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バフェットからの手紙 (9-3)- 2007年版 

前回のエントリーのセクションの訳の続きです。
2008年2月29日に掲載されたウォーレン・バフェット氏の株主向けの文書をセクション毎に訳した物です。
http://www.berkshirehathaway.com/letters/2007ltr.pdf

(バフェットからの手紙 (9-2)- 2007年版の続き)



バークシャーにおいて我々は、2007年中にたった一つの貨幣のポジションを保有しました。それは、、、息を止めておいて下さい。

ブラジルのリアル(レアル)です。

ちょっと前まで、ドルをリアルと交換(スワップ)する等と言う事は、考えられないことでした。なんといっても、過去100年の間に、ブラジルは5種類(バージョン)の貨幣を持ち、実際、紙切れに変わってしまったこともありました。多くの国でその国の通貨が周期的に弱くなりそして死んできた事は実際にあったので、裕福なブラジル人達は、時として彼らの富を保存するため巨大な額を米国に隠し持っていました。

しかし、この一見、思慮分別のある(慎重な)方針を取ったブラジル人達はだれでも、過去5年の間に、彼の純資産を半分にしてしまったことでしょう。リアルとドルの2002年末から2007年末の年ごとの記録(指数)は以下の通りです。100; 122; 133; 152; 166; 199. 毎年リアルは上昇し、ドルは下落しました。さらに、この期間のほとんどの間、ブラジル政府は実際にリアルの価値を抑制しようとし続け、ドルを市場で買うことによって我々の通貨をサポートしていました。

我々の直接通貨によるポジションは過去5年間で税引き前利益として23億ドルをもたらしています。さらに、我々は他の通貨に対して下落した米国企業の債券を保持することによって、利益を得ています。例えば、2001年と2002年に、我々は3億1000万ユーロのAmazon.com, Incの債券(償還期間(満期)2010年, 利息6.875%, 割引現在価値率57%: 6 7/8 of 2010 at 57% of par)を購入しました。本当は全くそうではないのですが、当時、アマゾンの債券は、信用が“ジャンク”としての価格付けになっていました。

(はい、バージニア(Yes, Virginia)、時折、市場は馬鹿げたくらい効率的でないことがあります。または、最低でも、有名なビジネス・スクールのファイナンス部以外の、どこかでそういったものを見つける事ができます。)

(注: Yes, Verginia,…は1897年9月21日のニューヨーク・サン紙の一面の見出しに”Is There a Santa Claus?”と書かれ(Verginiaと言う名前の女の子が「サンタはいるの?」と聞いて、それに対して、 “Yes, Virginia, there is a Santa Claus”と答えたやりとりの有名な記事です。 “Yes, Virginia, …“と言う形で使われます。
http://en.wikipedia.org/wiki/Yes,_Virginia,_There_is_a_Santa_Claus)

アマゾンのユーロ通貨(建て)の債券は、我々にとって、重要でその上さらに魅力的なものでした。2002年に我々が購入した時、ユーロは95セントでした。つまり、我々のドルでのコストは、たったの1億6900万ドルになりました。
(注: Approximate calculation - 310Million Euro x 57% x 0.95)

今、そのアマゾンの債券は(割引)現在価値率102%で売られており、ユーロは1ドル47セントの価値があります。2005年と2006年に、我々の債券のいくつかは、償還となり、我々は2億5300万ドルを受け取りました。我々の持つ残りの債券は、年末の時点で時価は1億6200万ドルでした。我々の確定利益の2億4600万ドルと含み益(unrealized gain)の内、約1億1800万ドルはドルの下落によるものです。通貨は重要です。

バークシャーにおいて、我々は直接的そして間接的な海外での収益源を更に増やそうと試みています。 しかしながら、もし仮に我々がそのことに成功したとしても、我々の資産や収入は常に米国内に集中すると思います。我が国の多くの不完全さや、絶え間なく起きる種々の問題にも関わらず、アメリカの法律に基づくやり方、市場に呼応する経済システム、そして、実力主義制度の信念は、国民達に更なる繁栄をもたらし続けていくことはほぼ確実なことです。

************

以前申し上げた様に、我々はCEOの継承について十分な準備ができています。なぜなら、我々は3人の素晴らしい社内の候補者を有しているからです。 私の死あるいは能力が失われる等、私になにかあった場合、 取締役会は誰を選べば良いのか正確に分かっています。そして、そのことは、取締役会は二つのバックアップも残していることになります。

昨年、私は皆さんにバークシャーの投資の仕事の継承計画をきちんと完成すると申し上げました。そして、我々は今、実際に私を引き継ぎ、投資の運用・運営を行なう事ができる4人の候補者を既に選抜しています。その全員は現在、非常に巨額の運用を行なっています。

そして、全員が、もしも声をかけられた場合、バークシャーに来る事について強い興味があることを表明しています。取締役会は、その4人の強み(長所)を知っており、必要性が生じた場合、一人、あるいはそれ以上を採用すると予想されています。候補者達は、若年層から中年層で、上手にお金持ちになっています、そして、全員が給料・待遇を超えた理由でバークシャーで(のために)働きたいと希望しています。

(私は、 私の死後、私が引き続きポートフォリオの運用を行なうと言う考えを、不本意ながら、破棄しております。それは、“外側から物事を考える(thinking outside the box)”の表現の新たな意味を与えると言う私の望みを断念することです。)



(コメント)
これで、”投資”のセクションは終わりです。話に出てくるブラジルのリアルの投資、アマゾン・ドットコムのユーロ建て債券の投資も、素晴らしい投資結果となっています。驚くべきことは、投資のタイミングだと思います。一般があまり注目していない非常に初期の段階に既に種を蒔いており、5年以上の時を経て大きく伸びた後に収穫を行なっているところが非常に印象的です。これは、このセクションの最初のエントリーで書いたペトロチャイナの投資にも共通しているところだと思います。

バフェット氏は、バークシャーは海外での収益源を拡大しようとしていると語っている一方で、もしもそれが成功したとしても、資産や収入は引き続き米国に集中するだろうと語っています。

以前からバフェット氏は語っている事ですが、ドル安に対する政府の対応やファイナンス業界の問題を招いた新たなビジネスモデルについては、批判的ではありますが、長期的な米国の将来性、経済の発展性に対しては大丈夫だとの見方を明確にしています。

バフェット氏の後継者問題に関しても、準備は完了したと語っています。この件に関しては、昨年のTVインタビューで明らかにした内容等と変わっていません。しかし、バフェット氏後のバークシャーが実際にどうなるのかに関しては、なってみないと分からないと思います。バフェット氏の事なので、彼の死後にバークシャーをどの様に経営していくのかも、後継者選びも含め十分に考えられていることと思います。

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バフェットからの手紙 (9-2)- 2007年版  

前回のエントリーのセクションの訳の続きです。
2008年2月29日に掲載されたウォーレン・バフェット氏の株主向けの文書をセクション毎に訳した物です。
http://www.berkshirehathaway.com/letters/2007ltr.pdf

(バフェットからの手紙 (9)- 2007年版の続き)

2007年、米国ドルは主要通貨に対してさらに弱くなりました。世界の他の国(の人々)の米国製の製品の需要よりも、アメリカ人の外国製品の購買需要が上回っている事はミステリーでも(不可思議な事では)ありません。そのことが、毎日約20億ドルのIOUと資産を米国が他の国に出荷している事の要因となっております。そして次第に、それはドルへの圧力となります。

(注: Wekipedia: IOU - A note and acknowledgment of personal debt (from the phrase "I owe you" or "I owe unto") いわゆる借用書。語呂からきている様です。)

ドルが下落すれば、外国の人にとって我々(米国)の製品は安くなり, 彼らの製品は米国民にとって高価になります。そのため貨幣の下落は、貿易赤字を補正することになります。実際に、米国の赤字は、ドルの大幅な下落によって疑い様もなく調整が進んでいます。しかし、このことについてじっくり考えて下さい。

2002年、ユーロが平均で94.6セントだった時、我々のドイツ(我々の5番目に大きい貿易国)との貿易赤字は360億ドルでした。それが2007年の時点で、ユーロが平均1ドル37セントで、我々のドイツとの貿易赤字は450億ドルに達しています。さらに、カナダとの貿易赤字も2002年の500億ドルから2007年640億ドルに同様に上昇しています。少なくとも今までの時点では、ドルの下落は貿易活動において調整は均衡化する程の調整はしていません。(それ程大きな調整とはなっていません)

最近になってソブリン・ウェルス・ファンド(SWF)が米国のビジネスの大きな部分を購入する話が多く聞かれる様になってきました。これは、外国政府の非道な企みではなく、我々がしている(そうさせている)ことです。貿易均衡(への作用)が外国による米国での 巨大な投資を招いています。我々が 一日20億ドルを海外にばらまいているため、彼らはこちらの何かに投資しなければなりません。彼らが債券(国債)でなく株を選択する事を、なぜ批判する事ができるのでしょうか?

我が国の貨幣が弱くなっているのは、OPEC, 中国、その他のせいではありません。他の先進国は、我々と同様に石油の輸入に依存し,中国からの輸入品と競合しています。分別のある取引政策上、米国は制裁する国や保護する産業を選んだりすべきではありません。

我々の立法者(国会議員達)は、現在の(貿易)不均衡は持続できないことを認識すべきです。そして、後ではなく、できるだけ早く貿易赤字(貿易不均衡)を大幅に減らす様、政策を適合(改正)すべきです。さもなければ、我々の一日に20億ドルの海外へばらまかれているドルが、非常に好ましくない(類いの)世界規模の消化不良を引き起こすことになるかもしれません。

(我々の貿易赤字が持続できない事についてのその他のコメントとしては、2004年11月19日のアラン・グリーンスパン氏のコメント、2004年6月29日のFOMC(連邦公開市場委員会)の議事録、2007年9月11日のベン・バーナンキ氏の声明を参照して下さい。)


ここで一旦、引用を終了します。

ご存知の方も多いと思いますが、バフェット氏はドル安のトレンドを随分前から予測していました。このセクションを読むと、彼のドル安の背景に対する考え方の概要が良く分かります。

この後、バークシャーの為替の投資の話がつづきます。後日(多分明日)のエントリーに続きます。

3月28日の米国市場 

28-Mar-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12216.40 -86.06 (-0.70%)
Nasdaq: 2261.18 -19.65 (-0.86%)
S&P500: 1315.22 -10.44 (-0.79%)

本日の主なニュース

米国の大手デパートメント・ストア(デパート)チェーンのJ.C. Penneyが、従来のEPS75から80セントの第1四半期の利益予想を50セントに引下げました。ウォールストリートの予想は75セントで、その3分の2程度になると、警告しました。(プロフィット・ワーニング)

既存店(開店後最低1年経過)の3月売り上げは、最低でも10%の下落を予想しており、5月3日に終了する四半期を通した場合、”一桁の高い数字(後半)”となるとの見通しを示しました。

J.C. Penneyの株価は本日7.5%下落しました。

消費者支出の冷え込みを示唆する、このJ.C. Penneyの発表から、市場は再びリセッションの懸念が高まった様です。

J.C. Penney Slashes 1Q Profit Forecast

米個人向け住宅建設販売の大手KB Homeが四半期の決算を発表しました。結果は2億6820万ドル、一株当たり3ドル47セントの赤字でした。(アナリストの予想平均は一株$1.166、最高-0.11, 最低-2.20) 売り上げは、昨年同期に対して43%下落の7億9420万ドルでした。株価は本日4.85%下落しました。

KB Home Posts Big Loss for 1Q

発表された3月のミシガン大学消費者信頼感指数は、69.5で、1992年2月以来(68.8)で最低の数値となりました。
Consumers, inflation weaken as slowdown drags on

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)主要ところは全て下落しています。LehmanがBofAのアナリストのアップグレードを切っ掛けに上昇しましたが、結果的には下落となっています。比較的に大きく下がったのは、Merrill Lynch 4.7%, American Express 3.75%等です。

(住宅)下落しているところが多いですが、下げ幅はそれ程大きくなかったです。Lennarは微増でした。

(小売り)下落しているところが多いです。

(テクノロジー)ほとんどが下落しています。その中でApple 1.97%, Yahoo 3.2%上昇しているのが目立ちました。Appleの上昇は、BofAのアナリストが3GのiPhoneが第2四半期に売り出される、との見方を明らかにしたからとのことです。Yahooの上昇の理由は分かりません。(MSFTの買収提案受け入れの観測が高まった?)Googleは日中は上昇していたのですが、結局下落(-1.35%)となりました。

まとめ・コメント

KB Homeの四半期の決算は予想をはるかに上回る大赤字となりました。その割には、住宅セクターは大きく崩れる事なく、堅調に推移しました。

上記添付記事の中で、KB Home CEO Mezger氏の発言が引用されています。要旨としては、「短期的に改善の兆しは見らない。また、消費者のコンフィデンスが改善し、住宅供給の過剰な現在の上昇が改善するまでにはまだしばらく時間がかかるだろう。」と語ったとの事です。

Mezger氏は、以前から市場が厳しい状況にあると語り、先行きに関しても非常に慎重な見方を示していました。個人的には、彼の発言は非常に率直で、好感するのですが、市場関係者は彼の発言はあまり受け取らずに売買をしている様に思っています。

今日のKB Homeの株は約5%の下落でしたが、アナリストの予想平均はおろか、最低の予想の数字よりもはるかに悪い決算を発表して、この程度の下落とは個人的には信じられません。Oracleが25%の増益の決算発表をして、大幅な赤字を発表した住宅建設販売会社の株よりも株価が下落するのは、おかしいと思うのですが、短期の株の動きと言うのはまあ、こんなもんだと、自分なりに納得しています。

著名なアナリスト、OppenheimerのMeredith Whitneyが昨日のCNBCでMerrillとCityは配当を(完全に)減らさなければならないだろうとの見方をし、今後銀行系の配当が引下げられる観測を引き起こしています。このニュースが切っ掛けで、 ファイナンス・セクターの株は今日も下落しました。

J.C. Penneyのプロフィット・ワーニングもかなりインパクトがあった様で、小売りのセクターは下落となりました。

先週のBear Stearnsの救済を含む、Fedの金利引き下げと積極的な市場介入によって、大きく改善した市場センチメントは再び先行きに対して慎重な見方へと変わってきています。個人的には、住宅セクターが投機的な動きから、現状にそぐわない株価水準にあり、下落のリスクをはらんでいると思っています。

ただ、株価は短期的にはセンチメントで大きく変わるので、自分の見方はそれ程大きな意味はないと思っています。問題は、住宅市場の低迷が長期化することによって、消費者のセンチメントが急速に冷え込み、また、実経済へも大きく影響を及ばす事を懸念しています。

後数週間後には、企業の第1四半期の決算発表が本格化します。決算結果が景気の停滞を明確に示唆する様になるのかどうかが重要な分かれ目だと思っています。今までの時点では、自動車、住宅、ファイナンスは赤字、大幅な減益となる会社が続出しており、セクターの市場環境が明確に悪化している一方で、国際的な事業を展開する会社は堅調な決算、増益となっています。テクノロジーに関しても、ほとんどの企業が増益となっており、セクター間で明暗が分かれています。今まで順調にきていた企業の決算が第1四半期にどうなるのかは、短期的には大きなターニングポイントになるのでは、と思います。

ブログ拍手数による記事ベスト10 

皆様、ご訪問ありがとうございます。ご存知の通り私のブログでは拍手ボタンを表示しております。拍手ボタンを押して下さっている方々、いつもありがとうございます。励みになるとともに、参考にさせて頂いております。

拍手ボタンに関して何か新たに活用できないかと考え、今回試みとして、現時点での過去30日間の当ブログのエントリーで拍手ボタンが多かったトップ10を発表します。月末毎に集計して、発表するのが良いかと思いましたが、今の時点で2月の終わり頃のエントリーの拍手数が多い事に気づき、読み直してみました。それなりに興味深い記事だったので、今回は初の試みと言う事もあり、中途半端な時期での発表をさせていただきます。

1位 バフェットからの手紙 - 2007年版:28
2位 バフェットからの手紙 (2)- 2007年版:17
3位 2月28日の米国市場:16
4位 バフェットからの手紙 (3)- 2007年版:16
5位 3月17日の米国市場:15
6位 2月26日の米国市場:14
7位 2月27日の米国市場:14
8位 3月3日の米国市場:14
9位 3月4日の米国市場:14
10位 3月14日の米国市場:14

後で読んで拍手ボタンを押して下さる方も少なからずいらっしゃるので、日が経っているエントリーの方が拍手数が多い傾向はありますが、このようにまとめると個人的には面白い発見と言うか興味深い点もあります。

