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今日(11月8日)の米国市場 

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各主要インデックスの終値
Dow: 13266.29, -33.73 (-0.25%)
Nasdaq: 2696.00, -52.76 (-1.92%)
S&P 500: 1474.77, -0.85 (-0.06%)

昨日のCiscoのCEOの米国内のビジネスの低迷予測に続いて、本日朝発表された米国小売業界の10月の販売状況とクリスマス商戦の見込みが予想以上に思わしくない状況であることが明らかになりました。また、Morgan Stanleyが37億ドルの損失計上を発表、AIGの第3四半期の結果はアナリストの予想を下回る等、良くないニュースが相次ぎ、市場は下落する方向でスタートしました。この状況の中、FedのBernanke議長が、原油価格の上昇によるインフレに対する圧力が高まる一方、今後数ヶ月以内に、景気が明らかに停滞してくるだろう、との見方の声明が発表され、午後にかけて市場は大幅に下落しました。NASDAQは一時3%以上下落していました。その後、各インデックスは値を戻し、DOWとS&P 500は前日とほぼ変わらないレベルで終了しましたが、Nasdaqは2%近い下落となっています。

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米国小売業界の状況アップデート

本日朝に発表された、米国小売業界の10月の販売状況とクリスマス商戦の売り上げ見込みは、ほとんどの会社が10月の売り上げの低迷と、弱気の売り上げ見込みをしており、米国国内の消費のスローダウンを示すものでした。

以下の添付の関連記事からの概要の要約です。高級デパートで堅調なビジネスを展開するNortstromが、売り上げを落としています。(アナリストの予想1%増に対して、2.4%の下落) Wal-Martも積極的な値引き政策にもかかわらず、予想を下回る売り上げだったとのことです。(見込みが1.1%に対して0.4%増) 一方、会員制卸直売のCostco等に関しては、売り上げを伸ばしており、消費者がより値ごろな商品をもとめる傾向を示しています。(予想5.7%増に対して9%増)

The International Council of Shopping Centers-UBS tallyの10月の売り上げデータから換算した、年間の上昇率は1.6%で、当初の予想の2.5%増を下回っており、10月の売り上げペーストしては、1995年以来で最も遅いとのことです。尚、この数値は、開店後1年を経過した店舗の売り上げ状況を比較したものです。

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主なセクターの値動き

(小売業界) 日中は下げていましたが、最終的にはそれ程大きく変わらないレベルで終了しています。上がっている株もあれば下がっている株もあります。

(ファイナンス) こちらも日中は大きく下落していましたが、かなり戻し上昇に転じている所が多いです。Morgan Stanleyに関しては、発表された損失額がアナリストの予想の低めのレンジにとどまったため好感され、日中は一時前日比マイナスとなったものの、結果としては本日5%近い上昇となりました。

(住宅建設・販売) 日中はそれなりに大きく下落したところが多かったのですが、後半戻し、前日比で少し下がっている株がほとんどです。

(ハイテク) 今日は、今まで絶好調だった有力企業が大きく下がっています。主なもので、Cisco 9.53%, Google 5.33%, Apple 5.82%, RIMM 6.43%、それぞれ下落しています。尚、IBMやIntelも4%前後と大きく値を落としています。昨日のCiscoのChambers氏の発言が大きな影響を与えたと思います。Valuationを考えると、Cisco、Intel、IBMは少し売られ過ぎだと思いますが、市場のセンチメントが大きく変わってしまったことが影響していると思います。

尚、本日市場終了後にNVIDIAとQUALCOMMが第3四半期の結果を発表、両社とも、ほぼアナリストの事前予想通りで、前年に比べ大幅に利益を上げる好決算でしたが、アフターアワーズでは、NVDIAは大幅上昇、QUALCOMMは大幅下落となり明暗を分けています。QUALCOMMは、今後の売り上げに対して慎重な見方をしたことが大きな失望を買ったようで、アフターアワーズで8%以上の下落となっています。

NVIDIAも発表直後は、本日の悲観的な市場心理からか、大きく下落していたのですが、その後、反転し、これを書いている時点では8%近い上昇です。NVIDIAが下落していたのを見たとき、明日は今日に引き続きハイテクは大幅な下落となり、かなり危険な状況になりそうだと危惧していたのですが、今は大きく上昇しているので、気持ちとして少し救われています。

今日の市場状況とQUALCOMMとNVDIAのアフターアワーズの値動きを見ると、明日もかなり荒れそうです。(特にハイテク)セクター全体が大幅に下落するか、セクター間でもセグメント・企業によって明暗が分かれる可能性もありそうです。

日本市場も、今日の米国市場に影響されて、かなり激しい値動き(特にハイテク関連)になるのでは、と予想しています。

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