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シナリオ プランニング - 基本条件の想定 

将棋や囲碁、スポーツ等にも共通することですが、ビジネスや投資の世界においても、相手・市場がどう動くのかをある程度予測して、行動することは、成功/勝利を収める上で、重要なことだと思います。 一方、将来何が起こるかを、確実に予測することは、現実的には不可能です。 仮に、予測が当たっていたとしても、それは、結果としてそうであっただけで、いつも当たるとはかぎりません。

そのため、いくつか想定されるシナリオを事前に考えておいて、そのシナリオ別に対応策を用意することにしています。7月に一度シナリオ・プランニングに関してのエントリーをいくつか書いたのですが、(例:2007年後半の米国マーケット・シナリオ予測(続き) )、今回シナリオのアップデートを行い、戦略の見直しとシナリオ別の対応を検討しようと考えています。

このエントリーでは、まず、シナリオを立てる上で前提となる部分に関して書きます。尚、このシナリオは、日本と米国の市場にファーカスしています。

- ハイレベルな視点で見た場合、基本的に日米の株式市場の動きは同期する (変動幅に関しては、偏りが生ずる)

 (米国市場が上昇する場合、日本市場も上昇、また、米市場が下落する場合、日本市場も下落する。これが、毎日続く訳ではないが、傾向として同期すると言うことを前提とする)

- 同期する場合でも、変動の幅に関しては、以下の様なトレンドが考えられる。

1)日米の市場の変動幅はほぼ同じ
2)日本弱含み
 (米国市場上昇→日本市場は少し上昇、米国市場下落→日本市場より大きく下落)
3)日本強含み
 (米国市場上昇→日本市場はより大きく上昇、米国市場下落→日本市場少し下落)

(コメント)
現状は2)のトレンドにあるが、そのトレンドが継続、または、変化するシナリオ両方を想定、検討する。

また、為替に関しても市場動向との関連性も強いので、考慮する。

- 米国株式市場が下落トレンドとなった場合、為替は円高のトレンドとなる。またその逆に、上昇トレンドとなった場合は、円安となる。

(Fedと日銀の金利政策が、為替の動向に大きな影響を与える。米国市場・景気低迷の場合、Fedは金利引下げを行う可能性が高く、それによって、為替はドル安・円高となる傾向を想定。)

このエントリーは明日以降に続きます。

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この記事へのコメント

ありがとうございました。

こんばんは。

“ブラック・フライデー”の名称の由来についてのご回答、ありがとうございました。そうだったんですね。アメリカ人のユーモアにセンスを感じますね。

前回の記事によりますと、この数週間に”機関投資家が売り手となっている”とのこと。私はさらにヘッジFの決算に向けた売りが特に激しく市場を揺さぶったと思っています。
(Alphaさんはもしかすると機関投資家の中にヘッジFも含めた記述をされているのかも。その際はご容赦下さい)

欧州系は11月に、また大手のマクロ系ファンドや米系は12月に決算時期と認識しております。特に今年は大規模な解約に備えたポジション解消が激しかったのではないでしょうか。

23日の東京タイムの為替動向をみてもヘッジFがかなり激しく仕掛けていたように思えます。その様子からしても、かなり追いつめられたところもあるのではないでしょうか。



その決算のピークも先週であり、今週からは少し落ちつきを取り戻すと思っております。また、香港株もこの2か月調整が続きましたが、22日には香港経済界のリーダーであり、香港株市場で影響力を強めているヘンダーソングループの李兆基氏が、約140億円の新規香港株投資に踏み切ったことが明らかになったそうです。彼もプロでありそのプロが調整一段落のシグナルを送ったとは読めないでしょうか。

そんなこともあり、予想外に悪い指標等が出ない限り市場センチメントは向上してくれるではと期待しております。とはいっても本日?発表の「ブラックフライデー」の結果が試金石になるのですが。。。(甘いとお叱りを受けてしまいそうですが。。)



いつも長々とすみません。

投資のイロハもまだ知らない未熟者が意見するなど100年はやいのですが毎回、親切・丁寧にお応えくださるAlphaさんの人柄につい甘えてしまいました。ド素人が勝手なことを言ってると、寛大な目で見てやってください。。

mototakaさん、

コメントいつもありがとうございます。ブラックフライデーの名前の由来に関しては、今日のWSJでは、この日を境に黒字に転換する店/会社が多い所から来た、と書かれていました。恐らく諸説いろいろあるのでしょう。ただ、Wikipediaの説明の方が元々の由来の様に思えます。

私の使った’機関投資家’は、英語で言う所の'Institutional Investor'(いわゆる個人投資家に対して、それ以外のプロすべて)の意味で使っています。これは、ヘッジファンドを含んでいます。ヘッジ ファンドの解約は、今年の夏以降高まっている可能性があるので、おっしゃる様に、それに伴う解消売りももちろん今回の下落の要因になっていると思います。もう一つ考えられるのは、ヘッジファンドその他プロの投資家が、リスクを低減するために、レバレッジを落としていることが考えられます。この他もろもろの意味を含めて、ポジションの縮小/低減と言う表現をつかっています。レバレッジをかけているのは、ヘッジファンドが中心なので、私もヘッジファンドの動きが最近の動向に大きな影響を及ぼしていると思います。

来週の見込みに関しては、おっしゃる様に市場センチメントが落ち着く可能性は十分にあると思います。ここのところの調整で、値ごろと思われる水準になっているセクター、銘柄もあるので、買いが集まり、市場が大きく上昇する可能性もあると思います。逆に、何か予想以上に悪いニュースが突然発表されたりした場合は、過激に反応する可能性もあります。

投機的な動き等に関しては、正直、分かりません。

正直な所、私自身は、短期的な市場の動きの見込みに関しては、どうなるのかは、あまり注意を払っていません。自分としての捉え方としては、それほど確度の高くない天気予報の様な程度に捉えています。天気が晴れや雨になっても、それはある程度普段の生活の中で影響はあまりないので、、、(私は、多少上がったり、下がったりしたことによって取引をしません。)ただし、台風や大地震の様な大きな災害の起きる可能性等に関しては、より注意を払う様に(万が一にそなえた心の準備を含め)しています。

このエントリーでも少し書きましたが、想定されるシナリオに対してある程度の準備をすることが、私の注力を入れている部分です。市場がこう動いた場合には、こうする、ああ動いた場合には、こう、といった具合です。多少上下するのは、いつものことなので、それに対しては、なにもアクションを取るつもりはありません。

mototakaさん、

いくつか言い足りない部分がありましたので、追加します。

まず、人はそれぞれ異なる見方、感じ方をします。見方が異なったとしても、自然なことです。ご自分の意見を述べることは、好ましいことだと思います。と言うことで、私はコメントいただくことは、歓迎です。

ブラックフライデーに関しては、結果はかなり良好だったようです。これは、大方の予想に近いと思います。私も、ある程度良いだろうと思っていました。この結果が悪かった場合、市場に対しても悪影響が少なからずあっただろうと思います。結果は良かったので、悪影響はないものの、それがどれ位、市場のセンチメントに好材料となるのかは、分かりません。小売りのセクターは、P/E等でみた場合は、かなり値ごろにはなっているので、買いが入る可能性もあります。


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