尚、バフェットの手紙シリーズは、拍手数において好調なスタートを切りましたが、ここにきて不調です。(少なくとも単に拍手ボタン数に関しては)ただし、このエントリーに関しては、今回は全文を訳すことを計画しているので、人気・不人気に関わらず取り組む予定です。

最近は米国市場のデイリー・アップデートとバフェットからの手紙の2種類がほとんどですが、バフェットからの手紙のシリーズが終わったら、多少、内容、構成を変更する予定です。内容変更等の件に関しては、後日、別途エントリーでお知らせ、ご意見等を募集する予定でおります。

3月27日の米国市場 

27-Mar-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12302.46 -120.40 (-0.97%)
Nasdaq: 2280.83 -43.53 (-1.87%)
S&P500: 1325.76 -15.37 (-1.15%)

本日の主なニュース

本日Nasdaqは他のインデックスと比べ大幅に下落していますが、下落の主な要因は、OracleとGoogleのニュースです。昨日市場終了後に発表されたOracleの決算結果において、新規のソフトウェアの売り上げが落ちている(昨日のエントリーを参考にして下さい)こと、そして本日comScoreが、Googleの2月の検索数と支払い(課金)クリック数が落ちていることを発表した事です。

以下添付のFortuneの関連記事からの抜粋と要訳です。

comScoreのレポートによるとGoogleの2月の検索のトラフィックは1月に比べ4.6%下回り、支払い(課金)クリック数は3%下落しました。もしcomScoreの数字が正確であった場合、課金クリック数は今四半期(08年第1四半期)12%以上下落する状況にあります。Piper JaffrayのアナリストGene Munsterはこのレポートで示されている下落のトレンド(兆候と方向性)はウォールストリートが予測している第一四半期8%の売り上げ増と一致しない事を指摘しています。

Piperは、Googleは売り上げは第4四半期と比べて同じレベルから5%上昇を予想しています。これは、前回のターゲットの8%から下がっています。Lehmanも同様に第1四半期の売り上げ見込みを6%増に修正しています。
Google slowdown gouges stocks

このcomScoreの先月のレポート発表が今年に入ってからのGoogleの株価の下落の一つの大きな要因となっています。先月comScoreがGoogleの課金クリックが07年12月に比べ7%も下落したのかについて、説明するレポートを発表しています。
Why Google's surprising paid click data are less surprising

本日発表の数値に関しても、市場はかなり注目していた様です。結果は1月に続き2月も下落となったため、株価は本日3.08%の下落となりました。

ホームビルダーのLennarが四半期の決算を発表しました。結果は、8億8200万ドル、 一株当たり 56セントの赤字でした。アナリストの事前予想は平均でEPS$1.01だったのでそれよりも良い数字でした。売り上げは、昨年の27億9000万ドルから10億6000万ドルと半減以下となっています。アナリストの売り上げ予想は11億3000万ドルで、予測を下回りました。
Lennar Posts Loss, Beats Estimates

Lennarの株価は本日1.76%の上昇となりました。

尚、KBHomeの四半期の結果発表は明日の午前中になった様です。

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)主要な銀行系は全て下落しています。下落で目立ったのは、Lehman 8.9%, Merrill 5.67%等です。

(住宅)上昇しているところが多いです。

(小売り)下落しているところが多いですが。

(テクノロジー)ほとんどが下落しています。昨日25%の増益を発表したOracleは本日7.21%の下落となりました。主要なところで下落が目立ったのは、RIMM 5.08%, Motorola 5.19%, Intel 3.52%, Apple 3.32%等です。

まとめ・コメント

住宅建設販売の大手Lennarの決算は赤字でしたが、アナリストの予想を下回った(赤字が予想より少なかった)ことが好感され、住宅セクター全体が上昇しました。住宅建設販売会社の決算は、不良資産をどれだけ計上するかで収益が大きく異なるので、単純な話、計上を先送りする事で、目先の収益を多少なりとも良く見せる事ができます。そのため、不良資産をいつ計上するかで、収益が異なるので、アナリストの予想にもばらつきがでます。Lennarのアナリストの予想の数値も、ばらつきがかなり大きかったので、単純に平均値より良かっただけで、上がってしまうことに、非常に危うさを感じました。

KBHomeも本日決算発表予定のはずでしたが、明日に変更になった様です。こちらもLennarと同じ様な展開になる可能性もあります。

何回か既に書いていますが、住宅とファイナンス・セクターの株価の動きが以前は同期する傾向が強かったのですが、 最近の傾向として、相関関係が薄れてきている様に思えます。本日、ファイナンス・セクター、特に投資銀行系は大きく下落したところが多かったです。これは、先週の上昇、特に株価上昇時の空売り解消による踏みあげに対する調整とも考えられますが、ちょっと注目すべきトレンドかと思います。

テクノロジーに関しては、OracleとGoogle関連のニュースがきっかけとなって、全体として大きく下落しています。昨日のエントリーにも書きましたが、バリュエーション的にもそれ程高くないOracleが25%の増益を発表して、大幅下落となるのも、典型的な最近の市場の傾向とも言えます。一般的に言えば、25%の増益は好決算だと思いますが、、、

個人的には、comScoreのレポートと今後のGoogleの収益動向が気になっています。本当に今後Googleの収益が頭打ちになってくるのか、どうなのか、気になります。

また、Googleはテクノロジーの会社であるが、ビジネス動向に関しては、通常のテクノロジーとは異なると私は考えています。そのため、今日の様にGoogleの収益に対する不安から(または、Oracleの件だけで)、テクノロジーが売られると言うのは、変な事だと思っているのですが、これも、市場の傾向としてはそうである、のが通例なので現実の市場の傾向としては、納得しています。

恐らく「住宅セクターは、悪いニュースが立て続けに発表され、決算も赤字、きっと今が底だろう」、「テクノロジーは、今のところ利益を伸ばしているが、これから大幅に悪化する可能性がある。株価は上がるよりも下がる可能性の方が高いだろう」といった市場の考え方があるのでは、と想像しています。連続して赤字を発表した住宅株が上がり、増益を発表したテクノロジー株が大幅下落する、と言うのは皮肉ではありますが、恐らく上に書いた様な、今の市場の考え方を反映していると思います。

アセット・アロケーション 

当ブログと相互リンクをさせていただいている”かえるの気長な生活日記。”のかえるさんが、アセットアロケーションのアンケートを募集しています。ブログ読者の皆さんから頂いた結果を元に、結果を発表する予定との事です。

面白い企画だと思うので、よろしければ、以下のリンクをクリックして、アンケートにご協力いただければ幸いと存じます。お手数をおかけしますが、ご協力下さいます様、よろしくお願いたします。

アセットアロケーションアンケート

ちなみに私の場合は、以前書いたアセットアロケーションに関するエントリーの状況が基本で、当時と今とそれ程変わっていません。

現在、運用用の金融資産のほとんどを個別株式で運用しています。投資先は米国と日本のみ、比率は約7:3です。(為替の状況他で若干変動はあります)米国の投資は、米国債券(ボンド)市場に連動したファンドが少々(3%未満)、それ以外はすべて個別株です。日本の金融資産での運用は100%個別株となっています。

上記の運用資産以外に401Kがありますが、こちらは、すべてファンドを使用しており、種類は株式と債券となっています。株式のファンドの内、米国外株のファンドの比率が約25%程度、米国内の株のファンドの比率が約35%、残りの約40%が債券です。

3月26日の米国市場 

26-Mar-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12422.86 -109.74 (-0.88%)
Nasdaq: 2324.36 -16.69 (-0.71%)
S&P500: 1341.13 -11.86 (-0.88%)

本日の主なニュース

商務省が発表した2月の新築一戸建て住宅の販売統計は、季節要因の調整を行なった年間の販売換算レートで59万戸となりました。この数値は1995年以来で最も低い販売数量との事です。尚、アナリストの事前予想は、58万戸でそれよりは若干良かった様です。

また、2月の販売中央値は、24万4100ドルでした。1月は22万5600ドルだったので販売中央値は上昇となりました。

商務省の以下に添付するニュースリリースからの引用ですが、Year to Date(今の時点では1月と2月の合計)の販売数量は、昨年同期に比べ30.7%も下落しています。

商務省ニュースリリース

石油の価格が在庫が予想よりも少ないことと、ドル安の影響から再び大きく上昇しています。
Oil prices jump on inventory report

プライベート・エクイティによる史上最大の買収額となる予定のClear Channel Communicationの買収がキャンセルになる可能性が高まっているとWSJ他のメディアで報道されています。また、Deutsche BankがClear Channelの2008年の利益は目標額を下回る可能性があるとの警告をしていることも明らかになり、株価は本日17.32%の大幅な下落となりました。

低迷するMotorolaが携帯電話の事業とそれ以外の事業に会社を二分割することをCEOのGreg Brown氏が発表しました。株価は今日は2.66%上昇しています。
Motorola splits as handset challenges increase

(コメント:数ヶ月前だったと思いますが、この分割の構想が公になりましたが、どうやら本決まりの様です。当時、携帯以外の事業の会社は分割後、Nortelと合併する計画との噂がでましたが、どうなのでしょう。なってもまったく不思議はないと思います。)

市場終了後にOracleが四半期の決算を発表しました。純利益は25%上昇、EPS26セントでした。新しいソフトウェアの売り上げは、昨年の14億ドルから16億ドルに上昇しました。(添付の記事によると、投資家は新しいソフトウェアの売り上げを将来のファイナンシャル・パフォーマンスの指針として重視するとのことです。)収益に関してはアナリストの予想と合致したのですが、売り上げ、特に新しいソフトウェの売り上げが予想程良くなかったため、株価は発表後のアフターアワーズで8%以上の大幅な下落となっています。

Oracle new software sales at low end of estimates

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)主要なところは全て下落しています。

(住宅)さすがに今日は下落となりました。

(小売り)下落しているところが多いですが、下落幅はそれ程でもありません。消費者向けの製品メーカーの株は上昇しているところが目につきました。

(テクノロジー)全般としては、下落しているところが多いのですが、Apple(2.89%), Google(1.64%), RIMM(1.90%)は順調に上昇しています。また、携帯電話関係の会社は上昇しているところが多い様に思えました。

まとめ・コメント

2月の新築住宅の販売状況は、アナリストの予想よりも若干良かった様ですが、過去12年間で最低の年間販売ペースで、市場の低迷を示すものでした。個人的には販売価格の中央値が上昇したのは、 一月だけの数字を見て判断すべき事ではありませんが、 良いニュースだったと思います。

今週発表されている住宅関連の市場状況はやはりかなり悪かったので、さすがに今日はセクター全体としても下落しています。昨日も書きましたが、明日は、LennarとKB Homeが四半期の決算を発表するので、非常に注目です。尚、殆どのアナリストは赤字を予想していますが、赤字の大きさ、不良在庫等の処分がどれくらい進んでいるのか、と言った点で市場の注目を集めている様です。

Oracleの四半期決算は、上に書きましたが、純利益は昨年同期と比べて25%上昇、アナリストの予想に達していたにも関わらず、新規ソフトウェアの売り上げが期待程ではなかったことから、失望を買いアフターアワーズで8%の大幅下落となっています。

今日の終値で換算した場合、オラクルのForward P/Eは約16.5で、バリュエーションとしても割高な状況にあった訳ではないと思うのですが、アフターアワーズでは大幅下落し、Forward P/Eは約15程度まで下落しています。増益を発表しても、何か一部不安な材料があると、テクノロジーは売られるのが、今年に入ってからの市場の顕著なトレンドです。

オイルが再び上昇、改善の兆しは見えず、住宅市場の状況は悪化の一途をたどっている様に思われる発表がある中、今日の市場はそれ程大幅な下落をせずに終了しています。週末からのメディアでも、市場は底を打った、と言った見方、議論の報道がさかんにされています。

今週の発表を見ても、”底を打った”と言う風には、個人的にはとても解釈できません。3月も今週で終わりになり、4月中旬からは企業の四半期の決算発表が次々と行なわれます。恐らく、来週当たりから、四半期決算の方に市場の注目は再び移っていくことと思います。

バフェットからの手紙 (9)- 2007年版  

投資 (Investments)

我々の昨年末の時点での株式投資で6億ドル以上の価値があるものをアイテム毎にまとめたものを以下に示します。
Brk-Table7.png

* "コスト”:これは、我々が実際に購入した価格で、税金のもとになる数字でもあります。;評価増減の記載が要求されるためGAAP(Generally Accepted Accounting Principles) の“cost”とはいくつかの点で異なります。

全体として、我々の投資先の事業パフォーマンスは喜ばしいものでした。2007年、我々の所有するものの中で最も大きい4社の内の3社、アメリカン・エキスプレス、コカコーラ、プロクター・ギャンブルは一株当たりの利益がそれぞれ12%, 14%, 14%上昇しました。4番目の会社Wells Fargoは、住宅バブルの破裂(崩壊)のため、若干の収益減となりました。しかし、私は(Wells Fargoの)イントリンシック・バリュー(内在価値・本源的価値)は多少なりとも上昇したと思っています。

世の中は不思議なもので、アメリカン・エキスプレスとウェルズ・ファーゴは両社ともHenry WellsとWilliam Fargoによって、アメックスは1850年、ウェルズは1852年に設立されたものです。P&GとCokeは、1837年と1886年にそれぞれ事業を開始しています。スタートアップは我々のゲームではありません。

我々は、市場での価格がその年どう動いたか、ということで我々の投資の進捗を計ったりしない事を強調したいと思います。我々は、彼らのパフォーマンスを我々が所有する事業で使用する二つの方法で評価します。第一のテストは、市場状況を勘案しながら所得(利益)の向上がどうのなのかを見ます。第2のテスト、こちらはもっと主観的なもの、彼らの“堀”- 彼らの競合を厳しい状況に追い込むものを所有する優位性のメタファー – がその年大きくなったのかどうか、と言う事を見ます。“ビッグ4”は全てそのテストで良い点をとりました。

昨年、我々は一つの大きな売却を行ないました。2002年と2003年にバークシャーはペトロチャイナの1.3%を4億8800万ドルで購入しました。その時の会社全体の時価は約370億ドルでした。チャーリーと私は、その時、その会社は約1000億ドルの価値があると感じていました。2007年までに、実質的に二つの要因がペトロチャイナの価値を高めていきました。石油の価格は大きく上昇していたこと、そして、ペトロチャイナの経営陣は石油とガスの蓄えを築きあげる素晴らしい仕事をしてたことです。昨年の後半、ペトロチャイナの時価総額は、 他の巨大な石油会社と比較して 我々が相応の価値があると思われる価格帯 2750
億ドルにまで上がりました。それで、我々は自分たちの持ち分を40億ドルで売却しました。

脚注:我々は我々のペトロチャイナの(売却による)利益に対して12億ドルの税金をIRSに納めました。この額は米国政府のコスト-防衛、社会保険、その他-の約4時間分に相当します。
************
昨年、私は皆さんにバークシャーは62のデリバティブの契約を私が運用しているとお話ししました。(我々は、General Reの簿外取引ですこしだけ(いくつか)残っているものがあります。)現在、それらは94あります、そしてそれらは二つの分野に分かれます。

第一の分野に関して、もしも様々な高い利息の指標を含んだある債券が不履行になった場合、我々が支払いを行なう旨の書面契約が54あります。これらの契約は、2009年から2013年までの間の様々な時期に期限が切れます。昨年末の時点で、我々はこれらの契約の掛け金として32億ドルを受け取っています。また、損失の(保証として)4億7200万ドルを支払っています。そして、最悪の場合(それが起こる可能性は殆どありえませんが)さらに追加として47億ドル支払う義務が発生します。

(今後)さらに多くの支払いをすることはほぼ確実です。しかし、我々の巨額な所持金から得られる収入を脇に置いておいて、 保険金の売り上げ一つとって見ても、これらの契約はもうけを得られる事を証明できると私は信じています。我々の年末の時点でのこの事業に対する債務は、18億ドルを記録しました。そして、それは我々の“ディリバティブ契約債務”としてバランスシートに載せられています。

二番目の分野の契約は4つの株式指標(S&P 500と3つの海外インデックス)を元にして販売した様々なプット•オプションに関連したものです。これらのプットは、元の期間は15か20年のどちらかで、市場(の動き)に対して行使するものです。我々は45億ドルの(オプション)プレミアムを受け取っており、それを 年末の時点で46億ドルの債務として記載しています。これらのプットは、2019年から2027年の間に発生する満期時においてのみ実行(履行)可能な契約となっています。そして、もしインデックスがプットが書かれた日の価格を下回った場合にのみ、バークシャーが支払いを行なう必要が生じます。これらの契約をまとめて見た場合、こちらもまたもうけを得られると信じています。更に追加として、15あるいは20年の期間プレムアムを保有し、投資を行なう事により大きな収入を得られます。

