英国Hedge Fundの大手GLG PartnersがNew York Stock Exchangeに上場する計画を発表しました。
Bloombergの関連記事踏み上げ太郎さんの
「いちカイにヤリ 投資立国(ロシア株、インド株、中国株、ブラジル株、ADR、BRICs)」でこの件を取り上げられています。
この件、踏み上げ太郎さんがおっしゃる通り何かありそうです。正規のIPOを経た方が、経営陣・既存の出資者の利益は更に旨みがある可能性がある(とは言え、このやり方でもかなりの額になりますが)にもかかわらず、この様な形で上場するのは、何か特別な理由があるのでは?と思います。Blackstoneが華々しく(今の時点でですが)IPOをかざった直後なので、余計に対照的です。
過去のパフォーマンスも良い結果をコンスタントに出していて今年前半のNet Incomeも$301Mで昨年一年トータルの$360Mに近い数字なので、今の時点では、非常に好調の様に見えます。(年の売り上げが$621Mとのことなので、すごい利益率ですね。Hedge Fundでは一般的なレベルなのかもしれませんが。。。ただ、TAXの比率を変えられると、利益率にもろに響くので、将来は利益率の状況が変わる可能性も高いと思います。)
英国・フランスで指摘されている、過去の取引に関する問題、罰金等もありますが、通常のIPOを目指した方が、金銭的なメリットのポテンシャルは高いと思うので、「なぜ?」と言う疑問がおきます。
何か隠された問題がある、今後の資金調達の悪化が予想される、投資で大きな損を計上する見込み等、なにがしかの理由があり、通常のIPOを見送り今回の様な形式にいたった可能性はあります。あるいは、元々このやり方で面倒な新規IPOのプロセスを経ずに上場することを計画していたことも考えられます。
一般的な見方をすれば、資金調達を既存のInvestorではなく、市場から取ってくるということになるので、資金調達に絡む可能性も否定できなくはないのですが、過去のパフォーマンスの実績を(単に)考慮した場合、今、新たなFundingを得るのが難しくなってきていると言うシナリオは矛盾する気がします。
Lehmanサイドの意向が影響していることも可能性としての一つだと思います。ここ最近になって浮上してきている、Bear Stearnsのような状況(関連のHedge FundがSubprime Lendingで大幅な損失を出し破綻一歩手前で、救済のため$3B以上の融資をよぎなくされた。)にならないとも限らないので、その様なケースのヘッジのため、出資比率を下げておくため等が、間接的な理由かもしれませんが、あるかも?と思いました。
上記は憶測でしかありません。まあ、後でいろいろ分かってくる可能性があると思いますので、少し気に留めていたほうか良いかと思い、エントリーに残します。