各主要インデックスの終値Dow: 13311.73, +22.28 (+0.17%)
Nasdaq: 2668.13, +5.22 (+0.20%)
S&P 500: 1469.72, +0.70 (+0.05%)
二日連続して大きく上昇した後の、本日の米国市場は、開始後は下落して始まりましたが、昼にかけ戻し、一旦はプラスになった後、再び下落と上昇を繰り返し、前日と比べほぼ同じレベルで終了しました。
本日の主なニュース発表された第3四半期のGDP(速報値)は、4.9%の伸びでした。 これは、過去4年間で最も高い伸び率です。 先月に発表された、事前予想の3.9%を大きく上回っています。第2四半期のGDPの伸びは3.8%でした。政府発表によると、今回のGDPの伸びは、輸出、個人消費(PCE)、ハードとソフトウェアの機器、政府の支出と業務用の建設関連が堅調で、住宅関連の投資の不調を補ったためとのことです。また、輸入も増加しています。(GDPに対しては、マイナス要因)
コンピュータ関連の売り上げが、GDPの伸びの0.27%を占めており、これは、第2四半期上昇分の0.21%から増えています。自動車(Motor vehicle)は、第3四半期の伸びの0.43%で、第2四半期の0.03%から比べ、利益の伸びに大きく貢献しています。
米国商務省ニュースリリース関連記事:
GDP growth surges but jobless claims up商務省のGDP発表と平行して、ホワイトハウスが2007年のGDPの予想を従来の2.3%から2.7%増に変更、同時に2008年の予想に関しては、3.1%から2.7%に引き下げたとの事です。
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White House lowers '08 economic forecast労働省の発表で、失業保険の申請件数は、23000件で、2月以来最も高い数値との事です。
新築住宅の10月の販売件数は前月に比べ1.5%の増加でした。しかし、数値が大きく下方修正された9月の数値との比べてのため、良い数値ではありません。年間のペースに換算すると72万8千件で、予想していた75万件よりも低い数値でした。新築住宅の販売価格の中央値は、13%と大きく下落しています。
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WRAPUP 2-Soft U.S. home sales cast economic gloomE-Tradeがヘッジファンド大手のCitadel Groupから25.5億ドルの現金での融資を受けることを発表し、CEOのMitch Caplan氏は解任されることとなりました。この発表後、本日株価は大きく上昇して始まったのですが、その後下落に転じ、昨日終値から8.71%の下落で終了しています。
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E-Trade Gets $2.55B Infusion, CEO Out主なセクター・株の動き(ファイナンス) 全般的に下落していますが、銘柄によって差があります。比較的、大きく下がったのはE-Trade以外では、Lehman Brothersで4.87%下落しました。ここのところ下落を続けていたCountrywideは今日は6.65%の上昇しました。
(住宅) 全般的に、下落していますが、下げ幅はそれ程大きくない所が多いように思えました。比較的大きく下がったのは、Meritage Homesで5.35%下落でした。
(テクノロジー) 全般的には、それ程大きく変動している銘柄はそれ程多くなく、上昇・下落がまざっている様に思えます。Appleは今日も好調で、2.26%上昇しています。
市場終了後にDellが第3四半期の結果を発表しました。結果は、利益が27%の上昇でほぼアナリストの事前予想通りでした。しかし、第4四半期の収益が厳しいとのワーニングを行ったため、アナリストからの失望を買い、アフターアワーズで10%以上の下落となっています。(本日は1.63%上昇しました。)
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Dell earnings rise, but outlook remains murkyまとめ・コメント二日間連続して大きく上昇したので、今日はどうなるかと思いましたが、上下に変動はあったものの、思いの他堅調だったと思います。GDPの結果は、ほぼ予想通りであまり株価への影響はありませんでした。上に書いていますが、第3四半期の景気自体は、全体としてはかなり良かったと言えると思います。しかし、それが今後、景気が急速に失速する兆候が見られている、と言ったことが、市場全般としての一般的な認識かと思います。
E-Tradeに関しては、Citadelからの融資を受けることで、短期的な危機に対しては、回避できたと思います。しかし、今後に関しては、他の会社に買収されるのかどうか、依然不透明な状況にあります。E-Tradeは私のメインのアカウントです。気に入っているので、何とか危機を独自に乗り越えてほしいと思っているのですが、こうなってくると、他へ移行することも検討だけはしておいた方が良い様な気になってきました。
市場終了後のDellの第3四半期結果発表後のアフターアワーズでの大きな下落が気になっています。最近結果を発表したHPは第4四半期に対しても強気の見方を示しており、個人的には、これはDell固有の問題だと思っているのですが、市場がどう見るかによっては、テクノロジー全般の動向に影響する危険性もあります。
昨日のFed副議長のKohn氏に引き続き、市場終了後、バーナンキ議長が景気の先行きに対して懸念を示し、金利引下げを示唆する発言をしたようです。昨日は、Kohn氏の発言で、市場全体を大きく引き上げることになりましたが、今度のバーナンキ氏の発言で、市場がどう反応するのか注目です。何となくですが、今度は、金利引下げより景気の先行きに対する不安が高まりそうな予感がしています。。。(後記)と書きましたが、もう一つ考えられるシナリオは、(何度かエントリーで書いていますが)金利引下げの幅に関しての期待に変わる可能性もあるかと思います。
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Bernanke says financial strains dimming outlook(お役に立てる様な情報だった場合、クリックしていただければ幸いです。)
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