我々のデリバティブの契約は二つの観点で、非常(特に)に重要です。第一に、すべてのケースにおいて、我々はお金を保持する、つまりそれは我々はカウンターパーティのリスクがないことを意味します。(つまり、相手があって、その相手に問題が生じる事によるリスクがない。お金は保持して、その 自分の側の 運用リスクのみとなる。)

第二に、経理上の決まりで、我々のデリバティブ契約は、我々の投資ポートフォリオで適用されるものとは異なります。投資ポートフォリオでは、(市場)価値が変わるとバークシャーのバランスシート上に記載される純資産(net worth)に適用されます、しかし、我々が保有しているものを売らない(あるいは損失を計上しない)限り収益には影響はありません。一方、デリバティブ契約の価値の変動は、各四半期の収益に適用されます。

つまり、我々のデリバティブのポジションは、時として公開される収益に大きな変動を及ぼす場合があります。たとえ、チャーリーと私がそれらのポジションのイントリンシック・バリュー(内在価値・本源的価値)が少ししか変わっていないと思っていたとしても、そうです(大きな価格変動とそれに応じて収益の変動が発生する場合がある)。彼と私は、これらの変動を気にする事はありません。もしも、それらが一つの四半期の間に簡単に10億ドルまたはそれ以上変動したとしてもです。我々は、あなた方もその様な事を気になさらない様に願っています。皆さんに我々の大災害の保険事業の事を思い出していただきたいと思います。我々は、長期的な純資産のより大きな増加を得るために、短期の発表される収益の変動の増加と引き換えにする用意が常にあります。それは、我々の基本方針で、ディリバディブに関しても同様です。



ここで一旦終了します。このセクションはまだ続きます。明日以降のエントリーで取り上げる予定です。以下、コメントです。

まず、投資先の事業パフォーマンスを計る上で、バフェット氏はその年毎の価格の変動は計ったりしないことを強調する、と言うのは非常に興味深いところです。バフェット氏らしい、と言ってしまえばそれまでですが、一般の見方とはやはり異なります。しかし、長期的には収益(利益)が株価を決定する大きな要因となるので、収益のパフォーマンスを見る、ことは理にかなっていると思います。

2番目のテスト基準は、例の”堀”の話ですが、これも、競合他社に比べ、継続性のある競合力、付加価値をもっているのか、と言う基準は非常に的を得ていると思います。

更に興味深い点は、投資先のパフォーマンスを見る方法は、バークシャーの子会社のパフォーマンスを評価する手法と同じものを使用すると話している事です。こちらも、会社のパフォーマンスを計る上で、子会社であろうが投資先であろうが同じと言うのも、理にかなっていると思います。ただし、これは特にバフェット氏の様に、長期的な投資の場合に非常に良く当てはまる事だと思います。

ペトロチャイナの株の売却の話は、昨年Fox Business Networkのインタビューで明らかにした話と基本的には一緒ですが、バフェット氏の保有株を売却する際の考え方を良く表していると思います。

このエントリーで取り上げている後半の部分はデリバティブ契約の事業に関してですが、考え方としては、バークシャーの基幹事業の保険のビジネスと非常に似ていると思いました。一つ目は、債券の再保険、二つ目は株式市場インデックスオプションのプットですが、両方とも金融商品の市場リスクに対する保険的意味合いがあり、また、預かっているお金を運用する事で、更に収益を得る、事業モデルも含めて、基本的な事業方針、戦略を保険事業と共有していると思います。


3月25日の米国市場 

25-Mar-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12532.60 -16.04 (-0.13%)
Nasdaq: 2341.05 +14.30 (+0.61%)
S&P500: 1352.97 +3.09 (+0.23%)

本日の主なニュース

発表された3月の米国消費者の景況感(Consumer Confidence)は2月76.4から64.5(1985年を100として)に下落しました。エコノミストの予測の中央値は73.5だったので、予想よりもかなり低い(悪い)状況でした。Conference Boardのプレスリリースによるとこの数値は、2003年の3月に記録した61.4以来、過去5年間で最低のレベルになったとのことです。また、今後の見込みのインデックス(Expectations Index)は、過去35年で最低、オイルショックとウォータゲート事件の時以来ない、レベルとのことです。

The Consumer Confidence Press Release

S&P/Case-Shiller Home Price Indicesの1月の米国の住宅の価格は10.7%下落したと発表されました。このインデックスの20年の歴史の中で最も大きい下落幅の記録を更新したとの事です。S&Pのプレスリリースの中で、インデックスコミッティーの会長David Blitzerのコメントとして、以下の発言が含まれています。

「残念ながら、2007年、年間を通して下落の記録を更新した後の2008年の初めは住宅市場の回復の兆候は(まったく)みられません。」

S&Pプレスリリース
Record Declines in Home Prices Continued in 2008 According to the
S&P/Case-Shiller Home Price Indices


また以下の関連記事の中でも、夏頃にならないと、回復の兆候は見られないだろう、と言った様なエコノミストの見方が引用されています。
US home prices drop in January

この様な指標が発表される中、JPMorganのアナリストが、住宅市場は底を打ったとの見方から、ホームビルダーの株をアップグレードしたことが発表されました。(何を根拠に言っているのか、詳細はまったくわかりませんが、非常に大胆な見方だと思います。)

JMP upgrades home builders, cites bottom

(上の様なタイトルと記事がロイターから報道されましたが、後で読もうとしたところリンクが削除されていました。サーチしても見つかりません。)

尚、Barron’sにも同じ様な主旨の記事がアップされています。(こちらは有料)
Home Builders May Have Found a Floor

(私はBarron’s購読しているので、記事を読んでみましたが、JPMの分析を掲載したものです。(つまり元ネタは一緒)記事を書いた人の名前もきちんと掲載している(当然の事ですが)ので、書いた人は内容に自信があるのでしょう。)

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)今日も上昇と下落に分かれています。ただし、変動の幅はそれ程大きくありません。

(住宅)Meritage Homesが10.42%も上昇しました。それ以外の主要なところは最終的には下落となったところが多いです。ただし、下落の幅は大きくありません。

(小売り)下落しているところが多いです。昨日大幅な上昇となったTiffanyは今日も上昇しました。

(テクノロジー)上昇しているところが多い中、Googleは2.12%の下落となりました。CitigroupのアナリストがYahooはマイクロソフトの買収提案を受ける事になるだろうとの見方から、Yahooをアップグレードし、株価は本日4.4%の上昇となりました。

まとめ・コメント

発表された消費者コンフィデンスは過去5年間で最低、今後の見通しに対しては、オイルショック以来の35年間で最低の水準となるなど、消費者が非常に悲観的となっていることが伺えます。まあ、住宅価格が下落して、オイルは高騰、インフレ懸念、雇用に対する不安が重なれば納得できる内容かと思います。

また、S&Pが発表した住宅価格のインデックスも非常に厳しい状況をしめしており、住宅市場は回復の兆しがまだ見えないとのコメントが発表されています。

上に書きましたが、この様な状況の中、JPMorganのアナリスト2名が住宅市場は底を打ったとの見方を示し、ホームビルダーの株をアップグレード、ターゲットの価格の引き上げを行ないました。Meritage Homeはこのアップグレードの発表からか、株価が10%を超える上昇となっています。過去5日間の主要なホームビルダーの株価の推移のグラフを添付します。ほとんどが過去5日間で20%以上上昇しています。
HomeBld-032508.png


今週は、3月の新築住宅の販売状況、LennarとKB Homeが四半期の決算を発表する予定です。恐らく2社とも赤字の決算になるかと思いますが、株価の反応がどうなるのかは、予想がつきません。

住宅価格の低下が顕著になってきています。住宅価格が今後さらに低下すると、様々な弊害、問題が浮上してくる可能性が高いと思っています。米国の経済を引っ張ってきた旺盛な消費者の支出は今後さらに減速する事は明らかです。幸いな事に国際的に事業を展開している企業は、海外の売り上げ増によって、米国内の落ち込みをカバーし、好決算を発表しているところが目立ちます。

つまり、悪いニュースだけではなく、堅調な決算を発表する企業も少なからずあると言うのが 今の時点での状況だと思います。ただ、ここにきて値動きが激しいのはファイナンスや住宅セクターの株なので、投機的な動きが非常に活発であることの表れだと思っています。

一方、個人的にちょっと気になっているのが、ここ数日間Nasdaqが他のインデックスよりも良いパフォーマンスとなっていることです。背景にテクノロジーに対する見直し買いが入ってきていて、これが明確なトレンドになるといいな、と少し期待したりしています。

ただ、マクロで見た場合 、市場の状況は非常に不安定で、先行きに対しても不透明要因、不安材料は多数あるので、油断はできないと、思っています。

バフェットからの手紙 (8)- 2007年版  

金融と金融商品 Finance and Finance Products

このカテゴリー(分野)における我々の主要な運営する事業は、全米で最も大きいマニュファクチャード•ホーム(組み立て住宅)の製造販売会社Clayton Homesです。

(注:マニュファクチャード•ホーム(組み立て住宅)は、前もって組み立てられた(通常モジュール形態の)家で、購入先に巨大なトラック等で運び設置するものです。一般的に、現場で建てるよりもかなり安く済みます。Clayton Homesのサイト,http://www.clayton.net/our_homes/what_is_a_manufactured_home/index.cfm)

Claytonは、昨年過去最高の31%のシェアを獲得しました。しかし、業界の数量は引き続き小さくなってきています。昨年、マニュマクチャード・ホームの販売数量は9万6000戸で我々が Clayton を買った年の2003年の13万1000戸から下落しています。(その当時、何人かのコメンテーター(評論家達)は、(Claytonの)取締役は周期の底で会社を売ったと批判した事を思い出すべきだと思います。)

Claytonは、住宅の製造と販売の両方を行ないお金を稼いでいますが、殆どの利益(収益は)30万人の借入者を持つ110億ドルのローンのポートフォリオから得ています。ですから、我々は Claytonの事業を金融のセクション(部門)に入れています。2007年、住宅金融(の分野で)は多くの問題が表面化してきましたが、 Claytonのポートフォリオは順調でした。昨年の滞納、抵当流れ、破産の率は、一昨年我々が経験したものと近い数値でした。
(コメント:マニュファクチャード・ホームは通常の建て売りよりもかなり安いので、対象顧客は低所得者層が中心です。当然、いわゆるサブプライムに該当する顧客層が中心なので、問題の発生率が2006年と同程度、と言うのは非常に驚くべきことだと思います。(顧客の支払い能力を超えた無理な融資をしていないことの表れだと思います))

Claytonの(住宅)ローンのポートフォリオは、バークシャーから融資されています。この資金調達のため、我々は Clayton バークシャーの借り上げのコストに1%を上乗せして提供しています。その費用は昨年8500万ドルに達しました。 Claytonの2007年の税引き前利益の5億2600万ドルは、この費用を払った後のものです。この取引の否定的側面は、バークシャーは8500万ドルを利益として計上しています。この部分は、下のテーブルの“その他”に含まれています。

brk-table5.png

テーブルに表記されているリース業務は、トレイラーのレンタルのXTRAと家具のレンタルのCORTです。トレーラーの利用状況は2007年に大きく下落しました。それが、 XTRAの収益の下落の要因となっています。 XTRAは昨年4億ドルを借入し、その収益をバークシャーに分配しています。金利上昇の結果、 XTRAの支払いは増え、収益は減ってしまっています。

Clayton, XTRA, CORTは、Kevin Clayton, Bill Franz, Paul Arnoldによって非常にうまく経営され、どれも良い事業(ビジネス)です。バークシャーの傘下に入ってから、それぞれは吸収合併を行なっています。更なる吸収合併が今後もあります。

(これで、このセクションは終わりです。このエントリーは続きます。)


一昨日のエントリーの続きです。尚、このエントリーのシリーズは、2008年2月29日に掲載されたウォーレン・バフェット氏の株主向けの文書をセクション毎に訳したものです。
http://www.berkshirehathaway.com/letters/2007ltr.pdf

3月24日の米国市場 

24-Mar-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12548.64 +187.32 (+1.52%)
Nasdaq: 2326.75 +68.64 (+3.04%)
S&P500: 1349.88 +20.37 (+1.53%)

本日の主なニュース

今日一番のニュースは、なんと言ってもJPMorgan ChaseがBear Stearnsの買収価格を、従来の一株当たり2ドルから急遽5倍の10ドルに引き上げることを発表した事です。
今回の変更された取引案は、JPMorganが、Bear Stearnsが新規に発行する9500万株を購入する(実際には、Bear一株当たりJPMorganの0.21753株で交換)条件です。Bearの取締役会は、この提案に賛成しています。この変更案によって、JPMorganはBear Stearnsの39.5%を所有することになります。
JPMorganはこの購入案は、4月8日までに完了する見込みとの事です。

JPMorgan raises Bear bid, grabs stake

この発表に併せて、ニューヨーク連邦準備銀行がプレスリリースを発行しています。

全米不動産協会(Notional Association of Realtors)が発表した2月の中古住宅の販売状況は、下落の予想に反して上昇となりました。2月の中古住宅は、年間販売に換算して503万戸で、1月に比べ2.9%の上昇となりました。(アナリストの予想は、486万戸)尚、一戸建てと集合住宅の販売価格の中央値は、19万5900ドルで、昨年同時期に比べ8.2%の大幅な下落となっています。一戸建てのみの場合、中央値は昨年同時期に比べ8.7%の下落で過去40年間で最大の下落幅との事です。

全米不動産協会発表資料
関連記事: Home sales rose in February

Tiffanyが予想よりも良い四半期の決算を発表、また、今四半期の収益予想を前回に比べ引き上げました。好決算の理由は、 米国内の売り上げは停滞しているものの、 好調な海外販売、特にヨーロッパでの売り上げがドル安ユーロ高の恩恵を受け好調との事です。株価は本日10.49%の大幅な上昇となりました。
Tiffany shares rise on profit, strong outlook

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)上昇と下落に分かれています。主要なところで上昇したのは、Bear(88.76%上昇、株価はJPMorganの提示価格よりも上です。), Citigroup, BofA, JPM, USB, Merrill等、下落したのは、Wells Fargo, Wachovia, Goldman, Morgan Stanley, Lehmanでした。

(住宅)ほとんどが5%を超える大幅な上昇でした。

(小売り)順調に上昇しています。一方で、Kraft, JNJといった消費者向けの製品の製造販売の大手が下落しています。

(テクノロジー)全般的に上昇していますが、上昇幅に関してはかなりばらつきがあります。また、MicrosoftとYahooは下落しているのが注目です。

まとめ・コメント

大幅な上昇となった木曜日を経て、 連休開け、どうなるかと思っていましたが、JPMorganのBear買収額の大幅な引き上げと言う驚くべきニュースにより、市場センチメントは一気に向上し大幅な上昇となりました。

今回JPMorganが発表した価格は、一週間前に発表した価格と比べて5倍となっています。先週の米国の日曜日の夜の発表が、かなり無理をしたものだったかを、暗に示していると思います。先週の日曜日、JPMorganのBear買収が発表される直前に一部メディアが、JPMorganとFedがアジア市場開始までに発表を間に合わせようとしている、と報道しましたが、恐らくそうだったのだと思います。週末に非常に短時間で無理矢理価格を設定し、後で調整した、と言った感は否めません。先週の、Bearの株は発表された2ドルよりもはるかに高い価格で取引されていましたが、恐らく、一部には価格の再交渉の情報が流れていたのでは、と思います。

いづれにせよ、Bearの件で市場が非常に大きく上下に動いているのが先週から本日にかけての市場の状況だと思います。今回の発表で、4月8日には株式取得を行なうとあるので、多分この件は、これで一旦は収束するかと思います。

本日Nasdaqは3%以上も上昇し、他のインデックスと比べて突出した上昇となりました。セクター間のパフォーマンスの差はかなり大きかったのが今日の市場の動きの特徴です。

テクノロジー関連で好材料となる大きなニュースがあったわけではないので、ちょっと気になります。考えられるのは、市場センチメントの大幅な向上の中、バリュエーションと下落リスクに対する相対的な評価から買われたのか、と想像していますが、今回のインデックスの差は突出しているので、注目しています。尚、大手で事業が順調にも関わらず最近調整が進んでいたApple(4.7%), Google(6.23%), RIMM(6.57%)が大きく上がっているのが特徴です。また、上にも書きましたが、MicrosoftとYahooが下落しているのも非常に興味深いところです。

住宅セクターは大幅上昇に対して、ファイナンスは上昇と下落に分けれ、上昇しているところも上昇幅はBearを除きそれ程でもなかったことは、注目です。この二つのセクターは通常は相関関係があるのですが、今日はかなり異なりました。

