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中国政府筋が米国景気減速の影響を懸念 - 続き 

昨日(16日)のエントリー"中国政府筋が米国景気減速の影響を懸念”の続きです。このエントリーに関連するFianancial Timesの記事が非常に良くまとまって書かれています。重要、留意しておいた方が良いと思われる点がいくつかありますので、記事の全文の引用と訳、コメントを以下に記します。

US slowdown threatens Chinese export growth
(米国景気減速による、中国輸出の伸びに悪影響の恐れ)
By Jamil Anderlini in Beijing
Published: November 15 2007 20:15 | Last updated: November 15 2007 20:15
Financial Times

China’s commerce ministry warned on Thursday that a slowing US economy would trigger a drop in Chinese exports that would mark a “turning point” for China’s rapid economic growth.
A global economic slowdown stemming from problems in the US subprime mortgage market and the resulting credit squeeze “will be the biggest challenge to China’s economy next year”, a report from the ministry’s policy research department said.

中国の商務省は、木曜日、米国経済の失速は、中国の輸出の低下を招き、中国経済の急速な成長に対するターニングポイントとなる可能性があると警告した。 商務省の政策研究部門のレポートによると、米国のサブプライム住宅ローンの問題から起因した世界経済の失速と、その結果生じた信用収縮は、“来年の中国経済にとって、最も大きな挑戦(厄介な問題)となるであろう”と書かれています。

The report is Beijing’s first public comment on what repercussions it expects from the global credit crisis and a sign that the government does not support the view that Asian growth has “decoupled” from the US. “If demand in the US drops further, Chinese exporters will be devastated by a rapid and continuous fall in orders,” the report said.

レポートは、世界的なクレジットの問題に対する影響についての北京の視点と、アジア圏の経済成長はアメリカと関連性はない、との見方を中国政府は支持しない姿勢を、初めて、対外的・公式な声明として示したものです。

(コメント)上記最初のパラグラフですが、日本人の感覚で見た場合、ほとんど当たり前のことの様に思われる場合もあるかと思います。しかし、米国内では、急速に拡大しつつあるBRICs市場の存在等から、米国経済の世界経済に与える影響は、以前ほど大きくなくなっており、米国経済が失速しても、中国を始めとする新興諸国が今後も伸びをつづけ、世界経済を支えるとの見方が、(希望的な観測も含み)少なからずあります。2番目のパラグラフにおいて、そういった見方に対しての、中国政府としての姿勢を明らかにしたものとして、注目されます。

市場はこのニュースに対しての反応は、今の時点では大きくなく、正直なところ、ちょっと驚いています。個人的な考えですが、恐らくウォールストリートの殆どは既にその様に考えているものの、この様なニュース、見方が大勢を占めてしまうと、さらに悲観的な見方が強くなり市場に対しても悪影響が大きいので、あまり積極的に姿勢・見方を明らかにしていない、のではと思います。

Exports account for more than a third of China’s economic growth and 10 per cent of overall GDP, a radically different situation from just four years ago, when exports contributed nothing to headline growth figures. Huang Yiping, chief Asia economist for Citigroup, said: “I agree with the government that a marked slowdown in the US would be very bad for China.
“We haven’t seen overcapacity or a so-called hard landing in China because it has been able to export all its excess capacity until now.”

輸出は、中国の経済成長の3分の1、GDP全体の10%を占める。輸出は経済成長を示す主要項目でなかった4年ほど前と比べると、急速に状況が変わってきています。Citigoupのアジア経済エコノミストのHuang Yiping氏は、「私は、顕著な米国景気の減速は中国にとっても悪い影響をあたえる、と言う政府の意見に賛成です。」と語っています。「我々は、今まで過剰な供給について輸出することができていたため、供給過多(過剰)、または所謂”ハードランディング“になることなく済んでいました。」

The ministry’s report was pessimistic about the chances of avoiding a US and global slowdown, pointing out that although central banks in the US, Europe and Japan had taken numerous steps to alleviate the credit crisis, the situation had continued to deteriorate and “panic in the credit market remains”.

商務省のレポートは、米国と世界経済の失速を回避する可能性に関して悲観的であり、米国、ヨーロッパ、そして日本の中央銀行が様々な手段を講じて信用不安を和らげようとしているにも関わらず、状況は引き続き悪化しており、“クレジット・マーケットのパニックの継続“を指摘しています。

The US receives a fifth of all Chinese exports, making it the second-largest destination for Chinese-made goods after the European Union. China’s central bank estimates that every 1 per cent drop in US economic growth translates into a 6 per cent fall in Chinese exports.

米国は、中国の輸出の5分の1を占めており、EUに次いで2番目に大きい中国製品の出荷先です。中国の中央銀行は、試算として、米国経済の1%の下落は、中国の輸出の6%下落に繋がるとしています。

Exports to the US have slowed significantly since the start of the year, dropping from a 20.4 per cent year-on-year rise in the first quarter to a 15.6 per cent increase in the second. Growth fell to 12.4 per cent in the third quarter following the eruption of subprime loan problems.

米国向けの輸出は、今年に入ってから急速に鈍化しており、年毎の伸びは第1四半期の20.4%から、第二四半期には15.6%に落ちています。サブプライムローンの問題が高まった第3四半期は、12.4%に伸びが落ちています。

(コメント)伸びが確かに急速に鈍化しているようです。それにしても、それでも年10%以上の伸びとは、ものすごいとは、思います。ただし、この様な急速な伸びが中国の市場に対する見方の前提となっている現在、もしも、伸びがさらに減速した場合、前提が大きく変わる可能性があり、その結果、株式市場等に与える影響も大きいと思います。

The ministry said a combination of falling US interest rates and rising Chinese rates was limiting Beijing’s ability to rein in soaring property and stock market prices and inflation was running at its highest level in a decade. It also noted that continued turmoil in global financial markets could encourage greater capital inflows to China, straining the country’s financial and regulatory system and increasing inflationary pressure.

商務省は、米国の金利の低下と中国の金利の上昇の組み合わせは、過去10年間において最も高い水準にあり、さらに高騰し続ける不動産、株式市場、そしてインフレーションに対して、それらを制御する北京の力を削いでいる、としています。

While potentially devastating for Chinese exports, a US slowdown could help reduce China’s soaring trade surplus, which hit a monthly high of $27bn in October, having increased more than 59 per cent to $212.4bn in the first 10 months from a year earlier.

中国の輸出に対する悪影響の可能性がある一方、米国経済の失速・低迷は、10月に月別の記録として最高を記録した270億ドル、年初からの10ヶ月で、昨年に比べ59%上昇し2124億ドルに達している、急激に上昇する中国の貿易黒字を抑えることに寄与することができます。

Copyright The Financial Times Limited 2007

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