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2月28日の米国市場 

28-Feb-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12582.18 -112.10 (-0.88%)
Nasdaq: 2331.57 -22.21 (-0.94%)
S&P500: 1367.68 -12.34 (-0.89%)

本日の主なニュース

発表された米国の第4四半期のGDPは前月発表された速報値と変わらない0.6%増でした。エコノミストの予想は0.8%でそれを下回り、予想以上に景気の景気の減速が進んでいる事を示した結果でした。また、労働省が発表した失業保険の申請件数は19千件増えた37万7千件となりました。エコノミストの08年第1四半期のGDPの伸びの予想は0.4%とのことです。
Economy skids to near halt

昨日のFannie Maeに続き、本日Freddie Macが第4四半期の決算を発表しました。結果は、アナリストの予想を大幅に上回る(悪い意味で)25億ドルの大幅な赤字となりました。従来の決算処理を使用した場合、第4四半期の赤字は37億ドルだったとのことです。 赤字の主な原因は、住宅ローンの破綻と Fannie Maeと同じクレジットスワップでの損失との事です。株価は本日2.39%の下落でした。
Freddie Mac Posts $2.5B Loss in 4Q

全米携帯電話事業第3位のSprint Nextelが大幅な赤字決算を発表しました。第4四半期の結果は294億ドルでした。決算発表に併せて、当面の間、配当は行わないことを発表しました。株価は、2.39%下落しました。
UPDATE 3-Sprint posts huge loss, scraps dividends

市場終了後にDellが決算を発表しました。四半期の利益は、6億7900万ドル、EPS31セントでした。特別な出費を除いたEPSは34セントでアナリストの予想36セントを下回りました。本日の株価は0.48%の微増でした。発表後のアフターアワーズでは一旦は大きく下がったものの、このブログを書いている時点では、0.1%減と終値からほぼ変わらない株価になっています。
Dell profit misses estimates, shares fall

保険最大手のAIGが4半期の決算を市場終了後に発表しました。結果は53億ドル赤字でした。株価は本日4.02%の下落でした。発表後のアフターアワーズでの株価は、2%程度の下落となっています。
AIG Posts Hefty 4Q Loss

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)ほとんどが下落しています。。

(住宅)今日は下落しています。

(小売り)ほとんどが下落しています。

(テクノロジー) 下落しているところが多いですが、Apple, Google, Oracle, Verizon等は上昇しています。

まとめ・コメント

発表されたGDPは、予想よりも悪く、Freddie Macの損失も予想を大幅に上回る赤字、それに加えて、原油価格は102ドルを超え、商品先物価格も高騰、といったニュースの中では、さすがに今日は株価は下がりました。ここのところの上昇を考慮した場合、この程度の下落ですんでいる事が、個人的には信じられない位ですが、昨日も書いた様に、市場の認識としては底は打ったと言った認識が強そうです。

住宅セクターも今日はそれなりに下がりました。経済環境に関して、これだけ悪いニュースが立て続けに発表されている中での株価水準としては、個人的には驚異的な高水準にあると思っていますが、こちらも昨日書いた様に、市場の大勢の見方は大きく異なり、非常に強気に見ている様です。(そうでなければ、ここままで上がってこない。)

市場終了後にDellが決算を発表し、アナリストの予想を少し下回ったため、アフターアワーズで一旦は5%程度の大幅な下落をしていましたが、その後だいぶ戻してきています。DellのTrailing P/Eは15で、Forward P/Eは13.38なので今回多少見込みが下がったとはいえ、P/Eの水準で考えた場合、すでにかなり売られており、株価は既に低い水準だったので、これ以上の下落を招く程のニュースとは思えないので、ある面、納得できる動きになっています。

赤字となっているファイナンスや住宅の企業は、今後の収益に関してもネガティブな要素があり、PBRで見た表面上の数字は比較的値ごろに見えても、収益が大幅に落ち込む、または赤字が続く、と言った可能性を抱えており(つまり将来のP/Eの予測はあまり当てにならない)、Dellの状況とは大きく異なります。

注目されていたAIGが市場終了後に決算を発表しましたが、こちらは大幅な赤字となりました。明日の市場に与える影響が注目されます。モノラインのレーティングダウングレードの件は回避できそうですが、ファイナンス関連は様々な問題を抱えており、今後、他の問題が再び脚光を浴びる気がしています。

今週で2月も終わり、3月に入ってからはFOMCと主要投資銀行の決算等に注目が移って行くのかと思います。ただし、その時まで、今の市場心理が続くのかどうかは,分かりません。ドル安、原油高、商品先物価格の高騰、等これだけの悪材料があることを考慮すると、現在の米国株式市場は随分がんばっていると思います。今の株価を支えているのは、楽観的な市場シナリオが元になっている気がしています。
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2月27日の米国市場 

27-Feb-2008.png

主要インデックスの終値

DOW:>12693.80 +8.88 (+0.91%)
Nasdaq: 2353.78 +8.79 (+0.37%)
S&P500: 1380.01 -1.28 (-0.09%)

本日の主なニュース

本日朝発表された1月の新築住宅の販売数は、前月に比べ2.8%の下落で、季節要因を調整した年間の販売ペースは1995年2月以来で最低の58万8千戸でした。(予想は60万戸でした)また、販売価格の中央値は4.3%下落し、21万6千ドルで、これは2004年9月以降で最低の数値となりました。添付の記事によると、アナリストは、今後差し押さえ物件の競売等の増加等から、市場は更に厳しい状況になると見ています。1月の売れ残っている住宅在庫数は減少したものの、販売のペースも落ちているため、現状の在庫を処分するのにかかる月数は9.9ヶ月となり、これは過去26年以上の期間の中で最も長い数値となったとのことです。

この様な(高い)在庫状況の(処分の)ため、エコノミストは、この先数ヶ月に更なる価格の低下を予想しています。1月の2.8%の下落は、12月の4%、11月の13.1%の下落に続くもので、住宅市場が非常に厳しい状況にある事を示しています。

プレスリリース
New home sales drop

Fannie Maeが第4四半期の決算が36億ドルの赤字となった事を発表しました。Fannieによると、第4四半期の損失の90%近くは、ヘッジのために行った金利が引き下がることによって住宅ローンの価値があがることに賭けたクレジットスワップの投資が、期待に反して住宅ローンの価値も下がってしまった事による損失との事です。 Fannie Maeは2008年の住宅市場の先行きに対しても、悲観的な見方を示しているとの事です。

Fannie Mae posts nearly $3.6B loss in 4Q

Fedのバーナンキ議長が半年に一回の、議会において金融政策を発表しました。以下にFedのWebサイトの本議会発言のリンクを添付します。内容的には、米国の景気の先行きの懸念を強め、注意深く情報を分析しながら、適切な対応を適時取って行く、との姿勢を示しました。尚、インフレに対する懸念材料も前回に比べ、高まっている事についても触れています。

Monetary Policy Report to the Congress - Feb 27, 2008
Bernanke says Fed prepared to help economy

高級住宅建設販売のToll Brothersが四半期の決算を発表しました。結果はEPS61セント、9600万ドルの赤字でした。売り上げは、23%減の8429万ドル、受注は42%減の24億ドルとのことです。アナリストの平均予測は一株当たり44セントの赤字でした。2008年の収益見込みに関しては明らかにしませんでした。
Toll Brothers posts loss; CEO frets recession talk

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)上昇しているところが多いです。特に、Goldman Sachsは4.69%の上昇でした。

(住宅)今日も大きく上昇しています。

(小売り)上昇しているところと、下がっているところに分かれています。Wal-Mart微増、Targetは微減であまり変わりませんでした。

(テクノロジー) 今日は久しぶりにGoogleが上昇しました。Apple, RIMMも上昇しています。四半期の悪い結果を発表したNortelは13.28%の大幅な下落となっています。

まとめ・コメント

アナリストの予想以上に悪い新築住宅の販売結果、またFannie Maeは大幅な赤字決算、(個人的に注目していた) Toll Brothersも初の赤字転落、といったニュースが報道されましたが、住宅セクターは昨日に引き続き大幅な上昇となりました。

バーナンキ議長の議会演説は、大方の予想(期待)通り景気懸念に対して、積極的な金利引き下げを行う姿勢を明確にしました。メディア等の記事から、次回FOMCでは50bp引き下げがほぼ確実視されている様です。

一番上の添付の記事の中でも書かれていますが、市場はリセッション入りの見方が急速に強まっている様です。しかし、Fedの積極的な金利引き下げ等の効果で、リセッションの度合いはそれ程悪くなく、また、リセッションの期間も(かなり)短いだろうとの見方が多い様です。

住宅セクターに関しては、在庫を処分するために住宅価格を引下げざる終えないだろう、との見方が支配的になってきている様です。同時に、安くすれば在庫は履け、不良在庫の調整は終わる。その後は、Fedの金利引き下げによって住宅ローン金利が下がり、需要が立ち上がり企業の収益も回復する、といったシナリオを描いている様に思えます。

確かに3月18日のFOMCで50bp下がれば、FF金利は2.5%まで下がります。もしもその次の4月29、30日のFOMCで25bp下がることになれば2.25%になります。そうなれば、住宅ローン金利も確かに魅力的な水準になると思います。住宅販売(活動)のピークは4月から5月なので、需要が盛り上がる時期に住宅ローンの金利も下がってくれば、販売に対しての強力な促進となる可能性はあります。

