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米国市場動向について-アップデート 

最近の株価の動きを見ていると、機関投資家がポジションの縮小をしている様に思う、と先週のエントリー、“最近の米国市場動向 - ちょっと気になること ”他、いくつかのエントリーで書いていましたが、やはりその可能性は高そうです。

今週の週末のWSJの記事、“Dow Jumps 181.84 Points as Retailers, Financial Issues Climb”を読んだのですが、この記事の中で、業界関係者の発言が引用されており、その中で、最近の機関投資家のポジション縮小について触れています。WSJのオンラインは、有料の記事と無料の記事があるのですが、幸いなことにこれは、無料なので、記事の内容を引用します。(マードック氏が買い取った後は、無料になると言う噂があります。)

記事自体は、23日金曜日に市場が上昇した件についてかかれたものです。この日の市場についていくつかの業界関係者の発言を引用しながら、市場の状況について書いています。

(以下、引用)

"When the market is thinly traded, it's really not a good snapshot of what's going on like a normal day would be," said Robert Tendler, a principal of Harbor Lights Financial Group in Manasquan, N.J.

「市場の取引が少ない場合、通常の日の様に動向がどうなっているのか把握するのには向きません」とロバート・テンドラー氏、ニュージャージーのHarbor Lights Financial Groupのプリンシパルは語っています。

Many stock dealers and institutional traders take the Friday off, which is sandwiched between the Thanksgiving holiday and the weekend, leading to trading volume in the short session typically much lower than a normal trading day. Total trading volume for stocks listed on the New York Stock Exchange was 1.53 billion shares, compared with a daily average of 4.05 billion shares for the month as a whole.

多くの株式ディーラーや機関投資家は、サンクスギビングの祝日と週末の間の金曜日に休みを取っています。そのため、短い取引時間とあいまって通常の日と比べ取引数量が非常に少なくなっています。New York Stock Exchangeに上場している株のそう取引数量は、15億3000株でした。対して11月の一日当たり平均の40億5000万株です。

"The sellers are on vacation," said Steve Shobin, chief market strategist at AmeriCap Advisers. Institutional investors have tended to be sellers in this market. "Everybody has become risk-averse because of the problems in the credit market," he said. "People are trying to manage risk by reducing exposure."

「売り手は、休みを取っています」とAmeriCap Advisersチーフ・マーケット・ストラテジストのスティーブ・ショビン氏は語っています。機関投資家は、現在の市場で売り手となっている傾向があります。「クレジット・マーケットの問題で、皆、リスクを避けようとしています」「人々(機関投資家を指すと思います)は、ポジションを縮小してリスクを管理しようとしています。」 
以下、ファイナンス・セクター、小売セクターの市場の動き、と原油、金、主要インデックスの動き等の話が続きますが、割愛します。

(コメント)

この記事のコメントだけで、断定することはできませんが、私としては、ここ数週間の株価の動きを見ていて感じていたことだったので、この記事の中で、”機関投資家が売り手となっている”との業界関係者の言葉は非常に納得のいくものでした。

また、この週末にWSJ、その他のメディアでサブプライムの問題が来年さらに悪化するであろう、と言った内容の記事が掲載されており、クレジット関連の問題に対する懸念は高まる傾向にあります。プロは、当然、もっと前から分かっていると思うので、新聞記事の与える影響は一般投資家に対してがメインだと思います。

だからどうするか?と言うことは、その人の投資戦略や考え方にもよると思います。仮に、(多くの)機関投資家がポジションを縮小していることが事実だったとしても、だから必ず市場が下落すると決まったわけではありません。

しかし、注意が必要なことは、確かだと思います。

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