。将来買おうと思っているものについてはどんなものでも、より安く買えることを求めていると思います。

(コメント) 株を買うことについて、マクドナルドのハンバーガーに例えて話している所が、非常に面白いです。ご存知のことと思いますが、バフェット氏はハンバーガーが大好物です。

Becky:  ご存知の通り、Larry Bossidyは今朝のSquawk Boxのゲスト・ホストでした。((注) Squawk BoxはCNBCの朝の番組です。) 

彼は、市場全体の状況を見て、ファイナンシャル・セクターを見た場合、これほど下がっていることが信じられない、そして、来年は最も上昇するセクターとなるかもしれない、と言っています。彼の見方に共通するものをあなたは持ちますか?

Buffett: そうですね、我々の考えと共通する部分は少しあります。(ほとんどない、と言う意味です) ファイナンス業界の先行きについては、私は業績の差にとてつもない差が出てくると思っています。私は、グループ(業界)としてと言う括りで考えたくありません。なぜなら、彼らのうちの何社かは、とてもばかげたことをしているからです。

Wells FargoのJohn Stumpfは非常に的を得た発言をしています。彼は、なぜ銀行家達は、昔からあるやり方で非常にうまくいっていた時に、お金を失うためのこれらの新しい方法(CDO等のストラクチャード・ファイナンス)を考え付いたのか不思議でしょうがない、と語っています。そしていくつかの所では非常に厳しい状況に直面しています。その他の所でも、それ程大きな差はありません。

それで、もしそのグループがノックダウンしてしまったら、あなたはより良い会社を選ぶことができます。(今後の有望な購入対象として)是非注目すべきところは、特に不動産市場で、ここ数年の間、ばかげたことをしていない会社だと思います。

(CNBCのサイトの引用・邦訳は以上です。別のページにこのインタビューの続きがあります。そちらも後で、取り上げる予定です)

(コメント)

バフェット氏はリセッションは投資家にとって絶好の買い時となるので、それを心配するのではなく、待ち望むべきだ、と言った様な主旨のことを語っています。これは、当然と言えば当然で、著名な投資家は全て同じ様な主旨のことを言っています。

リセッションや株価暴落時にどう受け止め行動するのかは、投資をする上で非常に重要なことだと思います。くしくも、新年早々、市場は大きな調整となりましたが、対応や受け止め方と言った点で、改めて参考になりました。

特に目新しい部分はありませんでしたが、株価の下落とその受け止め方に関してマクドナルドのハンバーガーの値段が下がったら、と言った形での表現は興味深かったです。

また、ファイナンス・セクターが2007年に大きく下がってきており、買いなのではと言った見方が強くあった時に、それについて質問(良い質問だったと思います)を受けた答えは、やはり(当然)と思いましたが、改めて参考になりました。

(後記) 日本から米国に帰ってきたのですが、完全な時差ぼけとなっています。訳や文章に問題がないかちょっと不安なのですが、取り急ぎ、エントリーします。

2007年の投資パフォーマンス・レビュー 

年明けの3日間で大幅な損失を被っている状況で、のんきに"2007年はうまくいった"などと書く気にはなれないのですが、やはり結果は結果として振り返るべきと思いエントリーします。去年は良かった等と、泣き言を言わないように、2008年がんばろうと思います。

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今日(1月4日)の米国市場 

4-Jan.png

各主要インデックスの終値
Dow: 12800.18, -256.54 (-1.96%)
Nasdaq: 2504.65, -98.03 (-3.77%)
S&P 500: 1411.63, -35.53 (-2.46%)

注目されていた雇用統計が発表されました。結果は予想以上に悪い雇用の伸びと失業率の増加を示していたため、リセッション等の不安が高まったため、市場は下落して始まり、そのまま下落基調を続けて終了しています。DOWは約2%の下落、S&P 500は約2.5%の下落となり、Nasdaqに関しては、約3.8%の大幅な下落となりました。

本日の主なニュース

注目を集めていた雇用統計のレポートが発表されました。新規の求人数は事前予想平均の7万件の増加に対して、大幅に少ない1万8千の増加に留まりました。失業者率は5%に上昇し、2005年11月以来で最も高い数値となっています。(失業率事前予想は4.8%)
米国労働省ニュース・リリース

100ドルを上回る水準にまで達してきた原油価格の高騰、予想を大幅に下回った求人件数の増加と、高まる失業率から米国の景気の先行きへの不安が急速に高まっているようです。
関連記事: Stocks sink on jobs data; tech plummets

主なセクター・株の動き

(ファイナンス) 下落しているところが多く見られます。 下落幅はそれなりです。(数%程度) 目に付いた所では、Bear Stearns 5.92%, Lehmanが4.34% 下落しています。