景気はリセッション入りしても、回復は早く、住宅市場は悪いニュースは出尽くして、底を打った。との見方がここ最近の市場の上昇を支える背景の様です。そう考えれば、最近の市場の動きも多少なりとも理解できなくもありません。

しかしながら、今週の様な米国市場の動き(経済指標は悪い数値が続出、景気の明確な減速傾向、リセッション入りの可能性を示す。でも、株価は上昇)に対して、いくら付き合いが良い日本市場でも、ついて行くのは難しい様な気がします。

2月26日の米国市場 

26-Feb-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12684.92 +114.70 (+0.91%)
Nasdaq: 2344.99 +17.51 (+0.75%)
S&P500: 1381.29 +9.49 (+0.69%)

本日の主なニュース

米国政府労働省が本日発表した1月のPPI(Producer Price Indexes)は1%の上昇でした。1年前と比べた価格の変動幅は7.4%の増加で、これは、過去26年間の間で最も高い上昇幅との事です。
ニュースリリース

消費者の2月の景況感インデックス(Consumer Confidence Index)は75.0で、エコノミストのフォーキャストを大幅に下回りました。
ニュースリリース

本日発表されたS&P/Case-Shiller National Home Price Index(全米住宅価格インデックス)によると、2007年第4四半期の住宅価格は昨年同期と比べ8.9%の大幅な下落となりました。過去20年間で最も大きな下落幅でした。1990-91年の住宅リセッションの時の年間の下落幅は2.8%で、それを大幅に上回っています。
S&Pプレスリリース

IBMが2008年の収益見通しのガイドラインを引き上げることを発表し、更に150億ドルの自社株購入(stock buy-back)を発表しました。この発表で、株価は本日3.91%の上昇となりました。
IBM Increases Outlook and Buyback Plans

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)上昇と下落に分かれています。

(住宅)今日も大きく上昇しています。

(小売り)ほとんど上昇しています。四半期の決算を発表したTargetは、減益でしたがアナリストの予想を上回り3%を超える上昇となりました。

(テクノロジー)IBM, Intelが比較的大きく上昇した一方、Google, Apple, RIMMは下落しています。

まとめ・コメント

今日は、景気等の指標がどれも悪く、リセッション、さらにスタグフレーションを示す様な内容でした。しかし、IBMが収益見込みを引き上げ、更に150億ドルの自社株購入の発表を行った事、Moody’sがMBIAのレーティングを維持することにしたとの発表から、市場は上昇して終了しました。

報道等を見ても、市場のセンチメントはかなり良い様で、今後株式市場は上がるとの見方をしている市場関係者が(少なくとも表面上は)多くいる様です。個人的には、理解に苦しむところですが、悪材料は全て出て、最悪のシナリオ(=モノラインのダウングレード)は回避できそうだ、との見方に加え、IBMが明るい先行きを示してくれた事から、「それ程心配する程、景気はこれから悪くならない」との見方が強まってきているのかもしれません。。。(その程度が最悪のシナリオと思っているとは到底信じられませんが)

National Home Price Indexが90年前半の住宅リセッション時の下落幅を大きく下回る様な結果が発表されたにも関わらず、 住宅セクターの株は昨日に引き続き、今日も大幅上昇となっています。悪材料出尽くした、底は打ったといった様な見方がない限り、この様な上昇は説明がつきません。

客観的に見ると、少なくとも短期的には悪材料はほぼ出そろったとの見方があっても不思議はないのかもしれません。

明日は新築住宅の販売結果が発表され、また、高級住宅販売のToll Brothersが決算を発表するので注目しています。明日以降の住宅セクターの株の動きがどうなるのか、かなり興味深く見守っています。また、バーナンキ議長が声明を行う様で市場は声明の内容に注目している様です。

2月25日の米国市場 

25-Feb -2005

主要インデックスの終値

DOW: 12570.22 +189.20 (+1.53%)
Nasdaq: 2327.48 +24.13 (+1.05%)
S&P500: 1371.80 +18.69 (+1.38%)

本日は午後2時頃まで、上昇、下落と一進一退を続けていましたが、MBIAがAAAのレーティングを維持できる、との報道がされ市場は一気に上昇トレンドに転じ、先週金曜日に続き上昇して終了となりました。

本日の主なニュース

S&Pが、モノライン最大手MBIAをCreditWatchのリストから外しました、このことによりMBIAのレーティングはAAAを維持する事となりました。尚、MBIAの6ヶ月から2年先のレーティングの見込みは依然としてネガティブのままです。
モノライン第2位のAmbacも、今週の前半に資金調達(ファイナンス企業連合による救済案)のめどがつき、AAAのレーティングを維持できる見通しが高まってきたとの事です。
MBIA keeps top ratings, markets relieved
Stocks rise as Ambac rating affirmed

中古住宅の1月の売り上げは、0.4%の下落で、年換算で489万戸の販売ペースでした。これで、中古住宅の販売は6ヶ月連続して下落となりました。アナリストの市場予測は年換算480万戸の販売ペースだったのでそれを少し上回っています。1月末の在庫は、5.5%上昇し419万戸で約10.3ヶ月分の供給量となっています。1月の一戸建て販売価格の中央値は、$198,700で、2005年1月に記録した$197,700以来で最も低い水準となっています。
Existing home sales slip and prices tumble

ゲームソフト開発販売最大手のElectronic Artsが、Take-Two Interactiveに対して2回目の買収提案を行いました。提案の条件は、現金で19億ドルで、Take-Twoの株価で26ドルに該当します。Take_twoはこの提案に応じない方針です。Take-Twoの株価は本日55%近くの大幅な上昇となりました。一方、提案側のEAの株価は5.23%の下落でした。
UPDATE 2-EA's offer for Take-Two undervalued-big investor

ホームインプルーブメント(日本で言うところの日曜大工センター)の全米2位のLOWE’Sが四半期の決算を発表しました。決算の結果は予想を上回る好結果でした。2008年の見込みに関してはアナリストの予想を下回ったのですが、株価は3.86%の上昇でした。
Lowe's profit better than expected, shares rise

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)日中は大きく下落していたところもありましたが、最後はほとんどが上昇となって終了しています。

(住宅)こちらも日中は下落していたところがありましたが、主要な企業の株は全て上昇しています。 特にMeritage Homesは9.49%の大幅な上昇となっています。他も大きく上昇しています。

(小売り)ほとんど上昇しています。

(テクノロジー)上昇しているところが多いですが、Google, Yahoo, Motorolaは下落しています。

まとめ・コメント

今日は、モノラインの大手2社がレーティングを維持できそうだとのニュースから、市場センチメントが大きく改善して結果的に順調に上昇となりました。確かに、モノラインの大手2社のレーティングがダウングレードされた場合の市場に対するインパクトは多大だと思われるので、その大きな下落リスクが回避されそうだ、と言う視点で考えた場合、上昇は納得できると思います。一方で、モノライン企業を取り巻くビジネス環境は依然として厳しく、状況が改善された訳ではありません。

また、既存住宅の販売結果(数量)は若干市場予想を上回りましたが、非常に厳しい状況にある事を再確認する様な結果でした。一部の見方としては、住宅市場は底を打ったとの見方が再び強まっており、住宅セクターの株は今日は大きく上昇しています。また、住宅関連製品小売りのLowe’sが決算を発表し、結果はアナリストの予想よりも良い数字ではあったものの、昨年同期に比べ大幅な減益でした。2008年の予想に関してはアナリストの予想値を下回る結果だったにもかかわらず、株価は3%を超える上昇となりました。

市場のファンダメンタルズ、景気の先行きを考えると予断を許さない状況で、それらの見方が変わる様なニュースがあったわけではなく、目先の大きな下落リスクを回避できた事が引き金となっての上昇の様に思え、危ういものを感じています。

ちょっとおもしろいのは(個人的投資の視点では全く面白くないのですが)、Googleの株が今日も下落していることです。また、Appleに関しても、今日は最終的には若干の上昇となりましたが、かなり株価が下がってきています。フォワードP/Eで見た場合は、両者とも20前後まで落ちてきており、バリュエーション的に見ると割と値ごろな水準となってきています。他のテクノロジーの主要株の中には、更に値ごろなところも多くある様な状況で、今日の市場の上昇に対してもあまり反応が良くありません。

機関投資家を含め、市場のトレンドとして、テクノロジー株は(リスク回避等の点から)避けておいて、短期的な値戻し期待も含め、住宅、小売り、ファイナンス等を買う動きが活発になってきている様に思えます。

水曜日27日に1月の新築住宅の販売結果が発表される予定ですが、ほぼ予想の範囲(前月と変わらず)に収まると見られている様に思えますが、結果発表に対して注目してます。

2月21日の米国市場 

21-Feb-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12284.30 -142.96 (-1.15%)
Nasdaq: 2299.78 -27.32 (-1.17%)
S&P500: 1342.53 -17.50 (-1.29%)

本日市場は上昇して始まりましたが、フィラデルフィア製造業景況指数の発表後、下落のトレンドとなりそのトレンドを維持し終了しました。6ヶ月先の製造業の景況の先行きの見込みに関しても1月の5.2から-16.9へ大幅に下落しました。この数値が