2月の中古住宅販売結果が予想以上に良かったことが住宅セクターの上昇の材料となったのだと思いますが、販売価格の中央値は大幅な下落となっており、予断は許さない状況だと思います。おそらく住宅価格下落が、ファイナンスセクターに対してネガティブに作用したと推測しています。ファイナンスセクターの下落は妥当な気がしますが、一方で住宅セクターが大きく上昇するのは、投機的な動きが中心の気がします。

住宅関連はLennarが今週四半期の決算を発表しているので注目です。この結果がセクターの今後の動きに提供を与えると思っています。しかし、最近の市場の動きを見ると、投機的な取引が非常に活発になっている様に思えるので、どうなるのかまったく予想がつきません。

中長期的に見た場合、今日の2月の中古住宅の販売状況の発表でも住宅価格の下落傾向が顕著になってきており、この影響が心配されます。明日は、2月の新築住宅の結果が発表される予定です。先週から、住宅販売セクターが大幅な上昇をしているのですが、それが明日の結果が織り込まれているからなのか、興味深いところです。個人的には、投機的な動きが非常に活発なため、と想像していますが、明日以降の動向に注目しています。

バフェットからの手紙 (7)- 2007年版  

製造、サービス、小売り事業 (Manufacturing, Service, and Retailing Operations)

これらの事業分野において、バークシャーの我々の活動は、多岐に渡る事業活動を行っています。それでは、このグループのバランスシートと損益計算書の概要を見てみましょう。

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ロリーポップ((注)キャンディ)からモーターホームといった幅広い製品を販売するこの種々雑多のグループは、昨年、平均有形資産自己資本の23%の収益を得る喜ばしい結果を達成しました。特筆すべきは、これらの事業は、非常に少ないファイナンシャル・レバレッジを使用して(ほとんどレバレッジを使わずに)、この収益を達成しました。我々は素晴らしい事業を所有している事は明らかです。しかし、我々は、このグループの多くの企業を自己資本に対して大きなプレミアムを付けて買収しています。バランスシートの中の営業権の項目にそれは反映されています。そして、そのため収益は企業価値(原文では'Carrying Value')の平均に対しては、9.8%の収益と少なくなっています。

(コメント: 一般に(Net) Carrying Valueと言った場合、(Net) Book Valueと同義と解釈されます。この場合は、Intangible(無形の)は含みませんが、このバフェットさんの文章の中では、Intangibleを含めた意味で使っています。(Netではない)

http://www.investopedia.com/terms/c/carryingvalue.asp
http://www.investopedia.com/terms/b/bookvalue.asp

バフェットさんのここでの話のポイントは、自己資本を元にしたリターンと買収の際に支払ったプレミアムを考慮した場合のリターンの両方を提示する事で、買収企業による事業グループのパフォーマンスを二つの視点から説明しています。

自己資本に対するリターンは非常に良いパフォーマンスであるが、買収の際に支払った額は営業権とその他無形資産(Goodwill and other intangible: ブランド、特許、トレードマーク、コピーライト、その他)に対してのプレミアムが高いため、それらを考慮した場合の、パフォーマンスは低くなる。と述べていますが、企業規模を考えた場合、どちらも素晴らしい数字だと思います。プレミアムに関しては、中長期的にはその無形資産の価値が業績の伸びにも貢献すると思います。コメント終わり)

このセクターの会社でいくつかニュースに値するものを挙げます。

Shaw, Acme Brick, Johns Manville, そしてMiTekは、住宅市場の急速な低迷のため厳しい状況となりました。2007年の税引き前の利益は、それぞれ27%, 41%, 38%, 9%の下落となりました。全体として、これらの会社は税引き前の利益が2006年の12億9600万ドルに対して9億4100万ドルに減りました。

昨年、Shaw, MiTek, Acmeは統合する(吸収合併し統合する)契約を行ないました。これは将来の収益に貢献することとなると思います。これらの事に関しては期待していてください。

小売り事業にとって厳しい年の中、See’s, Borsheims, Nebraska Furniture Martは傑出した良い結果を残しました。

2年前、Brad KinstlerhaはSee’sのCEOになりました。我々は、滅多にバークシャーの中で、経営者を異なる業界に移動させたりしません。しかし、以前我々のユニホームの会社FechheimerとCypress Insuranceを経営していたBradについては例外的な処置をとりました。この移動は、非常にうまくいきました。彼が経営する様になった2年の間に、See’sの利益は50%以上上昇しました。

Borsheimsでは、株主ウィークエンド(Shareholder Weekend)の間の27%売り上げ増によって、売り上げは15.1%増えました。(注: バークシャーは株主総会開催期間中にShareholder Weekendと呼ぶ、株主特売会を行ないます。)2年前に、Susan jacquesは、店の改装と拡張を提案しました。私は懐疑的でしたが、スーザンは正しかったです。

スーザンは25年前に時給4ドルの女性販売員としてBorsheimsに入社しました。彼女は経営の経験がありませんでしたが、1994年に私は彼女をCEOにすることに躊躇しませんでした。(躊躇せずに彼女をCEOにしました)彼女は、非常に賢く、仕事が大好きで、そして、彼女は同僚達が大好きです。そのことは、どの様な時でもMBAに勝ります。

(ちょっと余談:チャーリーと私は履歴書・職務経歴書(レジュメ)の愛好家ではありません。レジュメではなく、我々は、頭脳、情熱、そして誠実さに注目します。我々の素晴らしい経営者のもう一人、Cathy Baron Tamrazは、我々が買収した2006年の初め以来、Business Wire’sの収益を大幅に伸ばしています。彼女は社主の夢の人です。Cathyと事業の見込みの間にいる事は、良い意味で危険な事です。 述べておくべき事ですが、Cathyはタクシーの運転手が最初の仕事でした。)

(コメント:ここでのバフェット氏の人選とその基準は注目すべき点だと思います。バフェット氏の経営の特徴を表すものだと思います。)

最後に、Nebraska Furniture Martは、我々のオマハとカンザスシティの店舗でそれぞれ約4億ドルを販売し、記録的な収益をあげました。これらは、全米で際立ったトップ2の家庭用家具の店舗です。多くの家具の小売店にとって悲惨な年に、カンザスシティの売り上げは8%上昇、一方、オマハは6%売り上げを増やしました。

この結果は、非凡なRonとIrvのBlumkin兄弟のお陰です。二人とも私の個人的な友人で素晴らしいビジネスマンです。

Iscarは引き続き驚くべき道を進んでいます。その製品の小さなカーバイド切削器は、大きくて非常に高価な機械機器をより生産的にすることができます。カーバイドの原材料は中国で発掘されたタングステンです。何十年もの間、 Iscarはタングステンをイスラエルに運んでいました。そこで、頭脳的な作業により、何かもっと価値のあるものに変えられていました。2007年の終わりに、 Iscarは中国の大連に大きな工場を作りました。実際、我々は今度は頭脳をタングステンに移動させています。 Iscarは拡大のための大きな事業機会を迎えようとしています。 (注:以前はタングステンを頭脳的な場所に移動、今度は逆に頭脳をタングステンに移動。) Eitan Wertheimer, Jacob Harpaz, Danny Goldmanに率いられる経営陣がその多くの事業機会をものにする事を確信しています。

フライト・サービスは、2007年に税引き前利益が49%上昇し5億4700万ドルの記録を達成しました。企業向けの航空機事業は、世界的に非常に素晴らしい年でした。そして、各々の分野において突出したリーダーである我々の会社の2社もその恩恵をを十分に得ています。

パイロットのトレーニングを行う事業のFlightSafetyは売り上げを14%伸ばし、税引き前の利益を20%増やしました。我々は、米国の業務用パイロットの58%をトレーニングしていると試算しています。CEOのBruce Whitmanは、2003年に高度なフライト・トレーニングの父、Al Ueltschiが築き上げたリーダーのポジションを引き継ぎ、そして価値のある後継者である事を実績をあげて証明しています。

ジェット機の部分所有の考案者、NetJetsは他社をよせつけない業界の盟主として君臨しています。我々は、487機を米国、135機をヨーロッパで運用しています。我々の競合する3社を合わせた数の2倍以上の規模です。大きな機内を持つ市場での我々のシェアは90%近いため、価値(売り上げ・収益)においての優位性はさらに大きいです。

安全、サービス、安心に対する誓い-NetJetsのブランドは年ごとに強くなっています。一人の男、Richard Santulliの情熱がこの背後にあります。防空壕に一緒に入る人を選ぶのであれば、Rich以上に良い人はいません。どの様な困難、問題があっても、彼を止めることはできません。

ヨーロッパは、Richの粘り強さが成功を導いたことの最も良い例です。最初の10年は、我々はそこで少しの進捗しかありませんでした。実際には、累積の損失は2億1200万ドルに達していました。しかし、Richがヨーロッパの事業を経営させるためMark Boothを引き入れてから、進展が見られました。そして今、本当に勢いに乗っています。昨年の収益は3倍となりました。

11月に、我々の取締役達はColumbusのNetJetsの本社に集まり、そこで洗練された運営状況を見る事ができました。どの様な天候であっても、一日に1000便程の運行を行ない、卓越したサービスを期待している顧客に応える責任ががあります。我々の取締役達は施設と能力、さらに優れたRichとその仲間達に感銘を受けて帰りました。

(これで、このセクションは終わりです。このエントリーは続きます。)

一昨日のエントリーの続きです。尚、このエントリーのシリーズは、2008年2月29日に掲載されたウォーレン・バフェット氏の株主向けの文書をセクション毎に訳したものです。
http://www.berkshirehathaway.com/letters/2007ltr.pdf

バフェットからの手紙 (6)- 2007年版  

一昨日のエントリーの続きです。
2008年2月29日に掲載されたウォーレン・バフェット氏の株主向けの文書をセクション毎に訳しています。
http://www.berkshirehathaway.com/letters/2007ltr.pdf

規制されたユーティリティ事業(Regulated Utility Business)

(注)ユーティリティ事業とは、電気・ガス・水道等のサービスを指します。米国では、この様な公共に属する様な事業を会社が営んでいます。ただし公共性のため行政からの規制がされています。そのためRegulated Unitilityと呼ばれているのだと思います。)

バークシャーは、様々なユーティリティの事業を所有する(営む)MidAmerican Energy Holdingsの87.4%(希薄後)を保有しています。その中で最も大きい事業は、(1) 380万の顧客を持つイギリスで3番目に大きい電力供給会社のYorkshire ElectricityとNorthern Electric; (2) アイオワの72万の顧客に電力を供給するMidAmerican Energy, (3) 6つの西部の州の170万の顧客に電力を供給するRocky Mountain Power, そして(4)米国で使用される8%のナチュラルガスを運ぶKern RiverとNothern Natural pipelines,です。

我々のMidAmericanの社主としてのパートナーはWalter Scott、そして二人の素晴らしい経営者Dave SokolとGreg Abelです。それぞれのパーティーがいくつ投票権を持つのか、と言う事は重要ではありません。我々は、大きな判断(動き)をする時は全員がその判断が良い(分別のある)ものだと思った時だけ行ないます。(注)つまり投票で決めるのではなく、全員が合意しない限り重要な変更は行わない、と言う事です)Dave, Greg, そしてWalterと8年間一緒に働いたことは、私の最初の考え:バークシャーは彼らより良いパートナーを持つ事はできない、を強く確信することになっています。

多少組み合わせとしては変な事なのですが、MidAmericanは、米国で2番目に大きい不動産の会社、HomeServices of Americaも所有しています。この会社は、1万8800人のエージェント(販売員)を抱え地元のブランドの名称を持つ20の会社を通して運営されています。 昨年は不動産販売が停滞した年でした。そして2008年は多分もっと悪いでしょう。しかし、我々は引き続き、質の高い不動産販売事業が分別のある価格で提示されれば、買収を行います。

MidAmericanの事業の主要な数字を下に記します。

brk-table4.png

1999年に、我々はMidAmericanの35,464,337株を35.05ドルで購入する事に合意しました。その年の一株当たりの利益は2ドル59セントでした。なぜ、中途半端な(きりの良くない)35.05ドルか?私は元々この事業はバークシャーにとって一株当たり35ドルの価値があると判断しました。そう、私は、“ワン・プライス(一つの価格)”男です(See’sの話を思い出して下さい)。数日間、MidAmericanの代理を務める投資銀行家達は、バークシャーからの提示額を私から引き上げる事ができないでいました。しかし、最終的には彼らは私の一瞬の弱みをつかみ、私は降参して、彼らに35.05ドルで良い、と言わせたのです。彼らは最後の5セント硬貨を、私から搾り取る事ができた、と彼の顧客に説明することができたのです。その時は、痛かったです。

その後、2002年にパイプラインを購入するための資金を調達のため、バークシャーは670万株を60ドルで購入しました。最後に、2006年にMidAmericanがPacifiCorpを買収した時、我々は2326万8793株を一株当たり145ドルで購入しました。

2007年、MidAmericanは一株当たり15ドル78セントの利益をあげました。しかし、そのうちの77セントは、英国の法人税率の引き下げの結果、British utilityの繰延税が減少したことによる一時的なものでした。ですから、通常の利益としては、一株当たり$15.01の収益でした。そしてもちろん、私がしょげながら追加のニッケル(5セント)を提示して、良かったと思っています。

(このセクションはこれで終わりです。明日以降に続きます。)

ユーティリティ事業を主体とするMidAmericanが全米2位の不動産業も持っていると言う話は、恥ずかしながら自分にとっては初めて知る事でした。(バークシャーが不動産の事業を持っていることは知っていましたが、具体的には知りませんでした。)

このセクションで述べていますが、バフェット氏は今後、不動産事業を買収し大きくする様に考えている様です。米国の不動産市場は過去にない様な好景気から一転して、昨年から低迷しています。バフェット氏も述べていますが、2008年は恐らくさらに厳しい状況となる事が予想されており、その様な状況の中で、良質な不動産事業を価格が折り合えば、積極的に買っていくことを考えている様です。

現時点で全米2位との事なので、将来的にはバークシャーが不動産業で全米第1位となる可能性も少なからずあると思います。

興味深かったのが、大きな事業判断について、全員が合意しなければ行なわない、と語っている事が印象に残りました。大株主(今は、完全な社主?)にもかかわらず、投票権の数は関係ない、判断には経営陣との100%の合意が必要、と言うのは一般の常識とは一線を引く、ところだと思います。これもバフェット氏の経営スタイルの一端を表すところだと思います。

3月20日の米国市場 

20-Mar-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12361.32 +261.66 (+2.16%)
Nasdaq: 2258.11 +48.15 (+2.18%)
S&P500: 1329.51 +31.09 (+2.39%)

本日の主なニュース

ニューヨーク連邦準備銀行が、先日(3月11日)発表したばかりのTSLF(Term Securities Lending Facility)の条件を変更する事を発表しました。

ニューヨーク連邦準備銀行プレスリリース

以下、変更点の概要に関して、上記プレスリリースから要訳します。

前回発表したSchedule 1 collateralだけではなくSchedule 2に対して貸し付けを行なう。

TSLFの運用の進捗を促進するため、 Fedは、前回発表したAAA/AaaレートのRMBS(Residential Mortgage-Backed Securities)とOMOのcollateralに加え、CMOs(Collaterlized-Mortgage Obligations)とAAA/AaaのレートのCMBS(Commercial Mortgage-backed Securities)を含むSchedule 2 collateralをリストに加えた。

(要訳終わり)
これにより、銀行は前回発表されたCollateralsよりも幅広い種類のものを担保に融資を受ける事ができる様になると見られています。

Moody’sがWshington Mutualのレーティングをアップグレードした事を発表、このニュースで株価は19.2%も上昇しました。

Keefe Bruyette & WoodsがFannie MaeとFreddie Macのレーティングをアップグレードし、両社の株は、11.69%と8.96%それぞれ大幅に上昇しました。

Fedが、大手投資銀行は先週、新しい貸し付けのファシリティーを使用して一日に平均134億ドル借りていたことを明らかにしました。具体的な投資銀行の名前等は明らかにしていませんが、Goldman, Lehman, Morgan Stanleyは新たな貸し付けのファシリティーを試していると語っています。昨日の貸付額は288億ドルに達したそうです。これに加え、来週からはTSLFを開始し最大2000億ドルを貸し付ける予定となっています。

Investment firms tap Fed for billions

Citigroupは、投資銀行と証券取引業務において2000人を削減する事を発表しました。これは、1月に発表された4200人の人員削減とは別の新たな追加削減との事です。
Citigroup cuts 2,000 jobs: source

