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6月26日の米国市場 

26-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 11453.42 -358.41 (-3.03%)
Nasdaq: 2321.37 -79.89 (-3.33%)
S&P500: 1283.15 -38.82 (-2.94%)

本日の主なニュース

原油価格は、4%近く上昇し$140を超えて高値を更新した後、$139.64で終了しました。今日の価格の上昇の切っ掛けとなったのは、リビアが原油の生産を削減することを検討していると発表したことです。また、OPECのプレジデントが原油価格は1バレル当たり$150を大きく超えることになるだろうとの見方を示したことも大きな要因だった様です。
Oil jumps above $140 on OPEC, Libya comments

Goldman SachsがGMのレーティングをSellにしたこと等から、株価は本日10.77%の大幅な下落となりました。この株価の水準は、過去53年で最低のレベルとのことです。
GM drops to 53-year low, Goldman urges "sell"

同じくGoldmanがCitigroupを売り推奨し、”Americas conviction sell”のリストに加え、ターゲット価格を$16としたことなどから、Citiは本日6.26%の下落となりました。この価格水準は、過去10年間で最低のレベルとのことです。
ダウングレードの理由として、新たに巨額な損失を計上する可能性があること、更なる資金調達を行う必要に迫られ、資産売却あるいは新規株の発行をせざるを得なくなる可能性、配当の削減の必要性、などを挙げています。
Citigroup sinks to 10-year low, Goldman urges short sale

全米第2位の住宅建設メーカーLennarが四半期の決算を発表しました。結果は、1209万ドル, 一株当たり76セントの赤字でした。昨年同期は一株当たり$1.55だったので赤字の幅は減少しています。アナリストの予想平均は、59セントで予想よりも悪い結果でした。CEOのMiller氏は年内中は市場の状況が更に悪化する見通しを示しています。
Lennar posts worse-than-expected loss; orders fall

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)大きく下落しています。

(住宅)  ほとんどが大きく下落しています。

(小売り)ほとんどが下落しています。

(テクノロジー) 大きく下落しているところが目につきます。

まとめ・コメント

本日市場は、リビアの原油産出削減の可能性等の報道等から、原油価格が上昇して始まり、株式市場は下落して始まり、そのまま下落基調を続け、昨日に比べ大きく下落して終了しました。上にも取り上げていますが、GMとCitigroupのダウングレードも大きなインパクトを与えた様で、自動車・ファイナンスのセクターも大幅な下落となりました。

住宅セクターに関しては、指標、市場の状況等、悪いニュースが続けて発表されている中、今週は大きく上昇していましたが、本日は反転大幅な下落となりました。

昨日市場終了後に四半期の決算を発表したResearch In MotionとOracleは共に大幅な増益となる好決算でしたが、今後の見通しに対して慎重な見方を示したこと、RIMMのフォーキャストがアナリストの予想を下回ったこと等から、投資家の失望を買い、テクノロジー・セクター全体が大きく下落しました。今日の市場心理の中では、これらの企業の慎重な見方は、かなりネガティブに解釈された様です。

個人的には、両社とも昨年同期に比べ大幅な増益をしており、それが今後赤字に反転するといった話でもなく、今後も増益の見通しをしているのですが、その伸びが期待程ではないことで、大きく売られるのは、いつものこととは言え、興味深いと思います。赤字が続いている企業が多く、業績の回復がいつになるのか、はっきりわからない ファイナンスや住宅セクターとは大きく異なるのですが、、、自分の考えに固執せず柔軟に対応・解釈することが肝要だと思います。

6月も終わりが近づき、第2四半期もほぼ終了間際となりました。今四半期に入り、消費者コンフィデンスの大幅な悪化、原油価格の高騰が顕著に表れてきました。これらが企業決算に与える影響は、これからさらに本格化していくと思います。それがどの程度の影響になるのかは、分かりませんがかなり大きなものとなると思っています。

FOMCも終わり、次のメインのイベントは7月中頃から本格化する第2四半期の企業決算動向と今後のビジネスの見通しになってくると思います。厳しい(難しい)市場環境となってきましたが、冷静に対応していきたいと思っています。また、この様な状況は見方を変えれば、新規投資の良い機会とも言えるので、考え方にもよると思います。
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6月25日の米国市場 

25-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 11811.83 +4.40 (+0.04%)
Nasdaq: 2401.26 +32.98 (+1.39%)
S&P500: 1314.29 +7.68 (+0.58%)

本日の主なニュース

FOMCの結果は予想通りの金利据え置きでした。声明の内容は、インフレに対する懸念は示したものの、前回の声明に比べそれ程変わっておらず、また、景気後退に対する懸念を示す(低金利政策の必要性を暗示)内容でした。内容に関しては、一つ前のエントリーを参照して下さい。
FOMCの声明(プレスリリース)

原油価格は、本日$2.45下落し$134.55で終了しました。今週発表された原油の備蓄(在庫)は80万バレル上昇し3億180万バレルとなりました。在庫の上昇は、需要の低下によるものと考えられています。
Oil falls on U.S. inventory build, weak demand

商務省が発表した5月の新築住宅の販売結果は、年間の販売ペースに換算して51万2000戸で4月の結果に比べ2.5%の下落となりました。また、昨年の5月と比べた場合は40.3%の大幅な下落となっています。販売価格の中央値は23万1000ドル、平均販売価格は31万1300ドルでした。
ニュースリリース

市場終了後にResearch In Montionが四半期の決算を発表しました。結果は、利益が昨年に比べ倍増の(予想通りの)好決算でした。しかし、今四半期の収益予想がアナリストの予想よりも低かったこと等から、発表後のアフターアワーズでの取り引きでは、RIMMの株価は8%近く下落しています。本日株価は 1.32%の上昇でした。
RIM profit jumps, outlook underwhelms; stock drops

市場終了後に発表されたOrcleの四半期の結果は、利益が27%の上昇、アナリストの収益見込みを上回る好決算でした。純利益のEPSは39セント、一時的な出費を除いた収益は一株当たり47セントでアナリスト予想平均の44セントを上回りました。
Oracle net profit jumps, beats Wall Street view

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)上昇と下落にわかれていますが、変動の幅は結果的にはそれ程大きくありませんでした。

(住宅)  ほとんどが上昇しています。

(小売り)ほとんどが上昇しています。

(テクノロジー)  上昇が多いですが、それ程大きな上昇は主要なところではあまり目につきませんでした。

まとめ・コメント

今日はFOMCの発表前から上昇、発表後更に上昇となりましたが、引けにかけて下落し、DOWはほぼ変わらず、S&P 500は0.6%程度の上昇、Nasdaqは約1.4%の上昇となりました。

Fedは予想通り金利の据え置きを発表。注目の声明はインフレ懸念を示したものの、前回に比べてそれ程踏み込んでおらず、市場の期待に応えた形だった様に思います。市場も一安心といった観がありますが、今後に関しては予断は許されない状況にあると思います。

原油価格は本日少し下がったものの依然として非常に高い水準にあります。鉄鋼の価格も高騰しており、様々な製品・商品のコストが上昇しています。これらが、今後関連する企業の収益に影響を与えることは否めない状況だと思います。(原価の高騰を製品価格に転嫁できない場合、あるいは、値上げによる需要の低下等の影響)さらにECBが7月に金利を引き上げた場合、ドル安への圧力が高まる可能性が高いと思います。

商務省の発表した新築住宅の販売結果は予想以上に悪く、しかも、販売価格も下がっています。この様な発表がされたにも関わらず、ホームビルダー株は本日上昇、一時はかなり大幅な上昇となっていました。長期的な視点で見た場合は、現在の株価の水準は確かに低いとは思いますが、後一、二年は厳しい収益状況が続くことは確実にも関わらず、買いが集まるのは個人的には興味深い傾向だと思います。短中期の結果を気にする傾向がある米国市場、投資家心理にも関わらず、あたかもにわか長期投資家が増えている様な状況です。私の考えとしては、この様な傾向は遅かれ早かれなくなると思っています。

市場終了後に発表されたRIMMとOracleの結果は、両社とも大幅な増益の好決算でしたが、アフターアワーズでの反応は二分しています。RIMMは今後の収益見込みがアナリスト予想を下回ったことから大幅な下落となっています。ただし、RIMMの株価はここ最近大きく上昇しており、バリュエーション的にもかなり高いのである程度の調整は理にかなっていると思います。また、両社の決算結果は、テクノロジー株が収益としては、景気・市場環境の影響をあまり受けずに順調であることを示していると思います。

テクノロジー企業の高収益が、今後続く保証はありませんが、他のセクターと比べた場合の相対的なリスクは低いと考えています。これで、市場はFOMCの発表のイベントは無事、波乱もなく通過しました。ただ、今後の市場動向を考えた場合、ダウンサイドがかなり大きくなってきている様に思います。十分な注意が必要なのでは、と考えています。

FOMCの声明(プレスリリース) 

FOMCの声明が発表されました。以下、Fedのホームページから全文を引用し、コメントを間に入れています。

Release Date: June 25, 2008

For immediate release
The Federal Open Market Committee decided today to keep its target for the federal funds rate at 2 percent.

Recent information indicates that overall economic activity continues to expand, partly reflecting some firming in household spending. However, labor markets have softened further and financial markets remain under considerable stress. Tight credit conditions, the ongoing housing contraction, and the rise in energy prices are likely to weigh on economic growth over the next few quarters.

The Committee expects inflation to moderate later this year and next year. However, in light of the continued increases in the prices of energy and some other commodities and the elevated state of some indicators of inflation expectations, uncertainty about the inflation outlook remains high.

(コメント:概略としては、「インフレについて、Fedは今年の後半(終わり)と来年には軽減されると見ている。しかし、燃料費とその他の商品の価格の継続した上昇と指標の上昇を考慮すると、今後のインフレに対する懸念は払拭できていない。」と語っています。ここで重要なことは、Fedの見方として、不安定要因は依然としてあるものの、インフレ懸念は今後和らいでいくとの見方を堅持していることを示していると思います。言い方を換えると、インフレの懸念に対してそれ程強く強調していない印象を受けます。(今の時点で))

The substantial easing of monetary policy to date, combined with ongoing measures to foster market liquidity, should help to promote moderate growth over time. Although downside risks to growth remain, they appear to have diminished somewhat, and the upside risks to inflation and inflation expectations have increased. The Committee will continue to monitor economic and financial developments and will act as needed to promote sustainable economic growth and price stability.

(コメント:「金利政策に対して大幅な低金利を導入しており、市場の流動性を促進する施策と併せることによって、緩やかな上昇を促進するであろう」としています。この部分に関しては、前回のFOMCの声明からあまり変わっていません。前回のFOMCの声明の訳はこちらです。続けて、「景気の低迷のリスクは多少減ったものの依然としてあり、インフレの上昇のリスクに関しては高まっている」としています。ポイントとしては、景気の低迷に対するリスク、懸念を依然として持っていることを示していることです。これは、インフレ懸念に対して重きを置いていると言う姿勢にはまだなっていないことを示唆していると思います。

Voting for the FOMC monetary policy action were: Ben S. Bernanke, Chairman; Timothy F. Geithner, Vice Chairman; Donald L. Kohn; Randall S. Kroszner; Frederic S. Mishkin; Sandra Pianalto; Charles I. Plosser; Gary H. Stern; and Kevin M. Warsh. Voting against was Richard W. Fisher, who preferred an increase in the target for the federal funds rate at this meeting.

(コメント:今回の金利政策に関しては、Richard Fisher氏以外は賛成で、Fisher氏は金利の引き上げをするべきだとした、とのことです。)



金利の据え置きに関しては、予想通りでしたが、声明を読むと前回の声明とそれ程大きく変わっておらず、景気後退の懸念を堅持し、インフレ懸念について述べたもののそれ程強調していないことが注目されます。これは、金利の引き上げを早急に行う必要性をそれ程示さず、また、金利の引き上げを積極的に行う様な姿勢では今の時点ではないことを、暗示していると思います。(次回のFOMC以降で、この様な姿勢を貫くことができるかどうかは、不明ですが、、、、、)



6月24日の米国市場 

24-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 11807.43 -34.93 (-0.29%)
Nasdaq: 2368.28 -17.46 (-0.73%)
S&P500: 1314.29 -3.71 (-0.28%)

本日の主なニュース

本日発表された4月のS&P/Case-ShillerのHome Price Indicesは、20の全ての街が下落となり、内13は一年間の下落として過去最大の下落となり、内10は二桁の下落でした。10-Cityの総合指数は、新たな下落の記録を更新する16.3%の下落、20-Cityの総合指数も過去最大の15.3%の下落でした。
ニュースリリース

Conference Boardが発表した6月の消費者コンフィデンス(Consumer Confidence)の指数は、大幅に下落となった5月からさらに下落となりました。6月の指数は50.4(1985年を100とする)で5月の58.1から下落しています。
ニュ-スリリース

Yahooの株価は、朝は下落して始まり一旦は21ドルを切り、$20.6まで下がりましたが、TechCrunchが複数の情報ソースから得た話として、Microsoftと買収に関する話し合いを再開したと報道し、これを切っ掛けに一気に上昇に転じ一時は15%の上昇となりました。その後、今度はCNBCが、Microsoftの事情に精通した筋からの話として、会社全体の買収はもはや考えてなく、その様な話を再開していないこと、その一方で検索の事業の買収に関しては再度話し合いをしているとのニュースを報道しました。このニュースで下落に転じ、最終的には 2.75%の上昇の$22.04で終了しました。
TechCrunch: Sources: Microsoft And Yahoo Talks Back On
Yahoo shares yo-yo with reports on Microsoft talks

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)ほとんどが上昇しています。上昇で目立ったのはLehman 6.8% upでした。 E-Tradeは若干の下落となりました。