本日の主なニュース

フィラデルフィア連銀の発表した製造業景況指数は-24で予想の-10よりもかなり悪い結果でした。6ヶ月先の製造業の景況の先行きの見込みに関しても1月の5.2から-16.9へ大幅に下落しました。この数値がマイナスになったのは2001年の1月以来のことで、数値自体は1990年以来で最も低い数値との事です。(添付のレポート参照)

フィラデルフィア連銀:Business Outlook Survey

MicrosoftがWindowsの詳細な資料を開示し、オープンなシステムを提供する計画を発表しました。これにより、Microsoft以外の会社がWindowsの機能に密接に則したソフトェアを開発する事が可能になるとのことです。
Microsoft opens key software details to rivals

(コメント)ヨーロッパにおける独禁法の対策的な色彩も強いとの見方があるようですが、Linuxを筆頭としたオープンソースの開発環境の広がり等、市場のトレンド、要求に則したものだと思います。ソフトウェアの市場・ビジネスとしてもGoogleに代表される様に新たな市場開拓が進んでおり、グローバルな視点で見ると以前程OSの事業の絶対性、相対的なビジネスシェアが減ってきているので、時代に則した流れの気がします。これにより、Windows Media Player等の対抗製品、Outlookに変わるEメールソフトをサードパーティが開発する事が可能となる、とのことですが、Media PlayerやOutlookは既に市場での地位を完全に獲得しているので、今から新たに参入するメリットは希薄だと思います。今後広がる新たなアプリケーションに関しては意味があると思います。相変わらず、Microsoftのしたたかさを感じさせる発表内容でした。

GoogleがWebビデオで表示される広告を販売する計画を発表しました。ご存知の通りGoogleはAdSense等のテキストのみの広告を行っていましたが、今回ビデオによる広告の事業に参入する計画を明らかにしたものと思います。
Google to sell display ads in Web videos

ブラックベリーで有名なカナダのResearch in Motionが第4四半期の新規契約者の伸びが12月に予想していた182万件から15%から20%程度上回る見込みと発表しました。尚、売り上げと利益の見込みに関しては据え置いています。(ちょっと不思議です。)株価はこの発表を受けて、8.97%の大幅な上昇となりました。
Research in Motion Ups Subscriber View

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)日中は上昇しているところが多かったのですが、最終的にはほとんどが下落してます。Wells Fargoは微増でした。

(住宅)こちらも日中は大きく上昇したところが多かったのですが、最終的には下落しています。下落幅はそれ程大きくありません。

(小売り)ほとんど下落しています。Wal-Martは微増でした。

(テクノロジー)下落しているところが多いですが、ストレージ系、一部半導体は上昇しています。

まとめ・コメント

フィラデルフィア連銀の製造業の景況状況調査の結果は思った以上に悪く、再びリセッションの懸念が高まったとの報道が目につきました。市場の予想としては悪いながらも、もう少し良く、Fedの積極的な金利引き下げに支障がない程良い数字を期待していた様ですが、その期待は打ち破られた様です。

フィラデルフィア連銀のレポート(上記参照)を読むと製造業の状況はかなり悪くなっていることが良く分かります。例として以下一部抜粋します。

Despite reporting a weakness in activity, firms continued to report a rise in prices for inputs and their own manufactured goods. manufactures’ outlook for the next six months turned noticeably more pessimistic this month.

活動調達コストが上昇しており、製品価格が上がっている事にも触れられており、燃料費等の高騰が製品価格に影響を与えている事がうかがわれます。また、この先6ヶ月の見通しに関しては明らかに悲観的な見方が増えている事が明らかになっています。

今日のWSJの一面に、’Fears of Stagflation Return As Price Increases Gain Pace’ (価格上昇のペースが上昇しており、スタグフレーションの恐れが再び到来)と言うタイトルの記事が掲載されています。昨日発表のFedのフォーキャストにも表れている通り、高まる景気停滞の観測の一方、物価が上昇してきているので、当然と言えば当然の見方だと思います。

前から何度も書いておりますが、Fedの金利引き下げは万能のものではなく、いろいろなリスクを伴います。Fedが金利を下げれば株が上がり、景気も回復する、といった単純なシナリオにはなりづらいと思います。特に、ここ10年近くの間、Fedの積極的な金利引き下げ政策により(必用以上に)好調な景気を謳歌してきたつけを払わなければいけない時が来ているのかもしれません。

特に気をつけなければならないのは、ここ最近の市場を見ると、Fedの大幅な金利引き下げは既にかなりのレベルで株価に織り込まれているにもかかわらず、市場が下落してきている点です。昨年来、株式市場の上昇を引っ張ってきた「Fedの金利引き下げ」の(株式市場に対する)効果は急速に低下してきている様に思えます。

今日の株価の動きを見ても、急激に下がるのではなく一貫して下落のトレンドになっていたことが気になりました。この様な動きが多くなってくると市場のトレンドは明らかに下落傾向へと移行しつつある様に思えます。一方で、短期的には反転上昇する可能性も十分にあります。

しばらくは、不安定な状態が続くと思われますが、中長期的なトレンドは見えつつある気がしてきています。

2月20日の米国市場 

20-Feb-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12427.26 +90.04 (+0.73%)
Nasdaq: 2327.10 +20.90 (+0.91%)
S&P500: 1360.03 +11.25 (+0.83%)

本日の主なニュース

本日朝発表された1月のCPIは、予想を上回る0.4%の上昇となりました。食品と燃料費はどちらも0.7%の増加で、この増加幅は昨年2月以来で最も大きいものでした。食品と燃料費を除いたCore CPIは0.3%の増加でした。
Consumer Price Index Summary

この発表を受け、インフレ懸念等から朝方は株価は低迷していました。
Inflation Data Sends Stocks Down

昨日市場終了後に好決算を発表、今後の見込みに対しても強気の見方を示したHPは今日は順調に上昇しました。
Hewlett-Packard shares jump on report, outlook

HPの上昇はほぼ予想通りでしたが、テクノロジーセクター全体が上昇するかに注目していました。午前中は残念ながら、HPは上昇したものの多くのテクノロジー株は下落しており、以下の様なニュースも投稿されていました。
Tech stocks fall on open despite gains at H-P

しかし、午後に入ってからは市場は反転上昇し、以下の様な表現に変わりました。
Hewlett-Packard results lift tech stocks

午後2時にFedが1月29日と30日に行われたFOMCミーティングの議事録を発表しました。
Minutes of the Federal Open Market Committee, January 29-30, 2008

この発表の中で、Fedがそれ程インフレに対して警戒していない様に受け取られた事が市場から好感された様です。
Stocks Reverse Losses to Finish Higher

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)主要なところはすべて上昇しています。

(住宅)すべて上昇しています。特に上がったのは、Meritage Homes 18.28%, 他の主要な所も5%を上回る上昇だったところも多かったです。

(小売り)ほとんど上昇しています。特に目がついたのはKohlsは5.47%の上昇でした。

(テクノロジー)上昇しているところが多いですが、電話のキャリア系は下がっています。 (例:AT&T, Verizon, NT, 等)

まとめ・コメント

今日のCPIもそうですが、原油価格、鉄鋼、貴金属、商品先物が大きく上昇しており、インフレが高まる傾向を示すニュースが多く、インフレの観測は高まっていると思います。同時に”インフレ懸念=Fedの金利引き下げへのブレーキ”といった不安も高まってきていた様に思います。

しかし、今日のFOMCの議事録でFedが景気の減速に対しての懸念を強め、インフレに対する懸念が後退することを印象づける内容だったため、市場は安心した様で、上昇に転じました。

また、小売りのSharper ImageがChapter11を申請する等、米国小売り業界の今後に対する不安要因を裏付ける様なニュースも発表されています。さらに、KKRの関連会社で株式を公開しているKKR Financial Holdingsが住宅ローン債権を担保にした借入金の返済の2度目の遅延があった事等も報道されており、ファイナンスセクターの今後に対する不安要因は多岐に渡る様な印象を受けました。

住宅セクターに関しては、アナリストがMeritage Homesのレーティングをアップグレードした事により、Meritageの株は18%を超える大幅な上昇、このニュースを切っ掛けにセクター全体が大幅上昇しました。

今日の市場の動きとニュースを見ると依然としてかなり不安定な状況が続いており、何かのニュースを切っ掛けに市場全体、特定のセクター、特定の株が大きく動く様なことが、しばらく続きそうに思います。

2月19日の米国市場 

19-Feb.png

主要インデックスの終値

DOW: 12337.22 -10.99 (-0.09%)
Nasdaq: 2306.20 -15.60 (-0.67%)
S&P500: 1348.78 -1.21 (-0.09%)

本日の主なニュース

原油価格が4%以上の大幅な上昇となり$100を超える過去最高価格を更新し、 $100.01で終了しました。
Oil hits record over $100 on OPEC supply concerns

原油価格の急上昇等からインフレ懸念が再燃、また、それによりFedの金利引き下げのブレーキになるのではないかとの懸念やファイナンスセクターの今後に関する不安、消費者の消費の削減等の懸念が再び高まりつつあるとのことです。
Stocks End Flat Amid Inflation Fears

