旅行中のため、今週の更新は不定期です。いつもの米国市場のエントリーも簡略にしています。
主要インデックスの終値DOW: 12157.22 +417.07 (+3.55%)
Nasdaq: 2255.76 +86.42 (+3.98%)
S&P500: 1320.50 +47.13 (+3.70%)
本日の主なニュースFedとその他(ヨーロッパ、カナダ、スイスナショナル・バンク)の中央銀行が2000億ドルをファイナンシャル市場に注入する事を発表しました。この新しい取り組みはTerm Securities Lending Facility(TSLF)と呼ばれる物で、28日間の短期融資のローンです。(オーバーナイトに比べると融資期間は長い)これは、現在非常に問題に(誰も引き取りたがらず、取引が成立しない)なっている住宅ローンを担保にした証券に対しても融資を行なうと言う、非常に踏み込んだ意ものです。
Stocks up sharply after Fed credit planFed easing liquidity in funding markets主なセクター・株の動き(ファイナンス)ほとんどが最低でも5%以上、上がっているところは10%以上上がっています。
(住宅) こちらもファイナンス・セクターと同様の状況です。
(小売り)上昇していますが、ファイナンス・住宅の様な極端な上がり方ではありません。
(テクノロジー) 上昇しています。大手で特に上がったのは、Apple 6.4%, Google 6.34%, Intel 5.37%, RIMM 7.64%, Microsoft 4.39%, Cisco 4.84%等です。
まとめ・コメント先週から今週にかけてかなり大きく下落していましたが、本日のFedの発表をきっかけに、本日は市場全体が急上昇となりました。ちょっと普通ではない位の上がり方だったと思います。Fedの今回の対応は問題の部分に直接対処するかなり踏み込んだものなので、直接恩恵を受けるファイナンス企業や関連のある住宅セクターの株が大幅に上がるのはある部分、理解できます。
それにしても、かなり思い切った事をやるな、と思いました。表現を変えればこれは特定の企業、業界の救済策以外のなにものでもないと思うのですが、、、しかし、株式市場がここまで下がってきてしまっては、米国、世界経済に与える影響も非常に大きいので、Fedとしてもこういった大胆な政策に出ざるを得なかった、ことなのだと思います。
今回のTSLFにより、3月18日のFOMCにおける金利引き下げの見込みは多少下がった様で、Fed fundの先物取り引き価格から換算した次回FOMCでの金利引き下げの確率は、69%の確率で75bpで残りは50bpの引き下げとなった様です。昨日の時点では、14%の確率で100bp(!!!)の引き下げ、残りは全て75bpの引き下げだったとのことです。
上の、テクノロジーのところにも書きましたが、ここのところ大きく調整していたテクノロジーの優良株、Google, Apple, RIMM等は今日は大幅に上昇しています。また、Intel, Microsoft, Ciscoの様な今後極端な上昇は見込めない物の安定した業績が予想される優良企業に関しても、大きく上昇しています。
また、日本市場に関しても、昨日は大きく崩れず逆に上昇する等、底堅い(下げ渋る)動きが出てきたことは特筆に値すると思います。個人的には、全般的に見た場合日本の市場は、こちらのハイテクやその他の優良企業の株と似た位置付けの部分が少なからずあると思っているので、昨日の動きもある程度納得いきます。
今日の大幅上昇で、一安心した投資家も多いと思います。(自分も含む)短期的な市場の流動性の問題に関してはこれで少なからず改善されることと思いますが、問題はこれ以外にも数多くあります。これで状況が大きく変わった事わけではないので、引き続き注意が必要だと思います。