(住宅)  どこも大きく上昇しています。上昇で目立つのはCentex 7.45%, KB Home 7.32%, D R Horton 7.31% 等です。

(小売り)上昇と下落にわかれています。Wal-Mart, Targetは上昇でした。

(テクノロジー)  上昇と下落にわかれています。

まとめ・コメント

本日は、予想以上に悪い消費者コンフィデンス、記録的な住宅価格の下落、そして昨日市場終了後のUPSのプロフィット・ウォーニング等から下落して始まりましたが、その後上昇に転じ、引けにかけては再び下落となり結果的には、若干の下落で終了しました。

FOMCが始まり、明日の午後に声明が発表される予想です。今回は金利を据え置くとの見方が圧倒的で、ほぼ確実視されていますが、Fedの姿勢がインフレに集中するのか、それとも景気の悪化に対しても注意を払うとの姿勢を見せるのかに市場の注目は集まっていると思います。

景気の悪化に対しても懸念を表明するのであれば、しばらくは金利を据え置き、金利を上げるとしても引き上げ幅は限定的となると予想でき、一方で、インフレに対する懸念を強めるのであれば、状況によっては金利の引き上げのタイミングが早くなり、また、継続して引き上げていく可能性も高まる、といったFedの今後の政策の予想の重要な判断材料となると思います。

本日株式市場も本日は取り引き数量もあまり大きくなく、明日のFOMCの声明を待つ様な状況の様に思います。原油の市場に関しては、本日若干上昇し$137で終了しています。原油価格に関してもFedの金利政策の結果を待つ形で、今日はあまり動かなかった様に想像しています。

市場全体はあまり変動はありませんでしたが、セクター、単独の株では大きな動きを見せるところも多くありました。Yahooは大きく動きましたが、これは上に書いた様にMicrosoftとの買収が再び浮上との噂等から投機的な動きが活発になってきていることが要因だと思います。

個人的な想像ですが、MicrosoftはJerry Yangが辞めない限り買収を再検討することはないと思っています。そのため、私はCNBCの報道の様に、現時点では検索事業の買収に関しての話し合いを再開したのだと思います。ただ、この手の話は状況がめまぐるしく変わるので、あまり詮索しても自分としては意味がないと思っています。

住宅セクターは本日午前中は大きく下落していたのですが、その後上昇に転じ、大幅な上昇となって終了しているところが多いです。これは、再び悪材料が出尽くして、市場は底を打ったとの考えからの買いと、上昇によって空売りの解消による踏み上げからだと思います。一部メディアで、アナリストのコメント等でも住宅セクターは過去3ヶ月で3割も下がったとの表現が引用されたりしていますが、このことは事実ですが、1月の下落時から一旦は3割以上も上昇しており、上昇後のピークから3割程度下がっているだけです。尚、今週は大手KB HomeとLennarが四半期の決算を発表します。

短期的には、やはり明日のFOMCの声明が焦点だと思います。その後は、やはり7月中旬から始まる第2四半期の企業決算の結果に市場の注目は移っていくと思います。恐らく今回の四半期決算では、原油、コスト高から収益に大きな影響を被る企業が少なからずあると予想しています。(既に発表されている、航空機、自動車業界だけでなく)その一方で、ハイテク企業に関しては堅調な結果を発表するところが多いのではと期待しているのですが、自分の考えに溺れずに慎重に状況を見極めていきたいと思っています。

(コメント:1月の市場の大幅な下落の際、テクノロジーの企業の多くは07年の第4四半期の好決算を発表しながら、株価は発表後に大幅に下落しました。好決算やアナリストの予想を上回ったとしても、市場全体のセンチメントやその時の市場心理等で、株価の反応は大きく異なる場合があるので、あまり期待しない様にしています。)

6月23日の米国市場 

23-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 11842.36 -0.33 (-0.00%)
Nasdaq: 2385.74 -20.35 (-0.85%)
S&P500: 1318.00 +0.07 (+0.01%)

本日の主なニュース

サウジアラビアのJeddahで行われていた、産油国と消費国との間の会合において、サウジアラビアが一日当たりの原油産出量を7月に発表済みの30万バレルの追加に加え、さらに20万バレル追加して一日の送料で970万バレルに引き上げることを発表しました。しかし、この追加量は、米国が期待していたものよりも、低く、中国、インド、中東の需要の増加を補いきれないと主張、一方でOPEC諸国は原油の不足はなく、投機やドルの下落によるものであると反論し、話し合いは平行線となりました。

また、ナイジェリアの産出量が減ることに対する懸念等が高まってきています。しかし、ドルがユールに対して上昇したため、原油価格の上昇に一定の歯止めがかかったとのことです。Nymexでの8月の供給の原油価格は、$1.38上昇し1バレル$136.74で終了しました。
Oil rises on modest Saudi increase, Nigeria

GMが2009年のモデルの価格を平均で3.5%引き上げる予定であることをディーラーとのカンファレンスコールで明らかにしました。値上げの理由として、鉄とその他のコモディティの原価の上昇を補うためと安全面での機能追加によるため、としています。また、SUVとトラックの生産を更に削減する予定とし、また、2008年モデルの在庫を処分するために72ケ月(6年間)のローンの金利を無利子で行う販売キャンペーンを今週行う予定とのことです。(6月中に在庫の削減を行うため)

GMの株価は本日6.4%の下落でした。また本日の株価の水準は、1982年の2月以来で最低とのことです。
GM to raise prices on 2009 models, cut production

FedExに続きUPSも燃料費の高騰と米国景気の停滞から第2四半期の収益が従来の予想よりも低くなる見込みであることを発表しました。それまでの四半期の利益予想は97 centsから$1.04で、今回の発表で、83 centsから88 centsに引下げました。
UPS slashes view on soaring fuel costs

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)下落が多く、大きく下がっているところは、Lehman 5.79%, BofA 4.50%, Merrill 3.92% 等です。

(住宅)  下落しています。下落で目立ったのは、Lennar 6.96%, Toll Brothers 5.27%等です。

(小売り)下落しているところが多いですが、Wal-Martは上昇しています。

(テクノロジー)  下落しているところが多いですが、主要なところはそれ程下がっていません。

まとめ・コメント

先週金曜日の大幅な下落から明けた本日は、原油価格は上昇して始まったものの、市場全体としてはそれ程大きく動かずに終了しました。ただし、個別の株、セクターとしては大きく変動しているところも目立ちました。

ファイナンス・セクターは、先週に引き続き本日も下落しているところが多く目につきました。一時期高まっていたクレジット・クランチの最悪期は過ぎ(=”セクター・市場は底を打った”)の様な見方は急速になくなり、問題は長期化する、あるいは収益が改善するまでにはまだかなり時間がかかる、と言った見方が強くなってきている様です。

先週堅調だった住宅セクターは本日は下落となりました。今週は、住宅関連の指標がいくつか発表される予定、また、Lennarが四半期の決算の発表を行う予定です。これらの結果に対して、セクターがどの様に動くのかに注目しています。

今日はNasdaqが他のインデックスよリも大きく下げていますが、主要テクノロジー株はそれ程下がっていない様に思えます。今週は、RIMMが四半期の決算を発表します。好決算となることは確実視されており、株価もそれを織り込んでいると思います。実際の結果に対して、株価がどう動くのか?また、今後の収益見込みがどうなるのかに市場の注目が集まってきていると思います。

原油価格は、当分は$130から$140の間で推移するのでは、との見方が強まってきている様です。今日のGMの発表にもありましたが、GMは鉄、その他コモディティの価格の高騰により、新モデルは値上げをせざる終えない状況にある様です。燃料費、商品の高騰による企業の収益悪化や製品価格への転嫁は、今の時点では自動車や航空機業界等が中心ですが、今後、他のセクター・業種にも波及していくことと思います。

インフレの懸念はさらに強まってきていると思います。この様な状況の中、FOMCでのFedの姿勢が注目されます。

6月19日の米国市場 

19-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12063.09 +34.03 (+0.28%)
Nasdaq: 2462.07 +32.36 (+1.33%)
S&P500: 1342.83 +5.02 (+0.38%)

本日の主なニュース

中国政府が、ガソリンとディーゼルの価格を明日(金曜日)から、それぞれ16%、18%引き上げることを発表しました。中国でのオイルの需要が伸びていることが、昨年来の原油価格の高騰の一因だったため、価格の引き上げにより需要の伸びが鈍るのではとの期待・見方が強まっています。また、これが市場心理を大きく変えることになるのでは、との業界関係者の発言が添付の記事にも引用されています。

供給側では、イラク政府が西側諸国の企業と原油供給の引き上げに関連する新たな取り引きの締結が近いことを発表しました。これによる供給の増加は一日当たり60万バレルとのことです。増加の供給自体はそれ程大きくないこと、また、すぐに行われるものではない様なので、それ程実質的な効果は大きくないものの、市場心理の改善には寄与したとのアナリストの見方です。

これらに加え、ユーロに対するドルが上昇したことで、今日は原油価格は下落となりました。 New York Mercantile Exchangeでの7月供給の原油価格は、昨日に比べ$4.75下落し、$131.93の終値となりました。
Oil drops as China says it will raise fuel prices

CitigroupのCFOが、投資家とのカンファレンス・コールにおいて、Citiは第2四半期に巨額の損失の計上を行う可能性があることを示しました。Citiは第1四半期に160億ドルの損失を計上しており、それよりは少ないだろうとの見込みの様ですが、かなり巨額になるだろうとの見方です。Citiの株価はこの報道後一時は大きく下落していましたが、市場全体のセンチメント改善等もあって値を戻し、終値は1.13%の下落で終了しました。
Citi CFO sees subprime pain easing, but still high

フィラデルフィア連邦準備銀行が発表した6月のBusiness Outlook Survey(市場の先行きに関する調査)が発表されました。製造業の景況指数は、5月から若干下落し-17.1となりました。これで、7ケ月連続で指数がマイナスとなりました。雇用状況に関しての指数も-1.0から-6.9に下落しました。
プレスリリース

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)上昇と下落にわかれています。上昇で目立ったのは、Wachovia 5.27%増, Fifth Third Bncp 5.29%増です。両社とも最近大きく下落していたので、その反発と解釈することもできるかと思います。

(住宅)  上昇しています。昨日7.2%増だったMeritage Homesは今日も更に8.07%の大きな上昇となっています。

(小売り)上昇しているところが多いです。

(テクノロジー)  上昇しているところが多いです。上昇で目立ったのは、Broadcom 7.59%, Marvell 7.03%等です。Google, Yahooは若干下落しました。

まとめ・コメント

本日は、Citigroupが今四半期も損失を計上する見込みとの報道で、ファイナンス・セクターは一時は大きく下落していました。DOW Jonesも一時は12000を切っていましたが、原油価格の下落が市場のセンチメントの改善に寄与した様で昨日に比べ上昇して終了しました。

各主要インデックスの中で、Nasdaqが際立って上昇しています。これは、ここ最近の調整の中で売られ過ぎぎみだったテクノロジーに買いが集まったことが一つの大きな要因と思います。テクノロジーは全般的に今日は順調に上昇しているところが多くありました。上にも書きましたが、BroadcomとMarvellはどちらも7%を上回る大幅な上昇でした。特に上昇の材料となる様なニュースは発表されてないにもかかわらずこれだけ上がるのは、何か理由がありそうです。(単にアナリストのアップグレード等の場合もありますが、、、)一方で、Googleは下落、しかも一時は10%近い下落となっていたのも興味深い値動きでした。

投資銀行の決算発表も終わり、また、原油価格も今日は下落となり、市場としても一旦一休みといった感じかと思います。ただし、Citigroupの本日のニュース、今週の投資銀行の決算結果等、ファイナンス・セクターのストラクチャード•ファイナンスの損失はまだまだ解決した状況とはなっていないことを示しています。

これらに加え連日書いておりますが、原油その他資源とコモディティ価格の上昇は今後インフレへの大きな圧力となってくると思います。ここ最近の経済指標等では、ガソリン価格と食品以外はそれ程価格が上昇していないとの結果を示していますが、これは、需要の低下の懸念から小売店等が価格への転嫁ができていないことも一因となっていると想像しています。小売店の収益が悪化し、それにより、今後の物価上昇はまぬがれないのでは、と考えています。

この様な状況の中で、来週のFOMCでのFedの姿勢がどうなるのかが注目されます。また、来月の第2四半期の企業決算において、企業の収益状況、今後の経済動向がどうなるのかは、非常に大きな焦点となってくると思います。

6月18日の米国市場 

18-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12029.06 -131.24 (-1.08%)
Nasdaq: 2429.71 -28.02 (-1.14%)
S&P500: 1337.81 -13.12 (-0.97%)

本日の主なニュース

FedExが四半期の決算を発表しました。結果は、2億4100万ドル、一株当たり78セントの赤字でした。子会社のFedEx Kinko’sの名前を変更すること等の一時費用の8億9100万ドルを除いた場合、一株当たりの収益は$1.45でアナリストの予想$1.47を若干下回りました。

今四半期の収益見込みは、80セントから1ドルを予想していると発表しました。アナリストの予想は、$1.35でそれを大きく下回っています。また、経理上の2009年全体の収益見込みとしては、$4.75から$5.25の予想で、アナリストの予想平均の$5.98よりも低くくなっています。今回の(慎重な(低い))収益見込みをした理由として、燃料費の高騰と需要の低下を挙げています。
FedEx posts loss, gives low forecast

Morgan Stanleyの四半期の決算は、50%を超える大幅な減益となりました。現行の事業による収益は、10億300万ドル、EPS $0.95でした。
Morgan Stanley earnings plunge despite asset sales