Wal-Martが07年第4四半期の決算を発表しました。利益はアナリストの事前予想を上回ったものの、2008年の見込みに関しては厳しくなる見方を示しました。今回アップデートしたWal-Martの08年収益見込みはEPS$3.30から$3.43で、今年の収益がアナリスト予想平均の$3.42と比べ下回る可能性が高まってきています。株価は本日0.44%の上昇でした。
Penny-pinching shoppers boost Wal-Mart profit

ビル・ゲイツ氏がロイターのインタビューでYahoo買収提案について質問され、「今回の提案額は非常に妥当な提示で、もっと真剣に提案を吟味すべきだ」との見方を示しました。この発言により、マイクロソフトが買収額を引き上げること見方が後退しました。Yahooの株価は本日2.19%下落、Microsoftは0.49%の下落でした。
Gates: Microsoft Isn't Raising Yahoo Bid


市場終了後、HPが決算上の第1四半期(1月末締め)の決算を発表しました。純利益は21億3000万ドル、EPS80セントで昨年同期の15億5000万ドル、EPS$1.55から大きく収益をのばしました。特別の出費等を除いたEPSは86セントでアナリストの予想平均の81セントを上回りました。また、第2四半期(今期)の利益の予想もアナリストの予想を上回りました。株価は、本日0.18%でしたが、発表後のアフターアワーズでは、5%を超える大幅な上昇となっています。プリンターの事業は米国景気の失速等で苦戦が見られるものの、パソコンとサーバーの事業が堅調に推移しているとの事です。
HP shares rise as profit beats Street targets

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)Wells Fargo とWachoviaは上昇しましたが、他の主要な企業の株は下落しています。特に投資銀行系は下げ幅がそれなりに(数%)大きかったです。

(住宅)上昇している所と下落しているところに分かれています。変動幅はそれ程大きくありません。

(小売り)下がっているところが多い様に思えますが、Wal-Mart等は上昇しています。尚、家電小売り最大手のBestBuyは プロフィット・ウォーニングをお今会いました。
Best Buy Warns 4th-Quarter Sales Will Fall Short

(テクノロジー)下落しているところが多いですが、特にGoogleが4%近く(3.91%)下落しているのが目を引きました。この下落の理由は、10Kのファイリングで短期的な売り上げの伸びが鈍化する見込みを示した事が失望を買った様です。
Google Filing Warns on Near-Revenue Growth

まとめ・コメント

日米の鉄鋼メーカが鉄鉱石の調達価格65%の上昇に合意する等のニュースや、本日の原油価格高騰のニュース、そしてGoogleが短期的に売り上げの伸びが鈍化するとの見込みを明らかにした事等、従来からくすぶっていた懸念を突きつけられる様な形になった気がします。

これでは、多少なりとも株価が下がる事は免れないと思います。また、セクターとしては、住宅やファイナンス等は、個人的にはこの程度で良く済んでいるな、と思います。ただ、ここにきてファイナンスセクターに関しては調整(下落)が進んできており、先週のバーナンキ議長の議会発言によるFedのFF金利の大幅な引き下げの観測にも関わらず株価が反応しない等、ある程度のダウンサイドは織り込まれてきている様に想像しています。

ゲイツ氏の発言は、Yahoo買収提案の額をMicrosoftが引き上げるのではとの見方を完全に打ち消したと思います。甘い期待を打ち砕き、交渉を有利に進めるための布石だと思いますが、さすがゲイツ氏だと思いました。もし、Microsoftが買収提案を撤回した場合、Yahooは大幅な打撃を受けますが、MicrosoftはYahoo買収の夢は消えるもののビジネスや株価に対する影響はそれ程大きくないと思います。(特に注短期に関しては、、、)

Yahooの株主にしてみれば、Microsoftの買収案が流れてしまってはたまったものではないので、Yahoo経営陣に対するプレッシャーが強まると思います。Microsoftが欲しいのはYahooの技術力で、あまり敵対的に交渉すると技術者が反発して会社を去られるリスクがある、との見方がありますが、個人的には、ここでMicrosoftが撤回したら株価が暴落し、ストックオプション等の魅力が激減する事により多くの技術者が去るリスクの方が高いと思います。

Googleのウォーニングはハイテク・セクターの今後に対する懸念を高めることになってしまい、非常に懸念を抱いていたのですが、今日のHPの決算発表で多少なりともその様な懸念は払拭されたのでは、と期待しています。Googleの収益の大きな柱は広告収入で、ハードウェアやソフトウェアの事業中心の会社とは収益源が大きく異なります。今回のHPの結果(今後の見通しに対しても強気)がハイテクセクターに明るい材料となることを期待しています。

私はハイテク・セクター(当然、色々な収益源があるので全てではありません)は、ファンダメンタルズを考慮した場合、売られ過ぎだと思っているのですが、ウォールストリートもその様な見方に変わってくれるかどうかが、それがいつになるのか、注目しています。

ただし、マクロ全体で見た場合、これからかなり厳しい状況になってくると思っています。これらを考慮して、バランスの取れたポートフォリオを構成する事が重要だと思います。

2月14日の米国市場 

14-Feb-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12376.98 -175.26 (-1.40%)
Nasdaq: 2332.54 -41.39 (-1.74%)
S&P500: 1348.86 -18.35 (-1.34%)

ここ数日大きく上昇してきましたが、本日は、Fedのバーナンキ議長が議会で、景気が悪化してきており、さらり更なる利下げの必要性を示唆した事等から、株式市場は売られ、DOWとS&P 500はほぼ昨日の上昇分を帳消しにする下落、Nasdaqは大きく下落して終了しました。 

本日の主なニュース

今日のニュースはやはりバーナンキ議長の声明発表だと思います。以下、添付記事からバーナンキ議長の発言の抄訳です。
Bernanke warns economy worsening

「景気の見通しは、ここ数ヶ月の間に悪化してきており、上昇を妨げる下落要因のリスクは増加しています。」「今日の時点で、ファイナンスの問題による経済に対する最も大きな影響は住宅マーケットに見られます。ご存知の通り、住宅市場は過去2年に渡って急激に悪化してきています。」

「住宅建設とそれに関連する事業活動に対する更なる削減が行われると思います」と語り、この様な景気の先行きに対する危険要因に対して、「Fedは、(経済の)伸張を補助し、下落のリスクに対する適正な対応を必要に応じて適時行って行きます。」と述べ、更なる金利引き下げの行う姿勢を示唆しました。

尚、今回のバーナンキ議長の議会での発言に際して、Henry Paulson氏とSECの議長Chris Cox氏も一緒に参加しました。Paulson氏とバーナンキ氏は米国経済がリセッション入りするとは思っていない見方を堅持しています。

Paulson氏は、「伸び幅は少なくなるが、私は経済は引き続き伸びて行くと信じています。」と語り、バーナンキ議長は、来週発表予定の新しいFedの見込みは「伸び幅はより少なくなる。。。上昇基調は弱くなると見ています。しかし、それでもポジティブ(上昇)です。」と語ったとのことです。
(引用は以上です。良くまとまった記事なので、良かったら読んでみて下さい。似た様な内容の記事もネット上に多く掲載されています。)

昨日市場終了後に第4四半期の決算を発表したNvidiaは、利益が57%増の2億5700万ドル、EPS42セントの好決算でアナリストの予想を上回り、しかも今四半期の売り上げ見込みに対しても引き上げを発表しました。しかし、買収に関わる費用等、経費が上昇するとの見込みを示した事が、大きな失望要因として取られ、株価は16.3%の大幅な下落となりました。

UPDATE 3-Nvidia profit rises on brisk graphics chip sales
Nvidia takes hit on rising expenses

ケーブルTVのサービス会社米国最大手のコムキャストが第4四半期の決算を発表しました。利益は6億200万ドルで、アナリストの事前予想を2セント上回るEPS20セントでした。決算発表時に、1999年3月以来で初めて配当(配当額は一株当たり25セント)を行うことを発表しました。株価は本日8.03%上昇しました。

Comcast brings back dividend as profit surges

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)全て下落しています。

(住宅)主要企業の株は全て下落しています。

(小売り)下落しています。

(テクノロジー)下落しているところが多いですが、コムキャストの影響でケーブルTV関連会社の株は上昇しています。Yahooも少し(0.33%)上昇しています。

まとめ・コメント

昨日、一昨日の上昇がかなりのものだったことと、その上昇の要因がその上昇を支える様な確固たるものではなかったので、少し心配でしたが、バーナンキ議長の発言により、あっさりと昨日の上昇分はなくなりました。

火曜日の上昇の背景となった、バフェット氏のモノラインに対するオファーは、モノラインの救済ではなく、高まっている住宅ローン保険の方の問題とも関係ないので、上昇自体があまりにも安易だと思っていました。(バフェット氏の提案は、当然、バークシャーにとって有利と思われる提案をする訳で、それが、モノラインの救済と言う表現で取り上げられている記事が多かった事にちょっとびっくりしていました。)

本日のWSJの記事によると、昨日の1月の米国小売りの統計結果は、確かに予想の下落に対して、上昇した数値としては良い値でしたが、上昇の要因の一つはガソリン価格が上がった事によるものでした。また、自動車の販売が0.6%上昇した結果となっており、現在の自動車販売の状況を考えると疑問が残る内容でした。ガソリンと自動車販売の数値を除いた場合の統計結果は、フラットとの事です。