フィラデルフィア連邦準備銀行が発表した製造業の3月の景況調査結果は、後退を示す数値でしたが、エコノミストの事前予想よりは良かったとのことで、今日の市場のセンチメントの向上に寄与した様です
Business Outlook Survey(フィラデルフィア製造業景況調査)

尚、良いニュースばかりではなく、労働省が発表した先週の失業手当申請件数は合計で37万8000件となりその前の週と比べ2万2000件の増加となりました。申請件数は過去2ヶ月間で最も高い水準との事です。また、新規申請件数は4週間の平均は36万5250件で、これは2005年のハリケーン時の洪水による被害が発生した時以来で最も高い数値との事です。
Reports suggest economy weakening more

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)ほとんどが昨日の下落分以上に上昇しています。

(住宅)主要企業の株はほとんどが10%近い大幅な上昇となっています。(一部は10%を上回っている)

(小売り)5%前後の大幅な上昇をしているところがほとんどです。

(テクノロジー)数%程度上がっているところが多い様に見受けられましたが、HPは下落、Googleもほとんど上がっていません。(ずっと下落していたのですが、最後になって上昇に転じました)配当を10%増やすと発表したIntelは、3.13%の上昇でした。

まとめ・コメント

昨日の下落から再び一転して、本日は上昇となりました。主なインデックスは昨日の下落分を今日の上昇でほぼ取り戻しています。

次から次へと発表されるFedのファイナンス業界への救済措置(私の視点での表現です。正式には流動性を向上するための緊急融資措置)、さすがにFedここまで踏み込んでくると、ファイナンスや住宅セクターの株が大幅な上昇するのも当然とも言えます。

しかし、Fedがここまで踏み込んだ措置を取ると言う事は、それだけ、状況が深刻で危機的な状況にあることの表れだと思うので、一時的な効果は絶大だとは思いますが、中長期の視点で見た場合、予断は許さないと思います。

完全な想像ですが、住宅ローンを担保にした証券の市場は本当に深刻な状況だったのだと思います。今の時点で見ると、Bearは貧乏くじを引いて、他はFedに助けてもらって息を浮き返した、と言ったところだと思います。

今日のニュースを見た場合、ファイナンスがお祭り状態で大幅上昇するのは、分からなくもないのですが、住宅や小売りも大きく上がっているところが、個人的にはあまり納得いきません。

明日は米国市場はお休みです。今週は、今日の上昇で、ここ4週間の中で初めての上昇した週となりました。ただし、市場心理は再び楽天的な方に向きつつある様に思えます。一方で、先週から今週の市場の動きを見ていると、投機的な取引が非常活発になってきている様に思えます。

Fed関連のニュースが中心で、あまり話題等になっていませんが、今日のCitiの発表や昨日の大手自動車メーカの発表からも、大手の企業が人員削減を加速しています。生き残るためには必要な事ですが、これにより失業者が今後増えていく可能性が高くなってきています。

個人的な見方としては、ドミノが再び並べられてきている状態になってきている様に感じています。あまり日々のニュースや市場の動きに惑わされずにいきたいと思います。

バフェットからの手紙 (5)- 2007年版 

先週のエントリーの続きです。
2008年2月29日に掲載されたウォーレン・バフェット氏の株主向けの文書をセクション毎に訳しています。
http://www.berkshirehathaway.com/letters/2007ltr.pdf

Insurance (保険)

現在の大統領候補のキャンペーン中で、私が聞いた最も面白い小話は、ミット・ロムニー氏のものです。彼は、彼の奥さんのアンにこう尋ねました。「僕たちが若かった頃、僕が大統領になるかもしれないなんて、突拍子もない夢物語としてでも、考えたことがあったかい?」それに対しての彼女の返事は、「ハニー、あなたは私の夢物語の中にはでてこないわ」、と答えたそうです。

1967年に、我々が初めて損害保険の事業に参入した時、我々の現在の事業の規模の様になるとは、私は夢にも思っていませんでした。我々がNational Indemnityを買収後の最初の5年間の結果は以下の様なものでした。
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寛大な見方をすれば、我々は遅咲き(スロー・スターター)です。しかし、状況は変わりました。最近の過去5年間の結果は以下の通りです。
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この様な変貌を遂げる事ができたのは、卓越した経営陣のお陰です。それでは、子会社が各々達成した事について見てみましょう。

(コメント:1971年と2007年を比べてみた場合、 30年間で(損害保証による) 保険事業の利益は2410倍になっています。また、収益によって得られた資金を使用して企業を買収したり、手持ち(預かり)資金を投資に使う事による利益を得る等、二次的な利益も得られるので、素晴らしい事業の運営だと思います。)

GEICOは、CEOのTony Nicelyによって、注意深く守られ拡大された、我々の保険事業の中で最も幅の広い(大きな)‘堀’を所有します。(注)会社の‘堀’の話については、こちらのセクションで説明されています。)昨年-再び-GEICOは、主要な自動車保険会社の中で、市場のシャアを7.2%に伸ばす最も優れた結果をのこしました。1995年にバークシャーが買収した時の市場シェアは2.5%でした。 一方、GEICOによる年間の広告の出費は、同じ期間において、3100万ドルから7億5100万ドルに増加しました。

Tonyは18才の時GEICOに入り、 現在64才です。入社した時から、 どの様にすれば顧客の出費を抑えることができるのか、そして、関連する事業機会をいかにして伸ばすことを提供(実現)することができるのか、その両方を同時に達成する誇りを持つ-その会社-に対して 毎日彼は情熱注ぎ続けています。売り上げが120億ドルになった今もまだ、Tonyは始めたばかりの時と同じ気持ちでいます。私もそうです。

これがいくつかのその証です。過去3年間で、 GEICOはモータサイクル(オートバイ)の市場のシェアを2.1%から6%に増やしました。また、我々はつい最近、ATVs(All-Terrain Vehicles)やRVs(Recreational Vehicles)の保険を始めました。 そして11月から、業務用自動車の保険もはじめました。GEICOとNational Indemnityは業務用の分野で協力しあっています。そして、初期の成果は非常にうまくいっています(励みとなる物です)。(注)バークシャーは2006年10月(比較的最近) National Indemnityを買収しました)

これらの新規業務は、我々の個人向けの自動車保険の事業と比べた場合、わずかなものです。しかし、これらは、保険事業の利益と預かり資金を増やす源となります。

General Re, 我々の国際再保険業は、 昨年末の時点で230億ドルとなる抜きん出た最も大きな預かり資金の提供元です。 この事業は、現在バークシャーにとって非常に大きな資産です。しかしながら、この会社の持ち主として、初めの頃は危なっかしい状況でした。

何10年もの間、 General ReはTifanyの再保険業務を取り扱い、その債務保証の手腕と統制で高い評価を得ていました。長い間の実績に基づいて築き上げられた支柱、その評判は、 残念な事に、 1998年に私が General Reと合併する事を決めた時、完全に見落としていた一つの過ちによって、なくなりました。1998年の(時の)General Reは、1968年または1978年の時の様に運営されてはいませんでした。

そして今、General RenoのCEO Joe Brandonと彼の同士Tad Montrossによって、会社の栄光、輝きを取り戻しました。(復元されました) JoeとTadは、その手腕を駆使して、将来に向けた会社の位置付けを再設定を行ない、同時に素晴らしい債務保証の結果を提供しています。

1986年にバークシャーに参加して以来、Ajit Jainは本当に素晴らしい再保険に特化した事業を一から作り上げました。類いまれな巨大な取引について、世界は彼に目を向けます。

昨年、私は皆さんにEquitas(Lloydの事業)の巨額ですが上限の設定されている損害保証に対して、71億ドルの再保険をバークシャーが行なうことにより、移行する取引の詳細の話をしました。現時点でのまだ初期の段階ですが、我々の試み(経験)はうまくいっていると思います。しかし、このことは、あまり意味をなしません。なぜなら、50年それ以上に一回ある様な強風が吹けば、吹き飛んでしまうからです。(債務履行が発生する)しかしながら、我々が確実に分かっている事は、我々に加わったScott Mosterに率いられるロンドンのチームは、一流で我々の保険事業において大切な資産となっています。

最後に、我々は、上記と比べると小さいですが、特定の分野に対する保険事業を所有しています。全体として、これらの会社は、損害債務保証の利益は平均以上を獲得し、投資のための大切な資金を供給しており、非常にうまくいっています。

昨年、Bill Oakersonの率いるBoatU.S.がグループに加わりました。この会社は、自動車のAAA auto clubsの提供する物に似た約65万の船の所有者に対して保険サービスを提供しています。この団体の提供する一つが船舶保険です。この組織についての詳しくは、アニュアル・ミーティングでの展示を見てみて下さい。(注) AAA auto clubsは日本のJAFの様な組織で、自動車保険のサービスも行なっています。)

下に、我々の損害保険の4つの部門の結果を示します。
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(以上、引用と邦訳は一旦終わりです。次回のエントリーで、この次のセクションを取り上げます。)

(コメント)

このセクションからは、2007年のバークシャーの事業の説明になっています。バフェット氏はバークシャーの事業を4つの事業分野に分けて説明しています。このセクションは、第一の事業分野、保険事業についてでした。事業の収益とその動向を中心としていますが、バフェット氏が彼の視点と彼らしい語り口で説明しているのが印象的です。

また、事業が非常に順調にいっている事が良く分かります。ただし、彼は一番最初のセクションで、保険の事業の今後に関しては、ここ数年の良かった事業環境から、厳しい事業環境になることを予想しており、そのことについて明確に注意を喚起しています。

3月19日の米国市場 

19-Mar-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12099.66 -293.00 (-2.36%)
Nasdaq: 2209.96 -58.30 (-2.57%)
S&P500: 1298.42 -32.32 (-2.43%)

本日の主なニュース

昨日のGoldmanとLehmanに続き、投資銀行大手のMorgan Stanleyが四半期の決算を発表しました昨日発表の2社と似た形で、大幅な減益となったもののアナリストの予想よりも良い結果でした。

配当支払い後の純利益は15億3000万ドルでEPSは$1.45でした。昨年同期は26億6000万ドル、EPS$2.17で、利益は前年同期に比べ42%の下落となりました。アナリストの予想はEPS$1.03で、予想よりも大幅に良い(予想に比べれば、悪くなかった)結果でした。
Morgan Stanley 1Q profit tops estimates

住宅都市開発省の建設業者監督局(Office of Federal Housing Enterprise Oversight)は、Fannie MaeとFreddie Macと共同で、米国住宅ローン市場に対する流動性を高めるための新たなイニシアティブを発表しました。このイニシアティブによって、住宅ローンを担保にした債券/証券市場に 最大2000億ドルの流動性を提供するものとしています。

今回発表されたイニシアティブは、GSEs(Government-Sponsored Enterprises)に対してOFHEOが定めた30%の剰余金を持つ制限を20%に緩め、それを住宅ローンとMBSに投資する事を許可したものです。(注)MBS: Mortgage-backed security - 住宅ローンを担保にした証券 Wikipediaの説明) また、将来、この制限事項をさらに緩める事も考慮するとのことです。このOFHEO指定の要求事項の削減と3週間前に発表されたポートフォリオの上限の撤廃により、Fannie MaeとFreddie Macの2社が最大で2000億ドルの住宅ローン担保証券を保有する事が可能となるとしています。
OFHEOニュースリリース
OFHEOニュースリリース-2

この発表で、本日GSEの2社の株は、Fannie Maeが8.82%, Freddie Macが14.91%上昇しています。

Visaが株式公開しました。株価は本日30%以上上昇する等、投資家の期待が高まっています。(ちょっと行き過ぎと思いますが、、、)今回のIPOは米国の歴史で最も大きな上場となりました。添付の記事にも書いてありますが、Visaの場合、消費者に対しての貸し付けを経理上行なっておらず、カードの使用取引手数料で収益を上げています。そのため、現在市場が懸念している大きな問題の一つのクレジットの問題が収益に影響ない事が、大きな好感材料となっているようです。
Visa stock soars in market debut

クライスラーが3月の米国の売り上げが昨年同期に比べ大幅な下落となる見込みを発表しました。
Chrysler sees "big" drop in March U.S. sales

市場終了後に、Nikeが四半期の決算を発表しました。純利益は4億6380万ドル,EPS92セントで昨年の同期の3億5080万ドル、EPS68セントから大幅に(32%増)上昇しています。好決算の理由としてはエマージング・マーケットでの売り上げが急速に伸びており、またドル安が貢献したとの事です。
UPDATE 1-Nike 3rd-qtr net profit up 32 pct on int'l sales

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)昨日の驚異的な上昇の反動か、多少なりとも下落しています。Morgan Stanley, Wachoviaは上昇しています。

(住宅)日中はOFHEOの発表を切っ掛けに大幅に上昇しましたが、引けにかけて多少なりとも落ち着いて終了しています。

(小売り)下落しているところが多いですが、下げ幅は大きくありません。

(テクノロジー)主要なところはほとんど下落しています。しかも下げ幅はそれなりに大きいです。昨日、市場終了後に好決算を発表したAdobeは9%の上昇となりました。

まとめ・コメント

昨日の大幅な上昇から明けた本日は、Morgan Stanleyが市場開始前に決算を発表、昨日のGoldmanとLehmanに続き、こちらも大幅な減益ながら、市場予想よりも良かったため、ファイナンスセクターは、昨日に続き、上昇して始まり順調なスタートを切りました。日中はかなり上昇しているところが多かったのですが、Merrill Lynchがクレジット・デフォルト・スワップの契約でXL Capital Assuranceを訴えた事の報道等もあり、一転してファイナンス・セクターは下落トレンドとなりました。

また、一株2ドル相当で買収されると発表されたBear Stearnsですが、JPMorganと買収価格に関して再交渉し買収額が上がるのではとの噂、 (WSJ等でも投機家の動きとして報道されています)から、投機的な動きで株は昨日は大幅上昇、今日も上昇し、結局下落となりましたが、株価は本日終値で$5.26となっています。

建設業者監督局が発表した新たな政策が好感されFannie MaeとFreddie Macの株価は大幅上昇しました。しかし、市場全体としては、好材料として最終的には受け取られなかった様です。ただし、昨日の上昇が行き過ぎとも言えるので、市場全体の動きが調整として下落したと考えれば、今日の下落は大きいですが、ある程度いたしかたないものだと思います。

昨日は、急激な上昇によって積み上がっていた空売りのポジション解消を呼び上昇を加速、今日は再び空売りと利益確定売り、といったことが急上昇と下落の要因の理由の一部とは思います。 しかし、昨日は大幅上昇、今日は下落と相変わらず不安定な状況が続きます。

決算発表を見ていて気になるのは、ファイナンス関連の企業は大幅な減益、住宅関連の企業は記録的な赤字を発表しているにも関わらず、大幅な上昇となったりしていることです。これは、やはり投機的な取引が相対的に増加していることを示していると思います。

米国経済はリセッションに既に入っているとの見方が大勢を占める様になってきた様です。一方で、今日のナイキの結果、先週のマクドナルドの順調なビジネス動向、多数のテクノロジー企業が増益を発表する等、ビジネス全体の動向が下落トレンドに向かっているのではなく、特定のセクターが極端な動きをしていることも着目する点かと思います。

これで一旦は落ち着き、4月中旬から本格的に始まる企業の第1四半期の決算発表結果を待つ様になるのかが、短期的には注目かと思います。ただし、本筋としては中長期のトレンドがどうなっていくのかが非常に重要だと思います。

3月18日の米国市場 

18-Mar-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12392.66 +420.41 (+3.51%)
Nasdaq: 2268.26 +91.25 (+4.19%)
S&P500: 1330.74 +54.14 (+4.24%)

本日は、市場開始前に発表されたLehmanとGoldmanの四半期の結果が予想よりも良く(予想程悪くなく)、順調なスタートをきりそのまま上昇し、FOMCの発表を待ちました。Fedは市場の期待に答え75bpの金利引き下げを発表しました。75bpは期待値の中では低い方だったので、一旦は若干下落した物の再び上昇に転じて、昨日に比べ大幅な上昇で終了しています。今日のDOWの上昇は、過去5年以上の間で最も高い上昇値との事です。

本日の主なニュース

ゴールドマン・サックスの経理上の第1四半期の結果は、純益が15億1000万ドル, EPS$3.23で昨年同期に比べ53%の減益となりました。売り上げは35%下落の83億4000万ドル、住宅ローン関連の損失計上は25億ドルでした。アナリストの予想は、EPS$2.57、売り上げは72億9000万ドルでした。

リーマン・ブラザーズの結果は、純益が4億8900万ドル、EPS81セントで、昨年同期と比べて57%の減益でした。売り上げは昨年同期比30.5%減の35億1000万ドルで、アナリストの事前予想の平均はEPS73セント、売り上げは33億ドルでした。

両社とも事前予想を上回る結果で、市場は好感、さらにFedの期待にそう利下げにより両社の株は急上昇しました。Goldmanは、本日16.27%、Lehmanは46.43%も上昇しています。
Goldman, Lehman earnings fall but top views


FedがFFレートを75bp引下げる事を発表しました。これでFederal Fundsレートは、2.25%となり2004年の終わり以来で最も低い水準となりました。
本日発表のFedプレスリリースに関するエントリー

市場終了後にAdobeが四半期の決算を発表しました。純利益は2 億1940万ドル、EPS38セントでした。昨年の同期に比べ52%の大幅な増益となりました。結果はアナリストの予想をEPSで3セント上回っています。株価は本日3.54%の上昇でしたが、発表後のアフターアワーズで更に4.77%上昇しています。
Adobe Profit Up 52 Pct, Beats Wall St.

