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6月24日の米国市場 

24-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 11807.43 -34.93 (-0.29%)
Nasdaq: 2368.28 -17.46 (-0.73%)
S&P500: 1314.29 -3.71 (-0.28%)

本日の主なニュース

本日発表された4月のS&P/Case-ShillerのHome Price Indicesは、20の全ての街が下落となり、内13は一年間の下落として過去最大の下落となり、内10は二桁の下落でした。10-Cityの総合指数は、新たな下落の記録を更新する16.3%の下落、20-Cityの総合指数も過去最大の15.3%の下落でした。
ニュースリリース

Conference Boardが発表した6月の消費者コンフィデンス(Consumer Confidence)の指数は、大幅に下落となった5月からさらに下落となりました。6月の指数は50.4(1985年を100とする)で5月の58.1から下落しています。
ニュ-スリリース

Yahooの株価は、朝は下落して始まり一旦は21ドルを切り、$20.6まで下がりましたが、TechCrunchが複数の情報ソースから得た話として、Microsoftと買収に関する話し合いを再開したと報道し、これを切っ掛けに一気に上昇に転じ一時は15%の上昇となりました。その後、今度はCNBCが、Microsoftの事情に精通した筋からの話として、会社全体の買収はもはや考えてなく、その様な話を再開していないこと、その一方で検索の事業の買収に関しては再度話し合いをしているとのニュースを報道しました。このニュースで下落に転じ、最終的には 2.75%の上昇の$22.04で終了しました。
TechCrunch: Sources: Microsoft And Yahoo Talks Back On
Yahoo shares yo-yo with reports on Microsoft talks

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)ほとんどが上昇しています。上昇で目立ったのはLehman 6.8% upでした。 E-Tradeは若干の下落となりました。

(住宅)  どこも大きく上昇しています。上昇で目立つのはCentex 7.45%, KB Home 7.32%, D R Horton 7.31% 等です。

(小売り)上昇と下落にわかれています。Wal-Mart, Targetは上昇でした。

(テクノロジー)  上昇と下落にわかれています。

まとめ・コメント

本日は、予想以上に悪い消費者コンフィデンス、記録的な住宅価格の下落、そして昨日市場終了後のUPSのプロフィット・ウォーニング等から下落して始まりましたが、その後上昇に転じ、引けにかけては再び下落となり結果的には、若干の下落で終了しました。

FOMCが始まり、明日の午後に声明が発表される予想です。今回は金利を据え置くとの見方が圧倒的で、ほぼ確実視されていますが、Fedの姿勢がインフレに集中するのか、それとも景気の悪化に対しても注意を払うとの姿勢を見せるのかに市場の注目は集まっていると思います。

景気の悪化に対しても懸念を表明するのであれば、しばらくは金利を据え置き、金利を上げるとしても引き上げ幅は限定的となると予想でき、一方で、インフレに対する懸念を強めるのであれば、状況によっては金利の引き上げのタイミングが早くなり、また、継続して引き上げていく可能性も高まる、といったFedの今後の政策の予想の重要な判断材料となると思います。

本日株式市場も本日は取り引き数量もあまり大きくなく、明日のFOMCの声明を待つ様な状況の様に思います。原油の市場に関しては、本日若干上昇し$137で終了しています。原油価格に関してもFedの金利政策の結果を待つ形で、今日はあまり動かなかった様に想像しています。

市場全体はあまり変動はありませんでしたが、セクター、単独の株では大きな動きを見せるところも多くありました。Yahooは大きく動きましたが、これは上に書いた様にMicrosoftとの買収が再び浮上との噂等から投機的な動きが活発になってきていることが要因だと思います。

個人的な想像ですが、MicrosoftはJerry Yangが辞めない限り買収を再検討することはないと思っています。そのため、私はCNBCの報道の様に、現時点では検索事業の買収に関しての話し合いを再開したのだと思います。ただ、この手の話は状況がめまぐるしく変わるので、あまり詮索しても自分としては意味がないと思っています。

住宅セクターは本日午前中は大きく下落していたのですが、その後上昇に転じ、大幅な上昇となって終了しているところが多いです。これは、再び悪材料が出尽くして、市場は底を打ったとの考えからの買いと、上昇によって空売りの解消による踏み上げからだと思います。一部メディアで、アナリストのコメント等でも住宅セクターは過去3ヶ月で3割も下がったとの表現が引用されたりしていますが、このことは事実ですが、1月の下落時から一旦は3割以上も上昇しており、上昇後のピークから3割程度下がっているだけです。尚、今週は大手KB HomeとLennarが四半期の決算を発表します。

短期的には、やはり明日のFOMCの声明が焦点だと思います。その後は、やはり7月中旬から始まる第2四半期の企業決算の結果に市場の注目は移っていくと思います。恐らく今回の四半期決算では、原油、コスト高から収益に大きな影響を被る企業が少なからずあると予想しています。(既に発表されている、航空機、自動車業界だけでなく)その一方で、ハイテク企業に関しては堅調な結果を発表するところが多いのではと期待しているのですが、自分の考えに溺れずに慎重に状況を見極めていきたいと思っています。

(コメント:1月の市場の大幅な下落の際、テクノロジーの企業の多くは07年の第4四半期の好決算を発表しながら、株価は発表後に大幅に下落しました。好決算やアナリストの予想を上回ったとしても、市場全体のセンチメントやその時の市場心理等で、株価の反応は大きく異なる場合があるので、あまり期待しない様にしています。)

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