今日のバーナンキ議長の声明は、上記、今週の上昇要因となった見方に対して水を差す様な形となった気がします。今後、Fedが引き続き金利を下げて行くことを示唆しましたが、好材料とはなりませんでした。今回の発言で、次回以降のFedの金利引き下げはほぼ確実となり、市場もそれを完全に織り込む形となっていると思います。

昨日は大幅な上昇となったテクノロジー・セクターでしたが、今日は逆に大きな下落となりました。特にNvidiaの好決算発表と売り上げ予測の引き上げに対して、株価が10%を超える下落となったことは、昨日のAppliedの結果とは好対照です。(Appliedは今日は3.62%の下落でした)

個人的にはテクノロジーは売られすぎていて、バリュエーション的にも魅力がある株が多い様に思えるのですが、市場の大勢はそう思ってない様です。(だから売られて、安い)良い決算結果が出れば、市場もついてくると予想していたのですが、今日のNvidiaが典型的な例ですが、その様にはなっていません。

こういった状況がいつまで続くのか、また、その先のトレンドがどうなるのか、非常に不透明な状況が続いています。遅かれ早かれ、落ち着いてくるとは思いますが、、、その時、明確な下落トレンドになっていることも可能性としてはあるかと、思います。

2月13日の米国市場 

13-Feb.png

主要インデックスの終値

DOW: 12552.24 +178.83 (+1.45%)
Nasdaq: 2373.93 +53.89 (+2.32%)
S&P500: 1367.21 +18.35 (+1.36%)

発表された1月の米国の小売りの売り上げのダータが予想以上に良かった事等から、米国内消費の急速な減速等の懸念が後退したとの見方が強まったのか、市場センチメントは一気に楽天的な見方が強まり、上昇した昨日に続き、今日も大幅な上昇となりました。特に、Nasdaqは本日他のインデックスよりも大幅に上昇しました。 

本日の主なニュース

政府が発表した1月の米国小売りの販売額は、アナリストの予想の前月に比べ0.3%減に対して、0.3%の上昇となりました。しかしながら、ビジネスの在庫は、予想よりも多くなってきており、景気が停滞しつつある状況の中で、店舗の在庫が増えてきている兆候なのでは、と言った懸念をいだかせるデータもあります。
Stocks end higher on upbeat sales data
Retail sales surprisingly strong in Jan.


農耕機器製造の最大手Deereが決算上の第1四半期(カレンダー上は第4四半期)の結果を発表しました。利益はアナリストの予想を上回る3億6910万ドル、EPS83セントで、昨年同期に比べ55%の大幅な増益となりました。尚、決算上の第2四半期の見込みは、アナリストの予想を下回っており、株価は本日1.09%下落しました。(08年トータルの見込みは引き上げています。)
Deere profit rises, but forecast disappoints

コカコーラが07年第4四半期の決算を発表しました。結果は12億1000万ドルの利益、EPS52セントで、昨年同期に比べ大幅な増益となりました。(昨年は、6億7800万ドル、EPS29セント)諸費用を除いたEPSは、58セントで、アナリストの予想の55セントを上回りました。コカコーラによると、ドル安による為替レートのため、売り上げが8%上昇する事に寄与したとの事です。
Coca-Cola profit rises sharply

昨日市場終了後に発表された半導体製造装置最大手のApplied Materialsの第4四半期の結果は、利益が2624億ドルEPS19セントで、昨年同期の4035億ドル、EPS29セントから比べると大幅な減益となりました。しかし、授業員向け株の報償の費用とその他の出費を差し引いたEPSは23セントで、アナリストの予想EPS20セントを上回りました。株価は本日10%を超える大幅な上昇となりました。
Applied Materials profit tops Street forecasts

Microsoftからの買収提案を拒否したYahooが、News Corp.とパートナーシップを結ぶ話をしていると、WSJが報道しました。尚、添付の記事等によると先週、 News Corp.のマードック氏はYahooを買収する事には興味がないとかたったものの、MySpaceとの共同事業等の可能性に関しては、態度を明確にしなかったとのこと(可能性の含みを持たせた)です。
Yahoo exploring alliance with News Corp.

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)上昇しているところが多いですが、Goldman, Lehmanは下落しています。

(住宅)順調に上昇しています。

(小売り)Wal-Mart, Targetは上昇していますが、他は下落しているところが多かったです。

(テクノロジー)順調に上昇しています。RIMMは5.75%の上昇、Apple, Googleも3%を超える上昇となりました。

まとめ・コメント

市場は、昨日と本日でかなり順調に上昇しています。参考までに、過去5日間の主要インデックスを以下に添付します。
5days trend on Feb13

ご覧になると分かりますが、直近5営業日の合計で、Nasdaqは5%近く、DowとS&P 500は3%を上回る上昇となっています。先週の前半は大きく下がりましたが、逆にここ5日間は大きな上昇と、相変わらず株価の変動がかなり激しい状況が続いています。

本日の上昇は、予想以上に良い1月米国内の小売りの結果が一つの大きな要因だたったと思いますが、小売りのセクター自体はそれ程大きく上がっていないのが興味を引きました。恐らく、小売り関連の企業の決算は、今後厳しくなるとの投資家の見方は変わっていない事が背景にあるのでは、と思います。

一方で、米国の国内景気が急速に減速し、リセッション入りするとの見方から、大きく売られていたセクター、特にテクノロジーに関しては、リセッションリスクの低下やバリュエーションの観点等から、見直し買いが入っている様に思えます。

Applied Materialsの決算結果は、アナリストの予想を上回りましたが、大きく利益を落としており、今年は減益になる見通しは変わっていない状況で、特に大きな上昇要因となる程の新しい話はなかった様に思えます。その一方で、株価は10%以上上がっている事等は、上記の様な今後に対する極度な悲観的観測から過剰に売られていた株が、バリュエーションの観点から、見直し買いが入った事が要因に思えます。

投資銀行系は、ここ数週間大きく値を下げており、ここ5日間の市場の上昇にも関わらず、値をほとんど戻していません。恐らく、3月に発表される決算の結果がかなり悪いとの見込みがあり、それを先取りした動きだと思います。

昨日今日の大幅な上昇は、昨日のバフェット氏のモノラインに対するオファーと今日の小売りの統計データ(それと、結構厳しいだろうと見られていたコカコーラが予想外に好決算を発表した。ポジティブさプライズ)が主なもので、米国景気の今後に対して、今までの見方を変えさせる様なニュースがあった訳ではないので、あまり楽観視はできないと思います。

2月11日の米国市場 

11-Feb-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12240.00 +57.88 (+0.48%)
Nasdaq: 2320.06 +15.21 (+0.66%)
S&P500: 1339.13 +7.84 (+0.59%)

今日も一日の変動の幅はそれなりに大きかったです。午前中は、AIGのニュース等から市場全体に不安が広がり下落しましたが、午後に向けて持ち直し上昇して終了しました。テクノロジーは今日は全般的に他のインデックスと比べて好調でした。 

本日の主なニュース

保険最大手のAIGが、所有するデリバティブのポートフォリオの価格付けが適正ではないのではとの質問を監査人から受けている事を明らかにしました。この事から、会計方法への疑問が高まり、株価は本日11.7%の大幅な下落となりました。
AIG says auditors find internal control weakness

YahooがMicrosoftの買収提案を提示価格が低すぎるとして、断る事を発表しました。Yahooの株価は本日2.29%上昇、Microsoftは1.23%下落しています。買収提案が発表された2月1日の時点では、446億ドルでしたが、(半分現金、半分はMicrosoftの株との交換のため)発表後Microsoftの株価が下がってきているので現在の価値としては415億ドルに下がっており、Microsoftの買い取り提案に相当するYahooの株価は28.83ドルになっています。
Yahoo rejects Microsoft bid

デルタ航空とノースウェストが、数週間以内に合併する事を発表するとの見方が、関係者の話等から高まってきているとの事です。
Delta-Northwest deal seen in weeks -sources

NortelとMotorolaが、ワイアレス・ネットワークのインフラ(携帯電話の基地局等、無線ネットワークの機関部門)を共有するジョイントベンチャーの話し合いを持っている事を、WSJが関係者の話として記事を掲載しました。
Nortel, Motorola Reportedly in Talks
Big Wireless-Gear Deal May Loom(WSJの記事)

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)主要なところは、Wells Fargoを除きほとんど下落しています。

(住宅)順調に上昇しています。

(小売り)上昇しているところがほとんどです。

(テクノロジー)上昇しているところが多いです。Qualcomm, Cisco, Nortelは若干下落しています。

まとめ・コメント

AIGのニュースはファイナンス業界全体としての今後の懸念を示すものであったにも関わらず、ファイナンスのセクターは下落したものの、全体への影響は限定的でした。今までのパターンだと全体への波及する傾向がありましたが、ちょっと市場の反応が変わってきた様に思えます。特に顕著なのが、住宅セクターで、以前であればファイナンスが下落した場合は、同様に下がる様な傾向がありましたが、ここ数週間の動きは相関性があまり感じられません。

