主要インデックスの終値DOW: 12427.26 +90.04 (+0.73%)
Nasdaq: 2327.10 +20.90 (+0.91%)
S&P500: 1360.03 +11.25 (+0.83%)
本日の主なニュース本日朝発表された1月のCPIは、予想を上回る0.4%の上昇となりました。食品と燃料費はどちらも0.7%の増加で、この増加幅は昨年2月以来で最も大きいものでした。食品と燃料費を除いたCore CPIは0.3%の増加でした。
Consumer Price Index Summaryこの発表を受け、インフレ懸念等から朝方は株価は低迷していました。
Inflation Data Sends Stocks Down昨日市場終了後に好決算を発表、今後の見込みに対しても強気の見方を示したHPは今日は順調に上昇しました。
Hewlett-Packard shares jump on report, outlookHPの上昇はほぼ予想通りでしたが、テクノロジーセクター全体が上昇するかに注目していました。午前中は残念ながら、HPは上昇したものの多くのテクノロジー株は下落しており、以下の様なニュースも投稿されていました。
Tech stocks fall on open despite gains at H-Pしかし、午後に入ってからは市場は反転上昇し、以下の様な表現に変わりました。
Hewlett-Packard results lift tech stocks午後2時にFedが1月29日と30日に行われたFOMCミーティングの議事録を発表しました。
Minutes of the Federal Open Market Committee, January 29-30, 2008この発表の中で、Fedがそれ程インフレに対して警戒していない様に受け取られた事が市場から好感された様です。
Stocks Reverse Losses to Finish Higher主なセクター・株の動き(ファイナンス)主要なところはすべて上昇しています。
(住宅)すべて上昇しています。特に上がったのは、Meritage Homes 18.28%, 他の主要な所も5%を上回る上昇だったところも多かったです。
(小売り)ほとんど上昇しています。特に目がついたのはKohlsは5.47%の上昇でした。
(テクノロジー)上昇しているところが多いですが、電話のキャリア系は下がっています。 (例:AT&T, Verizon, NT, 等)
まとめ・コメント今日のCPIもそうですが、原油価格、鉄鋼、貴金属、商品先物が大きく上昇しており、インフレが高まる傾向を示すニュースが多く、インフレの観測は高まっていると思います。同時に”インフレ懸念=Fedの金利引き下げへのブレーキ”といった不安も高まってきていた様に思います。
しかし、今日のFOMCの議事録でFedが景気の減速に対しての懸念を強め、インフレに対する懸念が後退することを印象づける内容だったため、市場は安心した様で、上昇に転じました。
また、小売りのSharper ImageがChapter11を申請する等、米国小売り業界の今後に対する不安要因を裏付ける様なニュースも発表されています。さらに、KKRの関連会社で株式を公開しているKKR Financial Holdingsが住宅ローン債権を担保にした借入金の返済の2度目の遅延があった事等も報道されており、ファイナンスセクターの今後に対する不安要因は多岐に渡る様な印象を受けました。
住宅セクターに関しては、アナリストがMeritage Homesのレーティングをアップグレードした事により、Meritageの株は18%を超える大幅な上昇、このニュースを切っ掛けにセクター全体が大幅上昇しました。
今日の市場の動きとニュースを見ると依然としてかなり不安定な状況が続いており、何かのニュースを切っ掛けに市場全体、特定のセクター、特定の株が大きく動く様なことが、しばらく続きそうに思います。