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バフェット氏の話 (WSJ記事より) 

お待たせいたしました。投稿予定していたWSJのバフェット氏関連の記事の第1弾です。

今週の半ば頃、‘投資を楽しむ‘でリンクされていた、NightWalkerさんのNightWalker's Investment Blogの「バフェット氏は韓国に夢中」と言うタイトルのエントリーを見て、バフェットさんの韓国投資に関して、少し調べてみようと思い、サーチしたところ、この記事を見つけました。

記事のタイトルは、“Warren Buffett, Unplugged”で、元々の目的の韓国の投資に関しては、簡単に述べられている程度だったのですが、バフェット氏の2005年当時の近況、投資手法、経営手法、いくつかの主要な投資案件(ペトロチャイナの話も入っています。)等、幅広く取り上げています。実は、この記事を読んで、初めて知ったことも結構ありました。以下は、そのいくつかの例です。

- Berkshireの従業員数
- バフェット氏のBerkshireの経営手法
- バフェット氏の投資の決断を下すまでのプロセスとその時間

少し長い記事なので、どの様に取り上げようか、考えたのですが、内容も非常に良くまとまっているので、全文を取り合えず、訳してみようと思っています。取り急ぎ、第1弾として記事の始めの部分を訳したものを以下に記します。最初の方は、割と一般にも知られている所なので、それ程の内容ではないかもしれませんが、、、私にとっては、ちょっと新鮮な驚きを覚えた箇所もありました。もしかするとかなり長い文なので、どの位の方がご興味を持って読んでくださるのか不安ですが、皆様にとっても、ご興味のある部分、参考になる部分があれば幸いと存じます。

Warren Buffett, Unplugged
By SUSAN PULLIAM and KAREN RICHARDSON
The Wall Street Journal
November 12, 2005

(以下は、上記WSJの記事の抄訳です。一部、英語と日本語での表現の違いの関係から、直訳ではなく、若干変更している部分があります。できるだけ本来の記事の内容に則したつもりですが、英語を読むのが苦でない方は、上記記事の原文を是非お読みください。)

ネブラスカ州、オマハ – 

億万長者で保険会社を経営するウォーレン・バフェットは、この夏、彼の事務所にいた時、今までに一度も聞いたことのない会社から、ファックスの文書を受け取った。その文書は、遊戯用の自動車を製造するインディアナのElkhartにあるForest Riverと言う会社の相談役からだった。 文書は、バフェット氏に会社を8億ドルで売却する提案だった。

バフェット氏が目にしたものは彼の好むものであった: その会社は大きな市場シェアを持ち、そして借金は少なかった。

翌日、バフェット氏は、Forest Riverに買収提案を行ないました。そして、それは創業者Peter Liegl氏に引き続き経営を任せると言うものでした。 一週間後に行われた20分間の打ち合わせで、彼はその案件を非公開の価格で買い取ることに合意しました。 打ち合わせの最後の取りまとめの時、バフェット氏は、Liegl氏に、年に2回以上の頻度で彼から連絡があることはないと言いいました。Liegl氏曰く:「自分の事業を売却することが、運転免許を更新するよりも簡単でした。」

何十年もの間、バフェット氏は、Berkshire Hathaway社を運営するのに、自分の直感に頼ってきました。1360億ドル(1ドル110円換算で約14兆9600億円)の巨大な投資を扱う彼の仕事のやり方は、他の近代の巨大な金融企業のものとは似ても似つかないものです。彼は、一日の殆どの時間を彼の仕事場(事務所の中)で過ごします。そこにはコンピュータはありません。彼は、ミーティングやアドバイザーを使用せず、投資法を定型化せずに、すばやい投資判断をくだします。また、彼はマネージャーからの頻繁な報告を求めません。時々、電話を取って、彼のブローカーに電話して、1億ドル(約110億円)またはそれ以上の取引をします。

つい最近の水曜日、彼は、たった13の電話、内一つは間違え電話、を受けただけでした。緊急の折要った話を彼の部下とすると言ったようなことはありませんでした。彼は、彼の友人のビル・ゲイツの誕生日パーティーに使う“Love Me Tender”に合わせた新しい歌詞の吹き替えに取り組む時間がありました。そして、(バフェット氏の住む)オマハの新聞配達の少年から教わった新聞投げのテクニックを披露したりしていました。