(住宅) 主要企業の株価は殆どが大幅下落しており、一部は10%を超える大幅な下落となっています。目に付いたところは、D R Horton 10.12%, Centex 9.6%下落しています。

(小売) 下がっているところが多く、一部では下落の幅が5%を超えているところがありました。目立った所で、Kohls が5.15%下落しています。

(テクノロジー) セクター全体として大きく下落しています。特に下げ幅が大きいのは、RIMM 8.39%, NVidia 8.4%, Intel 8.11%, Apple 7.63%下落しています。他の主要企業も3%以上下落している所がほとんどです。

まとめ・コメント

雇用統計が予想以上に悪かったことにより、今後の景気・市場の先行きに対する楽観的な見方は完全に吹き飛んでしまったようです。上記関連記事の業界関係者のコメントにもありますが、ここ最近発表された経済関連の指標等で先行きに対して明るい見通しを示す様なものはほとんどなく、強気の見方をする人たちの心の拠り所は、堅調な雇用統計にあったと思います。 それが本日の発表で崩れてしまったことが本日の大幅な下落の要因の様です。

数週間前にブログで取り上げた、CNBCのバフェット氏とのインタビューでも、バフェット氏が米国景気の先行きに対して質問を受けた際、雇用の状況が今後の鍵を握るような見方を示していました。

CNBC ウォーレン・バフェット インタビュー (FOMCの日(12-11-2007))

以下、一部引用します。

Becky: 景気について、あなたの視点で見た場合、どの様に思われますか?今の状況はどうなっているのでしょう?

Buffett: ある面、驚いている様な状況です。 我々は、深刻な住宅市場の低迷を抱えています。これは、非常に多くの人に影響を与えます。そして、資産の影響に多大に関わっています。一方で、今の時点では、(まだ)雇用には影響を及ぼしていません。 そして今、ドミノが列で並べられているものを、我々は抱えています。もし、失業率が上昇することがあった場合、深刻な影響を与えるかもしれません。しかし、今の時点では、ご存知の通り、失業率は4.7%です。それが4.8または4.9になったとしても、それほど大きな違いはありません。しかし、失業率が大きく上昇したとしたら、恐らく経済の多くのドミノの駒が倒れること(にぶつかる事)になると思います。

(引用終わり)

バフェット氏は、失業率の数値の例として具体的な数値を上げていますが、今回発表の失業率は5%で彼が言ってた問題ないレベルを若干超えています。今後の展開によっては、バフェット氏が形容した様にドミノ倒しの様な状態になる可能性もあるかと思います。

来週は、景気の指標や決算発表はあまり大きなものはありませんが、10日にバーナンキ議長が声明を発表する予定との事で(本日の雇用統計に対してではなく、以前から予定されていたもの)、注目を集めているようです。

自分としては、再来週から本格化する様々な企業の2007年の第4四半期の決算発表が大きな山場となってくると考えています。それまでは、市場のセンチメント主体で大きく動く状態が続くような気がします。

私のポートフォーリオは、年明けの3日間でかつてないほどの大幅な打撃を受けてしまいました。この週末に冷静に状況を分析し、今後の対応を考えようと思っています。恐らく、殆どのプロも、この週末に今後の対応を考えると思います。この様な、厳しい状況でどの様に対応するかで結果はかなり違ってくると思っています。できれば、自分の考えを整理したものなどをブログにもアップしていきたいと思います。

色々考えていることがあるのですが、整理しながら積極的にブログにも取り組んでいこうと思っています。年明けから非常に厳しい状態に直面してしまいましたが、これも良い機会と思い、冷静に取り組んでいこうと思っています。

今日(1月3日)の米国市場 

3-Jan.png

各主要インデックスの終値
Dow: 13056.72, +12.76 (+0.10%)
Nasdaq: 2602.68, -6.95 (-0.27%)
S&P 500: 1447.16, +0.00 (+0.00%)

大幅な下落で始まった2008年初日の1月2日の翌日の本日は昼過ぎまでは、小高い状態で推移していましたが、その後、下落しだし、DOWは昨日に比べ微増、Nasdaqは若干の下落、S&Pは変わらずで終了しました。

本日の主なニュース

昨日の大幅な下落の原因の一つとなった原油価格は、本日も再び一時100ドルを上回りました。
関連記事: Oil recoils after breaking $100 a barrel

昨日の水曜日締めでの週単位のFedのディスカウント・ウィンドー(Fedからの短期直接融資)の借り上げ額が、2001年9月11日以来で最大となったとのことです。1月2日締めの週の借り上げ額は、57億7000万ドルで、110億7420万ドルを記録した2001年9月12日締めの週以来の借り上げ額として最大との事です。

流動性の問題に対処するため、Fedは、ディスカウント・ウィンドーの金利引下げだけでなく、TAFオークションを先月発表、開始しましたが、ディスカウント・ウィンドーの方の利用も活発になってきているようです。
関連記事: UPDATE 2-Fed discount window borrowing largest since 9/11