本日の原油価格は、ナイジェリアのオイルの労働者がストを行う可能性が高まってきていること、EIAの発表した週毎の在庫の状況のレポートで先週の原油の供給が120万バレル減少したこと等から、上昇しNew York Mercantile Exchangeの取り引き価格は$136.68で終了しました。
Oil rises on Nigeria strike threat, inventory drop

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)下落しているところが多いです。その中で、Goldman 1.86%の上昇は目立っています。四半期の結果を発表したMorgan Stanleyは、発表後大きく下落して始まりましたが、その後は継続して買われ0.25%の若干の増加で終了しています。配当の引き下げと株式発行での20億ドルの資金調達の計画を発表したFifth Third Bancorpは、27.6%の大幅な下落となりました。
Fifth Third stock plunges 27 pct after moves

(住宅)  ほとんどが上昇しています。特に上昇したのが、Meritage Homesで、7.27%の大幅な上昇となっています。

(小売り)ほとんどが下落しています。

(テクノロジー)  下落しているところがほとんどです。

まとめ・コメント

Morgan Stanleyの四半期決算は減益ではあるものの予想よりは良かったのですが、内容が悪い(本業での収益が非常に悪いこと。今後に対する見込みも楽観視できないこと。等)との見方が強く、市場開始後は、大幅な下落で始まりました。その後買われてかなり戻していますが、Lehmanも似た様な値動きをしました。

FedExの収益見込みの引き下げは、市場に大きなインパクトを与えた様で、多くのメディアが報道しています。特に問題視されたのが、今後の収益見込みの引き下げでした。上にも書きましたが、燃料費の高騰と需要の停滞を挙げています。FedExに続き、今後、原油や他の資源の高騰により、収益が悪化したり、将来の収益見込みの引き下げを行う企業が多くなってくるとの懸念が高まってきている様です。

この”燃料・商品の高騰による今後の収益の悪化の懸念”の傾向が非常に顕著に見られたのが、小売り関係です。Wal-Mart, Targetを始めとしてセクターとしても比較的大きく下がりました。テクノロジー・セクターも今日は大きく下がっています。こちらも、収益は今は良いが今後下がるだろうとの見方等から売られたのだと思います。

個人的には、小売りセクターの今後の収益の悪化は免れないと思っていますが、テクノロジーに関しては、全般的には、燃料や資源の高騰の影響が比較的少ないので、今日のセクターの下落の傾向はちょっと行き過ぎの気がしています。ただ、この傾向は、今年の1月の大幅な下落の際にも見られたので、市場の動きとしては納得できるものと解釈しています。

多くのセクターが下落する中、ホームビルダー株は上昇しています。これは、”悪材料が出尽くし、底を打ったのでは”、”今後政府の救済策が行われる”等の期待から買われているのでは、と想像しています。もしも、この様な考え方で買われているとしたら、下落のリスクは他のセクターと比べるとかなり高い様に思います。

原油価格は、下落で始まったものの、最終的には上昇して終了しており、引き続き(非常に)高い価格水準を維持しています。また、昨日の記事にも取り上げましたが、米中西部の洪水の被害は甚大で、作物(特にコーンと麦)への影響は来年を含め非常に大きいものと思われます。 この原油、食料品、その他商品の価格の高騰がもたらす経済・市場への影響はまだまだこれからだと思います。

株式市場もある程度、燃料・商品の高騰の影響を取り込みつつありますが、実際の影響が出てきた後にどの様になるのかに注目しています。個人的には、かなり大きなダウンサイドがあると思っています。

短期的にはやはり来週のFOMCでFedがどの程度為替やインフレについての姿勢を表明するのかに注目が移ってくると思っています。



(追記) 昨日は記事を書いたのですが、投稿したつもりで下書きの保存をしてしまい、エントリーの掲載がされていませんでした。大変失礼しました。お詫び申し上げます。

6月17日の米国市場 

17-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12160.30 -108.78 (-0.89%)
Nasdaq: 2457.73 -17.05 (-0.69%)
S&P500: 1350.93 -9.21 (-0.68%)

本日の主なニュース

今日の朝一番のニュースは、Fed, ECB, Bank of Englandがインフレ対策として金利を積極的に引き上げることはしないだろう、との見方をFT, WSJ等が報道したことです。
Big three central banks tone down rate hike threats

Goldman Sachsの四半期の結果は、利益が11%減となる20億9000万ドル、EPS$4.58でした。この結果は、アナリストのEPS$3.42を大きく上回りました。
Goldman profit falls, but beats forecasts

Goldmanのアナリストが、米国の銀行はクレジット・クライシスに対処する上で更に650億ドルの資金調達が必要となるかもしれないと語り、また、クレジット・クライシスは2009年にならないとピークを迎えないかもしれないとの、見方を示しました。このニュースはかなりインパクトがあった様で、Goldmanを除くほとんどの投資銀行が本日大きく下落しました。
U.S. banks may need $65 bln new capital: Goldman
Lehman shares drop 7.6 pct after Goldman earnings

本日発表された5月のPPIは、予想よりも高い1.4%の上昇となりました。上昇の主な要因は、燃料費が4.9%と高騰したことです。コアPPIは、0.2%の上昇で予想通りでした。また、5月の住宅着工件数は、年換算のペースで97万5000戸で、これは1991年3月以来で最低の水準です。
Producer prices jump, housing starts at 1991 low

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)ほぼんどが下落しました。下落で目立ったのは、Lehman 7.57%, Wachovia 5.35%等です。

(住宅)  ほとんどが上昇していますが、下落幅はそれ程でもありません。

(小売り)ほとんどが下落しています。

(テクノロジー)  下落しているところが多いですが、その中でAppleが 2.6%の上昇だったのが目立ちました。

まとめ・コメント

注目のGoldmanの決算は、減益ではあったものの予想よりも(かなり良い)結果でした。株価は下がりましたが、ここ数日Goldmanの株は大きく上昇していたので、ある程度織り込み済み、利益確定といったことだったのだと思います。正直、Goldmanの好決算には驚かされました。BestBuyも四半期の決算を発表し、こちらもアナリストの予想を上回る結果でしたが、利益確定か、株価はそれなりに大きく下落しました。

インフレ懸念が高まっている中で発表されたPPIは、予想以上に上昇しました。一方で、燃料費、食費を含まないコアの指標は予想通りでした。やはりインフレの懸念も高まっており、Fed, ECB, Bank of Englandの金利政策に注目が集まってきています。

次回のFOMCでは金利は据え置きとの見方がほとんどでありますが、今後のFedの対応はやはり注目だと思います。また、ECBは金利を7月に上げる方向性を示唆していますが、実際どうなるか、そして、それによる為替がどうなるのかは、ここ1、2ケ月先の一つの注目点だと思います。

米国中西部の洪水の被害はかなり大きく、来年のコーンや麦の生産に大きな影響が見込まれ、供給量の減少によるインフレ懸念が既に高まってきています。

住宅着工の件数に関しては、過去17年で最低の水準とのことですが、今後とも非常に厳しい状況が続くことが予想されます。住宅の販売のピークは春から今で、今後は更なる金利引き下げも望めず、景況感等を相まって、ますます厳しい状況になってくると思います。

明日は、原油の在庫(備蓄)状況のアップデートが予定されています。原油価格に関しては、需給関係ももちろん重要ですが、ここにきて、為替、特にユーロとドルの為替の影響が大きいため、引き続き中央銀行の動向を含め、為替の動向に市場の注目が集まっていくと思います。


6月16日の米国市場 

16-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12269.08 -38.27 (-0.31%)
Nasdaq: 2474.78 +20.28 (+0.83%)
S&P500: 1360.14 +0.11 (+0.01%)

本日の主なニュース

本日の原油価格は、週末に発表されたサウジアラビアが供給量を引き上げるニュースがあったものの、ナイジェリアの供給減の見込みにに対して補える程十分な供給増ではないとの見方や、ドルがユーロに対して安く推移したことから、一旦は原油価格は大きく上昇し、$139.89の最高値を記録しました。
しかし、その後下落に転じ、最終的には、7月供給のNew York Mercantile Exchangeでの終値は、先週末から25セント低い$134.61となりました。
Oil hits new record, then reverses on worries

New York連邦準備銀行が発表したEmpire State Manufacturing Surveyの結果は、ビジネスの全般の状況を示す指数が5ポイント下落し-8.7になりました。新規発注、出荷と受注残の指数はともに5月の水準よりも低くなりました。価格の指数に関しては大きく上昇し、過去最高に近い水準となっています。概要としては、ビジネス活動に関しては下落が続いている。価格は急激に上昇。今後の見込みに関しては若干改善とのことです。
ニューヨーク連銀ニュースリリース

コーンの価格が、米中西部の洪水の被害が拡大していること等から、供給難への懸念等から、価格が上昇し過去最高値に近い水準にまで達しました。
Corn sets all-time high on U.S. crop fears
Midwest flooding spurs record corn price

Lehman Brothersが四半期の決算を発表しました。結果は、先週明らかにした予想と同じ、28億ドル、一株当たり$5.14の赤字でした。6ケ月間の売り上げは、28億ドルで前年の106億ドルから大幅に下落しています。
Lehman posts first loss as public company

業績が悪化している世界最大の保険会社AIGが、CEOのSullivan氏が退任し、現会長のRobert Willumstad氏が後任のCEOとなることを発表しました。
AIG chief Sullivan is ousted

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)微減のWachoviaを除き、ほとんどが上昇しています。上昇で目立ったのは、Lehman 5.39%, Morgan Stanley 3.05%等です。

(住宅)  ほとんどが上昇しています。

(小売り)上昇と下落に分かれていますが、下落の方が多い様に見えます。ただし、変動の幅はそれ程大きくないです。

(テクノロジー)  主要なところは上昇したところが多い様に思えますが、下落も目につきます。半導体関連が比較的順調でした。一方、携帯電話キャリアはアナリストのダウングレード等から下落したところが多かったです。

まとめ・コメント

今日は原油価格は最高値を更新する上昇の後、下落とかなり激しい値動きをしましたが、株式市場の方は、全体としては比較的落ち着いた動きだったと思います。Lehmanが決算発表を行いましたが、結果は先週明らかにした見込みに即したもので、驚く様な新たな悪いニュースはなかった様です。そのためか、Lehmanの株価は本日も上昇となり、他のファイナンス企業の株価の動きにも好影響を与えた様です。

ニューヨーク連銀が発表した6月の製造業の景況指数に関しては、予想以上に悪かったのですが、あまり市場で大きく影響はありませんでした。この指数は、米国の景気の先行きを示す指標として見られている様ですが、コンフィデンスを悪化させる様なことはなかった様です。

明日は、5月のPPIとCPIの発表、住宅着工件数、他いくつかの経済指標が発表される予定です。また、Goldman Sachsの四半期の決算発表が予定されています。個人的には、PPIとCPIに関してはほぼ予想通りだろう、との見方が強い様です。Goldmanの発表を含めなにか予想と大きく異なる場合は、市場への影響も大きくなるのでは、と考えています。

中西部の洪水の被害の拡大から、コーンの価格が上昇し、他の商品も上がっています。原油価格の高騰と併せて、インフレ懸念を高める材料はかなり多くなってきています。マクロのトレンドで見た場合、インフレの問題は今後ますます大きく取り上げられてくる様になると予想しています。

6月13日の米国市場 

13-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12307.35 +165.77 (+1.37%)
Nasdaq: 2454.50 +50.15 (+2.09%)
S&P500: 1360.03 +20.16 (+1.50%)

本日の主なニュース

労働省が発表した5月のCPI(Consumer Price Index)は、季節要因の調整前で0.8%の上昇、調整後で0.6%の上昇でした。アナリストの予想平均は0.5%増でした。
労働省ニュースリリース

OPECが発表したレポートで、現在の原油価格は、需要と供給を反映した現実的なレベルを超えているとし、また、世界での需要の伸びを従来の1.35%増から1.28%増に引き下げ、年末前までの見込みとして、現状の価格レベルを維持する材料は乏しいと語りました。また、ドルがユーロに対して下落したこと等から、本日原油のNew York Mercantile Exchangeの7月の供給価格は、$1.88下がり$134.86で終了しました。
Oil closes below $135 after OPEC questions prices

5月の抵当流れ(foreclosures)件数は、昨年の同月に比べ50%の大幅な増加となりました。全米で、26万1255件の家が最低一回は抵当流れに関連する申請を受けたとのことです。以下に添付している記事の中で、Moody’sのEconomy.comによると、全米の1月から3月に販売された家の内、4つに一つが返済に窮した売却だったとのことです。また、ラスベガス、デトロイト、ロサンジェルスと言った非常に不動産が厳しい状況にある地域では、返済に窮した売却が売却数の50%以上とのことです。
US foreclosure filings surge 48 percent in May

Appleは、日中は大きく下落していましたが、若干の下落で終了しています。これで、三日続けての下落となりました。下落の要因として、 AT&Tとの取り引きにおいて、iPhoneの販売価格に対して値段を下げるためのAT&Tが補助を支払う代わりに、毎月のサービスの売り上げからのAppleへの支払い率を下げる契約に変更したことによりAppleの収益が下がるとの見込みが出ていることが一つの要因の様です。
参考記事:Apple shares slip for third day in row

Microsoftは、Yahooに対して10億ドルの現金で検索の事業を購入するとの提案をしていたことが、関係者の話として報道されています。検索事業の購入に加えて、80億ドルを支払ってYahooの16%の株式を購入することも併せて提案していたとのことです。これは、Yahoo一株当たり$35に相当します。

昨日の両社の発表にあった様に、結局このMicrosoftの提案はYahooは受けず流れてしまった様です。

Microsoft offered $1 bln for Yahoo search: source

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)上昇が多いですが、下落もあります。大きく上昇したのは、Lehman 13.7%, Goldman 6.92%, Morgan Stanley 6.93%等です。一方、Wachoviaは、5.8%の下落でした。一時は、10%を超える下落で1992年以来で最低の価格水準にまで落ちたとのことです。

