今週は先週に引き続き、変動の大きい不安定な米国市場でした。 特に金曜日22日は、メジャーインデックスは、前日終了値に比べて、DOWがマイナス185ポイント(-1.37%)、NASDAQがマイナス28ポイント(-1.07%)、S&P500がマイナス19.63ポイント(1.29%)と大幅な下落で終了しました。

私のポートフォリオは、米国株が若干の下落(Hedgeをかけていた物が多少寄与して、金曜日の落ち込みをある程度抑えることができたため。)、日本株に関しては比較的堅調に推移しました。ポートフォーリオのパフォーマンスに関しては、今月が終了後、2007年前半のパフォーマンス結果として、Blogに掲載する予定です。
今週の大きなニュースは何と言ってもBlackstoneのIPOだったと思います。(IPOはInitial Public Offering: 日本語で株式上場にあたると思います。) このニュースは、本日23日の、Financial Timesの一面、Wall Street JournalのMoney&Investingの一面に載っています。
日経等のインターネットの記事ではこのBlackstoneに関する記事等を見ていないのですが、(私が単に見落としている可能性も大いにありますが。。。) 日本では話題になっていないのでしょうか?不思議に思っています。ご存知の方がいらっしゃいましたら、教えていただければ幸いです。
Blackstoneはここ数年すごいブームになっているPrivate Equityの大手で、22日にIPOを果たしました。IPO前日の21日の夜に決まった売り出し価格は、当初の見込み額のレンジの上限の31ドルになりました。 IPO当日、22日は市場が大幅に下がる中、また、ファイナンシャル・セクターの各社の株価も下落しているにも関わらず、Blakstoneの株価は上昇し、終値は13%アップの$35.06でした。
また、22日の朝の、一つの大きなニュースは、Bear Stearnsの関連のHedge Fundsがsubprime mortgageで大幅な損失を出し、その穴埋めに$3.2B(日本円換算で4000億円近い金額)を緊急融資することを余儀なくされたことが発表されたことです。また、Private EquityのTAXの扱いに関しても(現行15%と低率)、政治家等からも問題提起されており、法律改正して税率を上げることが予定されています。(今の時点では2012年試行を予定)色々な逆風が吹いている状況で、かつファイナンシャル関連企業の株価が下落する中での、株価の上昇は際立っていました。(かなり意図的な価格操作があったのではと言う見方も当然あります。)
このBlackstoneのIPOに関連する記事で、Forbesが
"The $3 Billion Birthday Party"と言うタイトルの面白い記事を掲載しているのでリンクします。ご興味のある方は、是非、見てみて下さい。
Private Equityのブームがここ最近のM&Aのブームを起こしている一つの大きな要因です。また、このM&Aのブームが、ここ最近の株価の上昇の大きな要因となっており、この2週間の長期Bond価格・利率の変動に伴った不安定な株価の変動の理由は、貸出金利の上昇によりM&A等の動きが急速に沈静化するのではということが原因という見方がされています。
(Private Equityのブームに関しては、
先週のエントリーで取り上げたWarren Buffett氏のCNBCのインタビューでも話題として取り上げられていますので、良かったら参照してください。)
後で振り返った時に、このBlackstoneのIPOは良くも悪くも歴史に残る出来事として記録されるのではと思います。
ハイテク株関連に関しても、22日の市場でいくつかの株で、非常に注目する動きがあったので明日のエントリーで取り上げる予定です。