各主要インデックスの終値Dow: 12800.18, -256.54 (-1.96%)
Nasdaq: 2504.65, -98.03 (-3.77%)
S&P 500: 1411.63, -35.53 (-2.46%)
注目されていた雇用統計が発表されました。結果は予想以上に悪い雇用の伸びと失業率の増加を示していたため、リセッション等の不安が高まったため、市場は下落して始まり、そのまま下落基調を続けて終了しています。DOWは約2%の下落、S&P 500は約2.5%の下落となり、Nasdaqに関しては、約3.8%の大幅な下落となりました。
本日の主なニュース注目を集めていた雇用統計のレポートが発表されました。新規の求人数は事前予想平均の7万件の増加に対して、大幅に少ない1万8千の増加に留まりました。失業者率は5%に上昇し、2005年11月以来で最も高い数値となっています。(失業率事前予想は4.8%)
米国労働省ニュース・リリース100ドルを上回る水準にまで達してきた原油価格の高騰、予想を大幅に下回った求人件数の増加と、高まる失業率から米国の景気の先行きへの不安が急速に高まっているようです。
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Stocks sink on jobs data; tech plummets主なセクター・株の動き(ファイナンス) 下落しているところが多く見られます。 下落幅はそれなりです。(数%程度) 目に付いた所では、Bear Stearns 5.92%, Lehmanが4.34% 下落しています。
(住宅) 主要企業の株価は殆どが大幅下落しており、一部は10%を超える大幅な下落となっています。目に付いたところは、D R Horton 10.12%, Centex 9.6%下落しています。
(小売) 下がっているところが多く、一部では下落の幅が5%を超えているところがありました。目立った所で、Kohls が5.15%下落しています。
(テクノロジー) セクター全体として大きく下落しています。特に下げ幅が大きいのは、RIMM 8.39%, NVidia 8.4%, Intel 8.11%, Apple 7.63%下落しています。他の主要企業も3%以上下落している所がほとんどです。
まとめ・コメント 雇用統計が予想以上に悪かったことにより、今後の景気・市場の先行きに対する楽観的な見方は完全に吹き飛んでしまったようです。上記関連記事の業界関係者のコメントにもありますが、ここ最近発表された経済関連の指標等で先行きに対して明るい見通しを示す様なものはほとんどなく、強気の見方をする人たちの心の拠り所は、堅調な雇用統計にあったと思います。 それが本日の発表で崩れてしまったことが本日の大幅な下落の要因の様です。
数週間前にブログで取り上げた、CNBCのバフェット氏とのインタビューでも、バフェット氏が米国景気の先行きに対して質問を受けた際、雇用の状況が今後の鍵を握るような見方を示していました。
CNBC ウォーレン・バフェット インタビュー (FOMCの日(12-11-2007)) 以下、一部引用します。
Becky: 景気について、あなたの視点で見た場合、どの様に思われますか?今の状況はどうなっているのでしょう?
Buffett: ある面、驚いている様な状況です。 我々は、深刻な住宅市場の低迷を抱えています。これは、非常に多くの人に影響を与えます。そして、資産の影響に多大に関わっています。一方で、今の時点では、(まだ)雇用には影響を及ぼしていません。 そして今、ドミノが列で並べられているものを、我々は抱えています。もし、失業率が上昇することがあった場合、深刻な影響を与えるかもしれません。しかし、今の時点では、ご存知の通り、失業率は4.7%です。それが4.8または4.9になったとしても、それほど大きな違いはありません。しかし、失業率が大きく上昇したとしたら、恐らく経済の多くのドミノの駒が倒れること(にぶつかる事)になると思います。
(引用終わり)
バフェット氏は、失業率の数値の例として具体的な数値を上げていますが、今回発表の失業率は5%で彼が言ってた問題ないレベルを若干超えています。今後の展開によっては、バフェット氏が形容した様にドミノ倒しの様な状態になる可能性もあるかと思います。
来週は、景気の指標や決算発表はあまり大きなものはありませんが、10日にバーナンキ議長が声明を発表する予定との事で(本日の雇用統計に対してではなく、以前から予定されていたもの)、注目を集めているようです。
自分としては、再来週から本格化する様々な企業の2007年の第4四半期の決算発表が大きな山場となってくると考えています。それまでは、市場のセンチメント主体で大きく動く状態が続くような気がします。
私のポートフォーリオは、年明けの3日間でかつてないほどの大幅な打撃を受けてしまいました。この週末に冷静に状況を分析し、今後の対応を考えようと思っています。恐らく、殆どのプロも、この週末に今後の対応を考えると思います。この様な、厳しい状況でどの様に対応するかで結果はかなり違ってくると思っています。できれば、自分の考えを整理したものなどをブログにもアップしていきたいと思います。
色々考えていることがあるのですが、整理しながら積極的にブログにも取り組んでいこうと思っています。年明けから非常に厳しい状態に直面してしまいましたが、これも良い機会と思い、冷静に取り組んでいこうと思っています。