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)どこも大幅な上昇となっています。

以下主要投資銀行の過去5日間の値動きを添付します。
5days-invbnk-031708.png

先週の金曜日と昨日の下落分は完全に取り返しているのが良く分かると思います。特にLehmanの戻し方は驚異的です。

(住宅)こちらも大きく上昇しています。

(小売り)大きく上昇しています。その中で、Best Buyが下落してるのが目立ちました。

(テクノロジー)それなりに上昇しています。YahooがQ1の売り上げ見込みを据え置いたことを発表し、7%上昇しました。

まとめ・コメント

Bearの件から先週後半から突然高まっていた金融市場の不安が高まる渦の中、大注目の投資銀行大手2社、しかも、業界盟主のゴールドマンと噂のリーマンと言う最も注目すべき2社が、四半期の決算を発表しました。結果は上に取り上げた様に両社とも減益ながらアナリストの予想を上回る好決算でした。(正直なところ、大幅な減益でも予想より良ければ良い、と言う空気が個人的には違和感を感じます。でも、それが市場の大勢の見方なので、その観点では理解はしています。)

今回のFF金利の引き下げは、結局期待値の下限の75bpではありましたが、一歩下がって冷静に考えてみた場合、Fedは、1月22日の75bpの緊急値下げ、それに続いて1月30日のFOMCで50bp、そして今回の75bpと今年に入ってから3ヶ月の間に合計で2%という驚異的な短期間での大幅値下げを行なっています。

上記二つのニュースでほとんど陰が薄くなってしまっていますが、労働省が発表したPPI(Producer Price Index)は予想よりも高い数字で、今後更なるインフレ圧力がかかることを示しています。

尚、FOMCにおいて今回の引き下げは賛成8、反対2で可決されたとのことです。反対の2名の理事はここまで積極的に下げる事に対して反対との立場だったそうです。(もっと下げろ、と言うことではなく) 正直なところこれだけインフレが高まっている材料が出ている中、今回もFedが積極的に金利を引下げているのは、如何にに金融市場が危機的な状況にあるかの表れだと思っています。

それにも関わらず、ファイナンス・セクターは驚異的な上昇となりました。大きく下がっていたリーマンは本日46%を超える上昇となり、劇的な株価の回復を見せています。株価の動きだけを見た場合、今回高まっていたファイナンス・セクターの不安はBear Stearnsだけだった様にも思われます。(絶対にそんなことはない、と思っていますが、、、)

市場は多くの人が参加して作られるものなので、大勢の意見、市場のトレンドはきちんと把握しておくべきと思っています。

市場終了後にAdobeが決算を発表し、こちらは前年同期に比べ大幅な増益の好決算となりました。利益が上昇している企業が多いハイテク・セクターですが、買いは相変わらず他のセクターに比べると弱いです。バリュエーション的に見ても、過去の水準から見てかなり買い頃の会社がごろごろしているのですが、これも他のひとから見て”買い”と思われなければ、短期的には上がりません。

テクノロジー株の問題は、事業や収益動向のトレンドがプロでも予測が難しく、今利益が上がっていたとしても、数四半期後にまったく逆の状況に陥るケースも少なくないので、一般的には買いづらいのは分かるのですが、、、

と、愚痴の様な話になってしまいましたが、この様な特性があるからこそ、自分にとってはテクノロジーに特化して投資をする理由ともなっており、前向きに解釈すべきことだと思っています。

ちょっと話がそれてしまいましたが、今日は驚異的と言っても良い大幅な上昇となりました。一方で、Fedの尋常とも思えない金利政策と過去にもほとんど例がない積極的な市場介入から伺われる金融市場の危機的状況、依然として厳しい住宅市場、陰りの出てきている消費者支出、急上昇する原油やコモディティー、そしてそれらによるインフレ圧力、これらの問題の解決の兆候が出てきた訳ではありません。(追記:先週発表されたFedの政策は、住宅ローンを担保にした債券等の流動性の問題に直接的に対処してます。今回のJPMorganに対する融資に関してもそうですが、問題の解決の一部にはもちろんなっています。今年に入ってからの大幅な金利の引き下げも、中長期的には実質的な効果(とその副作用)も十分にあると思っています。)

言い方を変えれば、現在の市場の株価水準と上記の様な材料を考慮した場合、株価に織り込まれている部分は十分ではない様に思えます。個人的には、一時的には回復しましたが、市場の先行きに対しては、依然として楽観視はできない状況にあると思います。

(後記)市場がかなり激しく動いていて、そちらの方のエントリーが続いてしまっていますが、バフェットさんの手紙のシリーズも再開する予定です。そちらをおたのしみにされている方、更新が遅れすみません。明日以降、再開の予定です。乞うご期待(?)下さい。

Fedが75bpの金利引き下げを発表 

FedがFFレートを75bp引下げる事を発表しました。これでFederal Fundsレートは、2.25%となり2004年の終わり以来で最も低い水準となりました。

Fedプレスリリース

以下、Fedプレスリリースの邦訳です。

The Federal Open Market Committee decided today to lower its target for the federal funds rate 75 basis points to 2-1/4 percent.

連邦公開市場委員会は、本日フェデラル・ファンド金利の目標を75基準ポイントを引き下げ2.25パーセントにすることを決定した。

Recent information indicates that the outlook for economic activity has weakened further. Growth in consumer spending has slowed and labor markets have softened.  Financial markets remain under considerable stress, and the tightening of credit conditions and the deepening of the housing contraction are likely to weigh on economic growth over the next few quarters.

新たな情報は、経済の今後の見通しは更に厳しい状況となってきていることを示している。消費者の支出の伸びは減速し、雇用の状況は軟化(低下)してきている。金融市場は依然として、非常に厳しい状況下にあり、クレジット条件の強化と住宅価格の深刻な低迷が、今後数四半期に渡って経済の成長を妨げる重しとなるであろうと予想されている。

Inflation has been elevated, and some indicators of inflation expectations have risen.  The Committee expects inflation to moderate in coming quarters, reflecting a projected leveling-out of energy and other commodity prices and an easing of pressures on resource utilization.  Still, uncertainty about the inflation outlook has increased.  It will be necessary to continue to monitor inflation developments carefully.

物価は上昇してきており、いくつかの今後の物価動向を示す指標は上がってきている。委員会は、燃料費が下落に転じ、また、他の日用品の価格も利用状況から上昇圧力が収束すると予想しており、この予想を反映して物価上昇はこの先数四半期で収まってくると予想している。一方で、依然として物価上昇の先行きの不確実性は上昇してきている。引き続き注意深く物価上昇の形成を監視し続ける必要がある。

Today’s policy action, combined with those taken earlier, including measures to foster market liquidity, should help to promote moderate growth over time and to mitigate the risks to economic activity.  However, downside risks to growth remain.  The Committee will act in a timely manner as needed to promote sustainable economic growth and price stability.

本日の政策の発動は、既に施行されている市場の流動性を高めるための制度を含む政策と組み合わせることで、今後のゆるやかな経済の成長の促進と経済活動のリスクを低減する事に役立つ物となる。しかし、経済成長に対する反落のリスクは依然としてある。理事会は、継続的な経済成長を促進し、そして価格の安定を実現するために必要に応じて、適時迅速に対応していく。

Voting for the FOMC monetary policy action were: Ben S. Bernanke, Chairman; Timothy F. Geithner, Vice Chairman; Donald L. Kohn; Randall S. Kroszner; Frederic S. Mishkin; Sandra Pianalto; Gary H. Stern; and Kevin M. Warsh.  Voting against were Richard W. Fisher and Charles I. Plosser, who preferred less aggressive action at this meeting.

(賛成理事の名前は割愛)反対に表を投じたのは、Fisher氏とPlosser氏で今回の打ち合わせにおいて、(金利引き下げについて)もう少し積極的でない対応を望んだ。

In a related action, the Board of Governors unanimously approved a 75-basis-point decrease in the discount rate to 2-1/2 percent.  In taking this action, the Board approved the requests submitted by the Boards of Directors of the Federal Reserve Banks of Boston, New York, and San Francisco.

関連した対応として、理事会はディスカウントレート(公定歩合に相当)を2.5%になる75bpの引き下げを満場一致で承認した。この(政策)発動において、ボストン、ニューヨーク、そしてサンフランシスコの連邦準備銀行の理事から提出された要求案を理事会は承認した。

3月17日の米国市場 

17-Mar-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 11972.25 +21.16 (+0.18%)
Nasdaq: 2177.01 -35.48 (-1.60%)
S&P500: 1276.60 -11.54 (-0.90%)

本日の主なニュース

今日の主なニュースはなんと言っても昨晩発表されたJPMorgan ChaseによるBear Stearnsの買収と、それに対する市場の反応がどうなのか、だったと思います。JPMorganの買収価格は、大きく下落した先週金曜日の終値の10分の1以下と言う大方の予想を遥かに下回る物でした。

JPMorganの買収発表に合わせる形で、Fedもニュースリリースを発表しました。Fedは、新たに二つのイニシアティブを 発表しました。発表の概要は以下の通りです。(ニュースリリースからの要訳)

一つ目は、ニューヨーク連邦準備銀行がプライマリー・ディーラーの証券市場に対する貸し付けの能力を向上させるために、レンディング•ファシリティーを作る。そのファシリティーは、3月17日から発動する事。貸し付けの期間は最低6ヶ月で、延長が可能な事。様々な種類の債券に対して提供する様、対象を広げる事。貸し付け金利に関しては、ディスカウント・レートと同じ金利となること。
二つ目は、ディスカウントレートを現行の3.5%から3.25%に引下げる事を連邦準備精度理事会が満場一致で承認した事。金利は直ちに適用となる事。プライマリー・クレジット・ローン(銀行に対する一時貸し付け)の満期に関しては、従来の30日から90日に延長すること。
Fedニュースリリース

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)Bearを買収するJPMorganは、Fedのサポートの恩恵を受けると好意的に受け止められ、本日は10.32%の上昇となりました。Wells Fargo, BofA, USB等も上昇しています。一方で、主要投資銀行の方は下落しています。中でも、Lehman Brothersは、先週の金曜日に引き続き、大きく下落しています。しかも一日の変動幅も常識的な範囲を大きく超えています。

以下主要投資銀行の本日の値動きです。
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Lehman以外は、ほぼ5%から10%前半の下落の間を推移しています。Lehmanの動きが突出しています。

(住宅)こちらも、一日の変動は大きかったです。大きく下落しているところ(KBH, CTX, LEN)とそれ程でもない(TOL, DHI, MTH)ところに別れています。

(小売り)大手では、Wal-Martが上昇、Targetは下落(2.67%)と別れています。変動の幅は、比較的小さい方だと思いました。

(テクノロジー)Nasdaq全体としてみた場合、下がっているのですが、大手は多くはないですが上昇(Microsoft, Intel, TI, HP, Apple, IBM等)、または、ほとんど下落していない(Cisco, Dell)ところも目につきました。一方で、大手のGoogle, Yahoo, RIMM等はそれなりに下がっています。

まとめ・コメント

市場の焦点は、Bear Stearnsが引き金となり同様の破綻を起こす会社があるのか?、と言う事と、Bearの問題と同じ様な状況を抱える会社がどの程度あるのか?、等、様々な不安と混乱がある様に思えます。

それなりに大きく下落して始まりましたが、全体としてみた場合はDOWは結果としては上昇となりました。しかし、個別株、セクターによってかなり大きな下落や変動をしています。

上に添付したグラフの様に、Lehmanの株価は一日で非常に激しく動いており、また、取引株数も通常の10倍以上の数量が取引されました。Lehmanは明日の朝に四半期の決算を発表する予定なので、それで少なからずはっきりしてくることと思います。

またシンガポールの大手銀行のDBSが、LehmanとBearと新たな取引をしない様にとのメールをトレーダーに送っていた事が報道され、それも、LehmanがBearと同じ様な状況に陥るのではとの不安を呼んだ様です。

After Bear Stearns, Is Lehman Next?

Bearのニュースにより、従来から続いていた非常に不安定な状況が極端に悪化しています。後は、明日以降に続々発表される主要投資銀行の四半期の決算結果とFOMCの発表の後、落ち着きを取り戻すのか、といった点が短期の大きな注目点だと思います。

一旦は楽観的な見方があった市場の今後に対する見方はほぼ一掃され、悲観的な見方も支配的になってきているので、何かを材料、切っ掛けに再び上昇する可能性もあるかと思います。

ちょっと着目したいのは、上のセクター毎の動きのところに書きましたが、テクノロジーの大手はおおむね堅調に推移しました。また、小売り関係もそれ程大きく崩れませんでした。(Wal-Martは上昇。日用品の製造メーカーの株も堅調でした。)動きが大きかったのは、ファイナンスと住宅セクターでした。どちらのセクターも、セクター内の企業間での差が大きかったのも今日の動きの特徴だったと思います。

JPMorganが ベアスターンズの買収を発表 

JPMorgan ChaseがBear Stearnsを買収する事を発表しました。(以下、添付の記事の要訳です。)

買収の価格は、驚くべき事に2億3620万ドル(相当)となりました。 Bear Stearnsの金曜日の終値は$30.00(47.37%下落)で終了しており、この株価を元にした時価総額は40億8000万ドル(相当)です。

JPMorgan Chaseの発表によると、Bear Stearnsの株一株当たり2ドルに該当するJPMの株を引き換えることによる買収とのことです。

この発表の際に、Fedは特別融資として最大300億ドルの融資をJPMorgan Chaseに行なうとの事です。(Bearの換金性の低い資産に対する融資として)

JPMorganの買収額は、Bearのたった16日前の1%しかないとのことです。

関連の記事:JPMorgan to buy Bear for $2 a share

(引用、要訳終わり)

この発表は日本の株式市場が開始される直前に、この発表前の数時間前のニュースでは買収額は一株当たり20ドルだろうとの報道がありましたが、発表された額は驚異的に低い物でした。その報道によると、JPMorganの買収をアジアの市場が開催される前までになんとしても発表しようと動いているとの事でした。

まだ詳細等、良く解りませんが、この発表を見る限りBearは事実上は完全に破綻しており、倒産確実な会社をFedの融資のもと、JPMorganが無理矢理引き取った様に思えます。また、今回のFedとJPMorganの行動は、タイミング(アジア市場開始前の米国の日曜の夜)を見ても、市場の混乱をここで何とか踏み留めようとする決死の策だったと思います。

詳細等はこれから明らかになってくると思います。また、明日はBearの四半期の決算発表予定だったので、何らかの発表はあると思います。

3月14日の米国市場 

旅行中のため、今週の更新は不定期です。いつもの米国市場のエントリーも簡略にしています。(今晩の飛行機で帰ります。)
14-Mar-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 11951.09 -194.65 (-1.60%)
Nasdaq: 2212.49 -51.12 (-2.26%)
S&P500: 1288.14 -27.34 (-2.08%)

本日、市場の開始直後は昨日と変わらないところからスタートしました。また、発表された2月のCPIは予想よりも(予想は0.2%上昇)良く1月と変わりませんでした。これを材料に上昇するかと思われましたが、そこにBear Stearnsのニュースが流れ、市場の空気は一変しました。

以下に今週一週間の主要なインデックスの動きを添付します。今週の最高値と最低値との差は約5%もあります。如何に上下の変動が激しかったのか良く分かります。激しく変動しましたが、結局金曜日の終値は今週の初めとあまり変わらないレベルで終了しています。

week of Mar10


本日の主なニュース

Bear Stearnsのキャッシュポジションが急速に悪化し、破綻の可能性が高まったため、FRB New YorkとJPMorganが緊急融資を行なう事を発表、Bearの資金繰り悪化による破綻は一旦回避されましたが、Bearはもう単独では生き残れないとの観測が強まってきています。

