各主要インデックスの終値Dow: 13,110.05, -120.96 (-0.91%)
Nasdaq: 2618.51, -25.81 (-0.98%)
S&P 500: 1451.15, -19.43 (-1.32%)
本日の米国市場は、午前中は昨日とほぼ変わらないレベルで小康状態を保っていましたが、午後から下落の方向に転じて終了しています。S&P 500が他のインデックスよりも下がっていますが、これは今日のファイナンス・セクターが全体的に大きく下落していることが影響していると思います。
本日の主なニュース発表された10月のCPI (The Consumer Price Index)は0.3%増、コアCPIは0.2%増で事前の予想通りでした。この値であれば、Fedが12月に金利を下げる可能性は高いとの見方(期待)が高まってきているようです。12月にFed金利引下げの可能性の予測は昨日の72%から90%に上がってきています。 ちょっと前にエントリーでふれた、
バーナンキ・サイクルの展開通りになってきている様です。
一方、Fedは、今までより詳しい将来の経済動向の予測を(3年先までのフォーキャスト)、より頻繁に(年に2回を4回に)、公表する方針を発表しました。
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Bernanke's Embrace of Forecasting Ends `Decoder' Era (Update1)(コメント) 個人的には、これはすごく良いアイディアだと思います。Fedの情報・判断の透明性を高めることにつながると思います。尚、今の時点でも、Fedのウェッブサイトには、非常に有益な情報がいっぱいあります。この辺りは(情報の公開、透明度)、米国の良い所だと思います。
あまり言いたくないのですが、日銀の金利の判断や政策は、非常に疑問・不信を感じます。超低金利を維持し、利上げの機会があったにもかかわらず、見送ってしまったため、完全に時期を逸してしまったと思います。また、どの様な情報を元に判断を下したのか等の情報開示がほとんどない様に思います。もし日銀が、今回のFedの様に3年先のフォーキャストまで公開するとしたら、どう考えても利上げするべきである、と言ったデータになると思います。または、利上げできないのは、今後も日本の経済が厳しい状況が続くと予測しているからだ、と言うことで提示するのであれば、それはそれで、納得できるのですが、、、日本は白黒つけるのが苦手な文化であるのは分かりますが、金利政策や経済に関わることに関しては、確固たる態度を取ることが、日本経済の繁栄のためにも繋がると思います。
本日市場終了後に発表されたStarbucksの結果はアナリストのほぼ予想通りの数字だったものの、四半期の米国内の来店客数が初めて減少したこと(客単価は上がっていますが)、2008年売り上げ・利益のフォーキャストはアナリストの予想を下回り、アフターアワーズで株価は、このエントリーを書いている時点で8%近く下落しています。
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UPDATE 3-Starbucks reports 1st US traffic drop; shares fall(コメント) 昨日の小売店の販売状況やこのスターバックスのフォーキャスト等から、米国消費者の支出が低下しつつあることが、ほぼ確実になってきました。米国経済の上昇を引っ張ってきた消費者支出がとうとう減速の傾向にあります。これで、景気のトレンドとしては、下落へ向かうことはほぼ確実となってきています。問題は、その下落がどれ位なのか、だと思います。
主なセクター・株の動き(ファイナンス)
Goldman CEOやJPMorgan CEOのクレジットの巨額な損失を計上する予定はないとの、強気な発言、Bear Stearnsの予想を下回るそれ程巨額でない損失見込みの発表から、一夜明けた今日は、再びクレジット不安が高まった様です。どの会社の株もそれなりに下落しています。主要なところで、Citi 4.1%, JPMorgan 3.6%, BofA 3.6%, GS 2.7%, Morgan Stanley 4.21%, Merrill Lynch 1.17%, BSC 3.22%, それぞれ下落しています。新CEOが発表されたMerrillの下げ幅が少ないです。新CEOへの期待からでしょうか?
(住宅) 主要企業は全て下落していますが、幅はそれ程大きくありません。
(小売) 昨日に引き続き下落しています。下げが大きかったのはTargetで、3.12%下落しています。
(テクノロジー) 昨日のAppliedの発表に対する市場反応を非常に気にしていましたが、蓋を開けてみると、全体は低調でしたが、Appliedは微増しています。市場の下げ幅もそれ程大きくはありませんでした。市場の反応が想定していたのと違った動きだったので、ちょっと不思議に思いました。主要企業の株価の動きを見ても、ちょっと今までとは展開が違います。非常に乱暴な想像なのですが、今日ハイテク株の取引は、業界のことをあまり分かっていない人たちが多かったのでは、と考えています。
明日は、今日のスターバックスの発表が、どう市場全体に影響を及ばすのかが、一つの注目点です。
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