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Bear Stearnsのファンドの件のその後 

昨日のエントリーで、「Bear Stearnsが破綻した2つのファンドに加え新たなファンドが破綻したことが明らかになった。」と表現をしてしまいました。正確には、「プライム等で構成しているファンドのひとつが、換金(解約)に応じることを凍結した」ことが明らかになったことで、これは、破綻ではありません。誤解を与える表現を使ってしまったことを、ここにお詫び申し上げます。問題があることは、事実ではありますが、表現が適切ではありませんでした。当エントリーでも修正しておりますが、こちらの方でも重ねてお詫び申し上げます。

尚、本日、Bear Stearnsのファンドの件に関連するニュースがありましたので、アップデートとして、取り上げます。

本日、Bear Stearnsの破綻した二つのファンドに対して、破産法のChapter 15を申請しました。Bear Stearns hedge funds file for bankruptcy

また、Bear Stearnsの破綻したファンドに投資した人が、Bear Stearnsに対して調停の申請を行いました。 (まあ、これは予想されていたことで、今後も新たに訴訟を起こす人がでてくると思います。) 上記の記事の中に、前日エントリーで取り上げた件について、説明があるので、その部分の抜粋と、要約を以下に記します。

The company told investors the Asset-Backed Securities fund was not near collapse, but that it froze redemptions to prevent from being forced to sell assets to a market with little appetite for mortgage-related securities.

Bear Stearnsは、不動産・資産担保付証券のファンドは、破綻が近いわけではないが、住宅ローン関連の証券に対して冷え込んでいる市場で、無理に資産を売ることを防ぐため、解約等、資金の引き上げは凍結することを、投資家に対して伝えました。

中略

"There are no plans to shut down the fund," said Russell Sherman, a Bear Stearns spokesman. "We believe the fund portfolio is well positioned to wait out the market uncertainty. We don't believe it's in the interest of our investors to sell assets in this current market environment."

「ファンドをシャットダウンする計画はありません」、「我々は、ファンドのポートフォリオは、不透明な市場が好転するまで待つことに対して、十分に良い位置付けにいると思います。我々は、現在の市場環境の中で、資産を売る(処分する)ことに対して、我々の投資家達は興味がないと考えております。」とBear Stearnsのスポークスパーソンは語っています。

ある意味では、上記の措置、解約の凍結は、現在の市場環境を考慮すると、理解できることではあります。後は、市場環境が今後、どういった形で推移していくか、これらのファンドに投資している投資家達が待つことができるのか、どう動くのかが注目です。

最後に、Bear Stearnsの本日の株価の推移のチャートを添付します。
Bear Stearns hedge funds file for bankruptcy
20070802124413.png


株価は、本日2.4%の下落です。それ程、パニックな状況には陥っていないと思います。

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