Fedの固有の会社に対する救済はLTCMの破綻以来との事です。Bear Stearnsの株は本日45.88%の下落となりました。

Bear Stearns Dives After Fed Steps In With Bailout Funds

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)全てが大きく下落しています。5%程度の下落の場合、下げ幅が小さい方です。Lehman Brothersは、14.63%の下落でした。

(住宅)大きく下落しています。(ざっとみたところで、平均で5%程度)

(小売り)下落していますが、下落の幅は大きくありません。

(テクノロジー)ざっと見たところ、主要なところは数%程度下落しているところが多い様に思えました。その中で、Google 1.15%, IBM 0.54%, Apple 1.04%の下落に留まっているのが目につきました。また、ハードディスク・ベンダー大手2社は若干ながら上昇でした。(なんか、あるのかな?2社とも上がっているので、予期せぬ発表があるとかでは、なさそうです。前から書いていますが、HDD vendorのバリュエーションはテクノロジー全般の中でもかなり低いので、値ごろ感、下落に対する耐性があることを材料に買われているのかもしれません。注)テクノロジーの個別の株の値動きは非常に激しいので、この様な情報を元に、あまり解らない人が株を買う事は非常に危険です。)

まとめ・コメント

3月に入ってからBearの株は大きく下落しており、その頃から経営危機の噂があったのですが、今週に入ってからその噂の角度が高まり、今日の発表はそれを完全に裏付けるものとなりました。いくつかのニュースによると、Bearの資金繰りの悪化はかなり酷く、24時間以内に破綻する可能性が高まってきたため、JPMorganとFedの緊急融資の救済に至った様です。ご存知の方も多いと思いますが、今週Fedは、流動性の問題を解決するために、問題のある住宅ローン債権を担保にした債券等に対しても、計2000億ドルの融資を行なうと発表したばかりでした。このTerm Securities Lending Facility(TSLF)は、3月27日から毎週のオークションを行なう予定だった様ですが、Bearはそこまで待てる様な状況ではなかった様です。

上記、添付の記事等によると、今回のFedの救済はLTCMの時よりはるかに関与したものとのことです。なぜかと言うと、今回のJPMorganのBearに対する救済融資の損失を保証しているためとのことです。(多分、TSLFの様に破綻の可能性のある債券を担保にしてFedが融資をしているのだと思います。)

今日の状況で、市場は来週のFOMCでFedが100bpの引き下げを行なう可能性が急速に高まってきたと見ている様です。Fedもなりふり構わずに、徹底した救済策をこうじている様に思えます。ただし、LTCMの時と違って、特定の企業だけの問題ではないので、非常に難しい状況です。

この様な状況の中で、Bear Stearns, Lehman, GoldmanそしてMorgan Stanleyが四半期の決算を発表します。(Bearは来週の月曜日です。FOMCは木曜日と金曜日です。。。)

恐らく市場は、これらの企業決算の発表結果とFedの金利政策の結果に注目が非常に高まっていると思います。ここ最近ずっと書いていることですが、Fedの金利政策の方はかなりの面、予測も可能で市場も織り込んでいる部分が多いと思います。予測しづらく、不安定な材料があるのは投資銀行の方です。

どうなることでしょうか?

バフェットからの手紙 (4-4)- 2007年版  

昨日のエントリーのセクションの訳の続きです。
2008年2月29日に掲載されたウォーレン・バフェット氏の株主向けの文書をセクション毎に訳した物です。
http://www.berkshirehathaway.com/letters/2007ltr.pdf

バフェットからの手紙 (4-3)- 2007年版の続き)

告白の時間がやってきました。先にお断りしておきますが、コンサルタント、取締役会、あるいは投資銀行家のだれも、これから私がお話しする間違えを、私が犯す様にさせていません。テニスにおいて、ミスは全ては強制されたものでありません。それと同じです。

(In tennis parlance: parlanceは一般的に話法、話し振り、といった意味ですが、この場合、テニスをやっていておかすミスは、強制されたものではなく、自分のミスである。、と言った様な意味で、その前のセンテンスでバフェット氏が語っていることを、サポートしている表現だと思います。)

まず最初に、私はもう少しのところでSee’sの購入を取りやめるところでした。売り手は3000万ドルを要求していて、私は2500万ドルを上回る額には絶対応じない姿勢でした。幸いな事に、彼は降参してくれました。もしそうならなければ、私は吠えた(叫んだ)事でしょう、そして13億5000万ドルは他の誰かに渡っていたことでしょう。

See'sを購入した同時期、Tom Murphy、その後Capital Cities Broadcastingを経営する事になります、が電話をかけてきて、ダラスフォートワースのNBC局を3500万ドルで購入しないか、と提案してきました。その局は、フォートワース紙を買収して、傘下に収めていました。そして、共同所有の決まりのため、Marphは手放さなければならない状況でした。私は、TV局は事実上資本投資が必要なく素晴らしい将来性を持つSee’sの様な事業であると思っていました。彼らは、経営するのは簡単で、その所有者にお金を降らせてくれる、と考えていました。

さらに、Murphは、親しい友人で、素晴らしい人格を持ち、かつ素晴らしい経営者であると私は称賛していました。彼は、テレビの事業の表も裏も知っており、その買収がうまく行くと信じていなければ、私に電話をかけてこなかったことと思います。実際に、彼は私の耳元で「買いなさい」と囁いていました。しかし、私は聞かなかった。

2006年に、そのテレビ局は7300万ドルの税引き前利益を稼ぎ、私がその提案を断ってから、最低でも総額10億ドルの収益-そのほとんど全てはその所有者の他の目的に使える-を獲得していると思います。更に、資産は現在、8億ドルの資本価値があります。なぜ私は、「ノー」と言ったのでしょうか?私の脳は休暇中でそれを私に伝える事を忘れていた、としか説明がつきません。(私の傾向は、政治家のMolly Irvinsのものと似ています。彼は、以前この様な事を言っています:「もし彼のI.Q. がこれ以上低くなったら、あなたは彼に一日に2回水をあげなければなりません。」)

最後に、私はもっとひどい間違いを犯しました。それは、1993年に4億3300万ドル分のバークシャーの株で購入した、靴の事業、Dexterに対して、「イエス」と行った事です。私が評価した持続性のある競争における優位性は、数年の内に消えてなくなってしまいました。しかし、それはほんのはじまりでした:バークシャーの株を使用する事により、私はこの間違えを加算させることになりました。その行動は、バークシャーの株主に対して4億ドルではなく35億ドルのコストを与えることになりました。結局、私は、価値のない事業を購入するために、現在2200億ドルの価値がある 素晴らしい事業の1.6%を手放したのです。

今日の時点で、Dexterは私が手がけた中で最悪の案件です。しかし、私は将来、もっと間違えを犯すでしょう。それにあなたは賭けてもらってもかまいません。(保証します)Bobby Bareのカントリーソングの一節に、買収において、しばしば起こる事が説明されています:「私は、醜い女性とベッドを共にしたことはない、だけど何回かはそうだったことがある。」(目が覚めた時、一緒だった事が何回かある)

それでは、バークシャーの4つの主な事業分野について検証しましょう。それぞれのセクターは、大きくことなるバランスシートと事業収入の特徴(性質)をもちます。そのため、それらを一緒にすると分析に支障をきたします。それでは、チャーリーと私が区分けして見ている4つに分けた事業についてご紹介します。

(引用終わり)

これで、このセクションは終わりです。今回のエントリーはバフェット氏らしさが、すごく表れているエントリーだと思います。バークシャーの事業は全体として非常にうまく行っており、投資家として第一人者として崇拝されているにも関わらず、失敗談をユーモラスをまじえながら語っています。

この次のセクションからは、再び、淡々とした事業の状況の話に移ります。

3月13日の米国市場 

旅行中のため、今週の更新は不定期です。いつもの米国市場のエントリーも簡略にしています。
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主要インデックスの終値

DOW: 12145.74 +35.50 (+0.29%)
Nasdaq: 2263.61 +19.74 (+0.88%)
S&P500: 1315.48

本日の主なニュース

S&Pが大手の金融企業の損失は峠を越したとの見方を示しました。これを受けて、住宅セクターの株は急騰となっています。

Market advances as credit fears recede a bit

まとめ・コメント

S&Pの声明で、住宅セクターが急騰しました。個人的には、よほどの確証がない限り今回のS&Pの発言はすべき事ではないと思います。好意的に解釈すれば、それだけの材料がある、可能性もあると思います。(個人的には、そう思っていませんが)

しかし、某ハイテク超大手のCEOが(C社のC氏、ちなみにこの人以外のハイテクの大手CEOは節度のある発言を皆しています。)、四半期毎に180度違う発言をしてもそれ程問題視されない様な、文化が米国にはあるので、個人的にはまともに受けてはいませんが、住宅セクターの株の値動きを見ると、市場はきちんと受け止めている様です。

ちなみに、昨年の第3四半期、第4四半期の決算発表時に何社かの金融企業のCEOやCFOが、「これで最悪の時期は終わった、と思いたい」的な発言をしたところが少なからずありました。

と言う事で、自分はそう思っていません(CDO等のストラクチャード・ファイナンスに関わる損失はそうだと思います)が、実際のところ、ファイナンス企業の損失の件は峠を越したのかもしれません。 峠を越したのかどうかは、後、数四半期すれば、はっきり解ることだと思います。

バフェットからの手紙 (4-3)- 2007年版  

昨日のエントリーのセクションの訳の続きです。
2008年2月29日に掲載されたウォーレン・バフェット氏の株主向けの文書をセクション毎に訳した物です。
http://www.berkshirehathaway.com/letters/2007ltr.pdf

バフェットからの手紙 (4-2)- 2007年版の続き)

良いものの一つの例、しかしセンセーショナルなものからはほど遠い事業は、我々の所有するFlightSafetyです。この会社は、私が知るどの様な事業によって提供される利益・恩恵と同じ物を顧客に提供します。(つまり、ごく当たり前のビジネス)そして継続性(耐久性)のある競争の優位性を保有します。一番良いところではなく、その他のフライト・トレーニングを提供する会社に行く事は、手術の手続きで安い(金額を)入札をしてきたところを選ぶのと似た様なものです。

しかし、この事業は売り上げを伸ばそうとした場合、収益の内のかなりの額を再投資することが求められます。1996年に我々がFlightSafetyを買収した時、その税引き前の事業収入は1億1100万ドルでした、そして固定資産の純投資額は5億7000万ドルでした。我々が買収してから、償却分は総計で9億2300万ドルに達しました。しかし、資本支出は、16億3500万ドルに達し、そのほとんどは 次々と導入される新しい飛行機の機種に対応するため のシミュレーターへ(の投資)のものです。(一つのシミュレーターは、1200万ドル以上のコストがかかり、そして我々はそれらを273所有しています。)

償却分を差し引いた我々の固定資産は、現在10億7900万ドルになります。2007年の税引き前の事業収入は2億7000万ドルで、1996年の1億5900万ドルから増えています。この増加は、我々にとって良い、しかしSee’sの様な物とはほど遠い、5億900万ドルの追加投資から、(この)利益を得ています。

従って、もし経済的な収益の観点で見た場合、FlightSafetyは素晴らしいですが、飛び抜けて素晴らしい事業ではありません。”より多く稼ぐには-もっとお金を費やす”経験は、ほとんどの企業で経験する事です。例えば、行政の規制のあるユーティリティ(ガス、水道、電気等)事業に対する我々の巨額の投資は、まさにこの分野に該当します。我々は、今からこの先10年の間に、この事業において非常に多くのお金を得る見込みです、しかし、我々はそれを得るために何10億ドルの(巨額の)投資をしています。

それでは、”とんでもない”方へ話を移しましょう。いわば最悪の事業は、急速に伸びており、継続した伸びを手に入るために巨額の資本が求められるもので、そしてそれで少ししか、またはまったく稼げないものです。飛行機会社(業界)を考えてみて下さい。継続した競争における優位性は幻想に過ぎない事が、ライト兄弟達の時代から、証明されています。本当のところ、もし先見の明がある資本家が、 Kitty Hawkにいたとしたら、彼は、Orville(ライト兄弟の弟)を撃ち落とした人を彼の継承者として選んだ事でしょう。

航空機業界は、最初の飛行から止めどもない資本投資が要求されます。伸びに魅了された投資家は、本当ははねのけるべき時に、底なしのピット(一般には穴の意味です。)にお金を注ぎ続けています。そして、私は、恥ずかしい事ですが、1989年にバークシャーがUS Airの優先株を購入することで、この馬鹿げたことに参加していました。われわれの小切手のインクが乾いて行くたびに(追加投資を積極的に行なわないことで)、その会社は急降下して行きました。そして、我々の優先された配当金が支払わなくなるまでに、それ程の時間はかかりませんでした。

しかし、我々は非常な幸運に恵まれました。再回復期、しかし常にそれは誤った道しるべなのですが、航空機業界に対する楽観的な見方が爆発しました。1998年に我々は、十分な利益を得て、我々の株を実際に売る事ができました。我々の売却から10年を経て、その会社は倒産しました。2回も。

まとめに入りましょう。3種類の”セイビング・アカウント”(いわゆる日本の銀行が提供する貯蓄預金口座に該当すると思います)を考えてみて下さい。素晴らしいものは、飛び抜けて高い金利が支払らわれ、その金利は(長い)年月を経てさらに上昇します。良い物は、魅力的な金利を支払い、貯金額を増やすと利息が増えます。最後に、とんでもない口座は、十分ではない金利の支払いと、お金を追加する事が求められ、それに対する収益は失望する物です。

(ここで一旦終了します。このセクションは、この後、もう一回のエントリーで終わります。)

バフェット氏は、バークシャーが買収した会社を3種類に分けて説明しています。このセクションのタイトルは”我々の事業: すごい、良い, とんでもない”(原題:”Businesses - The Great, the Good and the Gruesome")
彼の基準は、かなり高いと思いますが、この3つの分け方は考え方として、非常に理にかなっていて、納得のいくものだと思いました。また、バフェット氏の買収した事業に対する見方の基準としても、この区分けは非常に興味深いものでした。

このセクションのこの後の話も非常に興味深い物です。乞うご期待下さい。

3月12日の米国市場 

旅行中のため、今週の更新は不定期です。いつもの米国市場のエントリーも簡略にしています。
12-Mar-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12110.24 -46.57 (-0.38%)
Nasdaq: 2243.87 -11.89 (-0.53%)
S&P500: 1308.77 -11.88 (-0.90%)

本日の主なニュース

本当は、今週の非常に大きなニュースはSpitzer氏の件だと思っていたのですが、案の定、連日テレビ等でも大きく取り上げられ、本人も辞任を発表しました。このニュースは共和党やウォールストリートの(一部)関係者にとっては、かなり追い風のニュース、民主党に取っては逆風だと思います。

原油の価格は$110を突破しました。

建設機器世界最大手のキャタピラーが、売り上げの見込みを引き上げ、株価は3.6%の上昇となりました。キャタピラーがDowの下げ幅を押さえることに貢献した様です。GEも、Immelt氏が売り上げは最低でも10%は上がると発言、こちらも上昇しています。

Freddie MacのCFO Piszel氏が、2008年は、2007年よりもそれなりに良い結果となると語ったとの事です。(これだけ、Fedの援護射撃があれば多少は強気の発言もできるでしょうね。)

主なセクター・株の動き

(ファイナンス),(住宅) ,(小売り)
ほとんどの主要企業の株は下がっています。Goldmanは微減でほとんど下がっていません。

(テクノロジー) 下がっているところと、上がっているところとあります。上がったのは、Google, RIMM, IBM等です。

まとめ・コメント

Spitzer氏は非常に頭が切れる超やり手、と思っていました、こんなことで、ケチがついて、政治生命を絶たれるとは、何とも言えません。あまりにも全てがうまく行き過ぎて、心にゆるみがあったのか、事情は分かりませんが、いずれにせよ、 はっきり言って危機管理ができていない、と思います。

彼の部下で名前は忘れましたが(最近になってやたら有名、ちょっと調べればすぐ分かるのですが、はっきり言って名前を覚える価値があるとは、あまり思えないので書きません)、Spitzer氏の威光を立てにモノラインの救済を取りまとめようとしている(しゃしゃり出てきていた印象が強い)ので、なんか、ちょっと介入し過ぎなのでは、と個人的には思っていました。

残念な事ではありますが、自分の行動に責任をきちんととる、と言う意味でいたしかたがない、ことだと思います。

市場は、昨日の過去5年で最も大幅な急上昇から、多少調整となった様です。取りあえず大きく値を戻したので、ポジションをクローズして様子を見る、と言った動きがあっても不思議はないと思います。(自分だってそうしたい、と言う気持ちは多少なりともあります。)ちょっと興味深いのは、テクノロジーに関しては、昨日に引き続き上昇する様なところもでてきているところです。これが、再び”テクノロジー買い”のトレンドの兆候なのかは、分かりませんが、少し期待しています。

