主要インデックスの終値DOW: 12258.90 -7.49 (-0.06%)
Nasdaq: 2258.60 -12.88 (-0.57%)
S&P500: 1331.34 +0.71 (+0.05%)
先週金曜日の大幅な下落から明けた本日、株価は上下に変動し、最終的にはDowとS&P 500はほぼ変わらず、Nasadaqは下落して終了しました。
本日の主なニュース政府が発表した1月の建築の出費は1.7%の下落となりました。建築業者は住宅建設の支出を削減していますが、ホテル、高速道路その他の分野でも支出が弱くなってきている事が明らかになってきています。エコノミストの事前予想は0.8%の下落でそれよりも悪い数値でした。この下落幅は、1994年1月に記録して3.6%の下落以来で、最大の下落幅でした。尚、12月も1.3%の下落をしています。
2月のISMの製造業指数は48.3でした。この値は、過去5年近くの中で最も弱い数字との事です。尚、数値が50を超えた場合は拡大・増加を意味し、下回る場合は縮小を意味します.今回の数値は、エコノミストの事前予想値の48.1をわずかながら上回りました。
US Censusu Bureau Press ReleaseConstruction spending dives in January米国自動車メーカー、GM, Ford, Chryslerは2月の米国内の売り上げがいづれも2桁の下落となった事が発表されました。日本メーカーのトヨタと日産も下落したものの、本田は1%の増加と健闘しました。
GM, Ford Feb auto sales fall double digitsドル安の影響等から原油価格が最高値を更新しました。
Oil jumps to new record on dollar's fallAmbacが四半期の配当を7セントから1セントに削減し、この先6ヶ月間新たなストラクチャード・ファイナンス(CDO等、債券の組み合わせた金融商品)の事業に対する凍結等の事業方針を発表しました。Ambacの株価は本日10.77%下落しています。
以下、本件に関するCNBCのビデオのリンクです。後半からバフェット氏が登場し、色々な質問に対して答えています。(必見です。このバフェット氏のCNBCのインタビューは後で、別エントリーで取り上げる予定です。)
http://cosmos.bcst.yahoo.com/up/player/popup/?rn=289004&cl=6761684&src=finance&ch=4043681
主なセクター・株の動き(ファイナンス)ほとんどが下落しています。目立った下落をしたのは、Lehmanで4.67%の下落でした。
(住宅) ほとんどが下落しています。特に下落で目立ったのは、Lennar 10.10%, KB Home 7.86%等です。
(小売り)ほとんどが上昇しています。
(テクノロジー) 下落しているところが多いですが、Intel, IBM, Cisco, Dell, Oracleは微増、シリコンウェハーの大手製造MEMC Electronicは3.24%の上昇でした。
まとめ・コメント本日発表された経済指標、米国内自動車販売統計は景気の減速を示す数値でした。先週発表された経済指標を含め、米国景気が低迷している事は明確となっています。一方で、原油価格が記録を更新、 CRBインデックスも1%上昇、金の価格も984ドルを上回る等、インフレ上昇に対する材料は増える一方です。この様な状況ばリセッションの懸念はもちろんのこと、スタグフレーションへの懸念が高まる材料がそろってきている様に思えますが、今日の株価の動きを見ると、これらの不安要因は先週の金曜日の下落で一旦は既に取り込んでいるといった形の様です。
本日の朝にCNBCがバフェットに対してインタビューを行ない、その中でバフェット氏が米国の景気はリセッション入りしていると語った事が報道されています。(以下関連記事のリンクを添付)このバフェット氏のインタビューは、CNBCのサイト、TV番組等で米国時間の今晩(日本の朝から昼に書けて)特集が組まれている様です。一部のインタビューの内容に関しては、本ブログのエントリーでもリンクを添付している通り既にWebcastで見る事ができます。
Buffett says U.S. in recession Nasdaqは他のインデックスよりも下がっており、テクノロジーは相変わらず売られている状況にある様です。特に印象的なのがGoogle, Appleといった昨年大きく上昇し、ビジネス自体は今後も堅調に推移して行くと見られている企業が今年に入ってから大きな調整となっている事です。今日もこの2社の株は下落し、また、依然として好調だったRIMMも今日は下落しています。
一方で、Intel, IBM, Cisco, Dell, Oracleといったハイテク大手の企業で安定した決算を発表し、今後も安定した収益が見込まれているにもかかわらず年明けから大きな調整となっていた企業の株は本日底堅い動きを見せました。
これらの動きを見ると、売られすぎていたテクノロジーが下げ止まってきた傾向が現れてきた様に思えます。(期待も込めて)
今年に入ってから、大きく上昇していた住宅セクターが、先週後半から本日にかけては多少なりとも調整的な下落となっています。ファイナンスセクターに関してもそれなりに調整が進んでいる様に思えます。米国内景気の減速が顕著になってきている割には、最近の小売りのセクターは大きな調整もなく、堅調な動きをしています。
個人的には、最近の経済指標、原油価格、商品先物やその他の素材の価格の高騰、バフェット氏の発言等を聞いていると、今後の先行きに対してかなり警戒せざるを得ない状況になってきていると思います。