(住宅)  ほとんどが上昇しています。

(小売り)ほとんどが上昇しています。

(テクノロジー)  ほとんどが上昇しました。上に書いた様にAppleは若干の下落。Yahooも一時は大きく下がっていましたが、持ち直し若干の下落で終了しています。

まとめ・コメント

発表されたCPIの結果は、予想よりも高かったもののそれ程でもなく、特に燃料・食料品を除いたコアCPIの方の上昇はそれ程でもなかったことが、好感された様です。これに加え、原油価格がOPECのレポートとユーロに対するドル安から下落したことが、センチメントを再び向上させた様です。

先週から今週にかけて大きく下落していたLehman Brothersは今日は大幅に上昇となりました。Lehmanの大幅な上昇が理由なのか、他の投資銀行も大きく上昇しました。その一方で、Wachoviaはアナリストが配当をカットする見方を示したこと等から、大きく下落しました。

今日の市場後の記事で、再び市場は底を脱したか否か、との見方がでてきている様です。
The worst may be behind for Wall Street -- or not

以下に今週一週間の主要インデックスの動きのグラフを添付します。本日の上昇でDOWは週を通した場合若干の上昇、S&Pは約0.5%の下落、Nasdaqは1%ちょっとの下落となりました。週としてみた場合、それ程、結局は下がらなかった様に思います。

week of June-9-2008


来週は、Goldman, Morgan Stanley, Lehman Brothersが四半期の決算を発表する予定です。Lehmanは今週の月曜日に既に概要を発表していますが、GoldmanとMorgan Stanleyの結果が注目です。来週以降も原油価格の動向とそれに関連して為替特にドルとユーロのレートがどうなるのか、に引き続き注目が集まるのでは、と思います。再来週はFOMCですが、こちらは金利を維持することが市場の大方の予測となっていますが、ドル安・インフレに対する見方・今後の姿勢はやはり注目だと思います。


6月12日の米国市場 

12-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12141.58 +57.81 (+0.48%)
Nasdaq: 2404.35 +10.34 (+0.43%)
S&P500: 1339.87 +4.38 (+0.33%)

本日の主なニュース

本日の朝、商務省が発表した5月の小売りの販売結果は、1%の上昇で事前予想の倍以上の好調な結果でした。また、この上昇は昨年11月以来で最も高い伸びとなっています。好調の結果の大きな要因は政府の景気刺激策としてのタックス・リベートの効果が大きかったとの認識です。予想されていた以上にリベートを使う人が多かったとの見方です。また、ガソリンスタンドでの販売は、2.6%の上昇となりました。ただし、ガソリンスタンドでの販売を除いても、小売り全体の売り上げは0.8%の伸びで順調な結果でした。
Strong retail sales boosted by rebate checks
Retail sales jump by largest amount in 6 months

原油価格は、前半は下落したもののその後上昇に転じ、$136.74で終了しています。上昇の理由として、ナイジェリアの国営石油会社がロイヤル・ダッチ・シェルの国内の事業を買収することを発表したことから、出荷量が下がるだろうとの観測が強まったことが上げられています。
Oil prices rebound on Nigeria, technical factors

MicrosoftがYahooに対して再度の買収提案は行わないことを公式に発表しました。また、YahooもMicrosoftとの交渉の終了を明らかにしています。
Yahoo-Microsoft talks fail, Google deal expected

Lehman Brothersが、CFOのErin Callan女史とCOOのJoseph Gregoryの更迭(降格)を発表しました。
Lehman Brothers removes finance, operating chiefs

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)ほとんどが上昇していますが、Lehmanは今日下落しています。

(住宅)  ほとんどが上昇しています。

(小売り)ほとんどが上昇しています。Kohlsが3.03%の上昇で目につきました。

(テクノロジー)  上昇が多いのですが下落も目にしました。下落で目立ったのは、Yahoo, RIMM, そしてAppleでした。AppleはSteve Jobs氏の健康状態に対する懸念が今日の下落の要因です。今日Appleは4.18%下落しました。

まとめ・コメント

今日は予想以上に良い5月の小売店の販売結果と原油が下落していたこと等から、午前中は大きく上昇していましたが、その後原油価格が上昇したこと等から下落に転じ、最終的には昨日より少し高いレベルで終了しました。

LehmanがCFOとCOOの更迭を発表したことも、今日の大きな話題の一つでした。このニュースで、更に何か悪い状況にあるのでは、買収のターゲットにされるのでは、といった噂が強まっています。Callan女史の更迭は、個人的にも驚きましたが、恐らく、かなり悪い財務状況、まだ明らかになっていないファイナンシャル関係の問題があるのでは、と思います。株価は本日も下がっているので、ある意味破綻するのでなければ、この辺がいいところの気がします。

MicrosoftとYahooの買収の話は完全に終わった様です。これで、Ichan氏がどの様にでるのかが注目されます。YahooはGoogleとの提携にこぎ着けようとしている様ですが、正直、この先はかなり厳しいと思います。TechCrunchにおいて、Yahooのキーパーソンが相次いで辞めていることが明らかになっています。

ヘッジファンドを経営し、Searsの経営者でもあるEdward Lanpert氏が、住宅関連株を買っていることがメディアで報道されたこと等から、ホームビルダー株は今日は大きく上昇しました。

今日はかなり色々なニュースがありました。今週も後の残すところ一日となりました。やはり、来週の主要投資銀行の決算結果に市場の注目は集まりつつある様です。もちろん、原油価格の動向も市場の動き、動向への影響は引き続き非常に大きいと思います。

今日は更新が遅くなりすみませんでした。明日は通常通り更新する予定です。

それでは、 皆様良い週末を!!


ジム・ロジャーズ Bloomberg インタビュー ; 続き-2 

このエントリーは、一昨日のエントリー(ジム・ロジャーズ Bloomberg インタビュー;続き)の続きです。



Liu: それでは、ジム、話をFedと銀行、そしてそれらの色々について話を戻したいと思います。あなたは、いくつかの株について、空売り(ショート)されているとお話になりました。あなたは、Lehman Brothersをショートしていますか?

Rogers: 私はETFでショートしています。ベティ、投資銀行のETFです。つまり、彼らの全部(全体)についてショートしていることを意味します。私は、特定の投資銀行についてショートはしていません。第一に、私はあまりにも多くの友達がほとんど全ての場所(会社)にいます。私は、彼らの中の特定のところにショートしたくありません。

ですから、ETFでショートしているだけです。彼ら全体をショートしているのです。いくつかの企業はうまくいき、いくつかの企業は多分非常にまずいことになるでしょう。しかし、私の見方としては(投資銀行の)ETFは、もっと大きく下落することになると考えています。

Liu: 先週Lehman Brothersに対して起こったこと、それは、Citigroupと併せてLehmanをショートしたいといったあなたの気持ちに火をつけたりしないのですか?後、Fannieについてもショートしているとおっしゃいましたよね。

Rogers: 私は、既にFannie MaeとChitibankについてはショートしています。そして(ショートしてから)随分経っています。私は、ETF(の空売り)をそのままの様な形にしておくでしょう。一つの事柄について(この場合は、ある特定の投資銀行について)多くの時間を費やすことをしない、なまけものの私の様な人間にとっては、簡単だからです。ただし、CitibankとFannie Maeに関しては例外です。(コメント:冒頭にもいっている様に、ジムはFannie MaeとCitibankについては、以前から(ETFではなく、個別に)空売りをしていた様です。)

Liu: わかりました。先ほど既に少し話されたことですが、ジム、あなたは今、アジアに住んでいらっしゃいます。あなたは、ヨーロッパやアジアの銀行は、米国の銀行が行った様に、損失を計上しなければならなくなる、とおっしゃいましたよね。いつそれが起きるとお考えですか?、そして、どのくらいの額になるのでしょうか?

Rogers: ええ、アジアとヨーロッパの会計士達は何らかの理由から、銀行の企業と一緒になって、「これらの事柄が実際に悪くなるくなるかどうかは、なってみないと分からない。」と言っています。彼らは、損失を計上しています。誤解しないで下さい。彼らは、損失を計上してはいます。(コメント:計上の額、範囲、ペースが米国に比べると少なく、遅いことを指摘しているのだと思います。)

アメリカ人達、我々アメリカの銀行システムは、多少なりとももっと自発的です。前もってこれらの事について損失を先に計上し続けています。ヨーロッパとアジアの銀行はまだです。

状況が悪くなってくれば、彼らは、損失を計上しなければならなくなります。ですから、アジアとヨーロッパの銀行は、悪くなったら損失計上すると言うシナリオが続いています。

Liu: それでは、ジム。私は、手短にドルについての話をしたいと思います。今週の初めのバーナンキ氏のドルの下落についてのコメントについてどの様に思いますか? あなたは、バーナンキ氏のこのこと(ドル安)について、大変批判的な立場を通されていますよね。

Rogers: 本当に驚くべきことです。「ドルが下がったとしても、一般の人、殆どのアメリカ人には影響がない」と議会の宣誓で言ったのは、 この男です。ですから、私は、彼がそのことを言うのを見たとき、思わず椅子から落っこちそうになりました。

彼(その男)がマーケットのことを分かっていないことを我々は知っています。我々は、彼が為替(通貨)について分かっていないことを知っています。民間の経済学、単純な経済学すら彼が知らないことを 、今我々は知りました。それで、私は二三日前の彼を見て驚きました。

Liu: そうですか。

Rogers: (突然)「ドルが下がれば、我々全てに影響を及ぼします。それは、インフレーションと呼ばれるものです。ですから、誰かが彼に経済学を教えたはずです。彼は、(学校に戻って)もう一度経済の101を学ぶべき時が来ていると思います。

Liu: それでは、ジム。時間となってしまいました。あなたを番組にお迎えすることができ、大変光栄に思います。いつものことながら、またあなたとお迎えしたいと思っています。ジム・ロジャーズ氏でした。

*** トランスクリプト終了***
Source: Bloomberg,
Rogers Says Bull Market in Oil Has `Years to Go'(Transcript)
June 6th, 2008


'Fedには逆らうな/逆らわない'と言うのが、米国の投資業界の常識(掟)だと思うのですが、Fedに対して、辛辣なコメントを連発するロジャーズ氏、正直、そこまで言っちゃって大丈夫なのかと心配してしまいます。(余計なお世話)投資銀行に対してショートしている、と言う話も随分前からのこと(私のブログで最初にロジャーズ氏を取り上げた時にもその話をしています。)だと思いますが、特定の企業に対してでなくETFを使っていると言うのは初めて知りました。特定の企業にショートしていない理由として、自分はなまけものだから、知り合いがどこにもいるので、と言っています。実際のところどうなのかは、私には分かりませんが、(意外と)投資業界に友達も多いのでは、と思いました。(投資銀行に対しては、ちょっと遠慮している気がします。)

ジム・ロジャーズ氏は、素晴らしい実績を残しており、実力を周囲から認められているのだと思いますが、発言に対しての責任が常に問われる中で、ここまで踏み込んだ(いつものことなのでしょうが)発言ができるのは、本当にすごいと思います。

このインタビューが行われたのは、大幅な下落となった6月6日(金)の朝でした。原油価格と失業率の大幅な上昇が下落の主な原因でしたが、非常にタイムリーで興味深いインタビューでした。

私は、ジム・ロジャーズ氏の話をブログに書くのは今回で2度目なのですが、その時に話ていることと、今回のインタビューでの話とずれがほとんどないのが印象的でした。
(以前のエントリー:ジム・ロジャーズの意見

最後に、原文のBloombergの記事で注意書きを添付します。
THIS TRANSCRIPT MAY NOT BE 100 percent ACCURATE AND MAY CONTAIN MISSPELLINGS AND OTHER INACCURACIES. THIS TRANSCRIPT IS PROVIDED ``AS IS,'' WITHOUT EXPRESS OR IMPLIED WARRANTIES OF ANY KIND. BLOOMBERG RETAINS ALL RIGHTS TO THIS TRANSCRIPT AND PROVIDES IT SOLELY FOR YOUR PERSONAL, NON-COMMERCIAL USE. BLOOMBERG, ITS SUPPLIERS AND THIRD-PARTY AGENTS SHALL HAVE NO LIABILITY FOR ERRORS IN THIS TRANSCRIPT OR FOR LOST PROFITS, LOSSES OR DIRECT, INDIRECT, INCIDENTAL, CONSEQUENTIAL, SPECIAL OR PUNITIVE DAMAGES IN CONNECTION WITH THE FURNISHING, PERFORMANCE, OR USE OF SUCH TRANSCRIPT. NEITHER THE INFORMATION NOR ANY OPINION EXPRESSED IN THIS TRANSCRIPT CONSTITUTES A SOLICITATION OF THE PURCHASE OR SALE OF SECURITIES OR COMMODITIES. ANY OPINION EXPRESSED IN THE TRANSCRIPT DOES NOT NECESSARILY REFLECT THE VIEWS OF BLOOMBERG LP.

