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6月2日の米国市場 

2-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12503.82 -134.50 (-1.06%)
Nasdaq: 2491.53 -31.13 (-1.23%)
S&P500: 1385.68 -14.70 (-1.05%)

本日の主なニュース

WachoviaがCEOのKen Thompson氏を解任することを発表しました。先月に会長となったLanty Smith氏が暫定CEOとして兼任するとのことです。

この発表で、さらに第2四半期の決算発表時に悪いニュースが発表されるのではとの噂や、Wachoviaが買収先を探しているのでは、と言った憶測も出てきている様です。
Wachovia ousts CEO Thompson after losses mount

本日発表された5月のISMの製造業の景況指数は、先月に比べ若干上昇し49.6%となりました。尚、50%以下の場合は後退を意味しており、これで4ヶ月連続の衰退傾向となりました。明るい材料としては、Production Indexは50%を超えました。
ISMニュースリリース

Standard & Poor’sは、住宅ローン関連の更なる損失の懸念があるため、Lehman Brothers, Merrill Lynch, Morgan Stanleyのレーティングを引下げました。また、JPMorgan ChaseとBank of Americaの今後の見通しを引下げました。
S&P slashes bank, broker ratings on loan loss fears

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)ほとんどが下落しています。特に下がったのは、Lehman 8.1%, Merrill 2.96%, Morgan Stanley 2.55%, Goldman 2.31%等です。

(住宅)  ほとんどが下落しましたが、下落幅は大きくありません。Meritage Homesは若干の上昇でした。

(小売り)ほとんどが下落しています。全般的には下落幅はそれ程大きくありません。

(テクノロジー)ほとんどが下落しています。一方でIntelとNvidiaは微増と堅調でした。 それなりに大きく下がったところもありますが、それらのほとんどは、ここ最近大きく上昇したところで調整的な下落の様に思えます。

まとめ・コメント

本日は、ISM Indexは50を下回ったものの、予想よりは良い数値でした。しかし、原油価格が若干上昇となったこと等から、一時期は大きく下落しまし、最終的には多少戻して終了しました。今日の下落の要因は、S&Pのファイナンス企業に対するダウングレードが市場に与えた影響が大きかった様に思えます。製造業の景況は予想されたより悪くないことを示す傾向が最近ありましたが、 今回のISMの結果もその様な傾向が見られます。

WachoviaのCEOの更迭の発表は、第2四半期の決算がかなり悪いからなのではと言った憶測がでたりしており、S&Pのファイナンス企業のダウングレードの発表とあわせて市場のセンチメントに対して悪い影響を与えた様です。主要な投資銀行は、先週末が四半期の終わりだったのですが、この先、短期的にはそれらの結果がどうなのか目先の焦点の一つになってくると思います。Lehman, Morgan Stanley等がかなり悪いのでは、といった見方が強くなっている様です。

ここのところ全体としては落ち着いた動きをしていた株式市場ですが、今日はそれなりに大きく下落となりました。最新のBusiness Week, Economist等でも原油価格の高騰に対する特集が組まれていますが、やはり、原油価格の動向に注目が集まってきている様です。

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