
各主要インデックスの終値
Dow: 13675.25, -0.98 (-0.01%)
Nasdaq: 2774.76, -24.50, (-0.88%)
S&P 500: 1515.88, -3.71 (-0.24%)
今日の市場は、予想以上に悪い9月の中古住宅の販売結果、Merrill Lynchの事前予想を大幅に超える巨額の損失、Broadcomの予想を下回る結果と複数のアナリストのレーティングのダウングレードによって、市場全体が大きく昼ごろまで、下落しました。2時を過ぎてから、市場は突然上昇しだし、Dowは結果的に昨日の終値とほぼ変わらないで終了、S&Pも若干の下落、ここのところ他のインデックスを上回っていたNasdaqは今日は逆に他のインデックスよりも低迷しました。
本日発表された9月の中古住宅の販売統計は、前年同月比で8%の下落と事前予想の4.5%を大きく上回る悪い数値でした。また、販売価格の中央値も4.2%下落しており、住宅市場がさらに悪化している傾向にあることを示しています。アナリストの見方として、現在の市場の低迷は90年代の時よりも悪いという見方をしており、80年から82年の住宅市場の低迷に近いレベルまで悪化するのではと見ているとのことです。 以下の関連記事によると、多くのエコノミストは不動産の問題は最低でも後1年は続くと見ているとのことです。
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Home sales plunge by 8 percentMerrill Lynchの第3四半期は、レバレッジのローンで84億ドルの巨額の損失を計上、23億ドルの赤字となりました。今月にプロフィット・ワーニングとして発表していた損失額の見込み額55億ドルを大きく上回っています。また、損失額は、既に発表されている他の主要投資銀行4社の損失を合わせた36億ドルよりも巨額です。Merrill Lynchが赤字になったのはほぼ6年ぶりのことです。本日、Merrillの株価は5.81%下落しました。
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UPDATE 5-Merrill Lynch reels from $8.4 bln write-down昨日市場終了後に第3四半期の結果を発表したBroadcomは、本日、アナリストのダウングレードもあって大幅に下落しています。EPSは5セントで、アナリストの予想を2セント下回っただけなのですが、株価は本日約17%の大幅な下落でした。決算の発表内容で考えると、これほど一日で下落するとはちょっと驚きですが、“事前予想以上に良い”と言う期待が高かったのかもしれません。TIもそれ程良くなかったので、Broadcomが力をいれている携帯電話向けの事業も多少なりとも厳しいことは予想できたと思うのですが、、、まあ、Broadcomの製品は競争力も高く、対象の市場も今後も伸びが期待される分野が多く、会社の株価は常に高めのValuationにある傾向があるので、その反動が一気にきたと解釈することもできるかと思います。
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Broadcom Reports Third Quarter 2007 Results昨日市場終了後に決算を発表したAmazonも今日は約12%の下落でした。このBroadcomとAmazonの状況が、このところ上昇していたハイテク関連の株のValuationに対する懸念となって、セクター全体に大きな影響を与えたようです。とは言え、Overvalue気味の筆頭のGoogleとAppleは堅調でしたが。。。この辺りの株価の動向も市場心理を良く表していると思います。
今日の市場の午後2時ごろからの急速な回復は、Briefing.comでは、空売りの解消の買いが多かったのではと見ています。住宅関連とファイナンス関連に関しては、この見方は当てはまる様に思えます。また、FedがDiscount Rateを再び下げるとの噂が突然駆け巡った様で、これも、午後2時からの謎の急回復に(かなり)影響を及ぼしたのでは、と思います。
今日の市場のニュース、特に住宅市場のさらなる悪化、Merrillの巨額の損失等から、FedのFF rateの引き下げに大きな期待が高まってきている気がします。恐らく、明日以降はFedの動き、金利の引き下げ幅がどれ位になるのか、等に市場の注目が集まってくるのでは、と思います。
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