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5月27日の米国市場 

27-May-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12548.35 +68.72 (+0.55%)
Nasdaq: 2481.24 +36.57 (+1.50%)
S&P500: 1385.35 +9.42 (+0.68%)

本日の主なニュース

本日原油価格は、需要のトレンドがメモリアルデーの週末を挟んで下落に転じるとの見方が強まり、先週に比べ大きく下落しました。New York Mercantile Exchangeでの7月供給の原油取り引き価格は、$3.34下落し1バレル当たり$128.85で終了しました。メキシコとナイジェリアの供給の問題が報道されましたが、価格は大きく下落しており、需要が落ちるだろうとの見方の方が強かったことを示唆しています。
Oil drops below $129 a barrel on demand concerns

Conference Boardが発表した5月の消費者コンフィデンスは下落し、過去16年間で最も低い数値となりました。
ニュースリリース

商務省が発表した4月の新築住宅の販売戸数は、季節要因を考慮した年間の販売ペースに換算して526000戸となりました。これは、3月の509000戸のペースから上昇していますが、2007年の4月と比べた場合、42%の下落となっています。この販売ペースでの在庫は、10.6ヶ月分に相当し、3月の11.1に比べ若干下がりましたが、依然として高水準です。
商務省ニュ-スリリース

発表されたS&P/Case-Shiller Home Price Indicesは、2008年第1四半期の住宅価格の指数は、2007年第1四半期に比べ14.1%の下落となりました。この下落幅は、指数を開始した20年の歴史の中で最も大きい下落幅で、1990年から91年の住宅リセッションの際の2.8%の下落を大きく上回っています。
S&Pニュースリリース

Citigroupのアナリストが米国の自動車市場の低迷は2009年も続くだろうとし、GMのレーティングを引き下げたこと等から、株価は下落し過去27年の最安値となりました。Fordの株価も下落しています。
GM, Ford stock extend slide on dimming outlook

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)Wells Fargoが若干下落しましたが、それ以外の主要なところは上昇しています。

(住宅)  上昇しています。

(小売り)上昇しているところが多い様に思えますが、Best BuyとCircuit Cityは下落しています。

(テクノロジー)上昇しているところが多いです。Yahooは下落しています。

まとめ・コメント

メモリアルデーの週末明けの本日は、原油価格が大きく下落したこと等から投資家のセンチメントは再び向上し上昇となりました。また、商務省の発表した4月の新築住宅の販売結果は、予想を上回る上昇、平行して、S&P/Case-Shiller Home Price Indicesも発表されました。Case-Shillerの指数では、第1四半期の住宅価格は記録的な下落幅となったことが発表されましたが、商務省の住宅販売の統計はより新しい4月の数値だったこと(Case-Shillerのは3月の統計)から、こちらの方が好材料として扱われた様です。

ファイナンス・セクターは、Bank of AmericaとBernsteinのアナリストが投資銀行大手3社の第2四半期収益見込みを引下げたこと等が報道され、これら3社の株価は一旦は下落したもののその後上昇に転じ、上昇して終了しています。一部のメディアでは、ファイナンス・セクターは最近売られ過ぎだったことからの見直し買いが入ったとの見方を報道しています。Nasdaqが他のインデックスよりも大きく上昇しましたが、これはGoogleやAppleが大きく上昇したことが全体の上昇に貢献した様です。

Conference Boardの消費者コンフィデンスは、やはりかなり悪く過去16年で最低の数値となったと発表されましたが、こちらは今日の株価の動きに対してはあまり材料視されませんでした。消費者コンフィデンスが大きく下がっていることは周知のことなので、既に市場に織り込み済みといった解釈もあるかと思います。

全体としては、本日は原油価格が下落したことが大きな材料だったと思います。当面は原油価格の動向が大きな市場の焦点として扱われる様に思います。原油価格は先週がピークで、今後は下落していくだろうとの見方が強まっている様ですが、この想定するシナリオと異なる展開になった場合は、市場に与える影響も大きいと思います。また、原油価格が今後大きく下落していくのであれば、市場のセンチメントは再び大きく改善されることになると思います。原油価格の動向に関しては、不確定な面が多い様に思えます。このことは、今後の株式市場に対しても、大きな不確定要因があることを意味すると思います。

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