各主要インデックスの終値Dow: 12778.15, +171.85 (+1.36%)
Nasdaq: 2478.30, +38.36 (1.57%)
S&P 500: 1416.25, +15.23 (+1.09%)
本日の米国市場は、市場開始前に、IBMが今週木曜日発表予定の第4四半期の決算の暫定値(速報値)を発表しました。結果は事前予想を上回る数値で、この発表により市場心理は大幅に改善され、市場全体が上昇しました。
本日の主なニュースIBMが第4四半期の速報値を発表しました。結果は、売り上げが10%増の289億ドル(アナリスト事前予想は278億ドル)、一株当たりの利益は、2ドル80セント(アナリストの事前予想平均は2ドル60セント)でアナリストの事前予想を上回る好決算でした。IBMによると、10%の売り上げ増の内6%は、ドル安による為替が貢献したとの事です。今後の見通しに関しては、明確な数値を明らかにしなかったものの、2010年にまでの長期的な利益目標に対して、着実に達成できる見込みであるとの表現を使い、今年の見込みに関しても、堅調に推移する見込みであることを示しました。IBMの株価は本日5.4%上昇しました。
IBM preliminary profit beats estimates, shares jumpIBMの決算発表速報から、世界各国で事業を幅広く展開している会社の業績に期待が高まってきているとのことです。
Multinationals drive rebound on IBM's strength(コメント) ドル安になっていたので、当然、為替の恩恵を受ける会社はあるわけで、なにをいまさら、と言った面も、正直な所、個人的にはあるのですが、市場のセンチメントが改善しているニュースなので、素直に歓迎すべきだと思っています。
一方で、Sears Holdingsがプロフィット・ワーニングを行いました。先週のアメックス、ティファニーなどの発表からも、米国内の消費者の支出が落ち込んできていることが、かなり明確なトレンドとして表れてきている様です。
Consumer spending slowdown deepensHarman Internationalが2008年の売り上げ見込みを引き下げたことを発表し、株価は37.65%と大幅に下落しています。
Harman Int'l Lowers Full-Year Outlook主なセクター・株の動き(ファイナンス) 上がっているところが多いですが、上げ幅はそれ程大きくありません。今週、何社かが決算を発表するので、その結果待ちといった様子です。
(住宅) 殆どが上昇しています。上昇の幅はそれなりに大きかった(数%以上)です。Centexは5%以上上昇しました。
(小売) 上がっているところと下がっている所に分かれています。下がっているところで、目だったのはTifanyで4.92%の下落でした。
(テクノロジー) 主要企業でインデックス以上に上昇しているところが目立ちました。主だった所で、IBM 5.39%, NVdia 6.65%, Intel 4.96%, Western Digital 4.8%, Seagate 3.71%、それぞれ上昇しています。Apple, Google, Microsoft等も堅調でした。
まとめ・コメント IBMの発表が与えた影響はかなり大きかった様です。IBMの発表で市場の空気が一変し、他のセクターまで大幅に上がるのは、“ちょっと?”と思う部分もありますが、先週まで必要以上に売られていたような側面もあったので、その反動といった点もあるのではないかと思います。
明日から、決算発表が本格化するので、今までの市場のセンチメント主体の株価の動きから、決算結果に基づいた株価の調整へと流れは変わってくるのでは、と予想しています。
明日は市場開始前にCiti、US Bancorp、市場終了後にIntelが決算を発表します。発表の内容によっては、市場が大きく変動する可能性があると思います。
個人的には、今日の上昇で多少ほっとしましたが、本番は決算結果が発表される明日からだと思います。今後、セクター間、セクター内の企業間の差が大きくなってくることを予想しており、それに応じて株価も差がでてくると想定しているのですが、実際の動きがどうなるのか、注目しています。今は、重要な局面なので、頭を整理する意味でもブログに積極的に取り組みたいと思っています。
(後記) ここ数日立て込んでいて、ブログの更新ができませんでした。その間、お立ち寄りくださった方、更新が滞り、すみませんでした。お詫び申し上げます。