主要インデックスの終値DOW: 12626.03 +20.20 (+0.16%)
Nasdaq: 2363.30 +1.90 (+0.08%)
S&P500: 1369.31 +1.78 (+0.13%)
本日の主なニュース本日発表された先週の失業保険申請件数は40万7千件で、その前の週の38万件(36万9千件から修正)から上昇しました。アナリストの事前予想は36万5千件で、予想よりも高い(悪い)数字でした。
U.S. Department of LaborISMの発表した3月のNon-Manufacturing (Service)セクターの景況指数は、0.3%上昇して49.6%となりました。これで、3ヶ月続けて50%を下回る(後退を意味する)となりました。予想は48.5%で予想よりも良い数字でした。
March 2008 Non-Manufacturing ISM Report On Business®Merrill Lynch CEOのJohn Thainが日経のインタビューで、Merrillは新たに資金調達をする計画はない、と語ったことが、こちらのメディアでも大きく取り上げられています。この発言により、クレジット市場の問題は峠を越した、との見方が強まってきている様です。
Merrill and RIM nudge Wall Street higher昨日住宅セクター向けの政府の救済策の話を少し書きましたが、今日のWSJに記事が掲載されました。
救済案の概要としては、ホームビルダー等の企業の、現行の過去2年を引き延ばし過去4年にに遡って支払った税金に対して、損失を相殺することができる。(61億ドルのコスト)抵当流れとなった不動産の購入者に対してタックス・クレジット(税金の払い戻し)事等で、総額として150億ドルを見込んでいる様です。
(全文を読むのには、購読契約が必要ですが、以下のリンクで概要の序文を読む事ができます。)
Senators Move on Housing Relief主なセクター・株の動き(ファイナンス)上昇と下落と分かれていますが、幅は大きくありません。
(住宅) 今日も順調に上昇しているところも多いです。
(小売り) 上昇と下落に分かれています。BestBuyがアナリストのダウングレード等から売られ、本日は3.21%の下落でした。
(テクノロジー) 上昇と下落に分かれています。上昇で目についたのは、RIMM 5.86%, Apple 2.79%等です。一方、Ciscoはアナリストのダウングレードから2.92%の下落、Googleも2.27%の下落となっています。
まとめ・コメント今日は予想以上に良かった3月のISMサービスの指数の発表とMerrill John Thain氏の発言等が好材料視され、上昇となりました。Merrillが損失を計上しないのであれば、やはりファイナンスセクターのクレジットの問題は峠を越しつつある、あるいは、既に超したとの見方が強まっても不思議はありません。
その割には今日の市場は若干の変動はあったものの落ち着いた動きでした。Merrillのニュースがかなり注目を集めた一方で、ファイナンス・セクター全体がそれ程大きく上がらなかったのは、市場は慎重に状況を見極めようとしていることの表れかと思います。
昨日市場終了後に第1四半期の好決算を発表したRIMMは、今日は大きく上昇しました。RIMMのニュースでテクノロジー全体が見直され、買われるのを期待していたのですが、それ程でもありませんでした。
今日Appleが上昇したのは、米国での音楽販売でWal-Martを抜いて一番になった事、携帯電話でのiPhoneのシェアが上昇したこと等、が要因の様です。テクノロジーのその他の株は上昇と下落に分かれており、特にCiscoが下がったことが気になりました。
RIMMが良い決算を発表しても、セクター全体として上がらないのは、市場がRIMMの好決算はRIMMだけの話で、テクノロジー全体の市場トレンドとは別と見ていることの表れだと思います。
住宅セクターは今日も順調に上昇となっています。ここに関しては完全に底は打ったとの見方からの買いになってきている様に思えます。(個人的には、同意していません)
セクター毎に多少ばらつきがありますが、全体としては若干上昇となり、多少なりとも落ち着きつつあるある様にも思えました。
企業の第1四半期の決算結果を見てから、売買の判断をしようと考えている投資家も多いのでは、と想像しています。