ファイナンスに関しては、G7においてドイツの経財相のPeer Steinbruck氏が、サブプライム関連の損失は4000億ドルに達するかもしれないとの見方を示した、と本日のFTの1面で取り上げています。尚、昨年米国の連銀の予想は、1000億から1500億ドルの損失見込みだったので、それを大きく上回っています。

Subprime credit loss heading for $400bn, say G7 finance chiefs

特にこの記事の中で、Bank of Italyの総裁Mario Draghi氏が”The next 10 days to two weeks will be crucial because we are going to have the first audited accounts [from financial institutions] since the crisis started,”
「この先10日から2週間は非常に重要です。なぜなら、我々は、この問題が始まってから初めて監査を行った結果を得る事になるからです。」と語っています。

今日のAIGのニュースはこの話関連で、いきなり問題の可能性が新たに確認される事を示唆するもので、さすがにファイナンス・セクターの株は下がるのは当然と言えば当然の様に思えます。尚、ここ最近、投資銀行の株価がかなり下がってきているのですが、背景として、監査によって損失の新たな計上を余儀なくされる事が、株価に反映されてきている様に思えます。

YahooのMicrosoftの買収提案を拒否する発表は、大方の予想通りだった気がしますが、それにしても、ちょっと面白いのは、提案発表後にMicrosoftの株価がかなり下がってきている事です。市場が、今回の買収案に関してあまり楽観視していないことを表していると思います。個人的な見方なのですが、もし仮に、Microsoftが買収案を撤回した場合、Yahooの株価等に与える影響は計り知れないものがあると思います。

また、今回の提案を受けた事によって、社内の事業戦略、計画へも影響が大きいものがあると思うので、白紙になった場合の事業計画等への打撃も少なくないと思います。一方、Microsoftにとっては、失うものはあまりないので、撤回しても大きな影響は少ないと思います。そうは言っても、生半可な考えで提案したのではないと思うので、簡単に撤回することは現実的ではないと思います。この件は、しばらくは大きな話題、結果に与える影響も少なくないと思います。

今日のニュースにもありますが、合併等による航空機業界の再編成、テクノロジー・セクターでも、YahooとMicrosoftに加え、MotorolaとNotelが合併する可能性もあり、業界大手の合併や買収等による再編成が行われる可能性がでてきています。Motorolaは、携帯電話事業をスピンオフ、あるいは、売却して、残った事業(の一部)を他の大手企業と合併する様な戦略にでてくる可能性を示唆するものです。大型の買収や合併はやはりそう簡単にはまとまりませんが、ここに来て動きが活発になってきている様です。

今週は小売り関係の1月の販売状況が発表されます。どうも、12月に比べ改善した数値となる事が見込まれている様で、ここ最近の小売りのセクターの株価は堅調に推移しています。予想通りとなるのか、サプライズがあるのか、こちらも注目です。

2月7日の米国市場 

7-Feb-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12247.00 +46.90 (+0.38%)
Nasdaq: 2293.03 +14.28 (+0.63%)
S&P500: 1336.91 +10.46 (+0.79%)

今日も一日の変動の幅はかなり大きかったです。開始直後は下落して始まりましたが、その後は買いが優勢となり上昇トレンドが続いたのですが、午後2時過ぎから再び下落に転じ一旦はマイナスまでなりましたが、その後戻し、結局前日比に対して上昇して終了しています。

本日の主なニュース

今日の市場の動きに関しての記事を添付します。
Market flat as traders weigh bargains

(コメント)この記事の中で、業界の人の発言の引用して、市場が底に達した、との見方がありバリュー投資家の買いが入った、と書かれています。私も今日の市場の動きを見て、そう思いました。特に、Ciscoの株価に関しては、昨日のアフターアワーズの大幅な下落に続き、下落して始まったものの、その後、株価は上昇を続け、昨日終値よりも高い値段で終了しています。今までの、展開であれば、アフターアワーズの様な株価の動きになって不思議はないのですが、そうならなかったことは、注目だと思います。また、市場全体、ハイテク・セクターも低く始まりましたが、同様に底堅いものを見せました。

発表された経済指標から、景気が停滞している事が示されているとのことです。
Data suggest economy stagnating

(以下、上記添付記事からの抜粋と要約に私のコメントを追加しています。)
全米不動産協会が発表した12月の中古住宅のペンディング販売戸数は、前月に比べ1.5%減で、昨年同月に対しては24%の大幅な減少となりました。(ペンディングとは、住宅の売買に関する書類にサインして、最終的な売買/委譲手続き前の状況を言います。)

Labor Departmentが発表した失業手当の申請件数は、過去2年間で最も高い数字だった先週から少し下がりました。しかしながら、失業手当を給付されている労働者の数は、ハリケーン・カトリーナが起こった後の2005年10月以来で最も高い数値のまま、とのことです。

発表された小売りの販売状況に関しても、Wal-Mart, Target等の売り上げが低迷していることが明らかになっています。 Wal-Martは、1月の既存店舗の販売は0.5%の増加に滞まり、事前予想の2%増を下回りました。Targetは、1.1%の下落でした。

MicrosoftのYahoo買収提案に、ソフトバンクの孫さんも絡んできている様です。まあ、当然と言えば、当然だと思います。
Softbank Profit Surges Fourfold

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)上昇しているところがほとんどです。CitigroupとMorgan Stanleyは若干の下落となっています。

(住宅)上下に変動したところが多かった様ですが、結果的にはほとんどの企業の株は若干上昇して終了しています。

(小売り)上にも少し書きましたが、1月の小売店の販売状況は思わしくない結果が発表されていますが、株価は順調に上昇しています。S&P Retail Indexは本日4%の上昇。Targetの株価は6%以上上昇しています。
Retail stocks up despite mixed results

(テクノロジー)上昇、下落に分かれています。主なところで上昇したのは、Intel, NVidia, Dell, Cisco, Qualcomm, Google, Yahoo等、下落したのは、Microsoft, Oracle, TI, IBM, Sun, Apple等です。

まとめ・コメント

昨日のCiscoの発表後のアフターアワーズの株の動き(他の主要ハイテク株も下落していました)等から、今日も大きく下落するのではと、心配していたのですが、大きく崩れる事なく、結果としては上昇して終了しました。

市場は思いの外、冷静だった様に思えました。バリュエーションを考えるとかなり値ごろと思える株も多くあり、上記記事の引用の様に、バリュー投資家の買いが集まった様です。

一方で、本日発表された経済指標、データも景気の停滞を示すものが多かったです。特に、米国小売り最大手のWal-Mart, Targetの売り上げが予想を下回るものない様でもあったにも関わらず、両者およびセクターの株が上がる等、あまり納得いかない様な動きもあります。

住宅セクターも同様で、今後も厳しい状況が予想されているにもかかわらず、多少の上下はあるものの、かなり上昇してきています。

これらのセクターやファイナンス等は、今後のダウンサイドも多くあり、大きく下落する可能性も少なからずあります。

今日の市場全体の動きは、それ程大きくは上昇しなかったので、市場も”底を打った”と考え、反転大幅上昇となる程ではなかったのは、逆に好ましく思えました。

2月6日の米国市場 

6-Feb-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12200.10 -65.03 (-0.53%)
Nasdaq: 2278.75 -30.82 (-1.33%)
S&P500: 1326.45 -10.19 (-0.76%)

大幅な下落となった昨日から明けた本日は、上昇して始まりましたが、午後から下落のトレンドに転じて、前日比マイナスで終了しました。

本日の主なニュース

今日下落した主な要因は、Macy’sの決算結果が悪かった事とフィラデルフィア連銀総裁のCharles Plosser氏が、インフレに対する懸念を示しFedの積極的な今後の金利引き下げに対して慎重な見方を示した事、との見方があります。(以下、関連記事参照して下さい)

関連記事: Stocks turn lower on Macy's, Fed's Plosser

Macy’sの2007年の第4四半期の結果は、売り上げが昨年に比べ(決算カレンダーの関係で07年は一週間週が少ないです)6.1%下落しました。既存店舗での売り上げは、2%の下落となりました。2007年全体の売り上げは2.4%の下落でした。買収合併に関する費用約7000万ドルを除いたEPSは1ドル75セントから1ドル80セントを見込んでいるとのことです。株価は、本日4.62%下落しています。(尚、今日のアフターアワーズでは3%以上上昇しています。)

Macy's, Inc. Same-Store Sales Down 7.1% in January

(以下に添付する関連記事からの一部抜粋と要約をしています)
フィラデルフィア連銀総裁のCharles Plosser氏が、米国経済が急速に停滞したとしても、高まるインフレ圧力に対して注意を払うべきだと発言しました。Plosser氏は、2008年前半の米国経済の伸びは”きわめて弱く”、失業率は年末までに5.25%に上昇するとの見通しを示しました。今後の見通しに対して厳しくなる事を示した一方で、コア・インフレーションは2%を上回る状態が続き、そのために連銀はインフレに対して引き続き注視していく必要があると語りました。「残念ながら、今年、あるいは来年にコア・インフレーションを引下げることの取り組みは少ししか進展していません。そして、私は景気の停滞がインフレを抑制する事に役立つとは思っていません。」と発言しました。(中略)Plosser氏は、米国景気の停滞から、金利の引き下げは必要だったとしたものの、安易な金利政策は経済の問題を解決することにはならない、と語りました。