これは、トランスクリプトは100パーセント正確ではない場合があります。また、スペルミスやその他不正確な部分を含まれている可能性がございます。と言う点を強調しており、また、内容に対していかなる免責事項を強調しています。私もできるだけ原文に即した訳をする様に心がけておりますが、その旨ご了解下さいます様、重ねてお願い申し上げます。

6月11日の米国市場 

11-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12083.77 -205.99 (-1.68%)
Nasdaq: 2394.01 -54.93 (-2.24%)
S&P500: 1335.49 -22.95 (-1.69%)

本日の主なニュース

本日の原油価格は、New York Mercantile Exchangeでの終値は、$5.07と大幅に上昇し$136.38となりました。今日の上昇の主な理由は、ドル安と供給に対する懸念とのことです。本日、EIA(Energy Information Administration)が原油の在庫(備蓄)は先週に比べ460万バレル減少したと発表し、そのことから供給量が減少していることに対しての懸念が高まっています。また、ドルはユーロに対して下落しました。
Oil soars on dollar, Energy Department report

Fedがベージュブックを発表しました。前回のレポートに比べ、燃料費と食料品の価格の上昇によって、 消費者の支出が停滞してきていること示していると冒頭に書かれています。また、燃料費の高騰が、国内の旅行件数の大幅な下落の起因になっている様に思われるとしています。

非金融のサービス業については、地域によって景況が異なるとしています。製造業に関しては、前回のレポートに比べ全体的に低調であると書かれています。輸出向けの製品の製造、燃料関連、農耕機器関連の事業活動は強い需要にさされ伸びているとのことです。

不動産と建設業に関しては、殆どの地域で全般的に停滞しているとしてます。事業用の不動産の景況は、4月と5月で異なる結果となっており、いくつかの地域では事業活動が低下しているとのことです。

製造業は仕入れの値段が上がってきており、いくつかは、それを顧客への出荷価格に転嫁してしだしていることを報告しています。一方、小売店は需要の停滞への懸念から価格への転嫁が難しく、それにより収益が悪化してきているとのことです。また、雇用の軟化から賃金の上昇は、それなりあるいは限られた上昇に留まっていることが殆どの地域で、報告されています。
Fedベージュブック

多くの企業の株が下落する中、Anheuser Busch(バドワイザーの会社で有名)の株は本日上昇しましたが、市場終了後にInBevから買収提案を受けたことを発表しました。。本日終値$58.35に対して提案額は一株$65です。アフターアワーズの取り引きで、株価は大きく上昇しています。
Anheuser gets takeover bid from InBev

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)下落しています。下落で目立ったのは、Lehman 13.64%, WaMu 9.28%, Merrill 6.56%, Morgan Stanley 5.35%, Citigroup 5.18%等です。

(住宅)  主要なところは全てそれなりに大幅に下落しています。下落で目立ったのは、Centex 12.26%, Meritage Homes 8.16%等です。

(小売り)殆どが下落しています。

(テクノロジー)  ほとんどが下落しています。NortelがイスラエルのAlvarionとの提携を発表し、WiMaxを推進を放棄し、LTE(4G)にフォーカスしていくことを発表しました。株価は本日13.44%の大幅な上昇となりました。
Nortel, Alvarion in wireless access pact

まとめ・コメント

原油価格の大幅な上昇とFedのベージュブックの内容が景気停滞・インフレ傾向を示すものだったこと等から、市場のセンチメントは再び大きく悲観的になってきている様です。

今日発表されたEIAのレポートで原油の在庫(貯蔵)量が予想の若干の下落に対して、結果は大幅な下落となったことが、市場に対してネガティブ・サプライズとなった様です。 特に、原油は需要が落ちてきているからこれから価格も下がってくる、との見方に対して、在庫が減っていることは、需要よりも供給が少ないことを示し、供給面での不安が依然として強くあることが、本日の価格上昇の主な要因の様です。また、ドル安、インフレ懸念が高まっていることも、為替・インフレのヘッジのために原油を買う動きも強く、ドル安が原油の価格上昇の要因として上げている業界関係者の見方を報道するメディア、記事を良く目にしました。

4月以降に発表された景気の指標のいくつかで、予想以上に良い結果があったこと等から、景気は思った程悪くないのでは、と言った見方が一時高まっていましたが、 Fedのベージュブックでは、前回に比べ景気の停滞とインフレの傾向が強まっていることが書かれており、投資家心理を冷やした様です。

Lehman Brothersは今日も大幅な下落となりました。アナリストがダウングレードしたこと、FTがLehmanが月曜日に発表した60億ドルの資金調達に加え、韓国の投資筋から新たな追加の資金調達を得ようとしていると報道し、それにより、Lehmanの財務状況に対しての不安が再び高まっている様です。それにしても、先週から今週にかけてのLehmanの株価の下落は非常に激しいです。

私は、ヘッジ用にLehmanの空売りのポジションを持っていたのですが、先週後半に一部ポジションをクローズ、今日、全てのLehmanのポジションをクローズしました。クローズした後にも更に下がっており、結果だけを見るとタイミングが少し早かったとも思いますが、自分としての目的はディフェンシブ(防御)的な意味合いで持っていたので、自分のアクションに納得しています。(実は、3月頭にヘッジのためBear Stearnsもショートしようと思って発注の一歩手前で、結局せず機会損失しました。ただ、あまりヘッジ用のショートでもうけてたりすると味をしめて、投機に走ってしまうので、良かったと思っています。自分の投資スタイルはあくまでも長期投資のロングが主体です。尚、自分のポートフォリオ全体としては今日はマイナスです。)

Washington Mutualも大きく下げており、今日はファイナンス・セクターは大きく下がりました。また、住宅セクターに関しても、今日は大きく下がっています。


Alvarionとの提携を発表したNortelは13%を超える大幅な上昇となりました。WiMaxの推進をやめLTEにフォーカスするとのことですが、随分思い切った方針転換だと思います。投資筋が随分このニュースを好感したのも個人的には驚きです。(手放しに買いに走る様なニュースではないと個人的には思います。WSJでこの件についての記事が掲載される様なので後で読んでみようと思っています。)

株式市場は、当分は原油価格の動向に振り回される状況が続きそうです。ただ、遅かれ早かれ、原油高が与える実質的な問題、インフレに焦点が大きく移っていきそうです。また、原油価格への影響から、為替、特にドル安に対しての話題・懸念も今後ますます高まってきそうです。

6月10日の米国市場 

10-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12289.76 +9.44 (+0.08%)
Nasdaq: 2448.94 -10.52 (-0.43%)
S&P500: 1358.44 =3.32 (-0.24%)

本日の主なニュース

本日の原油価格は、朝は上昇して始まったものの、その後下落に転じ本日のNew York Mercantile Exchangeでの7月供給の終値は$3.04下落し$131.31で終了しています。ドルがユーロに対して上昇してこと、Energy DepartmentとIEAが、2008年原油の需要のフォーキャストを引下げたことが、今日の下落の主な要因の様です。ただし、IEA(International Energy Agency)は、中国の5月の震災の復興の需要等があるため、今年の中国の原油の需要が5.5%上昇することを予想しています。
IEAニュースリリース
Oil falls on strong dollar, demand forecasts

昨晩、Federal Reserve Bank of Bostonのアニュアル・エコノミック・カンファレンスで、Fedのバーナンキ議長がスピーチを行いました。このスピーチの中で、インフレに対する警戒を強調しました。Fedの金利の更なる引き下げはなく、今後は引き上げを行っていく方向に転換していくとの認識が強まってきています。これを受け、本日ドルは大きく上昇しました。
Outstanding Issues in the Analysis of Inflation
Chairman Ben S. Bernanke

上記声明を読んでも、Fedが今後インフレ抑制に対しての強い姿勢を明らかにした一方、金利引き上げを明確にしてはいません。実際に金利は上げずに何とか、ドル高にもっていくことで、原油価格やインフレを抑えたいと言うのが、 Fedの本音の様に思います。と、考えていたら、似た見方のCNBCの記事を見つけました。以下にCNBCの記事を添付します。
Fed Is Hoping to Talk Down Inflation, Not Boost Rates

PepsiCoが2008年の収益見込みを従来の予想を堅持する発表を行いました。株価は本日、3.38%上昇しました。
PepsiCo shares rise ahead of guidance reiteration

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)上昇と下落に分かれています。大きく上昇したのは、WaMu 6.88%, Wachovia 4.61%等です。Lehmanは、今日も6.72%の大幅な下落となりました。

(住宅)  主要なところは全て上昇しています。上昇で目立ったのは、Toll Brothers 4.71%増でした。

(小売り)上昇しているところが多い様に思えます。

(テクノロジー) 下落しているところが多いです。特に下落で目立ったのは、TI 2.90%, Broadcom 4.22%, Marvell 5.18%, Rambus 4.92%下落でした。一方、Appleは, 2.22%の上昇でした。

まとめ・コメント

本日は、朝は原油価格が上昇して始まったこと等から、下落して始まりましたが、その後は上昇に転じ昨日とあまり変わらないレベルで終了しました。全体としては、あまり大きな変動はありませんでしたが、個別の株では大きな下落、上昇するところも目につきました。今週に入ってからブルーチップを買う動きが再び顕著になってきました。やはり、インフレやその他今後の市場の不安要因も少なからずあるので、安心して買える大手の優良企業に買いが集まってきている様です。昨日のMcDonald’sの5月の順調な販売状況、本日のPepsicoの収益見込み堅持、Deutsche BankがCoca-Colaのレーティングをアップグレードし大きく上昇する等、国際優良企業関連で明るいニュースが報道されたことが、Dowの上昇に寄与している様です。

バーナンキ議長の昨晩のスピーチでの、Fedがインフレに対して注意を払っていることが大きく報道され、本日は大幅なドル高となりました。また、ドル高が原油価格を引下げることに大きく貢献した様です。ただ、上にも少し書きましたが、Fedは、インフレ懸念に対して強調することで、実際には金利を上げずに何とか、ドル安やインフレを抑えたいと言うのが本音の気がします。個人的には、これは短期的には効果があっても、中長期的には効果が薄く、今の状況だと遅かれ早かれ金利を上げざる終えなくなってくると思います。

次回FOMCは、6月24日と25日が予定されていますが、ここでは恐らく据え置き(もちろんその時の市場の状況によると思います。)となると言うのが大方の予想だと思います。 ECBに関しては、来月金利を引き上げる可能性を示唆しており、実際に金利を引き上げた場合、再びドル安、原油高、と言った状況になってしまうのでは、と思っています。それも考慮してなのか、 原油価格はMorgan Stanleyは、7月4日までに、Goldmanは8月には$150に達する可能性があるとの見方を示しています。

この原油の高騰によるインフレの影響は今後高まってくることは、ほぼ確実だと思います。ドル高となるのかドル安となるのかが、原油の価格に与える影響が現在強まってきています。Fedは非常に難しい舵取りが求められていると思います。Lehmanは既に四半期の結果の概要を明らかにしていますが、GoldmanとMorgan Stanleyの結果がどうなのかについても、大きな焦点になってくると思います。今までは、Fedがどの位金利を引下げるのかに注目が集まってきましたが、今度は、Fedがいつ金利を引き上げるのかに注目が移っていきそうです。


6月9日の米国市場 

9-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12280.32 +70.51 (+0.58%)
Nasdaq: 2459.46 -15.10 (-0.61%)
S&P500: 1361.76 =1.08 (+0.08%)

本日の主なニュース

Lehman Brothersが60億ドルの資金調達を行うことと、四半期の決算で27億7000万ドルの赤字となる見込みであることを発表しました。
Lehman raises $6 bln, expects big 2nd-quarter loss

McDonald’sが発表した5月の売り上げ状況は、全世界の既存店販売が7.7%の売り上げ増と非常に好調な結果でした。米国の既存店の販売も4.3%増と堅調な結果でした。米国の販売が好調であった理由として、McDonald’sは朝食メニュー、新メニュー、’毎日の手頃な値段の提供の強調’を上げています。ヨーロッパでの既存店の販売は9.6%増と非常に好調でした、また、アジア、中近東でも9.7%増で大きく売り上げを伸ばしています。株価は本日4.14%の上昇でした。全体の売り上げとしては、16%増でした。
McDonald’sプレスリリース

Texas Instrumentsが、四半期の収益と売り上げのターゲットの範囲を狭めました。新しい第2四半期フォーキャストは、収益がEPS43セントから47セント、売り上げは33億3000万ドルから34億6000万ドルです。4月に発表したフォーキャストは、EPS42セントから48セント、売り上げは32億4000万ドルから35億ドルでした。

携帯電話向けの事業が季節要因以上に弱く、第1四半期より少し低くなる見込みであること、プロセッサーの事業も弱含みであるとのことです。一方で、アナログ・チップの事業は順調に伸びており、また、特定のDSPとマイクロコントローラーの売り上げも順調であるとのことです。
Texas Instruments narrows 2nd-quarter outlook

Appleが次期iPhoneを発表しました。3G対応、GPS搭載で、価格は$199からと従来の価格の半分の積極的な値段をつけています。7月11日から、22カ国で販売を開始する予定とのことです。
Apple takes wraps off "zippy" iPhone

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)ほとんどが下落していますが、下落の幅は企業によってかなりあります。下落で目立ったのは、Lehman 8.7%, JP Morgan Chase 6.44%, Wachovia 6.16%等です。

(住宅)  下落と上昇に分かれていますが、変動の幅は大きくありません。

(小売り)Wal-Martは2.06%の上昇、それ以外は下落しているところが多い様に思えます。

(テクノロジー) 上昇と下落に分かれています。やはり下落の方が目につきますが、その中で、IBM, HP, Dell, Broadcom, TI, NT, Microsoft, Yahoo, Oracle等の大手は上昇しています。

まとめ・コメント

先週から注目が集まっていたLehmanが四半期の決算結果が30億ドル近い大幅な赤字となる見込みを前倒しで発表しました。同時に、60億ドルの資金調達を行うことを明らかにしました。赤字の幅は、アナリストの予想を大幅に越えています。株価は本日、大幅に下落となりましたが、個人的な印象としては、パニック的な売りといった感じもなく、市場全体としても比較的落ち着いていたと思います。ただし、今日一日での特定の銘柄の価格の変動はLehmanも含めかなり大きいところもありました。(Lehmanは一時13%を超える下落でした。)

