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今日(10月5日)の米国市場 

今日の米国市場は、注目の雇用統計が予想よりも良い結果だったことを受け、上昇しました。S&P 500は、過去最高の終値を記録、Nasdaqも、2001年の2月からの中で最も高い終値、Dowは過去最高を更新する勢いでしたが、最後に若干下がり,過去最高に比べ30ポイント低い高水準で終了しています。

Dow: 14066.01, +691.70 (+0.66%)
Nasdaq: 2780.32, +4.6.75 (+1.71%)
S&P 500: 1557.59, +14.75 (+0.96%)
5-Oct.png

9月の非農業の雇用件数は、事前予想の10万件を10%上回る11万件の上昇でした。また、先月、発表された8月の雇用が4000人減少したデータは、89000人の雇用増に修正が発表されました。(Fedの金利引下げのきっかけとなった予想をはるかに下回る8月の雇用状況が修正となりました。。。)同様に、7月の数値は、以前発表の68000件から93000件の雇用創出に修正されました。8月の数値の修正の理由は、学校の新年度に向けた教員の雇用の予測が低すぎたためとのことです。9月の増加の殆どは、サービス業界のもので、4万4千人の教育と医療サービス、3万7千人の政府関係の雇用が創出されました。一方、工場就業は1万8千人、建設関係の仕事は1万4千人の減少でした。

米国政府のプレスリリース: Employment Situation Summary

今週に入り、大手銀行が住宅ローンとその他クレジット関連の大幅な損失の計上を発表していますが、本日、Merrill LynchとWashington Mutualも同様の発表を行いました。Merrill Lynchは、55億ドルの赤字を計上、発表予定の四半期の決算は一株50セント程度の赤字になる見込みであることを発表しました。アナリストの事前予想は、1.43ドルの黒字だったので、かなり悪いニュースにも関わらず、Merrillの株価は、本日3.1%上昇しています。これは、今週のパターンですね。。。

一方、昨日少し触れましたBearとCitiのCEOの発言に加え、Merrill LynchのCEOも、市場の状況が改善されている見方を示しています。

関連記事: Merrill and Wamu join lengthening list of warnings

今日も、ファイナンス・住宅セクターは株価が順調に上昇しています。

テクノロジー・セクターでは、昨日、好決算を発表したRIMMが12.76%の大幅な上昇となっています。ハイテク大手で上昇が目に付いたのは、Apple 3.33%, Yahoo 2.69%, Google 2.59%, NVidia 2.64%といったところです。ちなみに、IBM, HP, Dellといったところの伸びはそれ程でもなく、インテルは下落しています。この辺りのハイテク大手でも、分野による差が明確に出ているところが、おもしろいところです。(私の投資の場合、こういった流れ、市場の傾向を把握することは、重要です。)

中小型株でかなり上昇しているところも目に付きました。

今週の市場の動きをみると、市場心理は完全に強気になっていると思います。多少、悪いニュースでも、好意的に受け取られている様に感じます。今週、立て続けに発表になった、主要銀行の大幅な損失の計上の発表後、それらの企業の株価が上がっていることが良い例です。発表により、損失額が明確になったことにより、不安要因が払拭されたことを好感しての上昇と言うのが、業界の見方の様です。

第3四半期の決算発表動向、Fedの今後のFF金利の政策によっては、市場が大幅に上がる可能性も出てきました。リスクも同様に高くなってきていると思います。これらのシナリオも含め、シナリオプランニングのアップデートとそれに対する投資戦略・プランの見直しを、今週末に行う予定です。

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この記事へのコメント

こんにちは^^

それにしても、最近の米国市場の上げ方は凄いですね。
サブプライム問題で揺れていたのが遠い過去のような錯覚に陥ります^^;

Alphaさんの仰るとおり今後米国市場がどう動くかは、FEDの金融政策に大きく左右されそうですね。FEDがどうでるかはっきり言って全く読めません^^;
現在の状況を考えれば、金利は上にも下にもどちらでも考えられますし。ただ、報道等をみると、市場は利下げを織り込みつつあるような印象を受けましたが、果たしてその通りになるのでしょうか?

ぐっちさん、

こんばんは。

Fedの金利引下げ後、ここまで上がってしまうとは、正直びっくりしています。大方の企業が、第3四半期の決算を発表した後(10月下旬ごろ)、その結果、株価が市場最高のレベルになるのであれば、理解できますが。。。さらに、その時点でFedが金利を引き下げていれば、なおさらです。。。

と考えたりすると、株式市場は、先々の動向を先取りする傾向があると言われているので、市場はそこまで織り込んでいるとも言えると思います。そう考えれば、今の株価水準も多少説明がつきますが。。。それにしても、市場が楽観的に反応し過ぎるように思えます。楽観・悲観的に両方とも極端に動くのも、市場の特徴なので、
そう考えた場合、今の状況は、別に特別ではないともいえなくもないですね。

Fedに関しては、金利を次回も下げると言う見方が有力ですが、この様な状況で、市場に与える影響を考えると、簡単な判断ではないと思います。今の時点では、9月の利下げは、モラル・ハザードの問題を起こしてしまった、と思えます。ただし、個人的には、下げなければならないほど、かなり逼迫した状態だったと推測しています。状況は、その後、変わっていないにもかかわらず、株式市場が一人歩きしだしている気がします。

FOMCの前に、第3四半期の決算発表が本格化するので、その結果が金利政策の重要な判断材料の一つになると思います。

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