昨年はサブプライム問題に揺れながらも、日本を除く世界の主要株式市場は上昇しました。2007年は、サブプライム震源地の米国が結果的としては上昇する中、日本株式市場は10%を超える下落となったことは記憶に新しいことと思います。
このエントリーでは、いくつかの観点から日米の主要インデックスのパフォーマンスを比較と簡単な分析をしたいと思います。
下の表は、日米の主要インデックスの過去のパフォーマンスを2004年までさかのぼって比較したものです。(表をクリックすると拡大して見ることができます)

年明けから日米の株式市場は下落して始まっています。参考までに、2007年の終値に対する2008年の1月4日の終値の増減を2008年の分として追加しています。2007年のデータを見た場合、ハイテク企業が多いNasdaqが最も良く、また、世界全体に事業展開している国際優良企業中心のDOW Jonesも堅調でした。S&P 500は、ファイナンス・セクターの比率が高いため、他のインデックスと比べると、苦戦しています。一方で、日本のインデックスが日経平均TOPIX共に10%以上下落していることも、興味深い所です。
2008年初頭の下落によって、1月4日末の数値において、S&P 500は2006年末の時点よりも下回っています。また、DOWとNasdaqは同様の比較において、上回っているものの2007年の上昇分の半分を失っています。
以下に、上記表の中の、各インデックスの年毎の増減比の数値をグラフにしたものです。

このグラフを見ると、2005年の日本のインデックスの伸びの高さがひときわ目を引きます。
次に、2003年末の終値を100とした場合の、相対的な各インデックスの年毎の伸びを2008年1月4日の時点までで比較したグラフを添付します。

この様な形で比較した場合、日本の主要インデックスは2005年の大幅な上昇が寄与して、2007年下落しても、過去3年以上にさかのぼった場合は、年毎の増減としては、米国市場のインデックスよりも良い結果となっています。また、4-5年単位で見た場合、パフォーマンスの差はあまりないところも興味深く思いました。
ご存知の数値の比較は、どこを基点とするかで大きく異なります。また、この様な単純なインデックスだけの比較だけでなく、ファンダメンタルズやその他のデータを含めた形でも分析するべきかと思いますが、ちょっとおもしろいかな、と思い取り上げてみました。
これらだけで、単純に結論を引き出すべきではありませんが、日本の株式市場のパフォーマンスは過去4-5年の単位で見ると悪くなく、ここ数年の低迷は2005年の大幅な上昇の調整とも言えるかと思います。
私は、2008年に関しては、世界の他の主要な市場と比較した場合、日本株式市場のダウンサイドは相対的に少ないと思っています。(特に米国市場と比較して) この様な見方から、2008年の投資戦略として日本株への投資比率を上げたいと考えているのですが、色々悩んでいる所です。2008年の私の投資戦略の概要は追って、エントリーしたいと思っています。