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5月2日の米国市場 

2-May-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 13058.20 +48.20 (+0.37%)
Nasdaq: 2476.99 -3.72 (-0.15%)
S&P500: 1413.90 +4.56 (+0.32%)

本日の主なニュース

(市場全般)

本日発表された4月の失業率は、3月の5.0%に対して、予想されていた上昇ではなく、0.1%の下落となり5.0%になりました。

Job cuts in April less severe than feared

また、商務省 国勢調査局発表の3月の工場受注は、1.4%の上昇となりました。その前は、2ヶ月続けて下落となっていました。事前の予想は、0.2%の上昇だったので、予想よりもそれなりに大きい上昇でした。しかしながら、売れ残りの製品在庫は、調査局が統計を取り始めた1992年からで最も高い水準となっているとのことです。
プレスリリース

Fedが、隔週で行っているTerm Auction Facility(TAF)の金額を現行の500億ドルから、750億ドルに引き上げることを発表しました。この引き上げにより、5月5日からTAFによる融資残高の総額は、1500億ドルに上昇するとのことです。

TAFの規模の拡大とともに、FOMCは、ECBとSwiss national Bank(SNB)と執り行なっている現行の一時的な為替のアレンジメントを拡大することを承認したことを明らかにしました。増額は、ECBに対して200億ドル、SNBに対しては60億ドルで、総額は最大でそれぞれ500億ドルと120億ドルとなるとのことです。また、アレンジメントの期限を2009年の1月30日までに延長しています。

さらにFOMCは、Schedule 2のTSLFに対するcollateralに、AAA/Aaaレートの資産担保証券(Asset Backed Security: http://ja.wikipedia.org/wiki/資産担保証券)を加えることを承認しました。

Federal Reserve Press Release

MicrosoftのYahoo買収提案に関しては、ここ数日動きがあるのではとの報道やバルマー氏のマイクロソフト社員向けの発言等が取沙汰されていましたが、こちらの金曜日の夕方(日本の土曜日の朝)の時点で、まだ正式な発表はありません。Microsoftが提案額を引き上げる、といった見方がでてきており、この週末に話がまとまるのではと言う観測が報道されています。Yahooの株は本日6.92%上昇しました。さらに、アフターアワーズで1ドル程度(約3.5%)上がっています。尚、それだけ上がっても、Microsoftが最初に提案を公表した時の提案額よりも低い株価です。(以下、添付記事をご参考下さい。)
Microsoft, Yahoo could reach weekend deal: sources

(企業決算関連)

Chevronの第1四半期の利益は51億7000万ドル, EPS$2.48でした。アナリストの予想をEPSで7セント上回りました。昨年に比べ10%の増益でしたが、昨年は一時的な収益として7億ドルがあったので、それを除いた利益から見た場合、上昇幅はさらに大きくなります。尚、売り上げに関しては、アナリストの予想の756億4000万ドルに対して、大幅に低い659億5000万ドルでした。(それでも昨年の売り上げと比べた場合、37%増)株価は、本日0.4%の上昇でした。
Chevron's 1Q profit of $5.17B marks Big Oil's latest gusher

Sun Microsysystemsの発表した四半期の結果は、3400万ドル、一株当たり4セントの赤字でした。不振の原因は、米国の中小企業からの需要が大きく落ち込んだことを挙げている様です。ファイナンス企業からの注文は県庁とのことです。 アナリストの予想は、一株当たり18セントの利益を予想しており、今回の発表はアナリスト達を大きく失望させた様です。株価は、本日22.61%の大幅な下落となりました。
Sun Microsystems 3Q loss stuns Wall Street

(コメント)個人的な意見を以下に書きます。サーバーの市場は、全体としては順調に拡大しており、ハイテク業界の中でも大きく期待される分野の一つです。市場が拡大しているにもかかわらず、ここ数年Sunの売り上げはあまり伸びていなかったので(特に2006年から2007年にかけて)、Sunはマーケット・シェアを落としているな、と思っていました。ここ数四半期は利益が出ていたのですが、売り上げは殆ど伸びていないので、コスト削減が利益増に貢献していると想像していました。伸びている市場で、シェアを落としているのは、危険な兆候だと危惧していました。これは、Sunに限った問題だと考えています。Sunに関しては、この先一年、二年が正念場になると思います。2年以内に問題を解決しないと、致命的な状況に陥る危険性があると思います。

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)上昇と下落に分かれていますが、幅はそれ程大きくありません。尚、Goldmanの株は再び200ドルを超える1月の初め頃の価格水準まで、戻してきています。

(住宅)  上昇しているところもありますが、下落の方が多そうです。ただし、変動の幅は非常に小さいです。

(小売り)上昇と下落に分かれています。Wal-MartとTargetの大手2社は下落しています。

(テクノロジー)上昇と下落に分かれていますが、殆どはそれ程大きくは動いていません。その中で、Yahoo(上昇)とSun(下落)はかなり目立っています。

まとめ・コメント

発表された失業率は、予想された上昇ではなく下落となり、少なくともポジティブな結果だったと思います。工場受注に関しては、予想よりも高い上昇となりましたが、在庫が膨らんできていることを考慮すると単純に良いと言い切れる状況ではない、結果でした。

市場は上昇して始まりましたが、その後下落の傾向となり、最終的にはDow Jones IndustrialとS&P 500は若干の上昇、Nasdaqは若干の下落で終了しました。昨日の大幅な上昇を考慮すれば、今日は落ち着いた動きだったと思います。

テクノロジーセクターに関しては、Sun Microsystemsが大幅な下落、Yahooが大幅な上昇となりましたが、この2社の株価の動きは特定の理由・材料からのものなので、全体としてはやはり落ち着いていたのではと思います。

尚、明日はいよいよバフェットさんのBerkshire HathawayのAnnual Meetingです。これにビル・ゲイツ氏とYahooのPresidentのSusan Decker氏も出席する予定だそうです。多分、買収提案を巡る話には関係ないと思いますが、、、、

バークシャーのミーティング等で面白そうな話を見つけたら、この週末にエントリーする予定です。それでは、皆さん、良い週末を!!

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