バフェット氏が年を取れば取る程---彼は8月で75才になりました---無駄を省いた最小限のアプローチが増え、それがBerkshireに対する疑問をさらに生んでいます。彼の後継者が、どの様にして、バフェット氏の頭の中のBerkshireのDNAを引き継ぐことができるのか?そして、Berkshireの子会社による問題視されている取引に対する調査によって目覚めた疑問、異なる(企業)運営方法がBerkshireをトラブルから救うのでは?等など。。。

バフェット氏は、近々に退任(引退)する様な計画はない、後任者の任命もするつもりはない、と言っています。 マイクロソフト最高経営責任者でBerkshireの取締役のゲイツ氏は、バフェット氏の真似することが困難な経営スタイルを賞賛しています。「彼の他に誰ができるか考えることは、すごく当惑を覚える難しい問題だ」

その不確実な部分は、一部の外部の人々にとって問題視されています。4月に、Fitch Ratingsは、75億ドルのBerkshireの高い投資グレードの負債の先行きのレーティングについて、”ステーブル(安定)“から“ネガティブ(否定的)”に変更した。クレジット・レーティングの会社FitchのアナリストのDonald Thorpeは、バフェット氏の才能/才覚は、簡単に置き換えることはできない、また、Berkshireの現在の投資戦略は彼がいなければ持続することはできない、と考えています。

バフェット氏の会社は大きくなり続ける一方、バフェット氏は、ここ数年の間で彼の日々の過ごし方は少し変わってきたと語っています。彼は、平日の殆どを、物事を考えたり、読み物をして過ごしている、と語っています。いくつかの意味深い電話の会話をし、たいていの日は、いくつかのBerkshireの子会社の経営者と話をしたりしています。彼は、打ち合わせは殆ど行いません。「何もこれと言った事柄・問題はありません」と彼は、彼の仕事場での日々について語っています。

バフェット氏は、個人の試算評価額として430億ドルを所有し、ゲイツ氏に次いで、世界で2番目にお金持ちです。かれの55年近い(投資の)履歴が、彼を歴代で最高の投資家の一人と見なされ、Berikshireの株主から絶大なる信任を受け、そして彼の動きを追従する多くの投資家達が現れています。

バフェット氏は、1951年から、一年で平均でおよそ31%の投資リターンを獲得している計算となります。Standard & Poor’s 500の同様の期間での平均リターンは、年11%です。1965年に1000ドル(約11万円)の投資をBerkshireにした場合、その価値は今日の時点で500万ドル(約5億5千万円)になります。過去10年間で、Berkshireの株価は3倍になっており、同じ期間のS&P500のリターンは2倍です。ここ数年、バフェット氏が市場の状況に対する用心から現金の保有額が増えており、そのため会社の伸びは緩やかになっています。

彼が31%を所有するBerkshire Hathawayは、巨大で複雑な事業を行っています。Coca-Cola, Wells Fargo, American Expressの大株主です。そして、保険、アイスクリーム、煉瓦等、多岐にわたる42の子会社を所有しています。

バフェット氏は、これらの会社は彼からの介入や企業戦略やゴールを統合するために削減を余儀なくされる様なことなくして、独自に経営されるべきだと考えています。

(コメント) 通常、企業を買収、統合する場合は、その企業への経営に介入、経営統合などによる人員削減等を行うことは一般的です。バフェット氏のアプローチはそれらとは、まったく異なり、ユニークだと思います。

このアプローチは、GEの経営最高責任者Jack Welch氏とは、一線を引くものです。Welch氏の場合、経営陣の分権化(非中央集権化)は行うものの、彼のマネージャー(各子会社経営陣、事業責任者)は厳格なゴールの達成を義務づけられ、細かくモニターされています。マイクロソフトの場合、世界中にある事業所、事業部は協力して、会社の製品がお互いにあったものになる様に、取り組むことが求められています。

Lipperにより追跡調査されている米国の株式のミューチャルファンド7063の内の上位8以外と比べ、どれよりも大きい(要は規模として、ミューチャルファンドのトップ10に相当する)Berkshireの450億ドルの株式投資ポートフォリオを運用する仕事は、殆どの投資会社のものと比べ、はるかにシステマチックではありません。Berkshireは、投資コミッティー(委員会)あるいはアセット・アロケーションのガイドライン(指針)といったものはありません。バフェット氏は、アナリストやアドバイザーと会ったりはしません。