Fed must remain vigilant on inflation: Plosser

Time Warnerの新CEO Jeff Bewkes氏は、AOLをスピンオフする考えを明らかにしました。株価はこの発言を好感して本日2.01%上昇しました。
Time Warner will split AOL

市場終了後に、Ciscoが2007年第4四半期の決算を発表しました。結果はほぼアナリストの事前予想通りで、決算発表後のアフターアワーズでは株価は本日終値よりも上昇していたのですが、東海岸時間の4時半から始まったカンファレンス・コールの中で、Chambers氏が08年の見込みの数字の話になったとたん、株価は下落を始め、このエントリーを書いている時点で株価は7%を超える大きな下落となっています。問題のフォーキャスとは昨年比10%増を見込んでいるものの、市場環境は厳しい状況にあることをしめしたことが、失望を買った様です。

Cisco shares fall on disappointing revenue forecast

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)下落しているところと、上昇しているところと分かれています。変動の幅はそれほど大きくありません。

(住宅)多くの主要企業の株は、日中は上昇していたところが多かった様ですが、最終的には下落して終了しています。下げ幅が大きかったのは、Centex 8.05%下落しました。Lennar, Beazer Homesは上昇しています。

(小売り)ほとんどが下落しています。一方で、BestBuyは微増でした。

(テクノロジー)ほとんどが下落しました。

まとめ・コメント

今日は昨日の大幅な下落から、見直し買いも進んでいたのですが、状況は昼頃から反転しました。フィラデルフィア連銀総裁のCharles Plosser氏の発言は失業率が5.25%に上昇すると言った様な具体的な数字を示した、かなり踏み込んだ発言だと思います。これでは、市場としては失望する見方を示す投資家がいてもしかたないと思います。しかし、Fedの金利引き下げに必要以上に注目、期待が集まっている表れでもあるかと思います。

注目すべきは、市場終了後に発表されたCiscoの決算と今後の見通しです。自分としても、四半期の結果は予想通りの範囲に収まると思っており、フォーキャストに注目していました。今四半期(Ciscoの決算上は第3四半期)の売り上げは10%プラスマイナス1%とのことでした。予想よりも多少悪かったのかもしれませんが、第1四半期の売り上げ見込み前年比10%増自体は現在の市場状況の中で決して悪い数字ではないと思います。

一方で、今の市場環境、投資家心理としては、先行きの不安が高まっているために、少しでも不安を感じさせる様な先行きの見通しだと、非常に敏感・極端に反応する、アフターアワーズの株価の動きは、最近のパターンとなりました。

明日は、他の企業の決算結果、その他のニュースにもよりますが、今回のCiscoの先行きに対する見方は、短期的には市場全体、特にハイテク・セクター全体に与える影響はかなり大きいと思います。今日のCiscoの終値を使った場合、トレーリングP/Eで約18, 後2四半期を残す決算上の08年の予想EPSを使用した場合のP/Eは15を切っています。多少利益が落ちたとしても、P/Eは20を下回る事はほぼ確実なので、バリュエーションの意味では今の時点の株価でもアンダーバリュー気味と言えると思うのですが、明日はきっと下がる事でしょう。

もしCiscoが明るい見通しと強気のフォーキャストを発表した場合、セクター全体が大きく上昇する事になったと思いますが、結果はそうではなく、セクター全体に対して大きなネガティブインパクトを与えることになってしまったと思います。

ちょっと暗い話になってしまったので、一歩下がって市場全体の話に関連することを書きたいと思います。2月1日付けのCNNMoneyの記事によると、2月1日までにおよそ半分のS&P 500の企業が第4四半期の結果を発表したとのことです。全体として、利益は昨年の四半期に比べ22%下落したとの事です。しかし、銀行と証券会社を除いた場合、利益は12%の増加となるとの事です。この結果から、以下にファイナンス企業の結果が悪く、それが、S&P全体でみた収益の悪化の突出した原因となっていることが分かります。逆に言えば、ファイナンス以外のS&Pの企業はそれなりに良い決算だった事を示していると思います。

最近の市場センチメントの悪化で非常に悲観的な雰囲気になっていますが、決算結果自体は悪くないところも少なくない、と言うことも事実だと思います。これは、日本の株式市場、企業の決算状況に対しても言えると思います。特に、日本市場の反応はあまりにも悲観的な気がします。

Financials cause slide in S&P 500 profit

個人的には、日本市場はバリュー投資、長期投資の観点で見た場合、かなり良い機会となってきている気がします。

厳しい状況が続きますが、がんばっていきたいと思います。

2月5日の米国市場 

5-Feb-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12265.13 -370.03 (-2.93%)
Nasdaq: 2309.57 -73.28 (-3.08%)
S&P500: 1336.64 -44.18 (-3.20%)

本日の主なニュース

本日発表されたISMのサービスセクター(NMI (Non-Manufacturing Index))は増加するとの予想に反して減少し、50を切りました。サービスセクターは、経済の3分の2を占めるとのことです。サービスセクターが減少したのは、2003年3月以来の初めてとの事です。
また、1月のNon-Manufacturing Business Activity Indexは、12月の54.4%から41.9%に大幅に下落しました。

ISMプレスリリース

このISMの結果から、米国経済がリセッション入りしたとの見方が強まり、市場は大きく下落しました。

Dow plunges 350 on weak service sector

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)主要な企業の株は全て下落しています。下落幅が大きかったのは、Citigroup 7.43%, Merrill Lynch 5.6%, Goldman Sachs 5.45%下落しています。

(住宅)日中は上昇していたところが多かった様ですが、最終的には下落して終了しています。

(小売り)ほとんどが下落しています

(テクノロジー)ほとんどが下落しましたが、Googleは今日は上昇しています。また、自社株買いを発表したハードディスク製造最大手のシーゲートも今日は上昇しました。

まとめ・コメント

先週の大幅な上昇で反動がありそうなので、ちょっと心配していたのですが、ISMのニュースをきっかけに、大きな調整となってしまいました。

Fedの前例のない大幅なFF金利の引き下げや政府の景気刺激策の発表等で、大きく改善した市場心理は今日の状況を見ると先週一週間で終わり、再び非常に悲観的なセンチメントに変わっってしまった様です。

個人的な意見ですが、市場は’リセッション’に対してあまりにも過敏に反応している様な気がします。経済活動には、サイクルがあるのは周知の通りで、上昇のサイクルの後に下落のサイクルがくることは、当然のことです。Fedも含め市場があまりにもリセッションに対して極端に反応している気がしてなりません。

数ヶ月前に、私の米国人の友人(小さな会社ですが、経営者です)に「市場がリセッション入りする事は免れない。問題はいつか?だと思う。」と話したとろ、「リセッションにはならないでほしい。なってしまったら大変だ。」と言われたので、「リセッションは、経済活動のサイクルでかならず起こる事だし、それが、起こったからと言って、皆が職を失い、米国が地に落ちるわけではない。」と言ったところ、冷静さを取り戻し「そうだよね。」と言われました。

感覚的なのですが、’リセッション’を’大恐慌’のイメージで捉えている様な人が多い様な気がします。私の心配は、Fed等が極端な低金利政策をとった場合、一時的に(起こるべき)リセッションを先送りする事ができたものの、後で大きな景気後退局面を迎える様な’つけを払わなければいけなくなる’シナリオを恐れています。

上記の事は、私だけでなく、Fedも含め十分承知している事だと思うのですが、ここ最近の動きを見ると一抹の不安を感じます。

(後記)私が変に心配しなくても、リセッションになる可能性も十分あると思います。市場は長期的には非常に理にかなった動きになるので、目先の動きに惑わされず、確固たる姿勢で投資に取り組めば問題ないのだと思います。(以上)

株式市場の動きは短期的には市場心理によって大きく動くので、それをどうこう言うつもりはありません。1月からの市場の動きも理解できなくもありません。ただし、この様な市場の動きに対して、自分がどの様に対応するかは、投資パフォーマンスに大きく影響してくる事だと思います。

頭では、そう考えているのですが、対応が後手に回ってしまっている面は否めないので、自分に対する戒めとしての意味でも書いています。

2月4日の米国市場 

4-Feb-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12635.16 -108.03 (-0.85%)
Nasdaq: 2382.85 -30.51 (-1.26%)
S&P500: 1380.82 -14.60 (-1.05%)

本日の主なニュース

政府が発表した12月の製造業受注(Factory Orders)は、2.3%,101億ドルの上昇で、合計4416億ドルでした。市場の事前予想は、2.0%増でそれを上回りました。今回の増加幅は、同様の手法(NAICS)で統計を開始した1992年からで最も高い数値で、続いて11月の1.7%増が続くとの事です。出荷に関しては、3ヶ月間連続して上昇していたところから、今回は0.3%の下落となり、出荷額は4275億ドルとのことです。

プレスリリース: 

上記の製造業受注の数字は予想以上に良い数字でしたが、先週の大きな増加(過去5年間で最も高い1週間での上昇)から、利益確定売りの動きも強く市場は下落しています。また、ブッシュ政権の予算案の総額は3兆1000億ドルで、借入額も膨大となるためそれに対する懸念も高まっている様です。

