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今日(12月13日)の米国市場 

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各主要インデックスの終値
Dow: 13517.96, +44.06 (+0.33%)
Nasdaq: 2668.49, -2.65 (-0.10%)
S&P 500: 1488.41, +1.82 (+0.12%)

本日は、朝から昼過ぎまでは下落した状態でしたが、午後2時ごろから上昇に転じ、DOWとS&Pは昨日に比べて若干の上昇、Nasdaqは若干の下落で終了しました。

本日の主なニュース

Lehman Brothersが第4四半期の決算を発表しました。住宅ローン担保の証券で35億ドルの損失を計上したものの、他の事業の利益でカバーしたため、全体としては8億7000万ドルの利益、EPS1.54ドルとなりました。アナリストの事前予想の平均はEPS1.42ドルで、それを上回っています。 昨年第4四半期は9億8700万ドルの利益、EPS1.72ドルでした。売り上げは43億9000万ドルで、昨年同期比で3%下落しています。
関連記事: Lehman 4Q Profit Down, Beats Estimates

上記だけを見ると、かなり良かったように思えます。実際にかなり健闘したと思います。しかし、第3四半期の決算発表時に、CFOのChris O’Mearaは、「クレジットの問題の調整は峠をこしたと思う」といった主旨の発言をしていました。その後、新たな損失の計上を見込む発表をしています。結果として、峠は越してはいなかったわけです。(この様な発言は(第3四半期の損失が底の様な)、他の会社もしていました。)今回は、「我々は、ここが底だ、といった様な、楽観的な考えをしない様にしている。」と発言しています。この先、数四半期は厳しい状況が続く可能性を示唆しています。
関連記事: Lehman earnings fall 12 percent

Lehmanの株価は、本日変動が大きく、一時はかなりの下落となっていましたが、午後に値を戻し、前日比で0.73%の下落で終了しています。

商務省の発表した、11月の小売販売の結果は1.2%の上昇で、アナリストの予想の2倍で思いの他、良い結果でした。また、労働省が発表した、PPI(Producer Price Index)は、ガソリン価格の上昇もあり、アナリストの事前予想1.5%の上昇に対して、3.2%の上昇となりました。これは、1973年8月以来で、最も高い月の上昇率でした。

この結果-‘高いインフレ率と予想以上に良かった消費者セクターの結果’から、Fedの更なる金利の引き下げの可能性は下がったとの見方がある様です。
関連記事: Gasoline prices boost retail sales, inflation

グリーンスパン氏がインタビューを受け、リセッションになる可能性は高くなってきていると発言したとのことです。
関連記事: Greenspan: Odds rising for a recession

主なセクター・株の動き

(ファイナンス) 日中は、大きく下落したところが多かったのですが、その後大きく戻して若干の下落で終了したところが殆どです。

(住宅) 主要な企業の多くは、若干の上昇で終了しています。

(小売) 主要な企業の多くは、下落しているところが殆どです。Wal-MartとBest Buyは上昇しています。セクター下落の要因としては、ShopperTrakのレポートで12月の客足が悪いとの発表があったことが影響している様です。
US store traffic falls as shoppers await discounts

(テクノロジー) 主力企業は若干下落しているところが多いように思えます。ただし、Microsoft, Cisco, Apple、Oracleは上昇しています。

まとめ・コメント

Lehmanの第4四半期の結果は予想以上に良かったと思います。ただし、上にも書いていますが、今回の発表時に、今後の見通しに関しては慎重な見方をしていることが、重要な点だと思います。前四半期の決算発表時には、かなり楽観的な見通しをし結果的にはまったくそうではなかったので、当然とも言えます。ARM金利凍結により、住宅ローン破綻件数がどうなるかは、今後の鍵となりそうです。今の時点では、破綻件数が劇的に減ると考えるのはやはり楽観的すぎると思うので、先行きにたいして慎重な姿勢を示すことは、妥当な発言だと思います。ある程度の楽観的な見方としては、金利凍結等によって、今後の破綻件数が大幅に減り、第4四半期に多くの損失を計上することによって、クレジットの市場の混乱が収まってくる、といったシナリオもあるかと思います。

Goldmanは第4四半期は損失はないと発言しているので、今日のLehmanの結果を見ると、もしかすると予想以上に良い可能性もあるかと思います。ただし、Morgan StanleyとBear Stearnsに関しては、予想以上に悪い可能性もあると思います。Morgan Stanleyは前回の四半期決算の発表時に、Lehmanと同様にクレジットの問題は底をうった、との楽観的な見方を示していたのですが、こちらは、Lehman以上に悪いことが予想されており、今回、今後に対してどの様な見方をしているのか注目されます。恐らく、かなり慎重、または、悲観的に近い発言をする可能性もあると思います。決算の結果と今後の見通しによって、株価は極端に変動する可能性は高いと思います。

テクノロジーに関しては、ここにきてCiscoがかなり値を戻してきています。また、Microsoftも順調に値を伸ばしてきています。これらの企業は、来年も安定した収益が見込まれ(特にMicrosoft)ので、見直しの買いが入っているように思えます。ただ、Microsoftに関しては、既にある程度高い水準にあるので、これ以上の上昇余地は全体の市場環境、景気等によると思います。

昨日今日の市場の動きを見ていると、一日の値動きは荒いところもありますが、思いの他市場は底堅く、また、落ち着いて動いている気がします。大きなサプライズがなければ、市場全体の水準としては、その日ごとの変動はあったも、最終的にはあまり大きく変わらずに、年末まで行く可能性もあるのでは、と思います。

もちろん、来週の投資銀行の決算結果が予想以上に良く、来年に対しても明るい見通しを示せば、市場が大幅に上昇すると思います。いづれにせよ、来週の投資銀行の結果は、注目です。

(追記) 昨日少し書きましたが、新しい無線LANのルーターを買ってきて、悪戦苦闘の末、セットアップ完了しました。今までのルーターは、7年前から使っている802.11bだったのですが、今回801.11n対応のものにアップグレードしました。設定までは時間がかかりましたが、心なしか反応が早くなった様な気がします。(DSL自体は2Mbps程度なので、無線LANのスピードは関係ないと思っていたのですが、、、)セキュリティーもWPAにアップグレードできたので個人的には満足しています。これで、少し生産性が向上してくれれば、昨日今日使った時間も意味あるものになると思います。いずれにせよ、無線LANの環境が復帰してちょっとほっとしています。


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