その大きさにも関わらず、Berkshireはパブリック・リレーションズ(広報)、人事、投資家向け情報担当(IR)、また、法務部といったものを持ちません。四半期の投資家・アナリスト向けのカンファレンスコールは行っておらず、そして、将来の利益見込みなどを公表したりしていません。本社はたった17人の従業員だけです。

(Berkshireがそんなに小さい規模だとは知りませんでした。尚、Berkshireの子会社の総従業員数は、この当時18万人いた、とのことです。)

Berkshireの監査部はワン・ウーマン・ショー、53才のRebecca Amickの一人だけです。Berkshireの250億ドルの債権ポートフォリオと165億ドルの外国為替投資の取引を、44才のMark Millard、たった一人の従業員、がバフェット氏の指示を受け行います。

Marc Hamburg, 56才の最高財務責任者(CFO)が、Berkshireの42の子会社・事業部門が作成したファイナンシャルレポートを管理し、SECへの規定の報告を行っています。彼は、数週間前まで、ニュース・リリースを書いて、ファックス機を使用してメディアに送ったりもしていました。Hamburg氏は、7人の部下を抱えています。たいていの大きな会社の殆どが、彼の行う業務のそれぞれに対して、数ダースの従業員を抱えているのと比べるとはるかに少ない部下の数です。

バフェット氏は、会社のそれぞれの事業部門のトップに対して、彼向けに特別なレポート等を作ることは一切しないようにと言っています。一例としては、Berkshireが食品の卸売り供給業のMcLane社を2003年の5月に買収した時、バフェット氏は、Grady Rosier最高経営責任者に対して、その前のオーナー、Wal-Mart向けに作成した報告書と同じ形式でBerkshireに提出することでかまわないと言いました。Rosier氏は、バフェット氏は、詳細な情報を要求する様なことは一切されない、と語っています。「ウォーレンは私を呼びつけたりはしません。」と言っています。

最近Rosier氏は、二つの会社のジェット機について相談をしようとバフェット氏に電話をかけました。「ウォーレン、私は1981年製と1982年製の二つのLearjetsを持っています」「それらは、もう25年近く経過しています、そこで、私は新しい飛行機を買おうと思っているのですが、問題ありませんか?」とバフェット氏に尋ねました。
「それはあなたが判断することです。あなたが経営する会社の事です。」とバフェット氏に言われました。「Wal-Martも、我々を独立した会社として扱ってくれました。しかし、この様な形ではなかったです。」

(引用、一旦終わり)

長い文お付き合いくださいましてありがとうございました。

この記事で書かれている様に、バフェット氏の経営スタイルは、通常のものとは大きく異なります。私は知りませんでした。私は、Berkshireが買収により、多くの企業を傘下に治めていることは知っていましたが、経営に関しては買収前の状態を尊重し、細かい管理は一切しないと言うのは、読めば、バフェットさんらしいとは、思いますが、ちょっと新鮮な驚きを得ました。上に書いてある以外にも、経営陣とのやりとりで、興味深い話が以後続きます。また、Berkshireの従業員数が17人とは、、、びっくりしました。少数精鋭なのでしょうが、それにしても、驚きました。


この記事は、まだ、続きます。

この記事へのコメント

踏み上げ太郎さんのところで貴ブログを拝見し、ここ数ヶ月尊敬の念を重ねつつ
拝読しております。Alphaさんの淡々とした日本語が好きなので、本記事もあえて
原文記事を読まず、邦訳の続きを楽しみにしています。

僕もBRKのアニュアルレポートが出るたびに邦訳を作ってみようかな、と思うの
ですが、結構エネルギーが要りますよね。今、せっかくバフェット翁と
大好きなジム・ロジャースが別の方向を向いているので、僕のほうではジム
ウォッチングをやろうか、なんて考えてます。

