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6月17日の米国市場 

17-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 12160.30 -108.78 (-0.89%)
Nasdaq: 2457.73 -17.05 (-0.69%)
S&P500: 1350.93 -9.21 (-0.68%)

本日の主なニュース

今日の朝一番のニュースは、Fed, ECB, Bank of Englandがインフレ対策として金利を積極的に引き上げることはしないだろう、との見方をFT, WSJ等が報道したことです。
Big three central banks tone down rate hike threats

Goldman Sachsの四半期の結果は、利益が11%減となる20億9000万ドル、EPS$4.58でした。この結果は、アナリストのEPS$3.42を大きく上回りました。
Goldman profit falls, but beats forecasts

Goldmanのアナリストが、米国の銀行はクレジット・クライシスに対処する上で更に650億ドルの資金調達が必要となるかもしれないと語り、また、クレジット・クライシスは2009年にならないとピークを迎えないかもしれないとの、見方を示しました。このニュースはかなりインパクトがあった様で、Goldmanを除くほとんどの投資銀行が本日大きく下落しました。
U.S. banks may need $65 bln new capital: Goldman
Lehman shares drop 7.6 pct after Goldman earnings

本日発表された5月のPPIは、予想よりも高い1.4%の上昇となりました。上昇の主な要因は、燃料費が4.9%と高騰したことです。コアPPIは、0.2%の上昇で予想通りでした。また、5月の住宅着工件数は、年換算のペースで97万5000戸で、これは1991年3月以来で最低の水準です。
Producer prices jump, housing starts at 1991 low

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)ほぼんどが下落しました。下落で目立ったのは、Lehman 7.57%, Wachovia 5.35%等です。

(住宅)  ほとんどが上昇していますが、下落幅はそれ程でもありません。

(小売り)ほとんどが下落しています。

(テクノロジー)  下落しているところが多いですが、その中でAppleが 2.6%の上昇だったのが目立ちました。

まとめ・コメント

注目のGoldmanの決算は、減益ではあったものの予想よりも(かなり良い)結果でした。株価は下がりましたが、ここ数日Goldmanの株は大きく上昇していたので、ある程度織り込み済み、利益確定といったことだったのだと思います。正直、Goldmanの好決算には驚かされました。BestBuyも四半期の決算を発表し、こちらもアナリストの予想を上回る結果でしたが、利益確定か、株価はそれなりに大きく下落しました。

インフレ懸念が高まっている中で発表されたPPIは、予想以上に上昇しました。一方で、燃料費、食費を含まないコアの指標は予想通りでした。やはりインフレの懸念も高まっており、Fed, ECB, Bank of Englandの金利政策に注目が集まってきています。

次回のFOMCでは金利は据え置きとの見方がほとんどでありますが、今後のFedの対応はやはり注目だと思います。また、ECBは金利を7月に上げる方向性を示唆していますが、実際どうなるか、そして、それによる為替がどうなるのかは、ここ1、2ケ月先の一つの注目点だと思います。

米国中西部の洪水の被害はかなり大きく、来年のコーンや麦の生産に大きな影響が見込まれ、供給量の減少によるインフレ懸念が既に高まってきています。

住宅着工の件数に関しては、過去17年で最低の水準とのことですが、今後とも非常に厳しい状況が続くことが予想されます。住宅の販売のピークは春から今で、今後は更なる金利引き下げも望めず、景況感等を相まって、ますます厳しい状況になってくると思います。

明日は、原油の在庫(備蓄)状況のアップデートが予定されています。原油価格に関しては、需給関係ももちろん重要ですが、ここにきて、為替、特にユーロとドルの為替の影響が大きいため、引き続き中央銀行の動向を含め、為替の動向に市場の注目が集まっていくと思います。


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