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6月26日の米国市場 

26-June-2008.png

主要インデックスの終値

DOW: 11453.42 -358.41 (-3.03%)
Nasdaq: 2321.37 -79.89 (-3.33%)
S&P500: 1283.15 -38.82 (-2.94%)

本日の主なニュース

原油価格は、4%近く上昇し$140を超えて高値を更新した後、$139.64で終了しました。今日の価格の上昇の切っ掛けとなったのは、リビアが原油の生産を削減することを検討していると発表したことです。また、OPECのプレジデントが原油価格は1バレル当たり$150を大きく超えることになるだろうとの見方を示したことも大きな要因だった様です。
Oil jumps above $140 on OPEC, Libya comments

Goldman SachsがGMのレーティングをSellにしたこと等から、株価は本日10.77%の大幅な下落となりました。この株価の水準は、過去53年で最低のレベルとのことです。
GM drops to 53-year low, Goldman urges "sell"

同じくGoldmanがCitigroupを売り推奨し、”Americas conviction sell”のリストに加え、ターゲット価格を$16としたことなどから、Citiは本日6.26%の下落となりました。この価格水準は、過去10年間で最低のレベルとのことです。
ダウングレードの理由として、新たに巨額な損失を計上する可能性があること、更なる資金調達を行う必要に迫られ、資産売却あるいは新規株の発行をせざるを得なくなる可能性、配当の削減の必要性、などを挙げています。
Citigroup sinks to 10-year low, Goldman urges short sale

全米第2位の住宅建設メーカーLennarが四半期の決算を発表しました。結果は、1209万ドル, 一株当たり76セントの赤字でした。昨年同期は一株当たり$1.55だったので赤字の幅は減少しています。アナリストの予想平均は、59セントで予想よりも悪い結果でした。CEOのMiller氏は年内中は市場の状況が更に悪化する見通しを示しています。
Lennar posts worse-than-expected loss; orders fall

主なセクター・株の動き

(ファイナンス)大きく下落しています。

(住宅)  ほとんどが大きく下落しています。

(小売り)ほとんどが下落しています。

(テクノロジー) 大きく下落しているところが目につきます。

まとめ・コメント

本日市場は、リビアの原油産出削減の可能性等の報道等から、原油価格が上昇して始まり、株式市場は下落して始まり、そのまま下落基調を続け、昨日に比べ大きく下落して終了しました。上にも取り上げていますが、GMとCitigroupのダウングレードも大きなインパクトを与えた様で、自動車・ファイナンスのセクターも大幅な下落となりました。

住宅セクターに関しては、指標、市場の状況等、悪いニュースが続けて発表されている中、今週は大きく上昇していましたが、本日は反転大幅な下落となりました。

昨日市場終了後に四半期の決算を発表したResearch In MotionとOracleは共に大幅な増益となる好決算でしたが、今後の見通しに対して慎重な見方を示したこと、RIMMのフォーキャストがアナリストの予想を下回ったこと等から、投資家の失望を買い、テクノロジー・セクター全体が大きく下落しました。今日の市場心理の中では、これらの企業の慎重な見方は、かなりネガティブに解釈された様です。

個人的には、両社とも昨年同期に比べ大幅な増益をしており、それが今後赤字に反転するといった話でもなく、今後も増益の見通しをしているのですが、その伸びが期待程ではないことで、大きく売られるのは、いつものこととは言え、興味深いと思います。赤字が続いている企業が多く、業績の回復がいつになるのか、はっきりわからない ファイナンスや住宅セクターとは大きく異なるのですが、、、自分の考えに固執せず柔軟に対応・解釈することが肝要だと思います。

6月も終わりが近づき、第2四半期もほぼ終了間際となりました。今四半期に入り、消費者コンフィデンスの大幅な悪化、原油価格の高騰が顕著に表れてきました。これらが企業決算に与える影響は、これからさらに本格化していくと思います。それがどの程度の影響になるのかは、分かりませんがかなり大きなものとなると思っています。

FOMCも終わり、次のメインのイベントは7月中頃から本格化する第2四半期の企業決算動向と今後のビジネスの見通しになってくると思います。厳しい(難しい)市場環境となってきましたが、冷静に対応していきたいと思っています。また、この様な状況は見方を変えれば、新規投資の良い機会とも言えるので、考え方にもよると思います。

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