各主要インデックスの終値Dow: 13619.89, +174.93 (+1.30%)
Nasdaq: 2709.03, +42.67 (+1.60%)
S&P 500: 1507.34, +22.33 (+1.50%)
大幅に上昇した昨日に引き続き、本日も小高く始まり、その後は安定し、ブッシュ大統領のサブプライム救済案の発表後、再び上昇に続け終了しました。 この二日間でNasdaqとS&Pは3%以上の上昇、Dowも2%の後半と大きく上昇しました。
本日の主なニュースブッシュ大統領がサブプライム救済案に関する声明を発表しました。内容は、ほぼ事前の予想通りでした。救済案に関する概要は以下の通りです。サブプライム・ローン利用者に対して、3つの選択肢を提供することを骨子としています。
一、 現行のローンから、新しい住宅ローンへ借り替える
二、 FHASecureローンに移行する
三、 現行の金利を5年間凍結する。
また、これら(HNA)の計画により、120万の住宅所有者が救済の権利を得ることができる見通しであると語っています。
ホワイトハウス・ニュース・リリースブッシュ大統領は、これらの救済策は、8月に発表された以下の方針に引き続いたものであるとしています。
1. FHA(Federal Housing Administration: 政府の機関)がFHA-Secureと言うプログラムを開始する。このプログラムは、米国の住宅所有者で、良好なクレジット履歴を持ちながらも、現行の住宅ローンの支払いができない人に対して、FHAで保障された住宅ローン(FHA-Secured mortage)に借り換えを行う。
2. 州政府と協力して、税制を一時的に変更して、住宅ローン借り換えに伴う税金徴収の免除を行う。(現行の場合、返済に窮する住宅ローン利用者が、借り換えに際して、住宅ローン供給会社が負債の一部を免除した場合、その部分が収入とみなされ課税の対象になる)
3. ブッシュ政権が、破産退避イニシャチブ(foreclosure avoidance initiative)を発足する。これは、返済に窮する債務者の借り換えを見つける手助けをするもの。
http://www.hud.gov/content/releases/pr07-123statement.cfm
関連記事:
Bush unveils plan to slow home foreclosures住宅ローン銀行協会(Mortgage Bankers Association (MBA))が、第3四半期の米国の住宅ローンの遅延は、過去20年で最も高くなり、破産件数は過去最高に達しているとの発表を行いました。
MBAプレスリリース関連記事:
Home foreclosures hit record high米小売大手のTargetが、11月の既存店の売り上げが昨年同期比で、アナリストの予想の3%を下回る1.1%の上昇に留まったことを発表しました。 また、12月の売り上げに対しても、悲観的な見方を示しました。これにより、多くの株が上昇する中、Targetの株は7.58%下落しました。
関連記事:
Target warns on December sales主なセクター・株の動き(ファイナンス) 殆どの企業の株は上昇しました。Countrywide 16.12%の大幅な上昇。Freddie Macも昨日の7.3%に続き今日も7.01%上昇。Fannie Maeも7.22%の上昇でした。
(住宅) 殆どの企業の株が10%を大幅に超える急上昇をしています。本日、決算発表を行い、会社創立以来、初めての赤字転落を発表したToll Brothersは予想されていた赤字額よりも少なかった事もあり、13.03%上昇しています。それ以外の主要企業で目立ったのは、KB Home 16.14%, Lennar 15.26%の上昇、他の大手も10%以上上昇しています。
(小売) Target以外は、殆どが上昇しています。
(テクノロジー) 今日も、全般的に順調でした。
まとめ・コメントある程度想定していた範囲内にはありますが(当然、上限に近い)、今日の上昇は余りにも楽観的に上昇している様に思えてなりませんでした。救済案の内容は、事前の予想通りで、救済案によってどの程度改善されるのか、と言う点ではまだ不透明な状況です。 さらにMBAの発表は現在の住宅ローンの状況が非常に悪化していることを示しているにもかかわらず、こちらの悪いニュースは、今日の市場には一切反映されませんでした。
米小売店のターゲットの売り上げ不振の発表に関しても、ターゲット一社の株価が下落しただけで、それ以外は上昇、と言うのも、ちょっと行き過ぎなのではと思います。ご存知の方も多いと思いますが、Targetは米国で最も成功している小売雑貨の大手の一社です。非常に優良な会社です。ここが悪いと言うのは、市場全体が悪くなっていることを示しているはずにも関わらず、少なくとも今日の時点では、この様な考え方で市場は動いていません。
これで、明日発表の雇用統計が良かった場合は、さらに上がるのでしょうか?そして、来週11日にFedが0.5%引き下げを発表したとしたら、、、、今日の勢いは、これらを完全に前提したものではないと思います。と言うことは、もしも雇用統計とFedの金利引下げが期待する様な良い結果となった場合は、さらに上昇する可能性も高いと思います。一方で、プロは利益確定を、てぐすねを引いて待っている様な気がします。
今の市場の状況は、高性能な武器を多量に所有する戦闘のプロががんがん弾を撃っている所に、素人も小さな武器を持って、参加している様な状況の様に思えます。自分は現時点では見物している様な状況です。良くも悪くも、予断を許さない状況になってきていると思います。大怪我をしないで、何とか、来年につなげる様にしたいと思います。
(後記)
昨日、バフェット氏の関連の記事を近日中に投稿を予定していると書いた所、今の時点で6つも握手ボタンをいただいております。(私のブログの中では多い方) ちょっとこれは、予想外の反応でした。私のブログを読みに来てくださる皆様の、バフェット氏関連の情報への興味が非常に高いことを痛感しました。
投稿予定についてのエントリーを書いた理由は、記事を読んで非常に感銘を受けたことと、事前に予告しておけば、常時、私のブログに立ち寄られない方に、事前にお知らせしておいた方が良いのでは、と思ったためなのですが、ご興味をお持ちの方が多いことが分かり、うれしい半面、お待たせすることになってしまい申し訳なく思います。
記事に関しましては、日本の土曜日か日曜日中には投稿する予定です。お待たせすることになってしまい、申し訳ありません。今しばらくお待ちください。
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