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5月29日の米国市場 

29-May-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12646.22 +52.19 (+0.41%)
Nasdaq: 2508.32 +21.62 (+0.87%)
S&P500: 1398.26 +7.42 (+0.53%)

本日の主なニュース

New York Mercantile Exchangeの7月供給の原油の価格は、本日$4.41下落し$126.62で終了しています。本日、US EIA(Energy Information Administration)が発表したレポートによると、米国の原油の貯蔵量は先週に比べ880万バレル減少したとのことです。しかし、EIAは追加の説明として、メキシコ湾が霧にために閉鎖となり、タンカーが寄港することができなかったことを理由として挙げています。この発表後の朝は、一時原油価格は上昇となりましたが、ドル高や需要の減少の見込みが高まり、その後下落に転じて$4以上の下落となり終了しました。
Oil tumbles on supply report, dollar concerns

商務省が発表した第1四半期のGDPは、一月前に発表された速報値0.6%増から0.9%増に上昇修正されました。修正の主な理由は、米国製の商品(消費材)の国内消費(PCE for nondurable goods )が増えたこと等による、 輸出入の差損の減少や業務用(商用)建設の上昇等が寄与したとのことです。
商務省ニュースリリース
GDP growth revised higher, jobless claims up

Bear StearnsがJPMorgan Chaseに買収されることについて、Bearの株主が承認しました。これで、Bear Stearnsの85年の歴史に幕が閉じられることが確定しました。

Costcoが、四半期の結果がアナリストの予想を上回る利益が32%増の好決算を発表しました。しかしながら株価は、0.35%の下落となりました。
Costco 3Q profit climbs 32 percent, tops outlook

市場終了後にDellが四半期の決算を発表しました。利益はEPS38セントでアナリストの予想EPS33セントを上回りました。増益の理由として、コンスーマー向けと海外市場での事業が好調であることと、コスト削減が寄与したとのことです。株価は本日0.55%の上昇でしたが、発表後のアフターアワーズでさらに10%近い上昇となっています。
Dell profit tops estimates, says turnaround working

市場終了後に発表されたMarvell Technologyの四半期の結果は、EPS11セント、一時的な特別出費を除いた場合EPS24セントで、アナリストの予想を大きく上回りました。また、売り上げも事前に公開していた予想範囲を超える好決算でした。株価は、本日は1.81%の下落でしたが、発表後のアフターアワーズでは、17%近い大幅な上昇で取り引きされています。
Marvellニュースリリース
Marvell Technology swings to 1Q profit

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)ほとんどが上昇しています。特に上がったのは、2008年の売り上げ見込みを引き上げる発表をしたMastercardで7.71%の上昇でした。

(住宅)  ほとんどが下落しましたが、下落幅は大きくありません。

(小売り)ほとんどが順調に上昇しています。目立ったのは、Best Buy 4.82%, Target 2.73%等です。

(テクノロジー)上昇しているところが多いですが、Apple, Intel, Yahooは下落しました。Googleは、2.6%の上昇で好調でした。

まとめ・コメント

本日は、原油価格が在庫が減少しているとの発表にも関わらず、4ドルを超える下落となったこと、GDPが情報修正されたこと等から、全般的にセンチメントも良く上昇して終了しました。昼過ぎ頃までは、大きく上昇していましたが多少調整的な形で下がりましたが、おおむね堅調だったと思います。

卸売り直売の大手チェーンのコストコが発表した四半期の決算は、アナリストの予想を上回る大幅な増益の好決算でしたが、株価は若干下がりました。今日は、それ程極端な上昇や下落はなかった様に思います。原油価格が下がって、GDPも上方修正と言った良いニュースがあった割には、市場は冷静に対応した様に思えます。

市場終了後に、DellとMarvell Technologyが四半期の決算を発表し、両社とも予想より良い結果だったこともありますが、上に書いた通りアフターアワーズで大幅な上昇となっています。ちょっと両社とも極端な上がり方の様にも思いますが、テクノロジー株は一部を除いて必要以上に売られている(バリュエーションの観点で)株も多く、また、今後は収益が落ちるのではといった極端な悲観的・慎重な見方も強かったので、その反動とも考えられます。

今日の市場の動きを見ると、経済指標等からも、米国の全体の景気は思った程悪くなっていない、あるいは、急激に悪化はしていない、との見方が強まってきている気がします。その一方で、ガソリン価格の高騰が与える消費者支出への影響については、懸念が高まっている様に思います。今日のCostcoが予想を上回る好決算を発表しながら、下落したこともその様な見方を示唆しているとも言えると思います。

思いの外、市場が冷静に動いている気がして、個人的には少し意外に思っています。この状態がしばらく続くのか、それとも再び極端な動きがあるのでしょうか? また、個人的には、今日のアフターアワーズのDellとMarvellの動きが 明日以降の市場で、テクノロジー全体が見直される様な動きになるのかどうかに注目しています。

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