Stocks decline as investors mull economy

Bush budget would bring record deficits

先週金曜日に発表されたMicrosoftのYahoo買収提案に関しては、Microsoftが比較的早期に話は纏まるのではとの見方を示す一方、GoogleがYahooに買収されずに独自に事業を進めるための提携案を提案する等、この件をとりまく話題は盛り上がっています。以下、関連する記事をいくつか添付します。Yahooの株価は本日も上昇しましたが、Microsoftの買収提案の額相当のレベルまでは株価はいっていません。このディールが成立する可能性に対して懐疑的な見方がまだ残っていることからだと思われます。
Yahoo may consider Google alliance, source says
(消息筋(関係者)によると、YahooはGoogleとの提携を検討する可能性あり)
In Microsoft vs. Google, search is true prize

Ballmer touts benefit of Yahoo deal

Microsoft says to borrow money for Yahoo deal

ファイナンスセクターの企業は、先週は大きく上昇しましたが、本日は、何社かがアナリストのダウングレードにより、セクター全体としても大きく下落しました。
Market falls as downgrades fuel recession fears

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)主要な企業の株は全て下落しています。下落幅が大きかったのは、Wells Fargoで
6.72%下落しています。

(住宅)先週は連日ものすごい勢いで上昇しましたが、今日はほとんどの企業がそれなりに下落しています。 下落幅が大きかったのは、Meritage Homesで12.9%下落しています。他の企業も5%以上下がっている所がほとんどです。

(小売り)こちらも先週の大幅な上昇の調整からか、セクター全体として今日は下落しています。 下落幅が大きかったのは、Targetで5.26%下落しています。

(テクノロジー)Nasdaqの下落幅よりも大きく下落する主要企業が目につきました。代表的なところでは、Google 3.97%, Motorola 3.70%, Broadcom 5.16%, Intel 2.62%下落しています。Microsoftも下がっていますが、下落幅は1%未満です。

まとめ・コメント

ファイナンスや住宅等の一部のセクターの株価は、先週あまりにも急激に上昇していたので、今日は多少調整的な形で下落した様に思われます。

やはり今日もMicrosoftのYahoo買収の提案はかなり大きな話題として様々な角度で取り上げられています。尚、MicrosoftのYahoo買収の噂は一年以上前からあり、業界関係者の間では周知の事実でした。Yahooの株価は、第4四半期決算の後に大きく下落しており、また、買収話がいつ浮上してもおかしくなかったので、先週金曜日のMicrosoftの発表を見て、「買っとけば良かった」と思った人は非常に多かったと思います。(自分を含みます。)

本日のWSJの記事等でGoogleがYahooにMSに買収されるのでなく、独立を維持することに対して、援助的な形での提携案を出している様です。これも、ほぼ予想される範囲の動きではあります。ちょっと面白いのは、Microsoftの買収提案額相当までは、今日の時点では達しておらず、まだ、市場は不確定要因が高いと比較的慎重に見ている様です。過去に、 AOLがTime Warnerを買収の大型案件の失敗例があるので、慎重な見方が依然として強くあるのも理解できます。

個人的には、Yahooの業績回復は短期的にはかなり難しいので、Microsoftの提案を受け入れずに進める様なことを、ボード・メンバーや主要株主がいつまでがまんできるかが、一つの焦点だと思います。独自路線で、提案額以上の株価を達成できるのであれば、当然、その道を選択する可能性は高いと思いますが、現実としてはかなり厳しいと思います。もし達成が厳しそうだとなった場合は、買収額をさらにあげる様に交渉する様な動きにでる可能性もあると思います。

いづれにせよ、まだしばらくは、この件、大きな話題を振りまきそうです。

先週(1月28日の週)を振り返って 

week of 28-Jan


1月28日の週の主要インデックスの動きを添付します。
FOMCの発表後の下落、翌日の低い水準からのスタート等ありましたが、週を通してみた場合、非常に順調に上昇したと思います。各主要インデックスは、それぞれ4%前後の大きな上昇となりました。

次回FOMCは3月、企業の四半期決算の結果発表も、S&P500の企業の約20%は発表が済んだとのことです。今週も多くの企業が決算を発表します。先週はFOMC、モノラインの救済、そしてマイクロソフトのYahoo買収提案等が市場の動向の中心となりましたが、今週以降は、どうでしょうか?

1月の市場の動向等も含め、別エントリーで振り返ってみたいと考えています。

1月31日の米国市場 

31-Jan-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12650.36 +207.53 (+1.67%)
Nasdaq: 2389.86 +40.86 (+1.74%)
S&P500: 1378.55 +22.74 (+1.68%)

本日の主なニュース

今日の主要なニュースは、なんと言ってもモノライン関連だと思います。昨日のFedの更なるFF金利引き下げ発表後の急上昇を帳消しにした、モノラインへの不安が高まっている中、MBIAが決算を発表しました。
MBIAの第4四半期の結果は、23億ドルの赤字でした。しかし、決算発表の席上で、会社のファイナンスの状況の詳細のプレゼンテーションを行いました。ミーティングは4時間に及んだとの事ですが、反応は良かった様で、今日の株価は前日に比べ11%上昇しました。尚、注目されていたレーティングのダウングレードに関しては、S&Pが昨日FGICのレーティンングを’AA’に引下げましたが、本日S&Pが、MBIA をウォッチリストにのせたことを発表しました。添付の関連記事によると、このことは90日以内にレーティングの引き下げが行われる可能性が50%あることを意味するとの事です。S&Pは、Ambacに関しては現時点で何も変更はない様です。
MBIA Loses $2.3 Billion on Write-Downs

ニューヨークの知事のSpitzer氏がモノラインの救済に関して、進展を見せているとの表明を行いました。
Spitzer: NY Bond Insurer Rescue Advances

MBIAが投資家の不安を払拭した事が、市場全体に対しても好材料となり本日の上昇となったとの見方です。
MBIA lifts Wall Street

尚、市場終了後にまだまだファイナンス関係の混乱は続くだろうとの記事が投稿されています。短い記事ですが、簡潔にまとまっているので、一読される事をお勧めします。
Financial turmoil likely to continue

市場終了後にGoogleが昨年第4四半期の決算を発表しました。結果は、利益が12億1000万ドル、EPS3ドル79セントでした。これは、昨年同四半期と比べ17%の上昇でした。アナリストのEPS予想は、平均が4ドル44セント、最高が4ドル78セント、最低が4ドル4セントだったので、予想の最低を下回りました。株価は本日2.92%上昇しましたが、決算発表後のアフターアワーズでは株価は6%を超える下落となっています。尚、社員に対して報償の株供与の分を含まない場合、EPSは4ドル43セントとのことです。
Google 4Q Profit Misses Analyst Target

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)順調に上昇しています。

(住宅)どこも大幅に上昇しています。目立った所ではMeritage Homes 17.85%, Lennar 12.86%等ですが、他の主要企業も10%弱程度上昇しています。

(小売り)順調に上昇しています。

(テクノロジー)上昇している所が多いですが、NVDIA, Sun, Dell, Broadcom等は下落しています。尚、市場終了後にモトローラーが、携帯事業をスピンオフすることを考えている事を明らかにしました。この報道で、アフターアワーズで株価は10%以上上昇しています。

まとめ・コメント

今日は、MBIAの決算発表とそれに対する市場の反応がやはり大きな鍵だったと思います。CDO等の過去のレーティングの妥当性が問題視されている中、レーティングを行う会社が、ファイナンス的にかなり厳しい状況にあるモノラインのレーティングを見直しする事は、ある意味、当然のことだと思います。ただし、そうなった場合、ここ最近の市場の動きが典型的ですが、市場に対する影響も甚大なので、政治家、業界が躍起になっている様に思えます。Spitzer氏まで、わざわざ声明を行うとは、政治家も含め市場の不安要因の火消しに躍起になっていることを象徴している気がしました。

今日の時点では、市場の不安は無事収まり、市場は上昇となりましたが、ダウンサイドは依然として多くある様に思います。特に、ここ最近急上昇している住宅セクターの動向は要注意だと思います。また、ファイナンスセクターに関しても、まだまだ潜在的な問題は多く存在するので、これで株価の動向が落ち着いていくとはとても思えません。一方で、Fedの今回の前例にない大幅な利下げ(1ヶ月で125bp)は、今の時点ではかなりの効果が会ったと言えると思います。

市場終了後のGoogleの決算発表は、アナリストの予想を下回るものであったにしては、アフターアワーズの株価の下落はそれ程でもないので、個人的にはちょっとびっくりしています。Googleの株価は、ここ最近急速に調整が進んでいたので、この程度のネガティブサプライズはかなりの部分株価に既に織り込まれていた、と言えるかもしれません。

明日は雇用統計が発表される予定です。昨日、一昨日、私のブログで、’雇用統計の結果が短期的には非常に重要・注目’と書きましたが、このエントリーを書いている今の時点では、その様な見方についての報道を目にしません。なんでなのかな?とか思っています。失業率はほぼ予想通り先月の5.0%に落ち着く可能性が高いのかもしれません。失業率が変わらなければ、今の市場センチメントであれば市場はそれなりに安定、または、上昇するかもしれませんが、、、

あまり考えていてもしょうがないので、明日の結果と市場の動きを待ちたいと思います。
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