原油の価格は本日は若干下がりましたが、$136を超えており非常に高い水準にあります。

McDonald’sが発表した5月の販売状況は、非常に良好で海外での売り上げを大きく伸ばし、また、米国内の販売に関しても順調に伸びている結果でした。McDonald’sの株価は4%を超える上昇となり、市場に対しても安心材料を与える結果となったと思います。 また、他のブルーチップの本日の上昇にも貢献した様です。また、DOWは本日上昇、S&P 500はほぼ変わらず、Nasdaqは下落と主要インデックスでも比較的顕著な差がありました。

テクノロジーは、上にも書きましたが、下落しているところも多く目にした一方で、主要な企業は若干上昇しているところも多かったのが印象的です。Appleは本日下落となりましたが、ここ数ヶ月で大幅に上昇してきているので、ある意味、本日の3GのiPhoneの発表で一旦様子見、と言った感じだと思います。個人的には、iPhoneの中身がどの程度変わっているのかに非常に興味があります。これは、私だけでなく、恐らく発売開始後に昨年と同様に中で使用されているコンポーネントの検証をいろいろなところがこぞって行うと思います。一部の銘柄には大きな影響を与えるところもあると思います。現行製品とあまり変わっていない可能性もあるかと思います。(Radioの部分は当然変わりますが、アプリケーション・プロセッシングの部分がどうなのかが、注目)

TIが第2四半期の業績見込みの範囲を絞る発表を行いましたが、こちらは上限と下限をともに狭める形だったので、良くも悪くもないニュースだと思います。携帯電話、特に3G関係があまり思わしくない様な話なのが、興味を引きました。Appleの3G iPhoneが好調に売れた場合、3Gの携帯電話市場での勢力図が大きく変わる可能性があります。また、使用している半導体製品でも、TIは携帯電話のコンポーネントでは圧倒的なシェアを持っている会社ですが、AppleのiPhoneで使用されるか否かで大きな差がでてくると思います。(現行のiPhoneはTIを使っていない。)TIの第1四半期決算結果も、携帯電話事業はそれ程良くなく、その代わりアナログ事業が好調だったのが印象的だったのですが、同様の傾向が第2四半期にも見られる様です。アナログ事業の好調は、業界内の新たなトレンド、動きを示唆する気がしているので、少し調べてみようと思っています。

金曜日は大きく下がったものの、今日は比較的落ち着いていたと思います。短期的には、原油価格の動向と大手投資銀行の四半期決算を待つ様な形になってきていると思います。

ジム・ロジャーズ Bloomberg インタビュー ; 続き 

このエントリーは、昨日のエントリー(ジム・ロジャーズ Bloomberg インタビュー)の続きです。

(Rogers: 私は、商品(Commodity)を所有しています。私は、農業(株)を買っています。私は、今日、航空機業界を買いました。私は、たくさんの世界中の航空機業界の株と債券の両方、スイス・フラン、日本円、中国元を買いました。これらは、最近私が買っている数少ないものです。) とジム・ロジャーズが回答した後の続き。



Liu: 航空機セクター(Airlines)を買ったのですか? 多くの人は、燃料費の(高騰の)懸念等から、航空機業界に対して非常に弱気の見方(bearish)をしています。なぜあなたは、航空機セクターを買ったのですか?

Rogers: ベティ、あなたが今ちょうど言った同じ理由、みんなが非常に弱気であるからです。いえ、人々が弱気であることが理由なだけでは買ったのではありません。私はよく飛行機に乗ります。そして、飛行機は満員です。今新しい航空機を買うことはできません。 - もし、今日、航空機を注文したとしたら、何年か待たなければ手に入れることはできません。

このことが、ボーイングとエアバスの抱えている問題です。航空機業界(企業)は、キャパシティ(輸送量)を削減してることを、毎日メディア等の記事で目にします。航空運賃は上昇しています。ベティ、私が言いたいのは、皆、燃料費のことは知っている、と言うことです。航空機の企業で、燃料費の問題があることを知らない企業があるでしょうか?彼らは、それについて、全て対応(調節)しています。

Liu: ええ、それは事実です。(その通りです)しかし、航空機業界では破産についての話等もあります。いくつかの会社は破産するとお考えにならないのですか?

Rogers: 後どれだけさらに強気(bullish)にさせるニュースが欲しいのですか?24の航空機会社が今年破産しています。それは、すごいニュースです。ご存知の様に、この10年の間にアメリカの航空機会社、最大手7社のうち5社が破産(bankrupt)しました。そう、大丈夫。破産((申請):bankruptcies)は、市場が底にあることのサインです。天井にあることのサインではありません。

Liu: 分かりました。ジム、オイルに関して話をしましょう。あなたはオイルに関して(ずっと)非常に強気ですよね。オイル市場において投機が行われているか否かについて、 あなたと私で以前議論し、多くの人がそれについて話をしています。

あなたはノー(投機は行われていない)と言い、他の人達は、ソロス氏の様にバブルになるだろうと言いっています。あなたは、オイル市場について他の人達が知らない何かをご存知なのですか?

Rogers: ちょっと待って、ベティ、全ての市場において投機家は常にいます。New York Stock Exchangeを見てご覧なさい。証券取引所のフロアに投機家が一人もいない、なんて思いますか?投機家達は常にいます。それがビジネスと言うものです。

殆どのひと、その殆どの(人)を私は知りません、そんなことを言うべきではないのですが、IEA(International Energy Agency)、オイルについて最も正確に掌握している機関が、世界はオイルの問題を抱えていると語っていることは周知の通りです。サウジは、ブッシュ大統領に世界はオイルの問題を抱えていることを、話しています。

ベティ、もしオイルが多量にあるのであれば、どなたでも結構です、どうか、どこにあるのか教えて下さい。教えてて頂ければ、そこに全てのお金を投資することができます。世界は、深刻なオイルの問題を抱えています。

ただし、ベティ、そのことは、オイルが50%下がることがない、と言うことを意味する訳ではありません。1999年からの強気相場の間、オイルは二回50%下がりました。2001年に50%下がり、2000年だったかもしれませんが何しろ50%下がり、そして再び05年か06年にも50%下がりました。強気相場の時はいつでも、大きな反発・反動があるものです。

しかし、それは強気相場の終わりではありません。誰かがオイルがどこにあるのか教えてくれない限り、供給は限られ、新たな調整が有る無しに関わらず、オイルの強気相場は何年も続くことになります。

Liu: そうですか。私がこの様な質問をすることを、あたながいつも非常に嫌うことは分かっているのですが、限界あるいは天井について。あなたがお話しになった需要と供給の状況を考慮して、オイルはどれくらいまで上がると思いますか?

Rogers: ベティ、その様な質問をすることであなたが給料をもらっていることは、存じています。しかし、私は答えを知りません。私は、その様なことが分かる程、頭が良くありません。(I’m not smart enough) 私は、誰かが大量のオイルを発見しない限り、価格が$150, $200行く可能性があることは、分かります。あなたが、その数字を選んで下さい。

最終的に、もし、十分に高くなった場合、もし、オイルが$300にまでなった場合、ホワイトハウスの芝生にオイルを求めて穴が掘られるでしょう。ヒラリー・クリントンは牛の先物についての憶測をすることをやめて、オイルの先物についての憶測を始めるでしょう。彼女は、オイルの採掘現場に現れることでしょう。

(コメント:ヒラリー・クリントンは、ビルクリントンがアーカンソーの州知事になる前の頃(1978年から1979年)、牛の先物取り引きを行い、10ヶ月の間に1000ドルの初期投資で10万ドルを獲得した。そのことが、大統領夫人となった1994年に明らかになり、話題・疑惑問題となった。この件に関するWikipediaの説明はこちらです。)

もし、$300にまで達した場合、バッキンガム宮殿でも採掘が行われるでしょう。ベティ、私はどのくらいまで行くのか分かりません。しかし、誰かが多量のオイルを直ちに発見し、しかもその場所が直ちに手をつけられる様なところでない限り、現実として、世界はオイル - 分かっているオイル - 分かっているオイルの貯蔵を切らしつつあります。

Liu: 分かりました。オイルと商品(commodities)に注力をおいてらっしゃる状況の中で、いくつかの商品に関しては、ここ数ヶ月下落しています。ジム、どの商品があなたは今好きで、どれが好きではないですか?

Rogers: ええそうですね、確かに多くの商品は非常に激しく下がってきてますね。もし、人々がバブルについて話しているのであれば、彼らが何について話しているのか、知りたいです。

多くの商品、ニッケル、亜鉛、鉛は50%下落しています。銀は、過去最高値から80%下がっています。砂糖も過去最高値から80%下がっています。それってどんなバブルなのでしょうか?綿は、過去最高値から40%下落しています。コーヒーは、過去最高値から60%下がっています。

わたしは、ここ最近農業関連(agriculture)を買い続けていました、今、少し手を付けずにいます。なぜなら、議会が商品の価格を下げるために何かを行うことを決定する様だからです。もし、彼らがそうしたら、絶好の購入機会となります。私は、もっと買うでしょう。

Liu: ジム、あなたは、、、

Rogers: しかし、私が一番最近買ったのは、さらに多くの農業関連です。(But what I bought most recently is more agriculture.)

Liu: さらに多くの農業関連?中国のものを買ったのですか?

Rogers: 私は、中国の農業関連の株を買いました。中国で外国人が商品を買うこと、そして商品を売ることは、殆ど不可能です。

Liu: 分かりました。あなたは以前に、商品の強気相場はまだ半分を過ぎたところだとおっしゃいました。今でもそうお考えですか?または、後どれ位強気相場は続くのでしょうか?

Rogers: ベティ、麦の生成のために多くのエーカー(広大な農地)があります。それは、30年の間に減少しています。食料の在庫は、ここ50年あるいは60年の内、最も低い水準にあります。我々は、多くの農業製品を燃料タンクの中で、燃料として燃やしています。それは、意味のないことです。絶望的なことです。

バブルについての話ですが、バブルはバブルです。燃料として農業製品を燃やすために、 非常に多くのお金を使っていることは、正気の沙汰ではありません。しかし、長い期間それを続けることができます。だれも、過去40年以上に渡って大油田を発見していません。

ベティ、世界の全ての油田は減少しています。この25年で、世界で一つの鉛鉱山が開設しました。
最後の(最も新しい)鉛の製錬所が造られたのは1969年です。誰かが非常に多くのキャパシティを近いうちに提供しない限り、その強気相場は続くことになるでしょう。

Source: Bloomberg,
Rogers Says Bull Market in Oil Has `Years to Go'(Transcript)
June 6th, 2008


思いの外、長くなってしまったので、大変恐縮ですが、一旦ここで終了します。この話は続きます。(明日、エントリーする予定です。)(追記:続きは日本時間の6月12日の午後に投稿する予定です。予定が遅れすみません。)

6月2日の週を振り返って 

6月2日の週は、色々なニュースがありました。株価の変動もセクター、個別株では非常に大きな値動きをするものもありました。また、市場全体としても、5日木曜日は大きく上昇した一方、6日金曜日は逆に大幅な下落となりました。

以下に先週一週間の主要なインデックスの値動きを添付します。

week of June2-08


これを見ると分かりますが、週の前半は下落の基調だったものの、木曜日に上昇し、週の始まりの水準あるいはそれ以上に持ち直しています。金曜日にそこから大きく下落したことが良く分かります。

(所用で出かけなければいけないため、ここで一旦終了します。後でこのエントリーは書き足す予定です。)


ジム・ロジャーズ Bloomberg インタビュー ) 

6月6日(金)Bloombergがジム・ロジャーズと電話でインタビューを行いました。Bloombergのサイトにこのインタビューのトランスクリプトが掲載されています。相変わらずジム・ロジャーズ氏らしい切れ味のするどい率直な発言を連発しています。素晴らしい内容でしたので、インタビューのトランスクリプトの邦訳を以下に記します。訳は、できるだけ原文に即する様にしていますが、一部意訳しています。少し長いので、(恐らく)2部の構成で投稿します。

尚、このインタビューはこちらで聞くことができます。是非、聞いてみて下さい。

Source: Bloomberg,
Rogers Says Bull Market in Oil Has `Years to Go'(Transcript)
June 6th, 2008


6月6日(:Bloomberg (ブルームバーグ))

Betty Liu: 我々は本日の朝、原油、商品、ドル、クレジットマーケットの状況、Fedについて色々と話をしました。そして、これらの全てのことについての見方をまとめる上で最も適した人はジム・ロジャーズだと言う話になりました。そして、今、ロジャーズ氏は彼の自宅のあるシンガポールから電話で参加して下さっています。

ジム、あなたを再びこの番組に迎えることができ、大変光栄に思います。

Jim Rogers, Chairman, Rogers Holdings:
ベティ、私もこの場に参加でき、うれしく思います。

Liu: ジム、それではまず最初に、今週の一番の話(story of the week)、リーマンブラザーズについて,今の時点まで(6日)での我々が見てきたことについての話をして下さい。あなたは、 アカウンティング(の問題)その他もろもろのウォールストリートで起きていることについて、大変批判的でいらっしゃっていますよね。

これに関連してなのですが、リーマンブラザーズは、実際のところ、流動性の問題はない、良い状況にあると信じますか?、あるいは、今の時点でこの点についてのあなたの考えはどうでしょうか?

Rogers: 私は未だに、ウォールストリートの全ての投資銀行に対してETFを使用してショート(空売り)しています。投資銀行の全ては問題を抱えています。彼らのほとんどは、にせのアカウンティング(会計処理)を行っています。そして、ご存知の通り、ベアマーケットでは、彼らは全て8にまで下がります。ですから、私はベア・マーケットが終わるまでに、彼らはすべて8になると想定しています。

(コメント:ここでの8になる(原文:‘in bear market, they all go down to eight.)、と言う意味が良く解らないのですが、多分’地に落ちる’、’本来あるべきところに行く’と行った様な意味だと思います。後で、米国人の友人に確認してみようと思っています。)

Liu: あなたは、3月に起こったBear Stearnsの様なことが再び起こると思いますか?