バフェットからの手紙 (4-2)- 2007年版  

昨日のエントリーのセクションの訳の続きです。
2008年2月29日に掲載されたウォーレン・バフェット氏の株主向けの文書をセクション毎に訳した物です。
http://www.berkshirehathaway.com/letters/2007ltr.pdf

バフェットからの手紙 (4)- 2007年版の続き)

それでは、夢の事業の試作品、我々の所有するSee’s Candyを見てみましょう。箱詰めのチョコレートの業界で事業を営むことは、興奮するものではありません。米国での一人当たりの消費は非常に低く、伸びていません。多くの一時期有名(重要)だったブランドは姿を消しています、そして、過去40年に渡って一定の利益を上げているのはたったの3社だけです。実際のところ、See’sは売り上げのほとんどを数少ないいくつかの州で上げていますが、それが業界全体の利益の半分近くに達している、と見ています。

Blue Chip Stampsが1972年にSee’sを買収した際、See’sは1600万ポンドのキャンディを一年間に販売していました。(チャーリーとわたしは、Blue Chipをその時傘下に収め、後にバークシャーと合併させました)昨年、See’sは3100万ポンドを販売しました。年間の伸びはたったの2%です。しかし、50年以上の期間に渡ってSee’s一家によって築き上げられた継続性のある競合力(競争における優位性)は、そしてChuck HugginsとBrad Kinstlerによってそれを引き続き強化されててきました。それがバークシャーとって素晴らしい結果を生み出し続けています。

我々は、See’sを2500万ドルで購入しました。その時の売り上げは3000万ドルで、税引き前の収入は500万ドル未満でした。そして事業を運営する上で必要な資本は800万ドルでした。(毎年数ヶ月間、一時的に必要となる借入金が多少(それ程多くない)必要でした。従って、その会社(See’s)は運営するのに投資した資本に対して税引き前で60%の収入を得たことになります。二つの要素が、運営するのに必要となる資金を最小限に留める事に役立ちました。第一に、製品は現金での販売、そしてそれにより、売掛金はありませんでした。第二に、製造と供給のサイクル(周期)は短く、それが在庫を最小にしていました。

昨年のSee’sの売り上げは3億8300万ドルで、税引き前の利益は8200万ドルでした。運営するための資本は4000万ドルです。これは、1972年以来、それなりの規模の拡大 - そして、事業のそれなりの経済的な伸びを得るために、我々がしなければならない再投資が3200万ドルしか必要とならなかったことを意味します。

そしてその間に、税引き前の収益は合計で13億5000万ドルに達しています。その3200万ドルを除いた全ては、バークシャーに送られ続けています。(あるいは、初期の年代では、Blue Chipに対して)収益から法人税を支払った後、残り(収益)を他の魅力的な事業を購入するのに使っています。ちょうどアダムとイブが営みを始め、それが60億の人間を導いた様に、See’sは我々に複数の新たな現金の収益源を生み出し続けています。(聖書の教え、”be fruitful and multiply”は、バークシャーにおいて我々が真剣に考慮する事です。

米国において、See’sの様な企業は多くありません。通常は、企業が収益を500万ドルから8200万ドルに伸ばすためには、おおざっぱなところで、その伸びに対して4億ドル程度の資本投資が要求されます。なぜなら、事業を成長させるためには、売り上げの増加に伴って運営する上で必要とされる資本が増加し、そして巨額の固定資産の投資が求められるためです。 

その会社の成長を高めるために資本の大幅な増加が必要な会社は、満足のいく投資としてうまく証されるかもしれません。我々の例として上げた、4億ドルの純資産で8200万ドルの税引き前利益をあげることは、決して悪くないと思います。しかし、その様な比較は、(企業の)オーナーにとって、See’sの状況とは大きく異なるでしょう。実質上巨額の資本が必要なく、 収益が絶え間なく増加する方がはるかに良いに決まっています。マイクロソフトやグーグルに聞いてみて下さい。

(取りあえず、ここで一旦終了します。このセクションはまだ続きます。明日以降のエントリで続きを取り上げる予定です。)

3月11日の米国市場 

旅行中のため、今週の更新は不定期です。いつもの米国市場のエントリーも簡略にしています。
11-Mar-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12157.22 +417.07 (+3.55%)
Nasdaq: 2255.76 +86.42 (+3.98%)
S&P500: 1320.50 +47.13 (+3.70%)

本日の主なニュース

Fedとその他(ヨーロッパ、カナダ、スイスナショナル・バンク)の中央銀行が2000億ドルをファイナンシャル市場に注入する事を発表しました。この新しい取り組みはTerm Securities Lending Facility(TSLF)と呼ばれる物で、28日間の短期融資のローンです。(オーバーナイトに比べると融資期間は長い)これは、現在非常に問題に(誰も引き取りたがらず、取引が成立しない)なっている住宅ローンを担保にした証券に対しても融資を行なうと言う、非常に踏み込んだ意ものです。

Stocks up sharply after Fed credit plan
Fed easing liquidity in funding markets

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)ほとんどが最低でも5%以上、上がっているところは10%以上上がっています。

(住宅) こちらもファイナンス・セクターと同様の状況です。

(小売り)上昇していますが、ファイナンス・住宅の様な極端な上がり方ではありません。

(テクノロジー) 上昇しています。大手で特に上がったのは、Apple 6.4%, Google 6.34%, Intel 5.37%, RIMM 7.64%, Microsoft 4.39%, Cisco 4.84%等です。

まとめ・コメント

先週から今週にかけてかなり大きく下落していましたが、本日のFedの発表をきっかけに、本日は市場全体が急上昇となりました。ちょっと普通ではない位の上がり方だったと思います。Fedの今回の対応は問題の部分に直接対処するかなり踏み込んだものなので、直接恩恵を受けるファイナンス企業や関連のある住宅セクターの株が大幅に上がるのはある部分、理解できます。

それにしても、かなり思い切った事をやるな、と思いました。表現を変えればこれは特定の企業、業界の救済策以外のなにものでもないと思うのですが、、、しかし、株式市場がここまで下がってきてしまっては、米国、世界経済に与える影響も非常に大きいので、Fedとしてもこういった大胆な政策に出ざるを得なかった、ことなのだと思います。

今回のTSLFにより、3月18日のFOMCにおける金利引き下げの見込みは多少下がった様で、Fed fundの先物取り引き価格から換算した次回FOMCでの金利引き下げの確率は、69%の確率で75bpで残りは50bpの引き下げとなった様です。昨日の時点では、14%の確率で100bp(!!!)の引き下げ、残りは全て75bpの引き下げだったとのことです。

上の、テクノロジーのところにも書きましたが、ここのところ大きく調整していたテクノロジーの優良株、Google, Apple, RIMM等は今日は大幅に上昇しています。また、Intel, Microsoft, Ciscoの様な今後極端な上昇は見込めない物の安定した業績が予想される優良企業に関しても、大きく上昇しています。

また、日本市場に関しても、昨日は大きく崩れず逆に上昇する等、底堅い(下げ渋る)動きが出てきたことは特筆に値すると思います。個人的には、全般的に見た場合日本の市場は、こちらのハイテクやその他の優良企業の株と似た位置付けの部分が少なからずあると思っているので、昨日の動きもある程度納得いきます。

今日の大幅上昇で、一安心した投資家も多いと思います。(自分も含む)短期的な市場の流動性の問題に関してはこれで少なからず改善されることと思いますが、問題はこれ以外にも数多くあります。これで状況が大きく変わった事わけではないので、引き続き注意が必要だと思います。

バフェットからの手紙 (4)- 2007年版  

先週からのエントリーの続きです。
2008年2月29日に掲載されたウォーレン・バフェット氏の株主向けの文書をセクション毎に訳した物です。
http://www.berkshirehathaway.com/letters/2007ltr.pdf

ビジネス - すごい、良い、とんでもない

それでは、どの様な事業(ビジネス)が我々を興奮させているのか見てみましょう。そして、その様な話をしながら(それと同時に)、我々が避けたいと思っている事についても検討(議論)してみましょう。

チャーリーと私は、a) 我々が理解できるビジネス(事業); b) 長期的に良好な経済状態; c) 有能で信頼できる経営陣; d) 分別のある(提示)価格;を持つ企業を探しています。我々は事業の全て、または、経営陣が我々のパートナーであるならば、最低で80%を購入したいと考えています。しかしながら、傘下に収める様な買収ができない場合は、素晴らしい事業の一部分を、単に購入する事も我々は喜んでします。模造ダイヤ(ラインストーン)の全てを所有するよりも、ホープ・ダイアモンドの一部を所有した方が良いと思います。

(ホープ・ダイアモンド:スミソニアン美術館にある45.52カラットのダイアモンド:Wikipediaのホープ・ダイアモンドの解説はこちらです。)

本当に素晴らしい事業は、素晴らしい投資資本のリターンを守れる(確保できる)耐久性のある”堀”を持つ事が必須です。 大きな収益を持つ”城”は、 競合する者達の度重なる襲撃を必ず受けることが、 資本主義の原動力です。(原動力として保証されています)ですから、低価格の提供者(GEICOやCostco)あるいは強力な世界中で認知されるブランドを持つ(Coca-Cola, Gillette, American Express)会社の様な、非常に強力な防壁(バリア)を持つことが、継続した成功を得るために必須となります。ビジネスの歴史では、堀が幻想で、しばらくするとすぐに(敵に)渡られてしまった”ロマン・キャンドル”の会社達であふれています。

(ロマン・キャンドルは花火の一種です。ロマン・キャンドルの解説はこちらです。)

”長続きする事(もちこたえることができる)”の 我々の基準は、素早くて、継続して変化をとげる傾向がある業界内の会社を排除することの理由となっています。 資本主義の”建設(創造)的な破壊(creative destruction)”は、社会にとって非常に高い恩恵をもたらしますが、投資の確実性の妨げとなります。堀は継続して再構築されなければなりません、そうでなければ最終的には、堀は完全になくなります。

さらに、この基準は素晴らしい経営者を持つ事に起因する成功をおさめた事業を除外します。もちろん、素晴らしい経営者は、どの様な会社にとっても非常に重要な(大きな)資産です。そして、バークシャーにおいても、我々はこの様な(素晴らしい)経営者達を多数かかえています。彼らの能力は、何十億ドルの価値を作り出しています。もし普通のCEO達がそれらの事業を経営していたとしたら、これらの価値は決して作り出されたものではなかったでしょう。

しかし、もし事業がすばらしい結果を収めるためにスーパースターが必要であるならば、その事業自体は素晴らしいとみなすことはできません。 あなたの地域で脳神経の手術で秀でた医者による医療のパートナーシップ(協力関係)は、非常に巨大でしかも拡大する利益を得られるかもしれません。しかし、それは、その将来については少しも保証されていない事を意味します。協力関係の堀は、その医者が出て行ってしまった時になくなります。しかしながら、 CEOを指名することはできませんが、 Mayo Clinicの堀が継続することに関してはあてにする事ができます。

(Mayo Clinicは世界中に名の知られた医療機関:Mayo Clinicに関する詳細はこちらです。)

安定した産業で長期的な競合力の優位性を持つこと、それが我々の求める事業です。もしそれが自然な形で急速に伸びるのであれば、素晴らしい事です。しかし、自然な伸びがなかったとしても、その様な事業は報いられます。我々は、単に豊潤な収益がある事業を手に入れ、そしてそれらを使ってどこかにある似た様な事業を購入します。収益を獲得し続けているところにお金を必ず投資しなければならない、といった決まりはありません。実際のところ、そのようにすることは、えてして失敗となります。本当に素晴らしい事業、確実な資産を元にした巨大な収益、は高い収益率を持つ内部の利益の大きな部分を、長期にわたって再投資することはできません。

(このセクションは長いので、いくつかに分けてエントリーします。明日も更新する予定です。)


3月10日の米国市場 

旅行中のため、今週の更新は不定期です。いつもの米国市場のエントリーも簡略にしています。

10-Mar-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 11740.15 -153.54 (-1.29%)
Nasdaq: 2169.34 -43.15 (-1.95%)
S&P500: 1273.37 -20.00 (-1.55%)

本日の市場は先週末の終値と変わらない水準で始まりましたが、ファイナンス関連のニュース等からセンチメントは急速に悪化し下落基調のまま終了しています。

本日の主なニュース

Bear Stearnsが現金が不足しているとの噂が流れ、株価は本日11%以上下落しています。(Bearはこの噂を否定)

Citigroupは90億ドルの損失を第1四半期に計上する見込みである事を明らかにしました。

McDonanld’sが2月の既存店の売り上げが11.7%上昇したとの発表をし、株価は本日2.9%の上昇となりました。

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)大きく下がっているところが多いです。

(住宅) こちらも大きく下がっています。

(小売り)下落しているところが多いです。一方で、小売り製品の製造関連の株は上昇しているところがあります。(BUD, KFT等)

(テクノロジー) 下がっている株が多い中、Intel, IBM, Microsoft, Oracle等のテクノロジー大手企業は上昇しています。

まとめ・コメント

ここのところファイナンス関連はモノラインに注目が集中していましたが、やはりと言うか、Citiの90億ドルの損失計上見込みの発表やBear Stearnsの現金不足の噂等、再びファイナンス関連のもろもろの問題が浮上してきました。株価もそれにつられて全般的に大きく下がってきています。

その中でマクドナルドが堅調に売り上げを伸ばしているとの発表が今日の明るいニュースでしたが、同様にグローバルに事業を展開している日用食品や飲料のBUDやKraft等の株も市場全体が大きく下がる中上昇しています。

テクノロジーに関しても、ビジネスは順調なもののバリュエーション的には高かったGoogle, Appleの株価が大きく調整されてきていますが、それ以外の大手テクノロジーの株はここにきて比較的堅調(下げどまり的な形で)に推移しています。例としては、今日の市場の中Intel, IBM, Microsoft, Ocracleは上昇しており、それ以外の大手でもCisco, HP等も今日は下がりましたが同様の傾向が見られます。

目先の大きなイベントはFOMCと投資銀行の決算発表ですが、FOMCに関してはFedの金利引き下げは既に市場に織り込まれているので、今の時点ではアップサイドとしてはあまり大きくないのではと思います。

突然再び注目を(悪い意味で)集め出したBear Stearnsの決算結果がどうなのか、Goldmanはどうなのか、等かなり興味深いところです。また、ファイナンス関連の問題は様々な問題がまだまだあるので、この四半期が終わったからと言って収まる様には思えません。

一方で先週からの下落で市場の水準は再びかなり低いところまで来ているので、ある程度は悪いニュースも織り込みまれていると思います。そう考えると、上で述べた様なディフェンシブな株に人気が集まるのは自然の流れだと思います。

少し気になるのは、先週金曜日の Thornburgの様なニュースで明らかになってきている様な増加するマージンコールによるレバレッジの解消売り、さらにそれに起因する破綻等のニュースが再び出てくるようだと、さらに大きな下落の可能性も少なからずある様に思えます。

しばらくはかなり注意が必要だと思います。

3月7日の米国市場 

(お知らせ)今週体調を崩しており、昨日は更新できませんでした。訪問下さった方、すみませんでした。体調が悪いにも関わらず、春休みの旅行に行くため、現在、中継の空港のラウンジからアクセスしています。このエントリーは後で更新する予定です。また、それ以外の件に関しては、後ほどエントリーする予定でおります。
7-Mar-2008.png


主要インデックスの終値

DOW: 11893.69 -146.70 (-1.22%)
Nasdaq: 2212.49 -8.01 (-0.36%)
S&P500: 1293.37 -10.97 (-0.84%)

本日の主なニュース

住宅ローンで高額(“Jmuboローンと呼ばれるもの)を専門に取り扱うThrnburg Mortgageが債権者のマージンコールに対応する事ができない、と発表し、資金難に陥っている事が明確になりました。
Thornburg survival at stake after big margin calls

本日、労働省が発表した2月の雇用統計によると、非農業の求人数は6万3000件の減少で、エコノミストの予測の2500件の増加に対して大幅に悪い結果でした。失業率は4.9%から4.8%に減少しました。この減少は、働く事ができても仕事を探すのを止めた人が増えている(この場合失業率には換算されない)との観測です。

Fedが流動性の改善のためTerm Auction Facility(TAF)を1000億ドルに増やす事を発表しました。
Fed takes new steps on credit crisis

Wall Street JournalがWashington Mutualがプライベート・エクイティかSWFから資金調達をえようとしていると報道され、株価は8.93%下落しました。
Washington Mutual down 9% on capital-raising report
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