とりとめもありませんが、今後ともよろしくどうぞ。

ずんちゃかさん、

はじめまして。実は、最近ずんちゃかさんのブログを知って、何回か立ち寄らせていただいたことがありました。

今回、コメントを頂いてとてもうれしく思っています。

私の日本語って変ですか?ちょっと心配なのですが、とりあえず、おほめいただいたと、解釈させていただきます。

日本語訳は、おっしゃる通り結構エネルギーが必要ですよね。実は、今日のエントリーに取り組んだ時、いきなりくじけそうになりました。ただ、既に投稿予定としてこれをやると書いてしまい、しかも、(私にとって)多くの方々から、拍手ボタンを押して下さっていたので、気を入れ直して取り組みました。(まだ、終わった訳ではないのですが、、、考えるとちょっと憂鬱になったりします。)

実は、労力と自分の時間の投資に対するリターンを考えると、過去に日本語訳をする意味ってあまりないのでは、とか思ったりしたことが何度かあったのですが、自分で書いたものを後で読むのも結構ためになっている様な気がして、今の時点では、それなりのメリットを感じています。

わたしは、ジム・ロジャーズ氏のことは、あまり詳しくはしらないのですが、すごい人そうですね。ご存知かもしれませんが、9月にフォーチュン紙にジム・ロジャーズが寄稿した記事を私のエントリーでも取り上げたことがあります。

http://alpha75.blog107.fc2.com/blog-entry-141.html

ずんちゃかさんがおっしゃる様に、邦訳はエネルギーが要りますが、好きな人の話を取り上げるのであれば、多少なりともモチベーションも上がるので助けになるのでは?と思います。(言うは易しですが、、、)是非、ジムウォッチをして下さい!! 

最後に、今回コメント下さいまして、本当にありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします

いつも興味深く記事を読ませて頂いています、ケングリフィーと申します。今回は、翻訳をなさってくださるということなので原文は読みません^^(ずんちゃかさんと同じですね)
バークシャーの本社に17人しか従業員がいないというのは、驚くべきことですね。あれだけ時価総額の大きな会社が・・・投資手法に関しても具体的な指示命令のところなど、やはり年季が違うなと思わせるところがありました。続編、期待しています。

はは、僕も同じ Big Picture の元ネタに絡んでエントリを作ってます。
僕が Alpha さんのブログに触れたのもちょうどこの頃からですよ。同
じネタでも、えー加減な人間が取り上げるとこうなるという・・・いやい
や、何と表現したもんでしょうか。

http://zoomchaka.exblog.jp/7421223/

ジム・ロジャーズは、かつてクォンタムファンドでジョージソロスの相
方として、また世界各国を何度も経巡ることから「冒険投資家」として
知られ、その生き様と相場観がキレまくるので、殊に日本では人気が高
い。何ですかね、生き方が「オトコノコ」そのまんまなんですよね。生
で見るとえらい落ち着きのない多動症気味の、何かちっちゃいおっさん
なんですけども。

ケングリフィーさん、

ご丁寧なコメントありがとうございます。次の更新お待ちくださるとのこと、恐縮です。実は、まだ取りかかっていないのですが、今晩やる予定です。まだ序団なのですが、この後も結構いろいろ興味深い話が続きます。

今後ともよろしくお願いいたします。


フォーチュンは購読しているのですが、いつもはあまり気をつけて読みません。この時はたまたま目を通していたら、ジムロジャーズのコメントに行き当たって、軽い感動を覚えました。結構センシティブなことに対して意見をはっきり言うので、Wall Streetでは敵も多いのでは、、、ソロス氏も政治的な方の発言はかなり過激なので、この二人のコンビはもの凄く強烈だったのではと思います。

ジムロジャーズが(特に)日本人に人気がある、と言うのはなんとなく分かる気がします。バフェットさんもユーモラスな方の様ですが、彼のジョークは日本人には分かりづらいと思うので、、、しかし、皆さん、個性豊かな方が多いですね。

私もThe Big Pictureはネタ元に結構使わせてもらっています。ずんちゃかさんとは取り上げ方や内容については、アプローチが多少なりとも違うので、その当たりの違いがあり面白いですね。添付下さいましたずんちゃかさんのエントリー非常に興味深く読みました。私から見ると、ずんちゃかさんの書き方は、日本語の表現ならではの味、良さがふんだんに入っていると思います。私は、表現のセンスがないので、あこがれます。

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