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4月9日の米国市場 

9-Apr-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12527.26 -49.18 (-0.39%)
Nasdaq: 2322.12 -26.64 (-1.13%)
S&P500: 1354.49 -11.05 (-0.81%)

本日の主なニュース

Citigroupが、120億ドルのレバレッジを使用したローンと債券をプライベートエクイティに売却する予定と、WSJが報道し話題となっています。

Citi Nears Deal to Sell Debt to Buyout Firms

Lehman BrothersとGoldman Sachsがlevel3の資産がそれぞれ425億ドルと823億ドルあることが分かり、流動化が難しい資産を多く抱えているため、さらなる損失の計上が懸念され上記2社の株は、それぞれ7.17%, 2.66%下落しました。

United Parcel Service (UPS: 日本の宅配便業に近い会社)が第1四半期の利益の見込みを引下げるプロフィット・ワーニングを行ないました。引き下げの理由として、米国経済の停滞と燃料費の高騰を挙げています。株価は本日3.7%下落しました。UPSの本日の下落幅は、2006年7月以来で最大のものとのことです。原油の価格が記録を更新し、112ドルを上回った事も下落の要因となった模様です。
Oil's jump, UPS warning spark sell-off

ボーイングが開発中の787のスケジュールが現時点での予定より6ヶ月遅れる事を発表しました。実用の運行のスケジュールは2009年の第3四半期になるとのことです。ボーイングの787計画スケジュールの延期はこれで3回目です。787は外部の会社による組み立ての行程が多いのが一つの特徴の様ですが、これが遅延の一つの理由としてある様です。スケジュール延期の噂は既に広がっており、今回、それが発表された事で、投資家達は安心したとのことで、株価は本日4.8%上昇しました。
Boeing 787 launch to be delayed again

Microsoftとの買収に絡む攻防が白熱しているYahooは、本日GoogleのAdSenseをテストすることを発表しました。これは、AdSenseを利用する事により、同様の機能を有する自社開発の製品の開発費が必要となる事、Googleから使用料を得られる事から、キャッシュフローを大幅に改善できる利点があります。
Yahoo to test Google ads facing Microsoft deadline

(コメント)確かに上記の様なキャッシュフロー上のメリットはありますが、Googleに対抗する同機能の技術をギブアップすることになる、と言う戦略上かなり重大な判断となります。言い換えれば、開発費の削減になる代わり、将来の大きな収益源となる可能性をあきらめることを意味します。Microsoftに買収された場合、この選択はあり得ないと思います。

添付の記事で、アナリストの発言として、「Microsoftからの買収提案額を引き上げる交渉に使えるので、非常に賢い動きだ」との引用がありますが、私は全く同意できません。

本当に、自社単独で生き延びようと考えているのであれば、このオプションを選択する意味はありますが、価格交渉に使うのはリスクが大きすぎます。(はっきり言って、このアナリストの言う様に、Yahooが買収額の交渉として、このカードを使ったとしたら、私は賢いのではなく、逆だと思います。私は、このアナリストの見方は的が外れていると思います。)

Microsoftは、買収提案を破棄する、と言う究極のカードがあり、これを使ったら、Yahooの株は大きく下落する事は明白です。”Googleからの技術供与を受け、自社単独で生き延びる” = “株価の大幅な下落”の様なシナリオをYahooの株主が受け入れるとは思えません。この様な発表はMicrosoftの態度を硬化させるだけで、良い条件を引き出す材料になる可能性は低いと思います。3週間後にMicrosoftがProxyバトルを仕掛けたら、Yahooの株主の多くはMicrosoftにつくと思います。(私は、Yahooは打つ手がないので、苦し紛れに発表した、と言う様に受け取っています。)

このエントリーを書いているところで、以下のニュースを見つけました。
Yahoo/Google deal is anti-competitive: Microsoft

Googleのクリック・アドの市場の独占を許す事になる。と言うのが主旨ですが、こっちの主張の方が理にかなっており、クリック・アドを使用する顧客企業も賛成するところが多いと思います。これで、Microsoftの主張に同意する動きが加速し、Microsoftの術中にはまっていく様な気がします。

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)主要なところは全て下落しています。

(住宅) 下落しています。

(小売り) 主要なところは全て下落しています。

(テクノロジー) 下落しているところが多いです。一方で、Intel, IBM, Oracle, Microsoftは上昇しています。

まとめ・コメント

ここ数日のニュースを見ると、景気は今後さらに厳しくなる、と言った見方は強くなり。更に悪化する可能性も高くなってきている様に思えます。その一方で、市場の下落の幅はそれ程大きくないのが、印象的です。ここ数日、何度か書いていますが、市場は来週から本格化する企業の第1四半期の決算結果を見てから動こうとしている様に思えます。

今週の月曜日に大幅な減益となる四半期決算を発表したアルミニウム製造大手Alcoa、そして、今日のUSPのプロフィット・ワーニングも燃料費の高騰を要因に挙げています。現時点では、原油の価格は下がるどころか、上がっており、これが今後の企業の収益に与える影響、インフレーションの懸念材料はまったく払拭できていません。

仮に原油価格が下がったとしても、その恩恵を得るまでには時間がかかるので、しばらくの期間続いている原油価格の高騰の影響は、企業決算その他で、今後ますます目にする事になると思います。

昨日のIMFのレポートはかなりインパクトが大きかった様で、本日のFTやWSJでも大きく取り上げられています。(FTの記事が非常に良いので、できれば後で別途、エントリーで紹介したいと思っています。)今日のCiti, GS, Lehman, Morgan Stanleyの関連のニュースを見ても、最悪の状況は終わったとはとても思えない状況で、IMFのレポートの内容を支持する様に思えました。
ちなみに、昨日、Morgan StanleyのCEOのJohn Mack氏が、クレジット・クライシスは終わりを迎えつつあると思うと発言しています。
Morgan Stanley's Mack Sees End of Crisis

”自由の国、アメリカ”なので、自由に発言する事は当然のことですが、「良くそんな事を言えるなあ」と思ってしまいます。大抵の場合、実際はそうならなくても、発言に責任を求めたりはされないケースが多いので、企業の経営陣のこの手の発言は別に珍しい事ではないのですが、個人的にあきれてしまいます。ちなみに、「Lehmanも一ヶ月前には、新たな資金調達は必要ないと思っている」と発言し、1ヶ月も経たない間に、実際には資金調達を行なう等、この手の事例を挙げるときりがありません。

いずれにせよ、短期的な大きなイベントはやはり来週からの決算発表になるので、注視していきたいと思っています。今週金曜日のGEの決算も来週以降の決算動向を占う上でも注目だと思います。


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