Rogers: まず確実に起きるでしょう。(起きないことは、ない。)私は、Citibankをショートしています。そして、Fannie Maeもショートしています。ご存知の様に、これらの会社の何社かは酷い(とんでもない)バランスシートをしています。そして、もし今後ベアマーケットとなった場合、そうなることが私の見方ですが、本当にとても低い価格となることでしょう。

しかし、ベティ、このことは何も特別なことではありません。以前のベアマーケットを振り返ってみれば分かります。ファイナンシャルの株は、ベアマーケットの期間、信じられない様な低い値段で売られます。

このことは、特に変わったことが起きることではない- そうですね、今回は、少し違うかもしれません。なぜなら、このベアマーケットの間ファイナンシャル企業にとって更に悪い状況になるからです。それは、過去5年、または10年の間に過剰なとてもひどいことがファイナンシャル・コミュニティーで行われていたからです。

Liu: そうですか。

Rogers: 29才の綿の工場に勤める人がマセラッティを乗り回していることを見ることはありません。しかし、ウォールストリートに勤める多くの29才(の人々)がマセラッティを乗り回しているのを見ることはできます。これは、本来世界があるべき道(道理)ではありません。

Liu: そうですか、ジム、もし私が間違っていたら訂正して下さい。あなたは、我々は今、ベアマーケットにいるとお考えなのですね。それはどの位続くと思ってらっしゃいますか?

Rogers: 私には分かりません。私はそんなに頭が良くないです。あなたの番組に呼ぶことのできるたくさんの人がいらっしゃるでしょう。彼らは、正確にどのくらい続くのか、何日、どの位の期間かかるのか話してくれるでしょう。私は、その様に頭が良くない。

Liu: ジム、分かりました。それでは、あなたは、Fedとベン・バーナンキ氏について非常に批判的でいらっしゃいますね、それについて話して下さい。第一にあなたにお聞きした良いことがあります。ウォールストリートで起こっていることに対してのFedの現時点までの対応についてどの様にお考えですか?あなたは、彼らが状況を改善している、または、実は悪化させていると思いますか?

Rogers: ベティ、彼らは悪化させていると思います。彼らは、巨額のお金を印刷し、それはひどいインフレを引き起こしています、そして、ドルの価値を引下げる原因ともなっているかもしれません。そして、Federal Reserveは、400億ドルくらいの悪い資産をバランスシートに入れようとしています。

今、あなたと私は、アメリカの納税者として、いつかその借金を完済しなければならなくなります。バーナンキ氏がこれから何をしようとしているのか?彼のヘリコプターに乗り込んで、飛び回り、悪い債券を回収するのか?彼は、立ち行かなくなった(借金のかたに)車や家を差し押さえることを始めるのか?私が言いたいのは、これは正気の沙汰ではない、と言うことです。

Liu: しかし、ご存知の様に、公平な立場として言わせて頂きますが、ウォーレン・バフェット氏の様に、Fedは正しいことをしている、彼らは、市場が沈静化することの手助けをした、と語っている人々もいます。なぜあなたはその様に思わないのですか?

(コメント:バフェット氏は、確かにBearの救済に関しては、市場に波及する影響等を考えた場合、Fedのとった措置は恐らく適切だった、と語っています。しかし、Bearの問題を含め、ファイナンス企業が行ってきた過剰な融資やその他の行いに対しては批判的で、その様な原因をつくり、状況が続くことを許してきたFedの対応に対しては批判的な立場だと思います。)

Rogers: ベアマーケットは、何も悪いことではありません。(経済活動が)始まってから市場は何度もベアマーケットを経験しています。そして、ベティ、もし全体のシステムをきれいにしないと、もし、システムが壊れやすいものであったとしたら、アメリカの5番目に大きい投資銀行の崩壊が、世界ではなく、アメリカの、システム全体の破綻へと導くでしょう。

この先数年の間に、2番目、あるいは3番目、または彼ら(投資銀行)のうちの2社か3社が同時に悪化し始めた時、何が起きるのか?もしシステムが壊れやすいのであれば、今、きれいにしとく方が良いのです。なぜなら、Federal Reserveは既にバランスシートを過剰に拡大してしまっているからです。

ベティ、Federal Reserveは、8000億ドルのバランスシートを持っています。彼らは、既に4000億ドルを悪い負債に振り分けることを約束しています。これから、彼らは次に何を行うのでしょう?何か悪いことが起き始めた次の時、どこからお金を調達するのでしょうか?

Liu: 分かりました。分かりましたが、その様なシナリオだったとして、ジム、投資家として、今、あなたのお金をどこに振り分けようとしているのですか?

Rogers: 私は、商品(Commodity)を所有しています。私は、農業(株)を買っています。私は、今日、航空機業界を買いました。私は、たくさんの世界中の航空機業界の株と債券の両方、スイス・フラン、日本円、中国元を買いました。これらは、最近私が買っている数少ないものです。

(続く)


ここで一旦終了します。相変わらず切れ味が鋭く、感心してしまいました。この後、ジムの投資戦略、市場についての見方の話が続きます。必見です。

先週(6月2日の週)はいろいろありましたが、ここ最近、このインタビューに代表される様に、(ジム・ロジャーズだけでなく)素晴らしいインタビュー記事、市場分析の記事等も多く目にしました。できるだけ、私のブログでもその一部、概要を紹介したいと思っています。

6月6日の米国市場 

6-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12209.81 -394.64 (-3.13%)
Nasdaq: 2474.56 -75.38 (-2.96%)
S&P500: 1360.68 -43.37 (-3.09%)

本日の主なニュース

発表された5月の失業率は予想の5.1%を大幅に上回る5.5%でした。失業率は、過去3年半で最も高い水準となりました。また、今回の失業率の上昇(5.0%から5.5%)は、過去22年間で最も大幅な上昇率だったとのことです。
Jobless rate leaps to 3-1/2 year high in May

原油価格は本日9%近い大幅な上昇となり、過去最高値を更新する$139を記録した後、$138.54で終了しました。今日の上昇のきっかけとなったのは、Morgan Stanleyが独立記念日の7月4日までに原油価格は1バレル当たり$150まで上昇する可能性がある見込みとのレポートを発表したことの様です。
Oil zooms nearly 9 percent higher to record $139

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)大きく下落したところが多かったです。下落が大きかったのは、WaMuが12%以上下落し、過去12年で最低となりました。mた、Morgan Stanley 8.48%, Discover Financial 6.94%, Wachovia 6.76%, Wells Fargo 6.54%, Citigroup 5.47%それぞれ下落しています。モノラインも大きく下がっています。

(住宅)  大きく下落したところが多かったです。下落で目立ったのは、Centex 9.83%, KB Home 8.66%, D R Horton 7.84%, Lennar 6.91%等です。

(小売り)ほとんどが下落しています。BestBuy 6.61%, Kohls 5.48%が下落で目につきました。

(テクノロジー)大きく下がっているところが目につきましたが、その一方で、携帯キャリアのVodafone Group, Clearwire(WiMaxにフォーカスしたキャリア)は若干の上昇。National Semiconductorは昨日市場終了後にアナリストの予想を上回る決算を発表し、今期の予想に関しても強気の見方を示したことから、本日4.77%の上昇でした。Yahooも微増となりました。

まとめ・コメント

今日は、やはり予想を大幅に上回る高い失業率の結果と原油の高騰の二つが非常に大きなニュースでした。失業率に関しては、昨日週の失業保険申請件数が減少したこと等から、雇用市場もそれ程悪くなっていないとの期待もあった(と思われる)だけに、失業率の大幅な上昇は市場関係者に衝撃を与えたと思います。

原油価格に関しても、ピークは過ぎ今後は下落するだろうとの見方・期待が強まっていましたが、先月のGoldmanの原油価格の大幅上昇を予測するレポートに続き、最新のMorgan Stanleyのレポートまで上昇を予測する内容だったことは、市場に与える影響は大きかった様です。

昨日から再びドル安(円に対しては高くなっていますが)やインフレに対するヘッジから原油を買う動きも強い様です。特にECBがインフレ対策としてユーロの金利を引上げる可能性が出てきたこと等からも、ドル安対策として原油が買われる傾向がでたところで、今回のMorgan Stanleyのレポートは買いをさらに加速させた様です。これに加え、やはり投機的な動きとしても、原油が下がることに期待して、積み上げたショートポジションを解消する様な動きも本日の急上昇の要因としてあったのでは、と想像しています。

今日の大幅な下落は、昨日大きく上昇したことに対する反動も原因の一つとしてあった様に思います。今日の失業率と原油価格の高騰で、景気が思った程悪くなっていない等の安堵感や今後に対する懸念の軽減といった考えは再びなくなってしまったのでは、と思います。

何となく悲観的な見方が支配的になってきている様に思いますが、来週以降市場がどの様に動くのかに注目しています。主要投資銀行の決算は16日の週に予定されていますが、Lehmanが決算の概要を予定を早めて事前発表しようとしているとの噂があります。これは、憶測等で加速する下落を決算を発表することで防ごうとの考えだと思いますが、実際どうなのかは私は分かりません。いずれにせよ、来週以降の市場の動きは目が離せなくなってきています。

この週末に自分の考えを整理しようと思っています。ブログも更新していく予定です。

6月5日の米国市場 

5-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12600.54 +210.06 (+1.70%)
Nasdaq: 2549.94 +46.80 (+1.87%)
S&P500: 1403.53 +26.33 (+1.91%)

本日の主なニュース

Verizon WirelessがAlltelを281億ドルで買収することを発表しました。これにより時価総額でVerizonはAT&Tを抜き全米第1位の携帯電話サービス会社となりました。この発表から本日は、Verizonの株式の55%を所有する親会社のVerizon Communicationsの株価は5.35%と大きく上昇しました。また、Verizon Wirelessの残りの株式を所有するVodafone Groupも3.8%上昇しました。
Verizon Wireless to buy Alltel in $28.1 bln deal

原油価格は、本日は大幅に上昇し、New York Mercaqntile Exchangeでの7月の供給の原油の価格は$5.49上昇し$127.79で終了しました。今日の上昇は、ユーロに対するドル安とインフレに対するヘッジが大きな要因の一つとのことです。また、メキシコの供給量が減少するのではとの見方があり、それがもう一つの主な理由の様です。
Crude futures climb more than $5 as dollar sags

発表された5月の小売店の売り上げ結果は、2.5%の上昇で最新予想の1.2%の上昇を大きく上回りました。上昇に大きく貢献したのは、Wal-Martで、ガソリンを含まない既存店の販売は3.9%の上昇と非常に好調でした。 Wal-Martの売り上げ増のアナリストの予想の平均は1.6%で、結果は大きく予想を上回っています。ガソリンを含んだ場合の既存店の売り上げは4.4%の上昇でした。
Retailers report mixed, mostly gloomy, May sales

昨日United Airlinesの親会社UAL Corpは、燃料費の高騰と景気の停滞による影響から人員削減と国内機の削減等のリストラクチャリングの計画を発表しましたが、本日はContinental Airlinesが、3000人の人員削減とキャパシティを11%削減することを発表しました。この発表後の本日Continental Airlinesの株価は、4.83%上昇しました。
Continental Airlines to cut 3,000 jobs, capacity

Mortgage Bankers Associationが、第1四半期に抵当流れになった住宅件数(Foreclosures)と支払い遅延数は、過去最高を記録したと発表しました。住宅ローンの内抵当流れとなった割合は0.99%で、07年第4四半期の0.83%から記録を更新しました。支払い遅延の割合は、昨年第4四半期の5.82%から、6.35%に上昇しました。これらは、記録を取り始めた1979年からで最も高い数値とのことです。

サブプライムのARM(Adjustable Rate Mortgage: 変動金利型の住宅ローン。通常固定期間をあらかじめ決め、期間終了後は変動となる)の抵当流れの比率は、昨年第4四半期の5.29%から6.35%に大きく上昇しました。また、支払い遅延件数は、20.2%から22.07%に増加しました。Mortgage Bankers Associationの調査は、4500万件の住宅ローンをカバーしているとのことです。

また、プライムの抵当流れ、支払い遅延も増えているとのことです。プライムのARMの破綻(抵当流れ)、支払い遅延も大きく上昇しています。(Foreclosure 1.55% from 1.06%, Delinquency rate rose to 6.78% from 5.51%)

Home foreclosures set record in first quarter

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)ほとんどが上昇しています。大きく上昇したのは、Lehman 7.80%, Discover Financial 5.83%, American Express 3.92%, Morgan Stanley 2.84%, Goldman 2.61%の上昇でした。Bank of Americaは若干下落しています。

(住宅)  ほとんどが下落しましたが、下落幅はそれ程大きくありませんでした。(大きく下落したところで数%程度)

(小売り)ほとんどが上昇しています。Wal-Martは3.68%の上昇でした。

(テクノロジー)ほとんどが上昇しています。上昇で目についたのは、HP 3.63%, Cisco 2.91%, Microsoft 2.76%, NVIDIA 2.52%, Google 2.46%, Broadcom 2.31%, Apple 2.29%等です。

まとめ・コメント

本日は、朝に発表された失業保険の申請件数が先週に比べて減少し、4月中旬に記録した最低のレベルに近い水準となったことと、小売店の売り上げ状況が予想以上に良かったこと等から、上昇して始まり午後一旦は多少調整的な戻しがあったものの、再び上昇に転じ昨日に比べ大幅な上昇で終了しました。

Verizon WirelessによるAlltel買収発表もセンチメント向上に寄与した様です。以下に今日の市場の動きについての記事を添付します。
Stocks rise following jobs report, retailer data

