今日の米国市場は、注目の雇用統計が予想よりも良い結果だったことを受け、上昇しました。S&P 500は、過去最高の終値を記録、Nasdaqも、2001年の2月からの中で最も高い終値、Dowは過去最高を更新する勢いでしたが、最後に若干下がり,過去最高に比べ30ポイント低い高水準で終了しています。
Dow: 14066.01, +691.70 (+0.66%)
Nasdaq: 2780.32, +4.6.75 (+1.71%)
S&P 500: 1557.59, +14.75 (+0.96%)

9月の非農業の雇用件数は、事前予想の10万件を10%上回る11万件の上昇でした。また、先月、発表された8月の雇用が4000人減少したデータは、89000人の雇用増に修正が発表されました。(Fedの金利引下げのきっかけとなった予想をはるかに下回る8月の雇用状況が修正となりました。。。)同様に、7月の数値は、以前発表の68000件から93000件の雇用創出に修正されました。8月の数値の修正の理由は、学校の新年度に向けた教員の雇用の予測が低すぎたためとのことです。9月の増加の殆どは、サービス業界のもので、4万4千人の教育と医療サービス、3万7千人の政府関係の雇用が創出されました。一方、工場就業は1万8千人、建設関係の仕事は1万4千人の減少でした。
米国政府のプレスリリース: Employment Situation Summary今週に入り、大手銀行が住宅ローンとその他クレジット関連の大幅な損失の計上を発表していますが、本日、Merrill LynchとWashington Mutualも同様の発表を行いました。Merrill Lynchは、55億ドルの赤字を計上、発表予定の四半期の決算は一株50セント程度の赤字になる見込みであることを発表しました。アナリストの事前予想は、1.43ドルの黒字だったので、かなり悪いニュースにも関わらず、Merrillの株価は、本日3.1%上昇しています。これは、今週のパターンですね。。。
一方、昨日少し触れましたBearとCitiのCEOの発言に加え、Merrill LynchのCEOも、市場の状況が改善されている見方を示しています。
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Merrill and Wamu join lengthening list of warnings今日も、ファイナンス・住宅セクターは株価が順調に上昇しています。
テクノロジー・セクターでは、昨日、好決算を発表したRIMMが12.76%の大幅な上昇となっています。ハイテク大手で上昇が目に付いたのは、Apple 3.33%, Yahoo 2.69%, Google 2.59%, NVidia 2.64%といったところです。ちなみに、IBM, HP, Dellといったところの伸びはそれ程でもなく、インテルは下落しています。この辺りのハイテク大手でも、分野による差が明確に出ているところが、おもしろいところです。(私の投資の場合、こういった流れ、市場の傾向を把握することは、重要です。)
中小型株でかなり上昇しているところも目に付きました。
今週の市場の動きをみると、市場心理は完全に強気になっていると思います。多少、悪いニュースでも、好意的に受け取られている様に感じます。今週、立て続けに発表になった、主要銀行の大幅な損失の計上の発表後、それらの企業の株価が上がっていることが良い例です。発表により、損失額が明確になったことにより、不安要因が払拭されたことを好感しての上昇と言うのが、業界の見方の様です。
第3四半期の決算発表動向、Fedの今後のFF金利の政策によっては、市場が大幅に上がる可能性も出てきました。リスクも同様に高くなってきていると思います。これらのシナリオも含め、シナリオプランニングのアップデートとそれに対する投資戦略・プランの見直しを、今週末に行う予定です。
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