今日は、昼ごろにかけて下落し、そこからいったん小康状態になった後、2時過ぎから、さらに大きく下げ、各主要インデックスは2%を超える下落で終了しました。先週の上昇分は、本日の下げでなくなりました。

本日午後2時に8月7日のFOMCの議事録が発表されました。これを受けて、市場は下落しています。ファイナンス・住宅のセクターは大幅に下落していますが、他のセクターも大きく下落しています。
問題のFedの議事録に関しては、
こちらで見られます。
ざっとながして読んでみましたが、私自身の受けた印象は、状況を冷静に分析しており、非常にまともな内容だと思いました。サブプライムの問題、クレジット不安等に関しては、この時点でも起きており、それに関するコメント、そしてその他の経済指標等も含めた総合的な検討を行った上、金利政策に関しては、現状を維持するとの、結論に導いています。
現状の市場環境に関しての部分について、一部、途中のパラグラフを抜粋します。
Financial market conditions were volatile during the intermeeting period, particularly over the last few weeks of the interval. Yields on nominal Treasury securities fell on balance, possibly reflecting an increased preference by investors for safe assets as well as revisions in policy expectations.
Conditions in markets for subprime mortgages and related instruments, including segments of the asset-backed commercial paper market, deteriorated sharply toward the end of the period. Credit conditions for speculative-grade corporate borrowers tightened substantially, as investors pulled back from higher-risk assets. Spreads on speculative-grade bonds increased to near their highest levels in the past four years. A number of high-yield bond and leveraged loan deals intended to finance leveraged buyouts were delayed or restructured, though other high-yield bonds were issued. In contrast, credit conditions for investment-grade businesses and prime households were relatively little affected by the market turbulence. Issuance of investment-grade bonds continued. Yields on investment-grade corporate issues rose relative to yields on Treasury securities, but because yields on Treasuries declined, yields on investment-grade bonds were about unchanged on net. Nonfinancial commercial paper outstanding posted a modest gain in July, while the pace of bank lending to businesses picked up from an already solid clip. Mortgage loans and consumer credit appeared to remain readily available to households with strong balance sheets, although late in the period some evidence pointed to diminishing availability of jumbo mortgages. (下線を追加)
資産担保のコマーシャル・ペーパーの問題等にも言及していますが、インベストメント・グレードのビジネスとプライムの住宅ローンのクレジットの状況は、市場が不安定な状況にもかかわらず、比較的堅調とのことです。(下線の最後の部分に注目) このことから、現在のクレジット不安の問題は特定の分野に集中しており(CDO等)、全てのコマーシャル・ペーパーの市場状況が悪化しているのではないと述べています。
インフレ・その他の経済指標のデータを考慮しても(FOMCの議事録でも言及しています)、今の時点で、金利を維持することについては、理にかなっていると思いました。また、議事録を読んだ印象としても、利下げに関して、積極的に対応する様な踏み込んだ発言をするような、状況とも思えません。と言うことではありますが、市場(ウォールストリート)としてはかなり落胆する内容だった様です。
個人的には、Fedの対応は非常に理にかなっていると思います。一方で、自分の投資資産が大きく下落してしまっているのは、つらいところです。昨日のエントリー、その前にも書きましたが、2週間前の大幅な下落の時と、状況は変わっていなかったにもかかわらず、Fedが何とかしてくれる、との期待で先週株価が上がっていたものが、今日のFedの発表で2週間前の状況に戻った様な状況です。
ここ先週・先々週のDOWとNASDAQの推移のグラフを添付します。


本日28日のインデックスのレベルは先々週末(17日)とかなり近いところにあります。注目したいのが、取引数量で、大きく下落した13日の週(特に15日、16日)と比べると、今週、本日の取引数量は低く、パニック的な売りがでているわけではないと思います。
個人的には、今日の下落で、自分のポートフォリオは大幅に下落しています。このまま、ずるずると下がっていくような展開になると、非常に苦しくなります。明日以降の状況に注視していきたいと思います。今週はのんびりできるかな、と思ったのですが、そうもいきそうもありません。とは言え、別にあわてて取引をするつもりもないのですが、ポートフォリオが下落するのを我慢して見ているだけです。平行して、今後の対応に関しては、いろいろと検討するつもりです。
(追記)重要なことを書き忘れていました。今日の市場終了後に、HDD(ハードディスクドライブ)の最大手シーゲートテクノロージーがフォーキャストを大幅に上昇する見込みとの発表をしました。アフターマーケットでSTXの株価は大きく上昇していました。日本でも、日本電産の株価が他が下がっているのにもかかわらず、上がっているのは、恐らくこのシーゲートの売り上げ予測上方修正の関係だと思います。(ハードディスク市場が堅調であることをうけた)
この発表自体は、シーゲートの固有の話だと思いますが、背景として、情報処理、特にコンピュータ関連の市場に関しては、今年後半、来年も堅調に推移するだろうとの見込みを裏付けるものだと思います。このニュースで、明日以降テクノロジー関連が盛り返してくれることを、少し、期待しています。
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