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Goldman Trott氏、バフェット氏の後ろ盾を得て会社を始める 

バフェットさんのバークシャーの長年の取引担当・パートナーだったGoldman SachsのByron Trott氏が会社を辞め、自分の会社を興す事にしたと本日のWSJが報道しています。新たに始める会社には、バークシャーからも出資される予定です。名前は、Trott氏のイニシャルを使用したBDT Capital Partnersとなる予定だそうです。情報筋によると、開始時点での運用するファンドとして、約20億ドルに達するだろうと見込まれているとのことです。

WSJの記事によると、バフェットさんはインタビューで、投資・出資額はそれ程大きくない(”We’ll have a modest partnership interest,”, “We will not be the big dog,”)と語っていますが、バフェットさんの大きくないと言う定義は、バークシャーの通常の投資を基準にしているので、実際のところどれくらいなのか、興味深いところです。個人的には最低でも1億ドルは出資しているのでは、と想像しています。(まったく根拠のない、感覚的な数字です。)

バフェットさんは、Trott氏に対しては、全幅の信頼を寄せているとバフェットの手紙でも書いています。(該当のセクションはこちらです。)Trott氏は、バークシャーのMarmonの買収の手伝いをしたり、昨年のバークシャーによるGoldmanへの50億ドルの投資の仲立ちをしたりしています。

今回のTrott氏を含め、今年に入ってから、主要なファイナンス企業から、ウォールストリートの人材の流出が顕著になってきている様です。財政上あまり思わしくない、株価は低迷、給料・ボーナス支給については、政府や世論からの締め付けがある、と言った状況下で、大手のウォールストリート企業を辞め、自分で会社を興したり、新たな企業に入ってフレッシュスタートする方が良い、と言った風潮が中核を担う人材の間でおきるのも、何となく想像できます。

今から数年後、あるいは、もう少し先になるかもしれませんが、ファイナンスの新興企業の台頭等、業界の勢力図に大きな変化が起きているかもしれません。

参考・関連記事:
Goldman's Trott to Start Firm, With Backing From Buffett
The Wall Street Journal, March 31, 2009, C1

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