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今日(9月20日)の米国市場 

今日の米国株式市場は、昨日終値に比べ若干下落して終了しました。各主要インデックスは、昨日終値に比べ、Dow 0.35%, Nasdaq 0.46%, S&P 500 0.67%それぞれ下落しています。20-Sep.png

注目の主要投資銀行、Goldman SachsとBear Stearnsの決算が発表されました。Goldmanは、昨年同期比で利益が79%の上昇と、大方の事前予想を大きく上回った好決算でした。一方のBear Stearnsは対照的に、事前予想を下回る62%の利益ダウンで対照的な決算結果でした。

Goldmanの場合、主に企業買収向けのローンで、14億8千万ドルの損失を計上したものの、その他の事業が好調だったとのことです。クレジットロスは実際は17億1千万ドルだったとのことですが、住宅ローンに対する空売り(モーゲージに対するショート)のヘッジにより、差し引きで14億8千万ドルの損失だったとのことです。また、8月の前半に明らかになったした、Global Equity Opportunities fundが大きな損失を出した後に、20億ドルを追加投資したことを発表していましたが、追加投資後、GEOファンドは16%上昇しているとのことです。損失後、かなり上手く短期的に運用していると思います。

Bear Stearnsは、破綻した2つのサブプライム関連のヘッジファンドの2億ドルの損失だったとのことです。

Goldman Sachsの結果は正直驚きです。多少、決算結果内容をいじった等の小細工でなく、文字通りの好決算だと思います。尚、モーゲージに対するショートのヘッジはLehmanもしており、逆にMorgan Stanleyはしてなかったとのことで、ヘッジの有無が決算結果の明暗を分けた、特に事前予想に対しての差の、一因となっているようです。もしそうだとすると、逆にセグメント・マーケット全体のファンダメンタルズとしてどうなのかが、今後の収益動向に関わってくるので、予断は許さないと思います。

主要投資銀行4社の本日の株価の動きを以下に添付します。
20070921094122.png

Goldman Sachsは決算発表後2%程度高かったのですが、その後落ちていって、前日比マイナスで終了しました。ただ、前日も上がっているので、利益確定が多かったためだと思います。逆に、決算結果が悪かったBear Stearnsは日中はかなり上昇し、その後下がりましたが、4社の中では最も下落幅が少なかったです。これは、恐らく悪い材料は既に株価に織り込まれていて、さらに空売りの解消等で、日中は一旦上昇したのではないかと思われます。

投資銀行以外の注目の主要企業の決算発表は、日中は、Circuit Cityが予想を超える大幅な赤字の決算を発表し、株価は18%の大幅な下落でした。また、FedExも利益の予想を下げる発表をし、株価は2.9%下がっています。

これらの企業の業績低迷や原油価格のさらなる高騰、ドル安の加速等で、市場の不安は高まっています。

一方、市場終了後に、オラクルとナイキが好決算を発表し、アフターアワーズの取引で株価は上昇しています。不安要因はあるものの、グローバルに事業を展開している会社、ハイテク関連の会社は、比較的堅調、会社によっては非常に順調にビジネスを継続している様に思えます。

企業間、セグメント間の差が今後注目され、株価においても明暗が分かれてくる可能性もあるかと、思います。尚、ここにきて、FedとBank of Englandの積極的な市場対応は、モラル・ハザードを招くのでは、との懸念が高まってきています。WSJやFTでも、Emerging Marketへの投資が注目といった様な記事もでてきました。一歩まちがうと、今度は、場所を移しつつ将来のさらなるバブルへと市場が向かう可能性もでてきました。一方で、米国、ヨーロッパの市場での景気減速の可能性も高まってきていると思います。

引き続き、市場の動き、流れに注意が必要だと思います。

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