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バフェットからの手紙 (10-2)- 2007年版 

バフェットからの手紙 (10)- 2007年版 のセクションの訳の続きです。

非現実的な数字 – 株式を公開している企業が利益を絞り出しているやり方
Fanciful Figures – How Public Companies Juice Earnings

(続き)

今世紀について考えてみましょう。投資家にとって、たったの5.3%の市場価値(価格)の増加とすると、ここ最近13000を下回っているDowは、2099年12月31日で約2,000,000近くになる必要があります。我々は、今世紀に入ってから8年経過したところにいます。それは、この100年の間の残りを5.3%(年当たりの増加)で行ったとして到達すべきである1,988,000の内、今の時点までで2000未満しか積み上げていません。

DOWが14000または15000と言った様なきりの良い千の単位の数字を超える見込みについて、コメンテーターが定期的に過呼吸気味になることは、おもしろい事です。もし、彼らがその様な対応を続けたとしたら、一世紀に5.3%の年間の伸びは、彼らがこの先92年の間に最低1986回その様な経験をすることを意味します。

配当は、引き続き2%程度となるとしましょう。もし仮に、株価の年間の平均増加が20世紀の(と同じ)5.3%だったとして、計画する資産の証券の部分は、0.5%の経費を考慮すると、7%以下の伸びとなります。そして、コンサルタントや高額なマネージャ(“手助けをする人たち”)が間に(何層も)入ることを考えると、0.5%はコストとして、低く見積もりすぎているかもしれません。

誰でも、自然と(当然)平均よりも良いものを期待します。そして、手助けをする人が関わるグループは、平均よりも 低くならざるを得ません。その理由は単純です。1) 投資家達全体として、平均所得(リターン)から発生したコストを差し引いたものが、利益となります。2) パッシブ(活発に取引をしない)とインデックスの投資家達は、殆ど取引を行なわないため、平均所得に対して引かれるコストは非常に低くなります。3) そして、平均所得のグループとしての残りのグループは、アクティブ(頻繁に取引する)投資家達です。しかし、このグループは、取引、運用、助言(アドバイス)の高額なコストが発生します。そのため、アクティブ投資家達は、インアクティブ投資家達と比べ遥かに大きなパーセンテージ(割合)が所得から失われる事になります。それは、パッシブ・グループ-“何も知らない人達”-が必ず勝つことを意味します。

今世紀の間に証券(株券)による10%の年間利益を期待している人達 – 配当から2%と価格の上昇による8%を描いている – についても話をするべきだと思います。これはDOWが2100年までに約24,000,000のレベルに達する事を予想していることを暗に示します。もし、あなたのアドバイザーが証券による二桁の利益(リターン)について話したとしたら、この計算を彼に説明して下さい-彼らをあわてさせることにはならないでしょう。多くのヘルパー達((資産運用の)手助けをする人達)は、「なぜ、時々、私は朝食の前に6つの不可能な出来事を信じたりするのか」といった様な事を言う、どうやら不思議な国のアリスに出てくる女王の直系の子孫の様です。口の達者なヘルパー達は、あなたの頭に空想・幻想を注いでくれる一方で、彼は手数料を彼のポケットに入れていることに気をつけて下さい。

(コメント:この最後のくだりを読んで、大笑いしてしまいました。参考までに、原文を以下に添付します。

Many helpers are apparently direct descendants of the queen in Alice in Wonderland, who said: “Why, sometimes I’ve believed as many as six impossible things before breakfast.” Beware the glib helper who fills your head with fantasies while he fills his pockets with fees.

注:女王の“朝食の前に6つの不可能な出来事を信じる”については、こちらに説明があります。不思議の国のアリスの中で、登場する女王の話です。)

いくつかの企業では、米国のものと同様の年金プランがヨーロッパにあります。そして、会計上、そのほとんど全てが、米国のプランは米国外のプランよりも多く利益を得る、と想定しています。この食い違いには当惑させられます。なぜ、これらの企業は、米国のマネージャーに米国外の年金資産を管理させないのでしょうか?そして、彼らにこれらの(米国の)資産と同じマジックを働かせないのでしょうか?私は、今までに一度もこの謎(パズル)が説明されたのを見た事がありません。しかし、そのような収益(リターン)の想定を点検する任務を課されている監査人達と保険経理人達は、それについて問題視していない様です。

しかし、パズルでないのは、なぜCEO達があえて高い投資(リターン)を想定しているかです。それは、より高い利益をレポート(報告)できるからです。そしてもし、私が信じる様に、彼らが間違っていたら(実現不可能な投資リターンを想定)、にわとりはリタイアしてから長い時間経たないと、ローストされるために家にはやってこないでしょう。

(注:以下、上の段落の訳の原文です。

What is no puzzle, however, is why CEOs opt for a high investment assumption: It lets them report higher earnings. And if they are wrong, as I believe they are, the chickens won’t come home to roost until long after they retire.

ちょっと分かりづらい喩え・表現ですが、CEO達が現実的でない(実現が無理な企業年金の)投資リターンを想定してそれを前提に決算を報告していることについて、バフェット氏は批判しています。想定しているリターンが間違っていることが分かるまでには、かなり長い時間がかかる事を喩えをつかって表現しています。この喩えは、この後の年金の話にも共通するものだと思います。)

境界ぎりぎり、あるいはもっと悪いこと、現状の利益を可能な限り最大の数字にしてレポートする試みが、 何十年もの間、行なわれてきました、コーポレート・アメリカはこれをやめさせる(減らせる)べきです。私のパートナーのチャーリーの言う事、「もし、あなたが3つのボールを左の柵の外に打ったのであれば、次のスイング少し右を狙うべきです。」を聞くべきです。

************

どれほど、年金のコストが株主達をこの先驚かす事になることであったとしても、これらの衝撃は、税金支払い者による彼らの体験によって何倍以上のものになるでしょう。公共の年金は巨大で、多くの場合、まったく不十分な資金しかありません。この時限爆弾の導火線は長く、それらの問題は、これらの役人達が去った後かなり時間が経ってから、やっと初めて明らかになるものなので、政治家達は、暗に痛みを伴う税金によって負わせることで逃れようとしています。早期退職(リタイア)- 時として40代前半 - に関して、気前の良い生活費の調整 は、これらの役人達にとって簡単に約束できます。人々の寿命が長くなり、インフレーションが確実な世界では、それらの約束は決して簡単にできるものではありません。



ここで、一旦終了します。このセクションは後少し残っています。米国の企業年金の話は、どうやら時限爆弾の様です。最後の部分で書かれている問題は、ある意味では、日本の年金の抱える問題と根本的には共通する部分があるかと思います。

このエントリーは、2008年2月29日に掲載されたウォーレン・バフェット氏の株主向けの文書をセクション毎に訳した物です。http://www.berkshirehathaway.com/letters/2007ltr.pdf

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