上記記事の中でVerizonの買収発表は、企業が事業投資に積極であることの表れである、と好意的に解釈している業界関係者のコメントが引用されています。確かに上の記事に書かれている様な、失業件数がそれ程上がっていないと思われること、予想よりも良い小売店販売状況、そして、活発な企業の買収の動き等が今日の上昇の理由だった様に私も思います。

一方で、原油価格は再び上昇となったこと、小売店の販売結果はWal-Martを除いた場合はそれ程良い訳でないこと等、状況は明らかに良くなっていることを示している訳ではありません。また、S&PがAmbacとMBIAのFinancial Strengthのレーティングをダウングレードしています。(しかし両社の株は、下がらずに微増となっています。両社は昨日ムーディズのダウングレードされて大きく下落したので、今日のニュースはあまり影響なかった様です。)Lehman Brothersは本日大幅な上昇となりました。ファイナンス・セクター全体としても大きく上昇しました。今日の上昇は、ここ最近ある程度急速に調整的な下落が続いていたことの反動もあったのではと考えています。

テクノロジーに関しては、昨日市場終了後にAlteraが好決算を発表し、また第2四半期の売り上げ見込みに対して強気の見方をしていることを明らかにしました。テクノロジー・セクター全体としても顕著な業績を発表し、今後についても堅調な見込みを示すところが多いことが、(ようやく)評価されつつある様です。

少し気になるのがAppleで、今年に入ってから一旦は大きく下落したものの、その後大きく値を戻し再び過去最高値に近い水準になってきています。来週、iPhoneの3G対応の新機種の発表が予定されており、また、新たなサービスの開始や低価格機(あるいは現行機を流用か)投入の噂、日本・スペイン市場への年内参入等、好材料は確かに多いのですが、バリュエーション的には既に非常に高い水準にあります。(個人的には完全にオーバーバリューになってしまっている、と思っています。尚、私はAppleが個人的には大好きです。)

また、Appleの上昇と関係してか、ここにきて3G関連の企業(サービス、コンポーネント、その他もろもろの)の株がどこも大きく上がってきているのも気になります。テクノロジーも一部の株に関しては、バリュエーション的にもかなり高水準になってきています。ただし、一部の企業やあるサブ・セグメントに対して、株価が高水準にあることは、テクノロジーでは基本的に良くある傾向ではあります。

明日は、失業率の発表等があります。0.1%上昇の5.1%が市場予想のコンセンサスですが、これに対してどうなのか?また、原油価格の動向も当面は注目される状態が続くと思います。

6月4日の米国市場 

4-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12390.15 -12.70 (-0.10%)
Nasdaq: 2503.14 +22.66 (+0.91%)
S&P500: 1377.20 -8.02 (-0.58%)

本日の主なニュース

ISMの5月の非製造業のレポートが発表されました。5月の非製造業の景況指数は51.7%で、4月に比べ0.3%の下落となりました。50%より高い場合は、景気の拡大を示しており、これで2ヶ月続けて非製造業は拡大となりました。
ISMニュースリリース

ここ数日連続して大きく下落していたLehman Brothersが韓国の投資筋を含む海外の投資家からの資金調達を行うことを計画していると報じました。本日Lehmanの株価は下落して始まりましたが、上昇に転じ一時はかなり上がっていました。終値は、昨日に比べ2.58%の上昇となりました。
Lehman Is Seeking Overseas Capital

J.M. SmuckerがP&Gのコーヒー事業Folgersを29億5000万ドルで買収することを発表しました。
Smucker to buy P&G's Folgers in $3 bln stock deal

Yahooが新しい広告の契約をWal-Martとその他と結んだと発表しました。また、CBSの提供するコンテンツをYahoo! TV等の媒体で使用することにCBSと合意したことを発表しました。
Yahoo! to Sell Display Advertising for Walmart.com
Yahoo! Joins the CBS Audience Network

United Airlinesの親会社UAL Corpは、燃料費の高騰と景気の停滞による影響から人員削減と国内機の削減等のリストラクチャリングの計画を発表しました。
UAL shrinks business, cuts staff to offset fuel

バーナンキ議長が長期のインフレとなる可能性が高まっており、非常に懸念していると発言したとのことです。一方で、1970年代に起きた様なインフレの問題とは大きくことなるだろうと語ったとのことです。
Bernanke says U.S. inflation too high

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)上昇と下落に分かれています。目立ったのは、American Express 3%, Lehman 2.58%上昇、一方、Bank of America 2.08%, Merrill Lynch 2.67%下落しています。

(住宅)  ほとんどが下落しましたが、下落幅はそれ程大きくありませんでした。

(小売り)上昇と下落に分かれています。Wal-Martはほぼ変わらず、Targetは少し下落、四半期の決算を発表し結果はアナリストの予想を上回ったものの、今後の見込みについて厳しい見方を示したWilliam Sonomaは4.68%の下落でした。

(テクノロジー)上昇したところが多かったです。主要なところで目立ったのは、Intel 2.35%, Dell 1.79%, Clearwire 6.35%, Broadcom 2.18%, Cisco 1.59%, Yahoo 2.68%上昇しています。

まとめ・コメント

ISMの非製造業の景況指数は、4月に比べ下落となったものの市場は拡大していることを示す良い結果でした。今回の結果も、最近の景況指数から景気は懸念していた程、急速に悪化していないことを示す様な内容となっています。本日原油の価格は、更に約2ドル下がり$122.30で終了しています。

Lehmanの四半期決算のパフォーマンスと新たな資金調達が必要となるといったことへの懸念から、ファイナンス市場全体において再び懸念が高まっていましたが、本日Lehmanは上昇し、ファイナンスセクターに対する懸念も多少なりとも落ち着いてきた様に思いました。

本日は比較的良いニュースが多かった様に思いますが、DOWとS&P 500は昨日とほぼ変わらないレベルで終了しています。Nasdaqは、他のインデックスに比べ上昇となっています。これは、相対的に懸念材料が少なく、バリュエーション的にもそれなりに値ごろなテクノロジー株に買いが集まった様に思えます。昨日大幅に上昇した住宅関連の株は今日は下落しているところが多く、多少なりとも調整的な動きとなりました。

バーナンキ議長の発言が連日報道されていますが、ドル安とインフレへの影響に対する懸念を強く表明している様です。Fedの金利政策は当面はインフレ懸念を見据えながら金利据え置きの方針となる見方が強まってきており、これはある意味で方向性が見えてきたと思います。これで、Fedの金利政策に対する不確定要因が少なくなってきたと解釈することもできるかと思います。(例えば、Fedが金利を下げるのか、下げる場合どれくらいなのか?といったことが市場の動きに大きな影響を与えてきたものが、とりあえずは収まる。)

高騰を続けていた原油は下落に転じ、需要が落ちてきている傾向が見られること等からも、多少なりとも懸念が収まりつつあるようです。短中期的には、今月中に発表される主要投資銀行、Goldman, Lehman, Morgan Stanleyの決算結果に注目が集まってきそうです。発表されるまでは、市場全体の不安定材料となりそうです。

6月3日の米国市場 

3-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12402.85 -100.97 (-0.81%)
Nasdaq: 2480.48 -11.05 (-0.44%)
S&P500: 1377.65 -8.02 (-0.58%)

本日の主なニュース

本日朝のWall Street Journal(米国版)の一面にLehman Brothersが、5月末締めの四半期の決算が赤字となる見込みで、また、30億から40億ドルの資金調達を行うことを計画していると報じました。この報道がきっかけとなり、Lehmanは本日大きく下落、他のファイナンス企業の株価も下落しました。
Losses Push Lehman To Weigh Raising New Capital

FedのBernake議長が、スペインのバルセロナで行われているカンファレンスでスピーチを行いました。その際、ドル安によるインフレ懸念についてふれました。メディア等の反応では、金利政策は現行を維持し、更なる引き下げは行わない考えである、と受け止めたところが多かった様です。
Bernanke warns on dollar, U.S. rates well-positioned

原油価格はバーナンキ議長の発言の後、下落し$124.74で終了しました。
Oil falls more than $3 as Fed warns on inflation

厳しい状況が続いている米自動車業界のGMは、本日トラックを製造している4つの工場の閉鎖を発表しました。また、Hammerのブランドを売却することを検討していることを明らかにしました。この発表に対するアナリストや業界関係者の反応は、かなり厳しい(対応が遅すぎる等、あまり評価していない)様です。
GM to close four plants, may unload Hummer

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)ほとんどが下落しています。特に下がったのは、Lehman 9.52%, Wachovia 6.32%,等です。

(住宅)  ほとんどが上昇しています。大きく上昇したのは、Meritage Homes 8.18%, KB Home 5.59%です。他もそれなりに大きく上昇しています。

(小売り)上昇しているところが多く見られます。特に上がったのは、Target 4.13%の上昇でした。

(テクノロジー)上昇と下落に分かれています。主要なところで上昇したのは、IBM, Dell、下落したのは、Google, Nvidia, Qualcomm, TI等です。

まとめ・コメント

バーナンキ議長のスピーチは、ほぼ前回のFOMCの議事録でかかれたものを踏襲した様な形で、それ程目新しい気はしませんでしたが、やはり原油やコモディティ市場の高騰等から、インフレに対する警戒の姿勢を強めている印象が高まってきている様です。この声明から、原油価格は比較的大幅(3ドル以上)の下落となりました。

市場は午前中から午後の早い段階は昨日に比べ高かったのですが、その後下落に転じました。Lehman Brothersは、昨日も大きく下落したのですが、今日も大幅な下落となりました。Bearの破綻、JPMorganによる買収で、その後一見落ち着いていましたが、Lehmanに対する懸念はファイナンス業界全体に対しても影響があった様で、セクター全体としても大きく下がっています。

ホームビルダー株は、本日高級新築住宅建設のToll Brothersが四半期の決算を発表し、大幅な赤字ではありましたが、アナリストの予想よりは(かなり)良かったこと等から、セクター全体が大幅に上昇しています。政府の支援策期待が強いのだと思いますが、良くこれだけ上がるなあ、とあきれながらも、感心しています。

Barron’sが買いを推奨する記事を書いたGMは、工場の閉鎖の計画を発表。ワーグナー氏は黒字転換の見込みは今の時点でまだたっていないとの発言をした様ですが、Barron’sの記事のおかげか今日の発表でも株価は微増となっています。上に書きましたが、ホームビルダー株は底を打ったのでは、といった様な見方、期待から大きく上昇したりしていますが、個人的にはその様な考えをするのであれば、自動車業界の方が当てはまる気がしています。

今週に入ってから、市場、特に一部のセクターに関してはかなり値動きが激しくなってきています。今週は経済指標としては、ISMのサービスセクターの発表が明日、金曜日に失業率等の発表が行われる予定です。

6月2日の米国市場 

2-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12503.82 -134.50 (-1.06%)
Nasdaq: 2491.53 -31.13 (-1.23%)
S&P500: 1385.68 -14.70 (-1.05%)

本日の主なニュース

WachoviaがCEOのKen Thompson氏を解任することを発表しました。先月に会長となったLanty Smith氏が暫定CEOとして兼任するとのことです。

この発表で、さらに第2四半期の決算発表時に悪いニュースが発表されるのではとの噂や、Wachoviaが買収先を探しているのでは、と言った憶測も出てきている様です。
Wachovia ousts CEO Thompson after losses mount

本日発表された5月のISMの製造業の景況指数は、先月に比べ若干上昇し49.6%となりました。尚、50%以下の場合は後退を意味しており、これで4ヶ月連続の衰退傾向となりました。明るい材料としては、Production Indexは50%を超えました。
ISMニュースリリース

Standard & Poor’sは、住宅ローン関連の更なる損失の懸念があるため、Lehman Brothers, Merrill Lynch, Morgan Stanleyのレーティングを引下げました。また、JPMorgan ChaseとBank of Americaの今後の見通しを引下げました。
S&P slashes bank, broker ratings on loan loss fears

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)ほとんどが下落しています。特に下がったのは、Lehman 8.1%, Merrill 2.96%, Morgan Stanley 2.55%, Goldman 2.31%等です。

(住宅)  ほとんどが下落しましたが、下落幅は大きくありません。Meritage Homesは若干の上昇でした。

(小売り)ほとんどが下落しています。全般的には下落幅はそれ程大きくありません。

(テクノロジー)ほとんどが下落しています。一方でIntelとNvidiaは微増と堅調でした。 それなりに大きく下がったところもありますが、それらのほとんどは、ここ最近大きく上昇したところで調整的な下落の様に思えます。

まとめ・コメント

本日は、ISM Indexは50を下回ったものの、予想よりは良い数値でした。しかし、原油価格が若干上昇となったこと等から、一時期は大きく下落しまし、最終的には多少戻して終了しました。今日の下落の要因は、S&Pのファイナンス企業に対するダウングレードが市場に与えた影響が大きかった様に思えます。製造業の景況は予想されたより悪くないことを示す傾向が最近ありましたが、 今回のISMの結果もその様な傾向が見られます。

WachoviaのCEOの更迭の発表は、第2四半期の決算がかなり悪いからなのではと言った憶測がでたりしており、S&Pのファイナンス企業のダウングレードの発表とあわせて市場のセンチメントに対して悪い影響を与えた様です。主要な投資銀行は、先週末が四半期の終わりだったのですが、この先、短期的にはそれらの結果がどうなのか目先の焦点の一つになってくると思います。Lehman, Morgan Stanley等がかなり悪いのでは、といった見方が強くなっている様です。

ここのところ全体としては落ち着いた動きをしていた株式市場ですが、今日はそれなりに大きく下落となりました。最新のBusiness Week, Economist等でも原油価格の高騰に対する特集が組まれていますが、やはり、原油価格の動向に注目が集まってきている様です。
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