本日、各主要インデックスは昨日終値に比べDJIが-1.07%, S&P 500 1.15%, NASDAQ 0.92%各々下落しました。

今日の主なニュースとしては、午前中にNational Association of Realtors (全米不動産業協会)が発表したPending Home Sales(契約書を締結した件数、最終的な売買契約の前段階として、契約書(Contract)にサインします。)が12.2%下がり、本インデックスを開始した2001年からで、最も悪い数字とのことです。NARのプレスリリースは
こちらです。
また、午後2時にFedのベージュブックが発表されました。ベージュブックの内容からは、今度のFOMCミーティングでFF rateを下げることを、強めるようなデータは見当たらなかったとのことです。
また、WSJがCitigroupは関連会社のSIV(Structured Investment Vehicles)の損失を被る可能性に関して本日、記事(URLをリンク)を投稿しました。SIVの問題は、現在コマーシャル・ペーパーが信用不安から売れ残っていることの問題に関連しています。(私のブログでも何度も触れていますが、先月から市場で非常に注目されている懸案事項です) また、SIVの問題は米国だけでなく、ヨーロッパでもかなり問題になっています。
関連記事:
Debt 'Conduits' Are Hovering Over CitigroupWSJ Page C1, September 5, 2007
これらのニュースから、ファイナンス、住宅関連のセクターは大きく下落しています。(とは言え、昨日かなり上がっていたので、昨日の上昇分が帳消しになったとの見方もできますが。。。)
尚、本日、AppleはiPodのファミリーを一新しました。また、iPhoneの価格を下げることを発表しました。(8GBのモデルの価格を$599から$399にしました。)この発表後、Appleの株価は大きく下がり前日終値から比べ5.13%の大幅な下落となりました。
Appleの株価はここ数日急上昇していたので、発表後の利益確定が殺到したのが要因だと思います。新しいiPodは魅力的に見えますし、iPhoneの価格の改定も思い切った価格設定で販売数量を上げる戦略の様で、それ程、悲観的な要因はないと思われます。(今年100万台が目標で、今回の価格改定発表時にこの目標は実現できるだろうとの見方を同時に述べています) はっきり言って、Appleの昨日までの株価上昇が行き過ぎだったので、多少の調整はむしろ好ましいと思います。
尚、ハイテク関連の株のほとんどが、本日下落していますが、その中でGoogleは上昇しています。これは、AppleのiPod TouchがYouTubeをサポートしていることが影響しているのではと推測しています。iPhoneやApple TVもYouTubeのサポートを一つの売りにしており、これはGoogleのYouTubeの事業にとってこの上もない支援となっていると思います。私は、今年のGoogleの株価の上昇は、Appleの貢献がかなりあると思っています。また、AppleにとってもYouTubeのサポートは製品の機能の充実・魅力を高める上で重要と思われるので、相互補完的な意味でお互いにメリットが高いと思います。
Nasdaqも本日は下がりましたが、他のインデックスと比べると下落幅は少なく、ここ最近のテクノロジー株の見直しのトレンドを支持する動きと思います。このトレンドが一層強くなるのか、それとも、一時的なもので落ち着くのかは、もう少し時間が経てば明らかになってくると思います。 ずっと以前から言っておりますが、私はこのトレンドが起きる事を想定・期待しています。
恐らく第3四半期と第4四半期の決算結果で、他のセクターが苦戦する中、テクノロジー株が好決算を継続することができれば、期待しているシナリオになるのでは、と思っています。そう、うまく事が運ぶとは思っていないので、ヘッジをかけたりして、リスクの低減を行う予定でいますが。。。でも、期待はしています。 どうなることやら。。。
9月を無事乗り切れるかどうかが、勝負の分かれ目となりそうな気がします。
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