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バフェットからの手紙 (10-3)- 2007年 

バフェットからの手紙 (10-2)- 2007年版の続きです。

非現実的な数字 – 株式を公開している企業が利益を絞り出しているやり方
Fanciful Figures – How Public Companies Juice Earnings

(続き)

アメリカの会計(アカウンティング)の“名誉のシステム”の不備について話を展開してきましたが、バークシャーにおいて、 本当に巨大なバランスシート(貸借対照表)のアイテムとしてまさにこのシステムが存在することを指摘する(申し上げる)必要があります。

あなた方へ提出する我々が作成した報告書の全てにおいて、我々は保険事業の損失の留保(蓄え)を推測して見積もらなければなりません。もし、我々の見積もりが間違っていた場合、我々のバランスシートと業績報告書(Earnings Report)の両方が間違っていることになります。そのため、当然のことながら(自然と)我々はこれらの推測が正確である様に最大限の努力をはらっています。それでも、全ての報告書の我々の推測は、きっと間違う事でしょう。

(バフェット氏は、現時点での利益を高めて報告するために行なわれている企業会計の不備を指摘し、それによって将来の収益に対する下落、不安要因を高めていることを問題として提起する一方で、自社の会計においても不確実性があることを、明確にしています。最後の行はイタリックで書いてあり、ベストはつくしても、推測が間違うことは必ずある、としています。)

2007年の最後に、我々は、年末までに起こった全ての損失の出来事に対して支払う予定の見積もりとして560億ドルの保険の債務を公表しました。(現在の価値に合わて割り引いている約30億ドルの蓄え(準備金・資産)を除く)我々は、何千もの多くの出来事、そしてそれらの各々に対して、我々が想定する支払いの過程で発生する関連のコスト(例えば弁護士費用)を含む我々が支払うお金を反映した見積もりをしています。それらの(多くの)出来事の中のいくつかのケースでは、ある大けがに対して、従業員の手当が保証されているため、50年またはそれ以上の期間支払う様、請求されたものもあります。

我々は、 年末までに発生した損失で、(請求を)まだ聞いていないものに対しても大きな蓄えをしています。時々、損失が発生しても、保険の対象になっている事が知られていない場合があります。(何年もの間見つからない(発覚しない)でいた横領・着服を思ってみて(考えてみて)下さい。)我々は、時々、我々が何十年も前に保証したものが対象となった契約による損失(の請求)を聞いたりします。

損失の債務の見積もりを正確に行なうことの問題を説明した物語を、私は数年前に皆さんにお話しました。ある人が、ヨーロッパで重要な業務旅行中(出張中)に、彼の妹からお父さんが亡くなったとの連絡を受けました。彼女のお兄さんは(彼は)、帰る事はできない。しかし、 費用は支払うから、葬式は全て済ましてれ、と言いました。彼が戻ってきた時、妹は式は素晴らしかった、と話して、合計8000ドルの請求書を彼に渡しました。彼は全額支払いました、しかし、一ヶ月後、葬儀場の方から10ドルの請求書がきました。彼は、それも払いました。そして、また別の10ドルの請求を一ヶ月後に受け取りました。その翌月、3度目の10ドルの請求書を受け取った時、困惑した男は、彼の妹にどうなっているのか聞きました。「あら、」彼女は、答えました。「私、兄さんにお話しするの忘れていたわ。お父さんをレンタルのスーツを着せて埋葬したことを。」

我々の保険会社では、我々が知らない事があります。しかし、殆ど確実に、大きな、そして数多くの“レンタル・スーツ”が世界中で埋められています。我々は、それらの請求を正確に見積もろうと取り組んでいます。10年、または20年の間には、我々は我々の現時点での推測がどれ程不正確なのかを、うまく推測する事ができる様になるでしょう。私は、個人的には、我々の示した留保(蓄え・準備金)が十分であると信じています。しかし、私は過去に何度か間違えをしてきています。



これでこのセクションは終わりです。バフェット氏は、多くの企業が企業会計において利益を引き上げてみせるために、行なっている処理方法について、異議をとなえています。特に問題として、年金のパフォーマンスの予想数値が実現できない様な高い数値になっており、これは将来の企業収益のマイナス材料となる事、予想と大きく異なる可能性が高い事等を挙げています。

一方的に批判をするだけでなく、自分の会社においても経理上バランス・シートにおいて不確実なものがあり、また、将来の収益にも影響する可能性があることを明確にし、説明しています。株主に対して、不確実な部分、リスクとなる部分に関しても、きちんと書いているところが、非常にバフェットさんらしいな、と思いました。

バフェットさんの株主向けの文章もとうとう最後のセクションを残すところとなりました。明日以降に、最後のセクションをエントリーします。(内容としては、アニュアルミーティングに関してです。)

この記事へのコメント

バフェットからの手紙

本当にすばらしいです。
ありがとうございます。
そして、
>現時点での推測がどれ程不正確なのかを、うまく推測する事
などというバフェットらしい言葉も聞けて感激です。
  • [2008/04/09 20:01]
  • URL |
  • バフェットファン
  • [ 編集 ]
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バフェットファンさん、

はじめまして。その様に言って下さり、本当にうれしく思います。

今後ともよろしくお願いいたします。

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