(コメント) この記事だけで判断するのは早計ですが、流動性の問題はFedの政策が功を奏して多少なりとも緩和しつつあるのでは、と思います。

企業買収の資金源として、企業向け不動産ローンを担保にした証券(CMBS: Commercial Mortgage-Backed Security) による資金調達が困難になってきているとの事です。また、今後Bear Stearns等がCMBS絡みの損失の計上を行い、収益の悪化につながることを危惧する見方がでてきているとの事です。
関連記事: REFILE-DEALTALK-Banks face struggle in mortgage-backed LBO debt

(コメント) 今の市場環境を考えれば、このニュースは特に驚くべきことではないと思いますが、状況によっては、今後の経済動向に与える影響は大きいと思います。業務用不動産の市場も停滞、悪化となった場合、CMBSの損失計上やM&A等の資金調達のアンダーライティングによる字収入源の(大幅な)減少等、ファイナンス企業の収益への影響が少なからずあると思います。

主なセクター・株の動き

(ファイナンス) 下落しているところが多く見られますが、下落幅はそれ程大きくありません。

(住宅) 主要企業の株価は殆どが下落しており、一部は5%を超える大幅な下落となっています。目に付いたところは、Toll Brothers 6.14%, D R Horton 5.37%, Meritage Homes 5.11%, Centex 5.01%それぞれ下落しています。

(小売) 下がっているところが多く、一部では下落の幅もそれなりに大きいところがありました。目立った所で、Kohls 3.94%, Best Buy 3.87%, Williams Sonoma 3.37%, Tiffany 3.89%下落しています。

(テクノロジー) 下がっているところが比較的多いのですが、その中で、IntelとTIが昨日に引き続き2%を超える下落となっているのが注目されます。これに関しての私の見方を、以下のまとめ・コメントに書きます。

まとめ・コメント

今日は、結果的には昨日終値とあまり変わらないレベルで終了しました。市場の注目は明日発表の雇用統計の結果に完全に移ってきているようです。また、1月の中頃から多くの企業が第4四半期の決算結果発表を行います。今までは堅調な結果を発表してきた企業の業績に陰りが出てきているのか等、注目しています。

IntelとTIに関しては、昨日、BoAのアナリストがダウングレードをしたことが主なきっかけで、昨日と本日、大きく下がっているようです。このアナリストの見方は、Intelの今年の業績についてそれ程アップサイドはなく上昇は限られているとの考えの様ですが、個人的には、同意できません。 

PCの市場は今後も(以前の様に大きくはないものの)安定して成長することが見込まれています。 特にBRICsの市場が堅調に推移すると仮定した場合、BRICs国内でのPCの需要は大きな伸びが見込まれます。PCの市場が伸びない、または、伸びが思ったほどではない場合、世界の景気が大きく停滞する等、特別の理由がない限り考えられません。 

万が一、このアナリストの見方が当たっていたとしたと仮定した場合、Intelの業績があまり良くないことは、ハイテク全体の景況感も(また全世界の景気も)かなり悪くなることが予想されます。このアナリストの見方と市場の反応が適切なものなのかは、短期的には2週間後から本格化する昨年第4四半期の結果と2008年の業績見込みがある程度の判断材料になるかと思います。

クリスマス休暇中の市場の動向等を見ていなかったのですが、ハイテク・セクターの株はかなり値ごろになってきている様に思えます。買いたい株が沢山あるのですが、一方で、私のポートフォリオは今年の2日だけで大きく下落してしまっています。

後で、エントリーする予定ですが、昨年は良い結果を残すことできました。今年は、出だしは大きくつまずいたスタートになっていますが、がんばっていきたいと思っています。市場の展開は読みづらい部分もありますが、それだけに対応によって結果が大きく変わると思い、気を引き締めていきたいと思っています。

今年は、波乱を予感させるスタートとなりましたが、どうなることでしょう?私の今年の投資戦略に関しても、今後エントリーしていく予定です。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

あけましておめでとうございます 

あけましておめでとうございます。

1月2日に成田発の便で米国に戻り、現在、中継の空港のラウンジからエントリーしています。

日本滞在中は、インターネットと無縁の状態となってしまいました。結局、滞在期間中にアクセスできたのは、帰りの成田の空港内でした。。。結果的にブログの方は10日近く更新する事ができませんでした。この間、お立ち寄り下さいました方々、すみませんでした。

今回の日本滞在中は、昔ながらの旅館に滞在して、温泉に入ったりして、のんびり過ごす時間も取る事ができました。また、日本の正月を久しぶりに体験することができました。

明日から、平常に戻ります。ブログに関しても、通常通り更新して行く予定です。また、新たな取り組みを行うことを計画しています。

本年もよろしくお願い申し上げます。
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